美人図    Portrait of a Beauty  
 原題:美人図 미인도(ミインド) <2008>

オ ススメ

ス トーリー

韓 流王道

泣 き

笑 い

名 作

映 像

×

×

×




4代目まで受け継いできた画員一族の末娘として、神童のような絵の腕前で、兄シ ン・ユンボク(申潤福)の代わりに、こっそり絵を描いてあげている7歳の天才ユンジョン。

平凡だった彼女の人生は、ある日、兄の自殺により、運命を狂わされる。絵のために女を捨て、兄シン・ユンボクとして生きるようになる。

朝鮮最高の画家キム・ホンド(金弘道)の心をときめかすほど、ずば抜けた絵の実力を持ったユンボクは、自由で果敢な愛を描き、朝鮮最初のエロチシズム を見せる。だが、彼の「俗画」は、淫らで低級だという叱咤と妬みを受ける。

絵のために男として生きるユンボクの前に、ある日、カンムが現れ、生涯初めて愛の感情に陥る。

愛する人の前では女でいたかったユンボク。
ユンボ クのためなら命も捧げられる彼女の初恋の人カンム。
弟子の才能を愛し、彼の全てを愛するようになったキム・ホンド。
ホンドに向けた愛で嫉妬に捕われた妓 女ソルファ。

250年間隠された秘密を秘めた<美人図>を取り巻く彼らの交錯した愛と致命的な嫉妬は、予期できない不幸を呼び起こす。

【予告編】

監督 チョン・ユンス <2001>ベサメムーチョ、<2006>僕の、世界の中心は、君だ。(波浪注意報)、<2007>食客
<2008>美人図

出演

キム・ミンソ ン(金泯洗)2009.11.26より
キム・ギュリに改名

<1999>少 女たちの遺言、<2000>海辺に行く、< 2001>24、<2001>アフリカ、<2001>ロスト メモリーズ
<2004>下流人生~愛こそすべて~、<2007> 人類滅亡報告書[制作中断]、
<2007>永遠の魂(星の光の中へ)、<2007>仮面、 <2008>美人図
<2008>アンティーク~西洋骨董洋菓子~(友情出 演)、<2009>五感図 segment3 [33番目の男]、
<2010>チョン・スンピル失踪事件、<2011>豊山犬(プンサンゲ)

キム・ヨンホ <1999>新 装開店、 <2003>SSU、 <2004>ま わし蹴り
<2008>アバンチュールはパリで、 <2008>プ チトマト、<2008>美人図、 <2009>父、山
<2009>19-Nineteen、<2010>家 を出た男たち、<2010>8番目の感情

キム・ナムギル

出演作品一覧
チュ・ジャ ヒョン <2005>こ のまま死ねるか、 <2006>死生決断、 <2008>美人図、<2008>失踪

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【レビュー&ネタバレ】
2008年11月、韓国公開。観客動員数は約230万人。
ギリギリ、ヒットのライン200万人を突破。
それというのも、やはりキム・ギュリ(キム・ミンソンから改名)の大胆な露出に注目が集まったことが、
一番の要因ではないでしょうか。
2008年、この美人図でのキム・ギュリ、霜花店-運命、その愛の ソン・ジヒョ、渇き Tirstのキム・オクビンという
女子高怪談シリーズ出身女優たちの露出が、まるで煽るように注目を浴びた。
一番大胆だったのは、ソン・ジヒョのように思いますが、
キム・ギュリのベッドシーンも過激です。
ベッドシーンで脱いでも、乳首に触れることすら、ほとんどありません。
しかし、乳首を唇に含む(愛撫まではいきません)演技は、
秘花 スジョンの愛のイ・ウンジュと、この 映画のキム・ギュリしか見たことがありません。

最近の停滞している韓国映画界を盛り上げるために、
女優陣の露出演技が多数の作品で盛り込まれたように思いますが、
その成果が、観客動員数に結びついていると思ってもいいのではないでしょうか。
特にこの映画は、映画自体に動員に結びつく魅力がなく、
最大の見せ場が、キム・ギュリとキム・ナムギルのベッドシーンです。
このシーンは、単に激しいベッドシーンとは異なり、大変美しいシーンです。
”芸術”と、言ってもいいかもしれません。

