サム~Some~  Some  
原題:サム 썸(ソム) <2004>

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サム

事件の物証である100億ウォン以上(約10億円)の麻薬が、警察の護送中に奪 取される事件が起こ る。

警察は、護送担 当者である強力係オ班長(カン・シニル)を容疑者として拘束、捜査を指示する。しかし、オ班長が真犯人でないと信じる後輩刑事カン・ソンジュ(コ・ス) は、真犯人を捕まえるため容疑者を追跡する。しかし、麻薬を打ったまま疾走した容疑者は、 交通事故で死亡する。

カン・ソンジュは、容疑者の携帯電話に残った番号を糸口に事件を追跡するが、他の容疑者も相次いで死亡する。事件 はますます迷宮の中に陥る。

一方、カン・ソンジュは、事件追跡中に容疑者の友人である交通情報キャス0ター、ソ・ユジン(ソン・ジヒョ)と出会う。見覚えがあ るような、どこかでいつか会ったことがあ ると感じる二人の初めての出会い。ユジンはデジャブを通じて、ソンジュが死ぬことを知ってしまう。

【予告編】

監督 チャン・ユニョン(張允炫) <1997>接続、<1999>カル、<2004>サム~Some~、<2007>ファンジニ 映画版

出演

コ・ス

<2004>サ ム~Some~、<2009>白 夜行-白い闇の中を歩く、<2010>超能力者、<2011>高地戦

ソン・ジヒョ

<2003>狐 怪談、<2004>サム~Some~、 <2007>セックス イズ ゼロ 2
<2008>霜花店(サンファジョム)-運命、その愛、 <2010>あなたを愛しています

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【レビュー&ネタバレ】
一言で言えば、駄作。
二言で言っても、ちょー駄作。
「カル(Tell Me Something)」で味をしめたのか・・・
「カル」と同じことをやってみました。という感じ。
たまたま「カル」はヒットした・・・と、監督の無能さを知らしめただけじゃ?
「カル」はシム・ウナの美しさもあって、叙情的なせつなさが全体に漂いながらも、
ハード・ゴア・スリラーという迫りくる恐怖、真相の見えない事件の謎・・・
そららがうまく視聴者心理を衝いてくるのだけれど・・・
この「サム」はいったい何がやりたかったんだー
という感じね。
「カル」もかなりわかりづらくて・・・
1回観ただけでは掴めず、本編以外のヒントを元に解析したり・・・
謎解きが好きな方には楽しめるかもしれないけれど、
mocaは映画が観たいわけで、謎解きがしたいわけでは・・・
それでも、「謎を解かせる」という作りであることで納得はしましょう。
しかし、この「サム」は謎解きではなく、ストーリーを省いただけだろう!としか思えない。
謎を残すのと、雑なのは、別物よ。
主人公ソンジュが何を追っているのかさえもわからない。
追っているものは、あらすじを読まなきゃわからないのよ!!
「事件の物証である100億ウォン以上の麻薬が、警察の護送中に奪取される事件が起こる」
mocaはあらすじを読んで知りましたわよ。
刑事たちや、チョン・クォンミン(事件の犯人)の仲間たちが
新聞やネットで見ていた情報の中にでも書かれておりました?
そこまで見てないわよ・・・
それだけのために、もう一度に2時間もシラミ潰しに見ろって?いーやーよー

ユジン(ソン・ジヒョ)の見るデジャブが何なのか、
ソンジュ(コ・ス)が追っているのは何なのか、
あまりにもストーリーを省きすぎたために、どこを目指してみていればよいのやら・・・
誰にも感情移入できず、
期待するラストさえも描けず・・・
ラスト10分前くらいに「面白くなってきた!」と思ったら、1、2分しかもたなかったわ・・・

