美人図 Portrait of a Beauty |
原題:美人図 미인도(ミインド) <2008> |
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監督 | チョン・ユンス | <2001>ベサメムーチョ、<2006>僕の、世界の中心は、君だ。(波浪注意報)、<2007>食客、 <2008>美人図 |
出演 |
キム・ミンソ
ン(金泯洗)2009.11.26より |
<1999>少
女たちの遺言、<2000>海辺に行く、<
2001>24、<2001>アフリカ、<2001>ロスト
メモリーズ、 |
キム・ヨンホ | <1999>新
装開店、 <2003>SSU、
<2004>ま
わし蹴り、 <2008>アバンチュールはパリで、 <2008>プ チトマト、<2008>美人図、 <2009>父、山、 <2009>19-Nineteen、<2010>家 を出た男たち、<2010>8番目の感情 |
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キム・ナムギル |
出演作品一覧 | |
チュ・ジャ ヒョン | <2005>こ のまま死ねるか、 <2006>死生決断、 <2008>美人図、<2008>失踪 |
【レビュー&ネタバレ】 |
2008年11月、韓国公開。観客動員数は約230万人。 ギリギリ、ヒットのライン200万人を突破。 それというのも、やはりキム・ギュリ(キム・ミンソンから改名)の大胆な露出に注目が集まったことが、 一番の要因ではないでしょうか。 2008年、この美人図でのキム・ギュリ、霜花店-運命、その愛の ソン・ジヒョ、渇き Tirstのキム・オクビンという 女子高怪談シリーズ出身女優たちの露出が、まるで煽るように注目を浴びた。 一番大胆だったのは、ソン・ジヒョのように思いますが、 キム・ギュリのベッドシーンも過激です。 ベッドシーンで脱いでも、乳首に触れることすら、ほとんどありません。 しかし、乳首を唇に含む(愛撫まではいきません)演技は、 秘花 スジョンの愛のイ・ウンジュと、この 映画のキム・ギュリしか見たことがありません。 最近の停滞している韓国映画界を盛り上げるために、 女優陣の露出演技が多数の作品で盛り込まれたように思いますが、 その成果が、観客動員数に結びついていると思ってもいいのではないでしょうか。 特にこの映画は、映画自体に動員に結びつく魅力がなく、 最大の見せ場が、キム・ギュリとキム・ナムギルのベッドシーンです。 このシーンは、単に激しいベッドシーンとは異なり、大変美しいシーンです。 ”芸術”と、言ってもいいかもしれません。 キム・ギュリは、下流人生~愛こそすべて~で、上半身 ヌードにはなっていますが、 オールヌードは初めてです。 実際監督は、ベッドシーンは代役を用意しようかと思っていたのだそうです。 しかし、キム・ギュリの体も十分美しいので、本人でいくことに決めたとのこと。 ベッドシーンも、トレーニングウェアを着て、キム・ナムギルと何度も練習を重ね、 女優として低迷していたキム・ギュリは、この映画に再起をかけたのでしょう。 監督が、「シン・ユンボク役をくれなければ留学すると脅された」とエピソードを語っています。 ただ、ユンボクには、もう少し若手の女優が適任だったのでは...? キム・ナムギルとの演技だと特に、年増の恋い慣れた女に見え、 清純さや初々しさが足りず、ちょっとイメージが違う感じでしたね。 キム・ギュリが女優魂をかけたこの映画。 ヌードでの話題で観客を呼び、作品が優れていれば大ヒットに結びついたでしょうが、 ストーリーがあまりにもオーソドックスで、少しも引き込まれない。 一言で言えば、ドラマから生命を感じない。 チョン・ユンス監督の 僕の、世界の中心は、君だ。 でも感じたこと。 ストーリー的には、あまり期待しない方がよいでしょう。 moca的には、ガッカリです。 この映画の新鮮なテーマとしては、 朝鮮時代に名を馳せた「シン・ユンボク」と、「キム・ホンド」を題材としていること。 そして、謎に包まれたこの二人、「シン・ユンボクは女だった」と、設定し、ラブストーリーに仕上げたこと。 これは、ドラマ「風の絵師」でも、同様の設定ですね。 しかし、その新鮮な題材をうまく活かしきれてないですね。 単なるモチーフとして終わってしまいました。 シン・ユンボクは、「美人図」という有名な美人画を残した画家であり、 画員という官職に就いていた画家である。 しかし、シン・ユンボクは、両班(貴族)と、妓生を中心にした風俗画を数多く残しており、 それを得意としていた人物。 実在したシン・ユンボクがどのような意図を持ち、風俗画を描いたのかはわかりませんが、 この映画のシン・ユンボクの風俗画に対する信念は、共感しにくく、心に響いてきません。 「男女が愛し合い、揺れる心が美しい」 それにしては、俗っぽすぎやしないかと。 しかし映画では、「それを俗っぽいと見る心が俗なのであり、それを純粋に捉える心が美しい」と、 キム・ホンドのセリフにあります。 見ている側にも、そう思わせるような脚本と演出が必要でしたね。 結局は、ユンボクとホンド、ユンボクとカンム、ホンドとソルファという四角関係のラブストーリーで、 愛し合うユンボクとカンム。そしてユンボクに横恋慕するホンドと、ホンドを愛するソルファにより、 悲劇が起こってしまうという物語です。 あまりにも陳腐で、三流ドラマのようなストーリー展開です。
キム・ナムギルは、さすがブルーチップと言われているだけありますね。 作品ごとに、まったく異なる顔を見せます。 驚くばかり。 しかも、どんな役を演じても魅力的なんですもの、オファーが絶えないことでしょう。 チュ・ジャヒョンは、死生決断で、麻薬中毒者という難しい役 どころを見事に演じ、 その演技力を評価されたのですが、 死生決断が、あまりにも過激なベッドシーンだっ たものですから、 「今後、そういう役しか来なかったどうしよう」 と、当時、本人が心配しておりました。 しかし、本人の不安通り、死生決断より2年ぶりの映画では、 またもやヌードでのベッドシーンありの役どころ。 ですが、両作品を見れば、彼女の演技力をわかっていただけるのではないでしょうか。 mocaとしては、【明朗少女成功記】のボベ役がめちゃめちゃ好きなので、 いろんな役で頑張って欲しいです。 幼少期のユン・シンボク役には、カン・サンが出演。
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