キム・ギュリは、下流人生~愛こそすべて~で、上半身 ヌードにはなっていますが、
オールヌードは初めてです。
実際監督は、ベッドシーンは代役を用意しようかと思っていたのだそうです。
しかし、キム・ギュリの体も十分美しいので、本人でいくことに決めたとのこと。
ベッドシーンも、トレーニングウェアを着て、キム・ナムギルと何度も練習を重ね、
女優として低迷していたキム・ギュリは、この映画に再起をかけたのでしょう。
監督が、「シン・ユンボク役をくれなければ留学すると脅された」とエピソードを語っています。
ただ、ユンボクには、もう少し若手の女優が適任だったのでは...?
キム・ナムギルとの演技だと特に、年増の恋い慣れた女に見え、
清純さや初々しさが足りず、ちょっとイメージが違う感じでしたね。

キム・ギュリが女優魂をかけたこの映画。
ヌードでの話題で観客を呼び、作品が優れていれば大ヒットに結びついたでしょうが、
ストーリーがあまりにもオーソドックスで、少しも引き込まれない。
一言で言えば、ドラマから生命を感じない。
チョン・ユンス監督の 僕の、世界の中心は、君だ。 でも感じたこと。
ストーリー的には、あまり期待しない方がよいでしょう。
moca的には、ガッカリです。

この映画の新鮮なテーマとしては、
朝鮮時代に名を馳せた「シン・ユンボク」と、「キム・ホンド」を題材としていること。
そして、謎に包まれたこの二人、「シン・ユンボクは女だった」と、設定し、ラブストーリーに仕上げたこと。
これは、ドラマ「風の絵師」でも、同様の設定ですね。

しかし、その新鮮な題材をうまく活かしきれてないですね。
単なるモチーフとして終わってしまいました。

シン・ユンボクは、「美人図」という有名な美人画を残した画家であり、
画員という官職に就いていた画家である。
しかし、シン・ユンボクは、両班(貴族)と、妓生を中心にした風俗画を数多く残しており、
それを得意としていた人物。

実在したシン・ユンボクがどのような意図を持ち、風俗画を描いたのかはわかりませんが、
この映画のシン・ユンボクの風俗画に対する信念は、共感しにくく、心に響いてきません。
「男女が愛し合い、揺れる心が美しい」
それにしては、俗っぽすぎやしないかと。
しかし映画では、「それを俗っぽいと見る心が俗なのであり、それを純粋に捉える心が美しい」と、
キム・ホンドのセリフにあります。
見ている側にも、そう思わせるような脚本と演出が必要でしたね。

結局は、ユンボクとホンド、ユンボクとカンム、ホンドとソルファという四角関係のラブストーリーで、
愛し合うユンボクとカンム。そしてユンボクに横恋慕するホンドと、ホンドを愛するソルファにより、
悲劇が起こってしまうという物語です。
あまりにも陳腐で、三流ドラマのようなストーリー展開です。

【シン・ユンボ ク(申潤福)】
画員 慧園(ヘウォン)
キム・ミンソン
【キム・ホンド (金弘道)】
画員 檀園(タヌォン)
キム・ヨンホ
【カンム】
鏡職人
キム・ナムギル
【ソルファ】
妓生(キーセン)
チュ・ジャヒョン

キム・ナムギルは、さすがブルーチップと言われているだけありますね。
作品ごとに、まったく異なる顔を見せます。
驚くばかり。
しかも、どんな役を演じても魅力的なんですもの、オファーが絶えないことでしょう。

チュ・ジャヒョンは、死生決断で、麻薬中毒者という難しい役 どころを見事に演じ、
その演技力を評価されたのですが、
死生決断が、あまりにも過激なベッドシーンだっ たものですから、
「今後、そういう役しか来なかったどうしよう」
と、当時、本人が心配しておりました。
しかし、本人の不安通り、死生決断より2年ぶりの映画では、 またもやヌードでのベッドシーンありの役どころ。
ですが、両作品を見れば、彼女の演技力をわかっていただけるのではないでしょうか。
mocaとしては、【明朗少女成功記】のボベ役がめちゃめちゃ好きなので、
いろんな役で頑張って欲しいです。

