13歳、スア  The Wonder Years
 原題:13歳、スア 열세살, 수아(ヨルセサル、スア) <2007>

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13歳、スア

13歳のスア(イ・セヨン)は父が亡くなった後、食堂を経営する母(チュ・サンミ)と二人で暮らして いる。いつも小言ばかりで、今まさに思春期に入ったスアがどんなことを考えるのかなど全く関心がない母は、スアの最も大きな不満だ。 そんなスアの唯一の楽しみは、歌手ユン・ソリョン(キム・ユナ)。母は隠そうとするが、スアは知っている。スアの実の母は、他でもないユン・ソリョンであ るというこ とを。

ある朝。生活の根拠地だった母の食堂が売れ、友人とつきあうこともますます難しくなる。母と娘にとって容易でない世の 中で、行く所がなくなったスアは、ソウルにいる実の母、歌手ユン・ソリョンを訪ねて行くことを決心する。

【予告編】


監督 キム・ヒジョン <2007>13歳、スア

出演

イ・セヨン (李世栄)

<2004> 孤独がもがく時、<2004>僕が9歳だったころ、<2004>ラ ブリー・ライバル
<2005>私の生涯で最も美しい一週間、<2007>13歳、スア

チュ・サンミ (秋相微)

<1997> 接続、<1998>ソウル・ガーディアンズ 退魔録、<1999>インタビュー、<2001>気まぐれな唇、
<2003>微笑、<2004>誰にでも秘密がある、<2004>20のアイデンティティ、<2006>サンデーソウル
<2006>放 課後の屋上(特別出演)、<2007>13歳、スア

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【レビュー&ネタバレ】
韓国での13歳というのは、日本 での12歳に当たります。
小学6年生から中学生になる女の子の日常を描いた作品。
なんと、観客動員数6000人。
動員数1万人も突破できない映画だなんて.... ある意味貴重だわ..................................
数字が悪くてもよい映画はたくさんあります。
けれど、この映画はその数字が妥当な映画ですね。                                  
なーんにもよいところがない。
感動作を狙ったのでしょうか、ちょっとベタすぎじゃ..........
結末のネタもあまりにもお粗末。
まさに、韓流バブルの産物。
ですが、韓国映画の香りがたっぷり堪能できる映画です。
ストーリーも映画もイマイチだけれど、眺めているだけで癒される香りがあるの。
こういう映画は、これからますます減っていくのでしょうね。

主演はイ・セヨンちゃん。
<宮廷女官 チャングムの誓い>クミョンの子役です。
あの可愛らしい子も、今年15歳(韓国では16歳)
本当に美少女で.......
この映画では、暗くて冴えない地味な子を演じているのだけれど、
その可愛さは隠せないのよねー
しかし大きくなって。
だからなのか、前髪を切ったからなのか、
辻ちゃんに似ていて、気になって気になって集中できないのよー
なぜ突然こんなに似ちゃったの?
それがなければね.....
イ・セヨン、天才!
大人の女優なんて顔負けよ。
まさに<演じる>ことができる俳優。
暗くて内向的で、心に傷を抱えた少女を見事に演じてるの。
ラ ブリー・ライバル(女先生vs女生徒) >と見比べれば、別人のようで驚くハズ。
さすがこの若さで、主演作が3作もあるだけのことあるわ。
この子の行く末は恐ろしい。

そして、↓このピンクの子、わかるかしら?



イ・ビョンホン主演<美しい彼女>のシム・ウナの双子ちゃん。妹のウォンよ!
こんなに大きくなってたなんて......................
あれから10年ですものね。
お名前はユ・ヒョンジ。
兄ジュンを演じたキム・サンミン君は、<クリスマスに雪が降れば>以降、活動してないよう ね。
大好きだったのに残念..............

