セブンデイズ  Seven Days 
 原題:セブンデイズ 세븐데이즈(セブンデイジュ) <2007>

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ゼブンデイズ

史上最悪の交渉劇…。制限された時間は7日間。拉致された娘と殺人鬼を交換し ろ!

月曜日の子供は愛らしく、火曜日の子供はおとなしく、水曜日の子供は憂いが多く、そして…、木曜日の子供は遠くに離れていく…

勝率100%の冷血弁護士ジヨン(キム・ユンジン)は、優れた実力で注目を浴びるが、一人娘の前では0点ママ。母親の役割を果す為に娘の運動会に 参加するが、一瞬の 間に娘が拉致されてしまう。そして、かかって来た一本の電話。子供を助けたいなら、7日以内に殺人犯チョン・チョルジン(チェ・ミョンス)を無罪釈放し ろ!7日間という制限された期間の中で、完璧な殺人犯チョン・チョルジンを釈放させる為、ジヨンの奮闘が始まる。

【予告編】
監督 ウォン・シニョン <2005>鬘 かつら、<2006>殴打誘発者たち、<2007>セブンデイズ、<2010>シークレット

出演

キム・ユンジン(金允珍)

<1997>殺す話、<1999>シュリ、<2000>燃ゆる月、<2001>イエスタディ 沈黙の刻印
<2002>アイアン・パーム、<2002>密愛、<2005>6月の日記、 <2007>セブンデイズ
<2010>ハーモニー、<2010>心臓が脈打つ

パク・ヒスン

出演作品一覧
キム・ミスク(金美淑) <2005>マ ラソン、< 2007>セブンデイズ

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【レビュー&ネタバレ】
観客動員数200万人突破のヒット作。

当初この映画は、<木曜日の子供>というタイトルで、主演はキム・ソナで撮影されていた。
しかし撮影途中でキム・ソナが降板し、制作社がキム・ソナを相手取り訴訟を起こしたがキム・ソナが勝訴。
結局この映画は、タイトルを<セブンデイズ>に変え、監督、主演を交代し、新たに撮影された。

製作者は、ヒットを記録した偉大なる遺産のコン ビ、
オ・サンフン監督とキム・ソナを復活させたかったようですね。

キム・ユンジンはそのような事情があるとは知らされずにキャスティングされ、後にこの事実を知ったという。
キム・ソナはこの映画で<私の名前はキム・サムスン>で植えつけられたコミカルなイメージから脱しようと
狙ったようですが、正直キム・ソナでは役不足だったでしょう。
キャリアウーマンのシングルマザーというイメージからは程遠すぎで.............。
凛々しい女弁護士に、キム・ユンジンがすっかりハマっておりました。
キム・ユンジンが出演しただけで、映画のグレードが一気にUPです。

<木曜日の子供>というタイトルではなくなってしまったがために、

  月曜日の子供は愛らしく、火曜日の子供はおとなしく、水曜日の子供は憂いが多く、
  そして…、木曜日の子供は遠くに離れていく…

劇中で引用されるマザーグースの詩が生きなくなってしまいました。


韓国映画では、こういった犯罪スリラー、ミステリーというものがイマイチで、破綻したものばかり。
ですが、この<セブンデイズ>は撮り直しをするのも理解できるほどナカナカのデキ。
中盤までは飽きることなく、グイグイと引きつけていきます。
オープニングのタイトルバックが凝っていてカッコイイ!
そんな映画は中身が破綻しているのが常。
しかしこの映画は中身も丹念に創られております。
かなり本格的ミステリー。しかも、凝っている。

とはいっても、犯罪スリラーでしたらハリウッドでしょうね。
韓国映画の中では素晴らしく、なかなか面白いという程度です。
後半の陳腐さには、ガッカリですし。
ただ、<犯罪スリラー>という目線ではなく、韓国映画ならではの面白さがあるので、
mocaはこの映画好きです。
ハリウッドより親しみが持てますし。
特に、キム刑事を演じたパク・ヒスンが最高!
シナリオがいいのか、パク・ヒスンがいいのか、惚れてしまいそうなほどかっこいい。
パク・ヒスンは南極日誌でも気になっておりました が、
ファミリーでその顔を拝 んでから、興ざめ(^ ^ ;;
しかし、ホントのカッコヨサというのは顔なんて関係ないことを今回実感しましたわ。

そして、殺人犯チョルジンを演じたチェ・ミョンス。
脇役ばかりの無名の俳優。
13歳、スアで、母親の 恋人役でわりと露出の多い役でしたが、
動員数があまりにも少ないですからね.... 顔を知る方も少ないことでしょう.......
ただ、mocaはその朴訥として優しい男がなぜか気になっていて、
今回の殺人犯は驚きましたよ。まったくの別人。
演技とはこういうものか!と、彼から教えられることでしょう。

