子猫をお願い  Take care of my cat
 原題:猫をお願い 고양이를 부탁해(コヤンイルル プタケ) <2001>

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子猫をお願い
おとなしいけれど大それたテヒ(ペ・ドゥナ)。可愛くて抜け目のないヘジュ (イ・ヨウォン)、絵が上 手なジヨン(オク・ジヨン)、明るい双子ピリュ(イ・ウンシル)と オンジョ(イ・ウンジュ)。大の仲良しで、いつも一緒にいた彼女たちも20歳になり進む道が違ってきた。

証券会社に入社したヘジュは、キャリアウーマンと して成功する野 心を育み、美術に才能があるジヨンは、留学を夢見る。一方テヒは、奉仕活動で知り合った脳性マヒの詩人を好きになる。

ある日、ジヨンが道に迷った子猫ティ ティを拾ってきて、20歳の彼女たちの生活に猫一匹が割り込んでくる。一人でいることが好きで容易に心を開かない神秘 な動物。そして猫に似た20歳の彼女たち。猫のティティと一緒に彼女たちの人生は、予想できない方向に流れる。
【予告編】


監督 チョン・ジェウン(鄭在恩) <2001> 子 猫をお願い、 <2003>もし、あなたなら~六つの視線~

出演

ペ・ドゥナ (裵斗娜)

出演作品一覧

イ・ヨウォン

<1998> 男の香り、<1999>ア タック・ザ・ガス・ステーション!、 <2001>子猫を お 願い、<2001>アフリカ、
<2002>サプライズ、<2005>クァンシクの弟クァンテ、<2007>華 麗なる休暇

オク・ジヨン

<2001>子 猫をお願い、<2004>人形霊、 <2004>シン・ソッキ ブルース、<2005>ピーターパンの公式、
<2006>ミスター・ロビンの口説き方、<2006>お姉さんが行く

イ・ウンシル

<2000> 純愛譜-じゅんあいふ-、<2001>子猫をお 願い

イ・ウンジュ

<2000> 純愛譜-じゅんあいふ-、<2001>子猫をお 願い

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【レビュー&ネタバレ】
名作「子猫をお願い」
この映画好きな方、多いわよね。
多感な20歳(日本では19歳)の女の子5人の友情を軸に、
コンプレックスや嫉妬、プライド、悩み・・・・
そういった誰でも経験したであろう出来事。
心の奥底に隠されたベールの裏側を描いているわ。
mocaはこういう「文学的」な映画は好みじゃないんだけど。

とにかく、ペ・ドゥナちゃん見たさで観たこの映画。
ちょっと変わってて、でも、純真でまっすぐで。
とってもお似合いのキャラクター。
イ・ヨウォンも、ともさかりえっぽくて可愛いわよね。
そして、双子ちゃんがイイ味だしてるのよ。
ピリュとオンジョなんて、ちょっと変わった名前。
この名前が気に入った二人は、この名前に芸名を変えたとか。
その後見かけないので、よくわかりませんが。
劇中での、ペ・ドゥナちゃんの母役は、彼女の実母だそう。
ペ・ドゥナちゃんも二世俳優なのね。

仁川のレベルの高い商業高校に通っていた5人。
韓国では、日本以上に学歴社会で、
経済的理由や学力の理由で大学進学できない女の子は
当然のように商業高校に通うらしいわ。
それだけが、有利に就職できる道だから。
けれど、この5人の中でも大手企業に就職できたのは、ヘジュ一人。
それでも、就職したらしたで、
大卒者の中でコンプレックスを抱え、惨めな気持ちを味わいながら日々を送っている。
そんな毎日だから、性格もねじれていくわよね。
高校時代の友人4人に会えば、優越感に浸り、4人を見下す。
それでいて、孤独感を抱えるという・・・
かなりのお姫様気質よね。
面倒な女。
彼女は5人の中で一番可哀想だわ。
小さな幸せに喜びを感じられない人間だから、
幸せは、かなり遠い道のりよね。

そのヘジュと最も対角に在るのがジヨン。
就職した職場は倒産し、無職になってしまう。
早くに両親を亡くしたジヨンは、貧民街の祖父母のバラック小屋で暮らしながら
独学でデザインの勉強をしている。
迷い込んだ小猫を拾っても、育てるのに困るほど。

5人の間を取り持つ人物がテヒこと、ペ・ドゥナ。
進路が決まらず、仕方なく家業のサウナを手伝い、
障害者の詩をタイピングしてあげたりと、ボランティアをしている。
横暴な父親を始め、デリカシーのない家族を軽蔑し、
「ここではない、どこか」を漠然と夢見ている。
そんなテヒが、ヘジュの誕生日パーティを企画し、4人に連絡する。
当の本人ヘジュは、「仕事が忙しい」と嘘をつき、
会社の先輩とのデートに行くつもりでいるが、先輩はそんな約束は忘れていた。
暇になってしまったヘジュは、パーティにやってくる。
テヒは口紅、双子ちゃんはランジェリーをプレゼント。
しかし、ジヨンが差し出したのは箱に入った子猫。
可愛い子猫に、場は和む。
お金に困っていたジヨンには、プレゼントを買うお金がなかった。
それで、育てるのにも困っていた子猫をプレゼントしたのだ。
その猫を入れていた箱は、デザインを勉強するジヨンの手作り。
内心ジヨンの才能にコンプレックスを感じていたヘジュは、
そんなことはさらりと無視する。
そして、パーティの席では子猫に和んでいたヘジュだが、
「飼えないから」
と、ジヨンを呼び出し、突き返してしまう。

そんなギクシャクした空気が流れる二人だが、
ジヨンはヘジュの職場を訪ねる。
お金を借りるために。
しかし、ヘジュは仕事が忙しく1時間以上もジヨンを待たせてしまい
ジヨンは怒って帰ってしまう。
もう一歩のところで、ジヨンに会えなかったヘジュ。
ジヨンはそのままテヒに会いに行く。
そこにヘジュからジヨンに電話が入る。
ジヨンの「友達と一緒にいるから」という言葉に、
自分以外に友達がいるということに、ヘジュは動揺する。

そして、事件が起こる。
ジヨンの住むバラック小屋が崩壊し、祖父母は下敷きになり亡くなる。
事情聴取を受けるが、ショックで口がきけない。
「年寄りがいな くなってせいせいしたろ?」
と、刑事に言われキレたジヨンは、保護施設に送られてしまう。
心配したテヒが面会にやって来る。
「だって私、他に行くところがないんだもの…」
職もなく、家もない・・・家族もいない・・・
施設にいるしかない。
まだ施設にいる方がマシ。
あまりにもせつない人生・・・

ジヨンが出所する日。
テヒはジヨンから預かっていた子猫を双子ちゃんに預け、
ジヨンを迎えに行く。
「どこに行くかは、行きながら考えよう」
と、テヒはジヨンと仁川空港から飛行機で旅立つ。

END

あまりにも不幸なジヨンの人生。
こんなテヒのような子がいてくれたことは、
ジヨンにとって、どれだけ幸せなことか。
一方、都会で疲れきったヘジュは、
今まで相手にしなかった、自分に片想いしていた幼馴染にすがるしかなくて・・
けど、華やかなものにしか幸せを感じられないヘジュにとって、
その安らぎも一瞬のものでしかないでしょうね。
そういった人間がそばにいてくれることがどれほど幸せなことか
身にしみて感じない限り、どんどん不幸に陥って行くしかないと思うわ。





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