雪の女王>のトゥンナム、チョン・ジアンも出演しております。
この子は名脇役になりそうなので、かなり期待してるのですが。

お母さん役のチュ・サンミは、<誰にでも秘密がある>の長女。
やっぱりキレイよね。
そして、実の母だというユン・ソリョンは、チャウリム(紫雨林)のキム・ユナ。
このユン・ソリョンが歌を歌うシーンがいくつかあるのだけれど、
なんなのこれー
スアの妄想なのか、いきなり目の前に現れそこがステージに変身!
いきなり踊って歌いだす。
オアシス>のパクリなのか、あんな感じでございます。
お母さん>でも、道中でいきなり楽団が現れたり.....
韓国映画では、こんな突飛な設定が定番なの?
mocaからしてみれば、監督の趣味としか思えませんが。
初監督作品って、なんでも好きなことやりたがるものなのかしら。
人の金で。

今回いちばんのオススメは、母の恋人ヨンピョを演じたチェ・ミョンス。
元々演劇畑なのか、映画の出演はないに等しく...(脇役もいいとこ)
日本に留学したり、演出を手がけたりと、幅広い。
このヨンピョ、なんだか癒されるのよ。
器の大きい男、懐の深い男、というのは、こういう人を言うのかしら。
スアはヨンピョが’ゴミ屋(廃品回収)’だからキライなのか?
mocaはそんなことどーでもいいと思うけど。
夫が死んでから2年で、そんなすぐに恋人作るもの?と、母親の神経を疑うけれど、
このヨンピョなら、一緒にいたいと思ってしまうのも仕方ないと思ってしまうわ。

ストーリーは、多感な年頃の女の子の日常を描いているわ。
友達もできないスアにとって、ようやくできた友達に対する過度な愛情。
そして、すれ違いによる別れ。
母との葛藤。
地味で暗くて、友達もいない女の子スア。
父が死んでから、笑うこともなくなった。
唯一の家族である母は、恋人にばかり関心を寄せ、スアのことなど眼中にない。
そんなスアの唯一の支えは、歌手ユン・ソリョン。
実は、スアの実の母親なのだ。
母がお金を騙し取られ、食堂と部屋を売りに出し、
親子は母の恋人ヨンピョの元へ身を寄せることになる。
スアはヨンピョがキライだ。
ヨンピョのことばかりで自分に関心のない母もキライだ。
スアは、以前のクラスメートであるウンジと親しくなり、
援助交際をするウンジについていったことから事件に巻き込まれてしまう。
交番に迎えに来た母はスアを叱責。
「ママは私の何を知ってるの?正直、私に興味ないでしょ?邪魔なんでしょう?
ママは本当のお母さんじゃないから!」
「だったら実のママのとこに行けば?こんな娘いらない。出てって」
そうして二人は喧嘩になってしまうが、スアは本当に家を出て行ってしまう。
向かう先は、実の母ユン・ソリョンのコンサートが行われるソウル。
母はスアがいなくなったことに気づき、慌てて探し回る。
ウンジの元を尋ねるが、「おばさん、育ての親でしょう!」と突っぱねられショックを受ける。
スアがユン・ソリョンのコンサートに行ったことを知り、母ヨンジュもヨンピョとソウルへ向かう。
スアは雨の降る中、ユン・ソリョンが会場から出てくるのを待っていた。
「イ・ヨンホを知らない?ちょっとだけこっちを見て。ちゃんと見て」
亡くなった父ヨンホの写真を片手に、車の中のユン・ソリョンに向かって叫ぶスア。
しかし、ユン・ソリョンを乗せた車は無情にも走り去っていく。
雨の降りしきる中、呆然とたたずむスア。
そんなスアの姿を、母ヨンジュはせつなくみつめていた。
スアに駆け寄り抱きしめる母。
「ママが悪かったわ。ママがしっかりするから、もうやめて.....」
泣きながら抱き合うスアとヨンジュ。
帰り道、ヨンピョの運転する車の中、母の膝枕で眠るスア。
我が家に到着すると、心配そうな母に見守られ
ヨンピョに抱きかかえられながら家へと運ばれるスア。
遠い意識の中でぬくもりを感じながら。

↓結末。ご注意↓


ヨンピョにも、少しずつ心を開いていくスア。
母は、廃車になったバスを改装し、うどん屋をオープンさせた。
オープンパーティーでカラオケを歌う母。
ヨンピョはスアに語りかける。
いい声だろう?
ママの昔のあだ名を知ってるか?ユン・ソリョンだ。
ユン・ソリョンみたいにいい声だと、君のお父さんがそう呼んだんだ。

父の日記─
私の背中で眠る愛しい娘。
ソリョンは歌手になるためにソウルへ向かった。
スアは母を恋しがって泣いている。

父の日記に書かれていたユン・ソリョンとは、母ヨンジュのことだった。


って、なんてお粗末な結末なの!、






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