デジャブ(既視感)というのは、一度も体験したことがないのに、
体験したことがあるような感じ・・・のことですが、
この映画でユジンが感じるのはデジャブではなく、
デジャブと予知夢のMIXというところでしょうか?
デジャブは体験した時に「前にも体験したことが?」と感じるけれど、
ユジンは体験する前に、これから起きることが見えるのだから・・・
銃声が鳴り響き、
血しぶきを浴び横たわるユジン。
「이 사람을 기억해・・・(この人を憶えて・・・)」
という、ラストから始まるこの映画。
その隣りに倒れている男。その服には「SOME」と書かれたバッジが・・・
そのラストシーンは、ユジンが予知夢として見たもので、
その男を救いたいがために、その予知夢をユジンは記憶した。
死なせたくなくて、あなたのことを覚えたの・・・
ちょっとせつない不思議な愛の形・・・

予告編はちょっとハラハラドキドキのスピード感を感じるけれど、
本編はもう、だるだるでまったくスピード感なし。
カーチェイスだけはお金もかけて、豪華な感じ。それが反って鼻につくわ。
素人映画のようだったわ。
才能がないから、新作は韓国で受け継がれている「黄真伊(ファン・ジニ)」に逃げたんじゃ?

コ・スはやっぱりかっこいいわ。
今回は金髪にピアス、タトゥーと・・・刑事らしからぬだけではなく、
コ・スらしからぬという感じよね。
金髪、ピアス、タトゥー、黒の皮ジャン、と・・・
mocaの大好きな要素で嬉しいんですけどー
しかも、あのタトゥーは、かなりのmocaのお気に入り。

コ・スの初映画出演作品で、コ・スファンにとっては貴重な作品ですが・・・
コ・ス見たさに・・・というだけの作品では?
コ・スも作品に恵まれていないのかしら・・・
どうしてブレイクしないのか理解不能だわ。
日本でも、ソニーがコ・スへ熱烈にオファーしたらしいわ。
ただ、2006年3月2日に入隊しちゃったのよね。
公益要員だけれど。
除隊まで、1年以上あるわ・・・

ソン・ジヒョは・・・
この子かなりキレイなお顔なのよね。
<狐階段>の頃より、数段キレイになってるわ。
>よりも、美しさを実感できる気が・・・?
ちょっと土屋アンナ系。
けれど、どうしても惹かれるものを感じることができないの・・・

スリラーとしても、サスペンスとしても中途半端で、
この二人のラブストーリーが絡んでいることさえも、最後に気づいたわ・・・
ラストだけは救われた感じね。
ちょっと清々しい気持ちになれるわ。
ソン・ジヒョが羨ましすぎるけど。←ただのヤキモチ

カン・シニルも、もう刑事役が当たり前・・・という感じで、
いくつ刑事役をやったのかしら?
コ・スと共演しているドラマ「グリーンローズ」でも、刑事だし。
せっかくカン・シニルが出演しているのに、なんでこんな役なのー?
彼でないといけない理由がないわ。
脇役と一緒じゃないの。
彼が出演するだけで、彼のキャラクターを語る必要がない存在感がある・・・
というなら、話はわかるけど。

コ・スの同僚刑事で、ストーリーに深く絡んでくるイ刑事は、
「アタック・ザ・ガスステーション!」の金髪ロッカー
カン・ソンジンでございます。
ストーリー的にはコ・スが主役だけれど、
監督的にはカン・ソンジンが主役かも。
心に傷を抱える、監督が語りたいことを代弁するのは、彼でしょう・・・
かなり気づきにくいけど。

一番かっこいい(顔じゃなく)のは、脇役であるチュ刑事(チョ・ギョンフン)よー
ソンジュ(コ・ス)を信じ、最後まで庇い・・・
懐が深いっていうか・・・こんな男性どこかにいませんか?

