ファン・ジニ 映画版 Hwang-jin -yi |
原題:黄真伊 황진이(ファンジニ) <2007> |
|
監督 | チャン・ユニョン(張允炫) | <1997>接続、< 1999>カル、<2004>サム~Some~、 <2007>ファンジニ 映画版、<2011>珈琲 |
出演 |
ソン・ヘギョ (宋慧喬) |
<2006>僕
の、世界の中心は君だ。、<2007>ファン・
ジニ 映画版、 |
ユ・ジテ(劉 智泰) |
出演作品一覧 | |
リュ・スン ニョン |
<2004>小
さな恋のステップ、<2005>拍手す
るとき発て、<2006>偉大なる系譜、
<2006>
熱血男児、 |
|
ユン・ヨジョ ン |
<2001>あ
なたは愛と言う 私は欲望だと思う、<2003>浮気な家族、
<2004>春が来れば、 |
|
オ・テギョン (呉泰京) |
<2001>子
猫をお願い、<2003>オールド・ボー
イ、<2003>チャ・
テヒョンのハッピー☆クリスマス、 |
|
チョン・ユミ |
<2005>
高校教師 恋の教育実習(夢精期2)、<2005>ダ
ンサーの純情、<
2007>ファン・ジニ 映画版、 |
【レビュー&ネタバレ】 |
2008年9月日本公開決定。 韓国では1986年にも映画化さ れた有名な妓生<ファン・ジニ>を描いた作品。 実在の人物ではあるけれど、いろんな説があり、あまりハッキリしない。 映画化されると共に、TVではハ・ジウォン主演でドラマ化された。 TVドラマは‘名品史劇’という称号を得て、平均視聴率 20% 以上を記録し、 海外輸出も円滑に成り立ち、 ‘大長今(宮廷女官 チャングムの誓い)’の後を引き継ぐ史劇韓流の主人公という評価も。 それに対し映画版は、夏シーズンのハリウッドブロックバスター攻撃阻止作品として期待された大作でしたが、 阻止どころか、足元にも及ばず。 作品自体の弱さ、ソン・ヘギョの力不足、原因は様々です。 初の北朝鮮ロケた、ソン・ヘギョのベッドシーンなど、話題には事欠きませんでしたが、 結局、動員数は127万人。 (ちなみにベッドシーンは一切露出なし。肩から上だけ。ベッドシーンどころか、キスシーンすら...) 同時期に公開された<密陽>は171万人。大ヒットとなった<華麗なる休暇>は678万人。 大作なのに127万人では、お話になりません。 とはいっても、100万人を超しておりますので、ゴミとも言えないのでしょうけど。 数字が全てではありませんが、中身も悲惨です。 そもそも、チャン・ユニョン監督と聞いて期待はしておりませんでした。 この監督、カルでは、解明できない謎が 話題を呼びましたが、 単に観ている者に伝えることができないだけなのでしょう。 脚本はいつも別人ですが、この’わかりづらい作品’の原因は監督にあるとしか思えない。 ソン・ヘギョも、ハ・ジウォンに対し’ジニは私一人でいいのに’などと発言。 ’ジニは君だ’と、監督にも演技を絶賛され調子に乗っておりましたが、 ヘギョよ、恥を知れ。 という感じでしたね............ 頑張っているのは観ていてわかりますが、 別にソン・ヘギョの親として発表会を観に行くわけじゃないので。 本人も、釜山映画祭の時に自分の演技力不足を認める発言をしています。 ただ、「これからもチャレンジしていきます」と言っておりますが、 彼女はアイドル俳優に留まって欲しいですね。 頑張られても、その過程を見せられる側は厳しいものがございます。 この映画のソン・ヘギョは、愛なんていらないのムン・グ ニョンくらい寒気がしま した。 近頃のソン・ヘギョの高飛車な発言から、彼女の我の強さが鼻につくようになり、 映画を観ていても、その姿が重なって集中できませんでした。 そもそも、劇中の芸者は<ファン・ジニ>ではなく、<ソン・ヘギョ>のまま。 少しも役に成りきれておりません。 元々は、チョン・ジヒョンとスエを想定していたそうです。 この二人なら、もう少し映画のレベルも上がったでしょうね。 既に日本へ輸入されており、(2007年)年内に公開の見込みだそうです。 正直、<黄真伊>は興味が湧くけれど、どうせ観るならドラマ版の方がよいと思います。 本当に、映画は黄真伊をダイジェストで見せた、という感じです。 何が伝えたいのかもわからず、黄真伊の魅力も伝わってこず。 <最高の女>ファン・ジニを描いているのですから、ファン・ジニが魅力的に見えなければ意味がありません。 なかなかよいセリフもあるのですが、セリフだけが浮いてしまっているのです。 一貫したキャラクターというものも見えてこず、<最高の女>にも見えず。 性格の悪い女の間違いでは? ジニとノミのラブストーリーも、イマイチ頂けません。 さて、出演者ですが.... ユ・ジテ演じる【ノミ】は、この映画のオリジナルの人物です。 