幼少期のユン・シンボク役には、カン・サンが出演。

4 代目まで受け継がれてきた画員一族の跡取りと期待されたシン・ユンボク。
ユンボクの類稀な才能に、皆唸らせられる。
父ハンピョンも鼻が高い。
しかし実は、その絵は幼い妹ユンジョンが、兄に代わって描いてあげていたものだった。
「目の前でお前の筆使いが見たい」
と切望されたユンボクは、どうすることもできず、不安に震え、おもらしをしてしまう。

「どこまで恥をかかせるのだ!
不甲斐ない息子に激怒する父。
叱責しようと息子を探すが、ユンボクは首を吊って自殺していた。
そして、ユンジョンが兄に成り代わって絵を描いていたことも父に知れる。
「なぜ、お前なんだ.....」
女の身分で絵を描こうなどと.... 父はユンジョンを激しく叱責する。
しかし、兄が亡くなったその日から、ユンジョンは「兄、シン・ユンボク」として、男として生きる運命を背負うことになる。
ユンボクとなったユンジョンは、国内で最も有名で、 李氏朝鮮の第22代国王である正祖に寵愛されている画員キム・ホンドの元へ弟子入りする。
そ して、10年後。
17歳となったユンボクは、ホンドの絵をそっくりに模写するほどの力を身につけていた。
神の様な描写力に、ホンドは手ごたえを感じていた。
そ してユンボクは、正祖までをも満足させるような絵を描いてみせた。
純潔な行動と堅固な節義、高き恭悦が込められた文字絵。
それを見ただけで百姓たちは心が洗われるであろうと。
「礼儀廉恥の意味は?」
正祖はユンボクに問う。
礼儀正しく、名分を忘れず、精錬琢磨し、恥を知る心ですと、ユンボクは答える。
斎国の管子は、礼儀廉恥が国を支える4つの得目だと。
このうち1つでも欠ければ、国は傾き、
2つが欠ければ、国は危機に晒され、
3つが欠ければ、国は倒れ、
全てが欠ければ、破滅すると言いました。
ユンボクの見事な回答に、正祖も、師であるホンドも満足だった。
そして正祖は画員たちに諭す。
「朕(ちん:国を治める人が自らを呼ぶ呼称)が、図画署の画員制度を再整備する理由は、画員を単なる才能ある技術者だとは思わないからだ。宮中の絵の様式 は、自然に百姓の手本となるので、画員自ら学問と芸術を極め、絵に深い風格を込めるようすべきだ」、と。
そして正祖は、最近の百姓たちを描いた俗画が見たいと、ホンドに求める。
百 姓たちを描いた俗画を描くために、ホンドとユンボクは市場通りへ出向く。
しかしその時、無許可で露店を開いていたカンムが羅卒(警官)から逃げまわっており、ホンドと衝突してしまう。
そして、そのせいで、大監へ収める高価な鏡を割ってしまう。
カ ンムは大監らに捕らえられ、ホンドも責務を問われる。
大監らは、万両に値する絵を描けば許すと、難題を出す。
ホンドは衝突の際に手を怪我してしまったため、その役目はユンボクに託される。
ユ ンボクは、僧侶の絵を描く。
それを見た大監らはユンボクの意向がわからない。
そこへ表れた妓生のソルファが説明する。
「唐の乞食僧、拾得(じっとく)だと」
自らは、残飯や野菜クズを蓄え乞食同然として生き、困った人を施したという聖人君子。
ソルファは機転を利かし、告げる。
「1枚の絵で貧しい人が救えるなら、それも生前の拾得というものではありませんか?描いた者の知恵と技術は、万両を軽く越えましたので、むしろ大監様たち は、借りを作ったことになります」
ソルファの言葉に、大監らは、ぐうの音も出ない。
期待以上の知恵に長けたユンボクに、師であるホンドは満足でならない。