既に観た方でも、わかりぬくい点が多々あったことでしょう。
それを踏まえて、ちょっと詳しくストーリーを。


「(이 사람을 기억해・・・)この人を、憶えて・・・」
という、印象的な不思議なシーン・・・で始まるこの映画。
血しぶきを浴び横たわるユジン。
その隣りに倒れている男。その服には「SOME」と書かれたバッジが・・・
走馬灯のように時が逆回転し、現在へ・・・

ユジンのオフィステル(単身者向けのワンルームマンション)に
ユジンの友達のカン(本名ミン・ジェイル)の友達の黒魔王が訪ねてくる。
ユジンは黒魔王から、MP3(動画などを保存したり再生したりできる)を預かる。

刑事カン・ソンジュは、100億ウォン以上の麻薬が
警察が護送中に奪略された事件の容疑者である黒魔王を追跡していた。
しかし、薬物を摂取していた黒魔王は、途中で交通事故を起こし死亡してしまう。

黒魔王の携帯のメモリーに登録されている人物を追跡することにしたソンジュ。
まず初めに、ミン・ジェイル(通称カン←ユジンの友達)に電話する。
「俺は信用できる。まだ死にたくないだろう?」と、
接触を試みるが、電話を切られてしまう。
次にチョン・チャンに電話をするが、
釜山組に捕らわれたチョン・チャンは出ることができない。

交通情報キャスターのユジンはオンエアーがあるため、早朝家を出る。
路地で可愛い子猫をみかけたユジンは、日記代わりのデジカメで子猫を写す。
その時、止まっていた車に乗っていた人間もカメラに写り込む。
100億ウォンを押収された釜山組と、釜山組に捕らえられたチョン・チャンだ。
黒魔王からMP3を預かったユジンは、ジェイルたちの仲間だと思われ、
チョン・チャンにユジンの居場所を案内させ、やってきたのだ。
ユジンを狙って、野球帽の男が後を追った。
ナイフで切りつけられそうになったところに、
チョン・チャンの携帯のGPSを追って駆けつけたソンジュに助けられる。

ユジンを警視庁に送り届けるソンジュ。
「参考人をみすみす帰せない」と、ソンジュと携帯電話の番号を交換する。
「7424・・・」という、ソンジュの携帯の番号に見覚えがあると感じるユジン。
「私たち、どこかで会ってませんか?」と、ソンジュに尋ねるユジン。

ユジンと別れ、車を運転するソンジュ。
「どこで会ったっけな?」と、覚えのないソンジュ。

署に戻り、今度は「異常者」の名で登録された番号にかけるソンジュ。
すると、麻薬法違反で逮捕されていたソン・キジュンの電話が鳴る。
キジュンから、「クォン・チョンミン」という人物の真相を聞きだすソンジュ。
クォン・チョンミンは一人ではなく三人で、
クォン・チョル、チョン・チャン、ミン・ジェイルの苗字を取った
3人を呼ぶ時の通称だと。
(けど、それは嘘で、真のクォン・チョンミンは別にいるわ)

この辺りはわかりづらい上に重要なポイントなので、
説明するわね。

まず、100億ウォン以上のコカインを押収されたのが釜山組。
押収し物証である麻薬を、オ班長(カン・シニル)と、ソンジュは、
署の承諾も得ずに勝手に移動させた。
その護送中に襲撃され、麻薬は奪われてしまう。
その襲撃した人物が、「クォン・チョンミン」
キジュンから、「クォン・チョンミンは3人だ」と聞いたソンジュは、
輸送車を襲ったのは3人だったことから、キジュンの話を信じる。
オ班長は麻薬を移動させたのは自分一人だと、自白しており、
一緒に移動させたソンジュを庇っていた。
その日も、薬をやっており、自分の責任だと・・・
「俺には責任がないのか?」と、怒りを露にするソンジュ。
「お前が信じてくれたら、それでいい・・・」と、肩を落とすオ班長。
「定年間近に、薬、酒、精神科の治療・・・そんなに辛いならアメリカから家族を呼び戻せ」と、
ソンジュはオ班長に言い放つ。