人望厚い男の中の男の設定ですが、あまりそういう風にも見えないのですよね。 なんといっても、愛する女性を底辺に落とした張本人ですから。 この二人、強い絆で結ばれている設定ですが、<純愛>という感じでもないのですよね。 二人の間にある深い愛が伝わってきたら、少しはこの映画も救われたのですが...... 正直、この二人.... 子役の方がよかったわ ジニの子役は、角砂糖でイム・スジョンの子役を演 じたキム・ユジョン。 この子が可愛いのよー 角砂糖でも可愛 いと思ってたけど、ぜひ他の作品でも観たいわ。 ユジョンちゃんが’アボジー!’って父親に泣きすがるシーンが唯一泣けました(笑) そして、ユ・ジテの子役はイ・ヒョヌ。 この子、ホリデーで は、イ・ソンジェの子役。卑劣な街では、ナムグン・ミン の子役を演じてます。 この映画では長髪なので変ですが(笑)、とても可愛くてかっこいい。 そのまま成長して欲しいものです。
今回、一番泣けたのは、(あ、泣けたトコまだあったわね) ばあやを演じたユン・ヨジョン씨のシーンです。 妓生になることを選んだジニを不憫に思ったばあやは、自らもジニに着いていくことを決める。 「これからはイバラの道、道案内が必要です。 年寄りが前を歩きますから、お嬢様はお嬢様らしく、図々しく年寄りの後を着いてきて下さい」 このセリフ、ユン・ヨジョン씨が言うからこそ、涙腺を緩ませる。 ペ・ドゥナが最も尊敬する女優として挙げる女優さん。 mocaも大好き。 <愛の群像>のシニョン엄마(オンマ)も大好きだったし、 <あの青い空の上に>のスノ엄마(オンマ)も最高だったわ。 この映画で知名度が上がった新人チョン・ユミ。 期待の新人、ドラマ<ケ・セラ・セラ>のチョン・ユミとは別人です。 なんだか、二人ともインパクトのある顔立ちじゃないですし、区別しにくいわ。 チャン・ユニョン監督の前作サム にも出演しており、 キム・レウォンの<ひまわり>で、妹に言い寄るイカレタ男を演じていたパク・チョロ。 ファン・ジニの美しさを覗き見るトポグ役で出演。 なぜかオーラを感じる俳優。もっと大役で見てみたいわ。 冒頭で出てきたジニの生みの親。 マッサージで、インス の姉を演じておりましたが、他でも見た気がするのよね。 チェ・ジウの<真実>かしら? さて、ストーリーですが.......... あらすじ↑程度のものしかございません。 それに、ファン・ジニがどんな女かというエピソードがいくつか交えられているだけです。 結局は、ジニとノミのラブストーリーという感じなのですが、 少しも伝わってこないのですわよ。 ラブストーリーには期待しない方がよろしくてよ。 って、他に何もない映画なのに..... なんで、100万人もお客が入ったのだろう??? もう、思 いっきりネタをバラし ていきましょう。 ジニとノミは幼い頃から互いに好意を持ちながら育った。 しかしノミは、ジニの前から姿を消してしまう。 そして時が流れ........ ノミは強くたくましい男となって戻ってきた。 主(ジニの父)が亡くなり、落ちぶれたファン家の財産を取り戻し、ファン家の使用人に戻る。 ジニは、母の決めた縁談の相手に嫁ぐことが決まっていた。 しかし、突然相手から破談を言い渡される。 ジニが両班の娘ではなく、母親は奴婢だからだと。 ジニの母は「これは私とお前の実の母しか知らない秘密だったのに、なぜ漏れたのだろう」と首をかしげ、 ジニに出生の秘密を打ち明ける。 ジニは、母の小間使いヒョングムをジニの父がレイプして生まれた子供だった。 それを知った母はジニを殺すことができず、ヒョングムから預かり、実の子として育ててきたのだった。 半分両班、半分奴婢。 人々から好奇の目で見られるようになったジニ。 「私はこの家の娘ではない」 と、生みの母のように自ら妓生となることを選ぶジニ。 そして、ノミに「私の妓夫になって、守ってくれ」と、ノミに体を許す。 しかし、ジニの嫁ぎ先に秘密を漏らしたのはノミだった。 ジニに思いを寄せるノミは、ジニを嫁がせたくなく、 ジニが奴婢になれば自分と一緒になれると、夢を見たのだと。 そして、妓生ジニの人生が始まり、そのエピソードが描かれていきます。 ノミはノミで、男たちに抱かれるジニを見ていることが辛いと、 またもや姿を消してしまうのです。 盗賊(ねずみ小僧のように貧しい者の味方)となったノミ。 しかし、ある策略によりお尋ね人となってしまう。 ノミを救うためにヒヨルに抱かれるジニ。 しかしノミは、自ら出頭し、打ち首となる。 ノミの遺灰を抱き金綱山へ向かうジニ。 「私が戻らなかったら、遺灰を道端に撒いてね。人々が踏みつけるように」 と、まるで最後の言葉を残し、ばあやとイグムに別れを告げる。 真っ白な雪に覆われた金綱山でジニは、ノミの遺灰を撒く。 END |
|