偉大なる系譜 Righteous Ties |
原題:偉大なる系譜 거룩한 계보(コルカン ケボ)<2006> |
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監督 | チャン・ジン | 作 品一覧 |
出演 |
チョン・ジェ ヨン |
出 演作品一覧 |
チョン・ジュノ(鄭俊浩) | 出演作品一覧 |
【レビュー&ネタバレ】 |
2006年10月公開。 観客動員数は、約148万人。 あの歴代記録を塗り替えたタチャ イカサマ師の、Box Office 4週連続1位を阻止し、1位に輝いた。 ヒットまではいかないものの、スター俳優の出演なし(といっていいでしょう) 内容だけでここまで勝負した、本物の作品。 なんだかねぇ..... 宣材写真やら、あらすじやら、少しも惹かれるものがありませんで....... つまんない(チャン・ジン風)ヤクザ映画なんだろう...と、 ですが、最近つまらない韓国映画界。 My Son~あふれる想い~もmoca好み ですし、正しく生きよう は最高! これは、見なくちゃぢゃあ? チャン・ジン監督なら期待を裏切らないだろう...... と、ちょっと賭けに出ました。 食わず 嫌いでした!! なんだよ、イイ映画ぢゃーん。 まさに、チャン・ジ ン風ノワール。 ノワール風コメディーとも言いましょうか? ノワールの要とも言えるべき(?) 義理、人情、友情、絆.... 宿命やら、愛 サランやらで大失敗しているノ ワールの世界を、感動的に描いておりま す。 チャン・ジンの「これでもか!」というほどの、ゆるーい笑いの連続で、 ちーっともノワール的な暗さがない。 いつものようにアヘアヘ笑っているところに、思いもよらない大どんでん返し。 ゆるみきっていただけに、これはかなりの衝撃。 大号泣。涙が止まりません。 してやられたり。 ヤクザ の世界に幻想を抱くな。 義理も 正義もない。 と、映画の主人公チソンは言いますが、 この映画には、義理も正義もある。 いや、正義はないか.... 男たちの義理に、泣かずにはいられません。 アクションもかっこいい。 基本的にコメディーですので、ストーリーは<あらすじ>程度のものしかありません。 なのに、魅せてくれますわ。 とは言っても、好き嫌いが分かれる映画だと思いますし、 ヒットまではいかなかった、それなりの敗因を感じられる面も多々あります。 正直、作品としてのレベルは低いかも。 ラストなんて、ちょっとお粗末。 なのに、涙が止まらない。 ヒューマンドラマや、義理、人情に弱い方にはオススメ。 右腕、左腕のオチなど、チャン・ジン流笑いが満載。 <系譜>とは、家系図のことですが、 ヤクザの世界では、<派閥>のようなものを意味しているみたいですね。
出演陣は、さすがにチャン・ジン ファミリーが多いですわね。 チョン・ジェヨンは、ちょっと演技力不足ではございますが、 チソン役にハマっております。 アクションもかっこいい。 チソンがかっこいいんだなぁ....... これぞ、男だわ。 こんな男なら、ヤクザでも構いません。 そして、いい男の横には、いい女が。 チョン・ジェヨンの恋人役は、これまたチャン・ジン ファミリー、チャン・チョンナム。 拍手する時発ての女検事。 チャン・ジンは、男にしても、女にしても、 「かっこいい」生き様を心得ているのでしょうね。 チョン・ジュノは、公共の敵2に続いて二 度目。 まだファミリーとは言えませんが、今後も出演があるかもしれませんね。 チョン・ジュノといえば、ヤクザばかり。 本人も認めている演技力不足。 故に、できる役はコメディー映画のヤクザ。 この手のものなら、もう余裕が見られます。 今回は、ヤクザにコンプレックスを抱くヤクザ。 ヤクザには見えない、ちょっとモードなスーツでキメ、 しかし、これでキメキメになっては、知的でクールなアナーキスト のようなチョン・ジュノに。 あえて、おばさんパーマで奮闘しております。 アナーキストのような役も似合うのに ね。 演技力が必要なければ。 ファン・ジニ 映画版のリュ・スンヨン。 イケメンとは言えないのに、なぜかカッコイイ。 人間、己を磨かねばと思わされたり。 イ・サンフンはチャン・ジン ファミリー。 My Son~あふれる想い~では、無期囚の チャ・スンウォン見守る温かさに感 動。 演劇、ミュージカルだけでなく、ガン&トークス の助監督、特殊メイク、 北 朝鮮から来た男(SPYリー・チョルジン)の特殊メイクも担当。 ドラマ<魔王>で名を知らしめたチュ・ジンモ。 チュ・ジンモといえば、カンナさん大成功です! のチュ・ジンモでしたが、 今では、おじさんチュ・ジンモも負けてません。 正しく生きようのオトボケぶ りも最高 ですが、今回も笑えます。 <魔王>といえば、もう一人。この方、キム・ギュチョル。 <あの青い草原の上で>での、情けない三男坊はいずこへ? <復活>や、今回のような悪役も違和感なし。 春のワルツのイ・ハ ヌィも、 チャン・ジン作品ではおなじみに。 このスットボケ具合が、チャン・ジン作品に見事にマッチ。 雪の女王のイ・チョルミン も、すっか りチャン・ジン ファミリーですね。 見ているだけで笑ってしまう独特のキャラクターを今回も生かしてます。 地なのか、演技なのかわからない(笑) 青春漫画や、ラジオスターのチョン・ギュス。 冒頭では、笑わせてくれます。 検事役のイ・ヘヨン。この人も、チャン・ジン作品の常連ですね。 黒い家では、殺害される心理学教 授。 房長の奥さんには、特別出演のキム・ドンジュ。 劇中のセリフ通り、年を重ねても美しい。 どこかで見たことあるんだけれど.... <ウェディング>のリュ・シウォン母に似てるけれど別人ですし..... 特別出演は、 チョン・ジェヨンの父に、八月のクリスマス、 <ありがとうございます>、<銭の戦争>のシ ン・グ。 映画の出演作もたくさんありますが、ちょこっとしか見れないので悲しい。 やっぱり、ドラマでじっくり見たい人ですね。 宮の ユ ン・ユソン も特別出演。 人質となる写真館主人。 ユン・ユソンといえば、凛としたかっこいい役が多いですけれど、 この映画では、まったく別のユン・ユソンが見られます。 お茶目で可愛い さすが実力派。幅が広いわ。
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