各地の主要道路に設置されているカメラの映像を見ていたユジンは、
映像に映った車の中に、チョン・チャンが捕らえられているのを発見する。
モニターの映像を拡大すると、チョン・チャンは車からフラフラと降り、
そのまま倒れこんでしまう。
慌ててソンジュに電話するユジン。
ソンジュが駆けつけるが、チョン・チャンも死んでしまう。
現場からユジンに電話するソンジュ。
なぜこのことがわかったのか?と。
「ここから見えるの」と、あちこちにカメラが設置されていると話すユジン。
そして、モニターに映ったソンジュを見て、
「その服装に見覚えがあるわ。確かに私達どこかで会ってるわ」と、断言する。

今度は、クォン・チョルが殺害される。
「ブツを持っていたら、ここにはいないはずだ」と、
ソンジュは、3人の仕業ではないと推測する。犯人は別にいると。
釜山組と、3人の間に誰かがいる、ソンジュはイ刑事に語る。

ユジンはジェイルに預かったMP3を渡すために、COEXに出かける。
しかし、そこにはユジンを追って釜山組が張っていた。
釜山組に追われるデジャブが頭をよぎったユジンは逃げ出し、
ソンジュに助けを求める。

オ班長がソンジュの拳銃を奪って自殺するデジャブを見たユジンの助言で、
拳銃から弾を抜き、オ班長の自殺を食い止めることができたが、
そんなことは誰でも想像ができることだと、ソンジュはユジンのデジャブを信じない。
しかし、ユジンはソンジュの服についている「SOME」と書かれた缶バッジを見て驚愕する。
間違いなくデジャブだと確信するが、
今日という日は二度来ない。
そんな記憶はない。
すげなく否定され、ユジンは傷つく。

クォン・チョルの部屋から押収したパソコンから
物証の麻薬を取引したメールが発見される。
発信者は、ソンジュの名前だった。
そのメールに添付されたクォン・チョンミンの写真。
そこに写っていたのは、ソンジュだった。
キジュンとジェイルも、クォン・チョンミンの写真を修復し、
自分たちを騙して麻薬を奪ったクォン・チョンミンがソンジュだと知る。
ソンジュが所持している魔王の携帯にキジュンからメールが届く。
「取引のメールと写真は修復した。原本は必要ない」
訝しむソンジュ。
その瞬間、ソンジュにイ刑事から、
同行していたチュ刑事には警察から、電話が入る。
「クォン・チョンミンの写真はソンジュだった」と。
「署に戻るな、逮捕されるぞ!」と、ソンジュに警告するイ刑事。
「あいつら何言ってるんだ?クォン・ソンジュがお前だと!」
と、手錠を手にソンジュに近づくチュ刑事。

もーこの時のチュ刑事の形相が怖くて・・・
ぜーったいにソンジュを捕まえると思ったら・・・
ソンジュを逃がしてくれたのね。
その後も、課長に「あいつを信じて逃がしたのか!カンを逮捕しろ!」と、
クォン・チョンミンの写真をつきつけられて怒鳴られ、
「こんなの信じるか!犯人を挙げれば済むことだ!」と、反抗して・・・
もーチュ刑事ったらステキすぎー


ここから先は核心に触れるの で、未視聴の方はご注意 をー!!




一方、イ刑事は、ジェイルたちの仲間の女ハッカーに、大金を預ける。
明日一緒に逃亡することを臭わす会話を交わしながら。
署に戻ったイ刑事は、警察にユジンの資料があることに驚く。
ユジンが事件の参考人だと知ったイ刑事は、
ソンジュの車で、ユジンのオフィステルに向かう。
その途中、釜山組にジェイルたちの居場所を知らせ、襲撃させる。
ジェイルを探してやってきたソンジュに助けられるものの、
結局、ジェイルも死んでしまう。
「クォン・チョンミンの写真の原本は、ユジンが持っている」と、言い残して。

ユジンのオフィステルにやってきたイ刑事の顔をインターホンのモニターで見た瞬間、
ユジンはイ刑事に捕らえられるデジャブを見る。
慌てて逃げ出すユジン。
ネットカフェでMP3の中身を確認したユジンは、クォン・チョンミンがイ刑事だと知る。
そして、ユジンを助けに来たソンジュが、背後からイ刑事に撃たれ死ぬデジャブを見る。
ユジンはMP3をコインロッカーに預け、ソンジュに電話する。
「クォン・チョンミンは、あなたの知り合いです」と。