【ユ・ジヨン】
弁護士
キム・ユンジン(김윤진)
【キム・ソンヨル】
刑事
パク・ヒスン(박희순)
【ハン・スッキ】
心理学教授
キム・ミスク(김미숙)
【チョン・チョルジン】
殺人犯
チェ・ミョンス(최명수)
【事務長】
ジヨンの部下
チャン・ハンソン(장항선)
【ウニョン】
ジヨンの娘
イ・ラへ(이라혜)
【カン・サンマン】
検事
チョン・ドンファン(정동환)
【カン・ジウォン】
ロッカー
ヤン・ジヌ(양진우)
【チェ検事】
ジヨンのライバル
イ・ジョンホン(이정헌)
【ヤン・チャング】
ヤクザの親分
オ・グァンノク(오광록) 
【チョ博士】
監察医
ソ・ドンス(서동수)
【チェ・ギョンスク】
チョルジュンの妻
オク・チヨン(옥지영)

撮り直しの映画ですが、よくこれだけの俳優が集まったものですね。
日本人でも知っている俳優ばかりです。

被害者の母には、ドラマ<サラン~LOVE~>の1部のヒロイン、キム・ミスク。

事務長には、映画やドラマでおなじみの(でも、代表作が........)のチャン・ハンソン。
弁護士事務所の事務長ということで、知的なイメージを狙ったのでしょうけれど、
いつもの<韓国の人情オヤジ>というイメージがなくなってしまって残念.... エロおやじっぽいし......

キム・ユンジンの娘には、ハーブ のカン・ヘジョンの子役、
浮気するのにいい日のユ ン・ジンソの娘役などのイ・ラへちゃん。
驚いたのが、家族の誕生で、オム・テウン が連れてきたコ・ドゥシムの娘だったってこと!
あの子だなんてー
なんだか嬉しい。(のは、mocaだけですね)

ユン・ソクホ監督のドラマでおなじみ、チョン・ドンファン。
チョン・ドンファンが出演するだけで、mocaは嬉しくて仕方ないのですが、
ドラマ<魔王>といい、この映画といい、不正を働く政治家(今回は出馬予定)という役柄で、
チョン・ドンファンのイメージでない役ばかり。
ちょっと太めになり、声色もなんだか貫禄はあるけれど、イメージじゃないし....
悪役のチョン・ドンファンはイヤだなぁ.................

そして、日本ドラマ<ヤ・ク・ソ・ク>、ドラマ<マジック>、青い自転車 などのヤン・ジヌ。
今回は薬物で精神異常を来たしたロッカーという難しい役どころ。
彼にとっては新境地。役者としての挑戦ですね。
違和感はあるものの、頑張りましたね。

ジヨンをライバル視する検事には、シルミドのパク中 士、
最強ロマンス で、イ・ドンウクの先輩、ソ刑事を演じたイ・ジョンホン。
ソ刑事役が大好きなだけに、今回ちょい寂し。

私の頭の中の消しゴム(冒頭で火を借 りる浮浪者)、青い自転車のオ・グァンノク。
相変わらずイイお声。
悪役と善人と、どちらも演じること多し。
恋の潜伏勤務での悪役 はハマっておりましたが、今回は似合ってませんねー
なんか貫禄なくて安っぽいヤクザ。

誰が俺を狂わせるかイ・ビョ ンホンの大学時代の友達で小説家、M エムの編集長、ソ・ドンス。

未だに子猫をお願いの極 貧少女ジヨンのイメージしかないオク・チヨン。
どんどんキレイになっていくのですが、見ても忘れちゃう顔。


さてさて、ストーリーを簡単に。
かなり綿密に創られた作品なので、書ききれないんです。
ネタバレしたらつまらない作品ですので、興味のある方は読まずに映画を観てください。


娘ウニョンの運動会。一瞬の間に娘は拉致される。

勝率100%を誇る敏腕弁護士ジヨン。
娘ウニョンは忙しいママに遊んでもらえず、寂しい。
ウニョンの運動会。俊足を誇るジヨンは、娘のために全力疾走。
しかし、走り終わると娘の姿は消えていた。


警察に通報したジヨンに犯人は取引中止を宣告。

誘拐されたウニョン。身代金を要求されるジヨン。
身代金を持って指示された場所に向かうが、警察に通報してしまったジヨンに犯人は取引の中止を宣告。
そして、「金などいらない。試したのだ」と、驚く言葉を放つ。
犯人の要求とは、完璧な殺人犯チョン・チョルジンの無罪を勝ち取ることだった。
しかも、裁判まで残された時間は7日間。
声の主は、チョルジンは無実だという。
事件を調べたジヨンは、チョルジンの裁判が異例のスピードで行われていることを不審に思う。
確かに何かがある。


チョルジンに面会するジヨン。反抗的なチョルジン。

チョルジンに面会するジヨン。
「この期に及んで」と、チョルジンはジヨンに掴み掛かる。
しかし、ジヨンの実績を新聞で知ったチョルジンは、ジヨンに弁護を依頼することにする。