ユ ンボクの絵により救われたカンムは、ホンドらの後をついて歩き、必ず借りは返すと、懐っこく側に寄る。
ならば....と、ホンドは、百姓の絵を描くに適した場所を案内してくれるようカンムに求める。
「任せろ、アニキ!」
カンムは軽く引き受ける。
ところが、ホンドはユンボクを突き出す。
「お前が案内するアニキはこの方だ」
唐突に顔を突き合わせられ、ユンボクは戸惑う。








カ ンムは、様々な場所にユンボクを案内し、仕舞いには、悪戯心を発揮し、半裸の女たちの水浴び場を案内する。
最初は驚くユンボクだが、女たちの姿に魅せられ、
カンムを足台にし、興味津々で覗き込む。



















女 たちに覗きを見つかってしまったユンボクは、逃げる途中で川に落ちてしまう。
カンムに助けられ、川岸に辿りつくユンボク。
しかしカンムは驚いた。
ユンボクの白い服から、胸のふくらみが透けて見えるのだ。

カンムは思わずユンボクの胸をわしづかみにし、思いっきり殴られる。
ユンボクが女だと知ったカンムは、愕然とする。








ホ ンドはユンボクが描いた絵を一つ一つ確認する。
ホンドはたしなめる。
「弟子が師匠の筆法を真似るのは自然なことだが、
花は自らツボミを開かなければ、絶対に咲かないものだ。
これからは、独自の描写と筆法をみつけるように」、と。

しかし、水浴びしていた女らを描いた絵を見て釘付けになる。驚きで、目が離せない。
(後に「端午風情」として有名になる絵)
ホ ンドは、ホンドの絵の師匠の元を訪ねる。
師匠はホンドに尋ねる。
「君の弟子の腕前はどうだ?」
ホンドは「ただ驚くばかりです」と、感嘆の声を漏らす。
「敵を懐で育てていると知らないのか?」
師匠は尋ねる。
「師匠も私を恐れておりましたか?」
ホンドは尋ねる。
「君は違うようだな?」
師匠の言葉に、ホンドは本音を漏らす。
「心が揺れます」と。
昼 間、昼の交尾を目撃し、刺激されたユンボクは、
夜、一目を偲んで妓房へ行く。
そこで目にしたのは、1つ1つ披露される清の国で行われている様々な体位。
ユンボクは、目が釘付けになる。















妓 房からの帰り道、ユンボクは同僚である画員らに絡まれる。
画員になってから1年も満たないユンボクが、正祖の前に立ったことを妬んでいるのだ。
ユンボクの絵を取り上げ、返して欲しければ、俺の又の間を這ってくぐれと。
ユンボクは、恥を忍んでくぐろうとするが、
そこへカンムが現れ、ケンカになる。
「やめなさい!」
ユンボクがカンムを制止し、
仕方なくカンムは、絵だけを取り戻す。







ユ ンボクを送り届けたカンム。
ユンボクの唇に泥がついていることに気づき、
鏡を見せてやる。
唇を拭うユンボクの姿に、カンムはキスをしたくなるが、ユンボクの小指にキスし、去って行く。
ユンボクも、揺れる心に戸惑う。





そ の日は、相撲大会が開催されていた。
相撲大会の様子を描写するホンド。
カンムは相撲大会に出場し、必ず優勝し、賞品の子牛をプレゼントすると、ホンドに告げる。
そしてユンボクには、自ら作った絵筆を贈る。
ユンボクは、カンムが気になって仕方がない。










ホ ンドの描いた相撲大会の絵を見て、ユンボクは尋ねる。
「見物人は上から下を見下ろしており、
逆に相撲取りは、下から上を見上げている。
なぜ一つの絵の中に、二つの視線を入れたのか」と。
ホンドは答え、そして尋ねる。
「人の目は、常に心が望むままを見ている。
近頃のお前の心は、いったい何を見ているのだ?」
ホンドの問いかけに、ユンボクは自分の心をみつめる。
その時、カンムが約束通り届けた子牛をみつけ、
それを見たユンボクは感極まり、じっとしていられなくなる。
「出かけてきます」
と、ユンボクは一目散にカンムの元へと走っていく。