この映画は、携帯電話の GPSで位置確認しながら犯人を 追うんだけど、
ソンジュが携帯の電源を入れ たものだから、警察に現在位 置がバレてしまって・・・
チュ刑事にソンジュの居場所 が報告されるのだけれど、
「居場所がバレるってわかっ てるのに電源入れるか!犯人 はカン刑事じゃない!」
って、怒鳴りつけるの。
チュ刑事かっこいいー!と 思ったら・・・
その途端、ソンジュの携帯の 電源が切れて・・・
「電源が切れました」と、報 告されて・・・小さくなる チュ刑事が可愛いのー
もう、チュ刑事サイコー!

ユジンは、ワールドカップ競技場へ向かう。
一方ソンジュは、ロッカーからMP3を受け取り、ユジンのメッセージを聞く。

 警察を出る時に、あなたが犯人だと聞いたけど、私は信じなかった。
 MP3のこと、憶えていなくてごめんなさい・・・
 私は何も知らず、あの男に写真を渡してしまって・・・
 あの男に注射を打たれ、あなたに助けられた。
 私の記憶に残っていた銃声は、あなたが撃たれたものだった。
 あなたのこと何も知らないのに、私のせいで死んだんです。
 もう違います。
 あなたを憶えたから・・・
 あなたは写真を手に入れ、新しい道を進む。
 私も新しい道を歩みます。
 今日は、何があっても私を探さないで。

「私は何も知らず・・・」か らは、現在ではなく、予知夢 の中での出来事ね。
予知夢の中では、ソンジュを 死なせてしまったけれど、
ソンジュのことを記憶してい たから、今度は死なせない、 と・・・

銃声が鳴り響き、
血しぶきを浴び横たわるユジ ン。
「이 사람을 기억해・・・(この人を憶えて・・・)」
その男を救いたいがために、 その予知夢をユジンは記憶し た、という冒頭につながるわ。
せつないわ・・・
すごくいい題材だったのに、 惜しいわ・・・

競技場を出たユジンは、そこにソンジュの車が止まっていることに驚く。
しかし、現れたのはソンジュではなく、イ刑事だった。
イ刑事に捕らえられ、注射を打たれるユジン。
そこへソンジュからユジンに電話が・・・
「来ないで、私は助からないわ・・」と、ソンジュに告げるユジン。
イ刑事が電話を代わり、ソンジュはクォン・チョンミンがイ刑事だと知る。
「原本を持って来い」と、イ刑事はソンジュに命じる。
あなたのために今日を覚えたの。お願いだから来ないで・・・・
声にならないユジンの叫び。

ユジンは、夢で未来を見るこ とができる超能力者というこ とよね。
毎日のように予知夢を見るけ れど、目覚めると記憶から消 えていて・・・
だから、自分が予知夢を見る ことができるということも知 らなくて・・・
ユジンは、ソンジュを助けた くて、
今日の記憶だけは必死にイン プットしていたのよね・・・
めちゃめちゃせつなくてステ キな話なのに・・・

ソンジュは、ユジンを助けに向かう。
車の中で朦朧としているユジンを助け出すソンジュ。
しかし、イ刑事に背後から撃たれてしまう。
横たわるユジンの顔に血しぶきが飛ぶ。

★けど、これもユジンのデ ジャブだったのよ・・・なんな んだー!