被害者の母に会いに行くが、何も得られない。

汚職事件の濡れ衣を被せられた刑事ソンヨルを裏の手を使い助け出したジヨンは、
ソンヨルに協力させ、事件を調べ始める。
自分も遺族だと偽り被害者ヘジンの母スッキに会いに行くジヨン。
スッキは弁護士が変わったことを不安に感じていた。
もし無罪にでもなったら... 娘が浮かばれない。
犯人は罪を償うべきだ。殺された娘のために... スッキは嘆く。

↓ この先はネタバレになります!↓



犯 人は誰なの!ジヨンは命がけでジウォンを訪ねる。

殺されたヘジンの恋人ジウォンが、薬物中毒で軟禁状態で入院していることを知ったジヨンは
ジウォンに面会に行くが、ジウォンは興奮状態でジヨンに掴み掛かる。
がっかりして帰路につくが、ポケットにメモが入れられていることに気づく。
「ヘジンを殺した犯人を知っている」
そのメモを見たジヨンは、ジウォンに会うために引き返す。
軟禁状態のジウォンに会うために火事を偽装し、命がけでジウォンに会うジヨン。
しかし、精神に異常を来たしたジウォンの戯言に過ぎなかった。

裁判が始まる。
ジヨンに有利に見えたかのようだったが、ある証人の出現で一転する。
チョルジンの妻は、チョルジンが被害者ヘジンと以前から知り合いだったと証言する。
ジヨンは青ざめる。
チョルジンは糖尿の母の薬代欲しさにヘジンの部屋に盗みに入ったと言っていたからだ。
チョルジンの妻は、その日チョルジンは麻薬の代金を集金しにヘジンの部屋へ行ったと証言した。


襲われるジヨン。証拠が燃えていく。時間がない!

完全に不利になったジヨン。
そんな時、ヘジンの葬儀のビデオにジウォンらしき人物が映っていることに気づく。
ジウォンは事件当日、入院などしていなかったのだ。
ジウォンが怪しいと睨むジウォン。
「犯人を知っている」
と、ジウォンの血で書かれたメモを監察医に分析を依頼しようとするが、
自宅に戻ったところを襲われてしまう。
なんと、カン検事部長はジウォンの父親だったのだ。
カンはジウォンがある日車に女の死体を乗せて帰ってきたと話す。
しかも、麻薬のせいで一切何も覚えていないと。
出馬を予定しているカン検事にとって、スキャンダルは命取りだった。
カンは証拠のメモに火をつけ、ガスを放って逃げ出す。

そしてその頃、もう1人の証人、デザイナーのブルース・チョンもカン達に襲われていた。
命からがら逃げ出したジヨンはブルースの元へ走る。
意識が朦朧としているブルースに尋ねるジヨン。
事件のあの時刻、ヘジンの部屋から出てきた車を運転していたのはジウォンだったかと。
しかし、ブルースが目撃していたのは、ジウォンではなくチョルジンだった。
絶望するジヨン。


ジヨンは覚悟を決め、裁判に臨む。

ジヨンはウニョンの命もこれまでだと覚悟を決め、自分なりのやり方で最後まで戦おうと裁判に臨む。
被害者の母の気持ちにたって裁判に臨むと宣言したジヨンは皆を驚かせる。
犯人はチョルジンだと。
弁護するべき被疑者の罪を認めてしまったジヨン。
しかし、事件現場には他の人間もいたことを告白。
傍聴席にいたカンはおののく。
そこへ、カンに恨みを抱くチャングがテープレコーダーを片手に乗り込んでくる。
そこには、カンがジウォンがヘジンの死体を乗せて帰宅したというカンの会話が録音されていた。
カンとジウォンは逮捕され、チョルジンは無罪で釈放される。
しかし真犯人はチョルジンであることをジヨンにはわかっていた。


ウニョンの遺体がスーツケースから発見される。

裁判は終わった。
しかし、ウニョンは遺体となって発見される。
泣き崩れるジヨン。
その時、なんとウニョンが目を開けた。
涙の再会を果たすジヨンとウニョン。

釈放されたチョルジンは、拘束中に面会に来た男に指示された通り駐車場へ向かう。
そこで男に車で撥ねられたチョルジン。
そして目覚めると、チョルジンは監禁されていた。
ワープロの文字が躍る。

    無罪にするのに苦労した。
    お前に絞首刑は贅沢だ。
    最も苦しい死に方は火あぶりだそうだ。

そして、現れた犯人は、チョルジンに火を放つ。


ウニョンはもう木曜日の子供じゃないわね。

事情はともあれ、被害者であるヘジンを傷つけてしまったと、ヘジンの母スッキに詫びるジヨン。
スッキは、ウニョンの無事の帰還を喜ぶ。
遠くへ行って帰ってきたから、もう木曜日の子供じゃないわねと笑う。
その時、ウニョンは描いた絵をジヨンに見せる。
そこには、片手が切断された天使の石像が描かれていた。
ハっとするジヨン。
いつかジヨンに誘拐犯から送られてきた石像の片腕。
もしや、犯人はスッキ?
「私の弁護も頼めるかしら?」
スッキは連行されていった。







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