カ ンムとユンボクは、言葉を交わさずとも、互いの心を見詰め合っていることを悟っていた。

見つめあいながら、足で鏡の材料の泥をこねる二人。
ユンボクが鏡の下絵を描き、カンムが型を彫る。
そうして、出来上がった1つの鏡。
二人の心は、その鏡のように1つになっていた。










あ る日、ユンボクは元老に叱責されていた。
仲間の画員が、ユンボクの画帳を盗み見、密告したのだ。
ユンボクの絵は、低俗で淫蕩だと懲罰を受ける。
二度と図画署には、立ち入らぬようにと。
「法を破った私を罰するならば、
画帳を盗み見た者も罰するべきでは?」
ユンボクは訴えるが、その訴えは退かれる。

そこへ、正祖がやってきた。
ホンドの描いた画帳を見て、心が幸せになり図画署を訪ねてきたと。
大臣たちが常に百姓を思いやるように、ホンドの絵を皆で模写するようにと。

そして正祖は、床に散らばったユンボクの絵を見やる。
元老は、ユンボクの絵があまりにも淫蕩なので、懲罰を与えていたと説明する。
し かし、咄嗟にホンドが庇う。
「淫蕩ではない」と。
絵は見る者の心によって、違いがある。
ユンボクは絵を通して、贅沢に着飾った妓生や、
本分を忘れ色情に溺れた両班(ヤンバン)たちを風刺したのだと。
この絵を見る者の心が淫蕩なので、世の中の過ちを叱る声を、淫蕩だと決め付けているのです.... ホンドは説明する。
ホンドの機転により、ユンボクは懲罰を免れる。
「若者の血気や世態の風刺に関係なく、
過度は不足にも劣る、自ら自粛して、精神を清めよ」
正祖からは、お咎めだけで免れる。








ホ ンドの機転により、画員の地位を失うことを免れたにもかかわらず、ユンボクは自分の本意を曲げられたことが不満だった。
「あの絵には、あのような意図はありません。
絵を以って、嘲弄したり、誰かを傷つけようとしたことは、ただの一度もありません」
ユンボクは訴える。
「風刺でないなら、色に溺れた、ただの淫蕩な絵だな」
ホンドは言い放つ。
「どうして、間違った教えを?」
ユンボクは反論する。
「ただ、自然な人間の姿。
愛するがゆえに揺れる、その心が美しくて描きました。
他の者はわからなくとも、師匠だけは信じておりました」
ユンボクは、言い放つ。
「その妄言はなんだ!」
ホンドは叱責する。
「浅はかな絵を描いて、自分だけが美しいと?
あの絵に、美しさはない」
ホンドはキッパリ言い切る。
「私への侮辱には耐えられますが、
私の絵に対する侮辱には耐えられません」
ユンボクは己の主張を曲げない。
「ここから追い出されたいのか!」
ホンドのその言葉に、ユンボクは黙るしかない。










ユ ンボクは、カンムの元を訪れた。
カンムとじゃれあい、馬に乗って遠出し、
そして、二人は結ばれた。
相手を愛おしむ二人。

ユンボクはカンムの背中に墨で絵を描き、
その背中に重なった。
ユンボクの体には、カンムの背中の絵がうつり、
二人は、心を一つに刻んだ。

























し かし、その二人の行為を、ホンドが覗き見していることには気づかなかった。
またホンドも、衝撃の事実に驚愕した。


ホ ンドは、カンムに抱かれるユンボクを見て、その欲望と嫉妬を抑えきれず、妓生のソルファを訪ねる。
「3年ぶりに来てくださったのね」
ソルファはホンドを、3年間も待ちわびていたのだ。