デジャブではなく、リアルな世界に戻りますわよ。
ユジンを助けに来たソンジュ。
イ刑事が現れ、互いに銃を向け合うソンジュとイ刑事。
「原本と銃を投げろ」と、命じるイ刑事。
ソンジュが投げると、イ刑事は語り始める。
オ班長がなぜお前のことを黙っていたか知ってるか?
俺が毎月アメリカ(のオ班長の家族)に送金していた。
だが、それをお前からだと思っている。
結局、お前がクォン・チョンミンになるんだ。
イ刑事はソンジュの頭に銃を向け、引き金を引く。
しかし、それは空砲だった。

そんなバカなー!
って、思いっきりつっこんだ のだけど・・・
後でよくよく考えたら、↑★ 印のユジンのデジャブ は・・・
ソンジュが助けに来たら撃た れて死んでしまう・・・
どうしよう・・・と、苦しむ ユジンの心の中を映像化した だけで、
ソンジュが死ぬことを止めた いユジンは、必死に力を振り 絞り・・・
オ班長の自殺の時のように、 イ刑事の銃から弾を抜いたん じゃ?と、考えたのですが?

オ班長がなぜソンジュのこと を黙っていたか・・・
酒、薬、精神科の治療を受け るほど、辛くて寂しい毎日を 送っていたオ班長。
そんな日々の中で、毎月アメ リカに送金してくれていた優 しさ、愛・・・は、
自分を犠牲にしてもいいくら い、嬉しいことだったのじゃ ないかしら・・・
そして、オ班長は送金はソン ジュがしてくれていると思い 込んでいて・・・
イ刑事は悔しくて、ソンジュ が憎くて、
それでソンジュをクォン・ チョンミンに仕立て上げたん じゃないかしら・・・
報われない想いが人を狂わせ る・・・
「彼女を救いたくてやって来 たのだから、そのために死ん でも本望だろう?」
みたいに、イ刑事の言葉は聞 こえるわ。
報われなかった自分の想 い・・・その悔しさが伝わるわ。

この映画は様々な愛の形を描 いていると思うわ。
この映画のテーマは、「愛」 なのかも。
ユジンのソンジュへの愛。
ソンジュのオ班長への愛。
オ班長のソンジュへの愛。
そして、報われなかったイ刑 事の愛。

ソンジュはイ刑事を殴り倒し、ユジンの元へと駆けつける。
車に常備していた注射を、ユジンの心臓に突き刺すソンジュ。

これはクォン・チョルにもし ていたけど、救急蘇生法の一 つよ。
強心剤を静脈に注射するのだ そうだけど、間に合わない時 は心臓に直接注射するそうよ。
心臓に注射だなんてコワイわ・・・


ユジンはソンジュに手を伸ばす。
安心するのも束の間、ソンジュはソンジュが投げ捨てた銃でイ刑事に撃たれてしまう。
ユジンの顔に血しぶきが飛ぶ。
結局デジャブが再現されてしまい、悲しみに打ちひしがれるユジン。
イ刑事が再びソンジュに銃を向ける。
そこへチュ刑事が現れ、イ刑事は撃たれる。
ソンジュは肩を撃たれただけで、無事だった。

明け方前、路地を歩くユジン。
子猫をみかけ、デジカメに収めるユジン。
止まっていた車のドアが開く。
降りてきたのは、ソンジュだった。
二人は微笑み合うと、仲良く車に乗り出かける。

またもやデジャブ?
と思わせるラスト。ビックリしたわよー
二人がそんな展開になるのも、こんな爽やかなラストなのも、
ちょっとビックリ。
救急車で運ばれていくユジンに手を振るソンジュも、
ラストでユジンに見せるソンジュの笑顔も、ステキすぎー
こんな人なら、命をかけても守りたくなるかも・・・

面倒なので、「デジャブ」と書いちゃってますが、厳密に言うとデジャブじゃないわ。
デジャブは、起こったことを「前にも体験したことがある・・・」と感じる既視感だけど、
ユジンの場合は、起こる前にこれから起こることが見える・・・
それは、本当ならデジャブとなるところだけど、
ソンジュを救いたいがために、夢を記憶していたから・・・
起きる前に見えたのよね。
細かいところは気になさらずに。

それと、まだ書ききれていない謎がいくつかあるのだけど、
ストーリーを左右するような重要なことじゃないので、
気になる方はご自分で解析してみてくださいませ。






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