ソルファと体を重ねながらも、
頭の中ではユンボクを想うホンド。
ソルファも、そんなホンドの本心を見抜いていた。
「あなたが本当は誰を抱きたかったのか知っております。
ですが、今夜抱かれたのは、このソルファです!」
ソルファはホンドに言い放つ。
しかしホンドは、ソルファを突き飛ばして出て行ってしまう。
このままでは終われないソルファ。
あ る日、大々的な奉行行列が行われる。
画員であるユンボクも参列し、行進する。
カンムはユンボクをみつけると手をふり、
ずっとユンボクについて、沿道を歩いていく。
それを見ていたユンボクを妬む画員たち。
図画署に戻ると、さっそくユンボクへの嫌がらせが始まる。
「あいつと肌を重ねて嬉しいのか?この男色家!」
ユンボクは、胸倉をつかまれる。
「表では、礼儀がなんだと賢いふりしながら、
裏では、汚らわしい男色家か!
キム画仙とも、同じようにやったのか?
どうだ?俺ともやってみよう!」
そう言って、ユンボクは羽交い絞めにされる。
逃げようとしても、男の力には到底敵わない。
チェ画員らは、ユンボクの服を脱がそうとする。
皆がはやし立てる。
絶体絶命。
そこへホンドが駆け込んできて、
チェ画員に掴みかかると、そのまま首を締め上げ、
言い放つ。
「選べ!図画署を汚した罪で死ぬか、ここを発つか!」
ホ ンドの気迫に、ユンボクは驚愕する。
「今 まで君を妬み憎みんだことを後悔している。
謝罪を受け入れてくれ」
チェ画員らはユンボクを招き、謝罪する。
しかし、それは表向きで、ユンボクを陥れる罠だった。
妓生たちを呼び、ユンボクが女を抱くのか確かめるためだった。
チェ画員は、ユンボクが男なのか、疑いを抱いていた。
しかし、そこへソルファが現れ、ユンボクの相手は自分が努めると、言い放つ。
個室へユンボクを招きいれ、熱烈なキスを交わすソルファ。
それをチェ画員らは覗き見していた。
ソルファの機転により、ユンボクは女であることを知られずに済む。
ソルファは尋ねる。
「絵とは、そんなに立派なものなのか。
自分を欺いて生きるほどに」と。
ユンボクは答えず、助けてくれた礼を言う。
「その勇気なら、愛も捨てられるかしら....」
ソルファは言い放つ。
ソルファの言葉に、ユンボクは心が揺れる。












カ ンムは、愛するユンボクに、女性用の韓服を買ってやりたいと、市場をまわる。
それをソルファが見ていた。
ソルファはカンムを呼び寄せ、自分が袖を通していない韓服を譲ると申し出た。
「あまりにも高尚な趣味なので、着ずに埋もらせていた」と、
ソルファは韓服を差し出す。
「韓服を仕立てるには、1ヶ月はかかるから、ちょうどよいのでは?」
ソルファは言う。
「でも、なぜ俺にそんな厚意を」
カンムは戸惑う。
「真の男を見抜く女の直感」
と、ソルファは、うまく丸め込む。
ソルファとしては、愛するホンドを自分のものとするために、
何が何でも、カンムとユンボクが結ばれてくれなければならなかったのだ。
「いくらだ?あまり金がないが....」
カンムは、そわそわしながら尋ねる。
ソルファは高らかに笑い、語る。
「この服は、夫婦になりたかった人に頂いたの。
夜だけでなく昼も一緒にいたいと言うと、
こんなに美しい服をくれて、そして、二度と来なくなった」
ソルファは寂しげな表情を浮かべる。
「あんたは、絶対に女を捨てない。
そう思って、あげるの。
これで、私も、その女性も、皆が幸せになる」
ソルファは言う。
ユ ンボクは、ホンドが奏でる琴の音に合わせ、
絵を描いていた。
「線が違う。力も弱く、歪んでいる。
まともに描けるまで、ずっと描いていろ」
ホンドは、まるで自分の鬱憤をぶつけるように言い放つ。
ユンボクをカンムの元へやりたくないのだ。
しかしユンボクは「明日はでかける」と言い出す。
俗画を描いてみて、人間の心が見えた。
今まで知らなかった人々の生活を描いてみたくなり、
夜も眠れないほどだ」と。
しかしホンドは許さない。
「お前は絵の礼と法を知る、宮中画員だ。
低俗なものに近づかないよう、常に注意すべきだ」
ユンボクは反論しようとするが、その言葉を遮るホンド。
「差備待令の試験も近い。しばらくは外出を控え、
絵の練習に専念しろ」
ホンドは有無を言わさない。


し かしユンボクは、ホンドの言いつけも聞かずに、外出して行った。
しかも、絵を描くためなどではなく、
愛するカンムに会うために。

カンムは、ソルファから譲り受けた韓服を差し出す。
「お前の美しさを見たい」
カンムは、告げる。

女性用の韓服に身を包み、髪を結い上げたユンボク。
「お前は朝鮮一、美しい女だ」
カンムは告げる。
始めての女性の姿をした自分を見たユンボクも、
感無量だ。

美しく装ったユンボクを連れ、カンムは寺へ向かった。
「祈りたくなった」のだと。
俺が鏡を作り、お前が絵を描きながら、
生涯睦まじく暮らしていけたらと。

しかし寺には、息子が産めず、今度息子を産まなければ家を追い出されるという女が、僧侶に子種をねだり、抱かれており、僧侶や妓生らが、淫らな行為をして いた。
「風紀を取り締まる!僧侶も女も捕まえろ!」
ユンボクとカンムは、運悪く、寺の取り締まりに遭ってしまった。
「約 束する。何があっても、後を追う」
と、嫌がるユンボクを無理矢理逃がすカンム。
そしてカンムは一人、大勢の捕盗庁の羅卒(警官)たちに立ち向かっていく。







朦 朧としながら、ホンドの屋敷へ辿りつくユンボク。
ソルファに与えた韓服を着て、女らしく装ったユンボクを見て、ホンドは呆然とする。
逃げようとするユンボクを捕まえ、
「お前を失いたくない」
と、無理矢理ユンボクの服を脱がせ、キスをするホンド。
しかしユンボクの無気力さと、涙を見たホンドは我に返り、
深く後悔する。








カ ンムは、囚われの身となっていた。
「寺で遊んでいる者は全て捕らえろ」
という正祖の命令で、寺にいるものは全員捕らえたが、
「人生とはこんなもんだろう?」
と、羅卒はカンムに語る。
「裕福な家庭は、次々と連れ戻して行く。
お前の命で、多くの人々を救ったと思え」と。
明日のカンムの処刑により、
しばらくは、寺や妓房も静かになるだろうと。
カンムは、この世で最後の酒を勧められる。
罪を償うべき人間が金で解放され、
罪のないカンムが、貧しいというだけで処刑されるのだ。
ホ ンドは、ソルファを訪ねる。
「夜でもないのに、なぜ訪ねてきたのですか?」
ソルファは尋ねる。
「以前、お前に買ってやった服だが、
着ているのを一度も見たことがない」
というホンドの言葉に、ソルファは答えない。
「朝から、昔の女に過去の話を持ち出すとは、
何かイヤなことでもあったのかしら」
ホンドは尋ねる。
「あの服はどうした?」
ソルファははぐらかす。
「お客様に頂く絹だけでも、1ヶ月で10反を越えますが、
3年前に頂いた切れ端を覚えているとでも?」
アンソンが市場で売ったとか、姪にやったとか?」
ホンドは諭す。
「男心を全てわかっていると錯覚するな」
ソルファは、またもや、はぐらかす。
「卑しい女にはわかりませんわ。
ただ、体だけはわかってますわ」
ソルファはそう言うと、ホンドの股間を足でまさぐる。
その足を掴むホンド。
「私も、お前同様、お前の心を知らぬが、
体だけは知っているようだ」
ホンドは、そう言い捨て出て行く。
ソルファは、腹の虫が収まらない。

ホンドが部屋を出ると、
そこには、ユンボクが待ち構えていた。
「す べて差し上げます。
生涯、師匠のそばで、望みどおりに仕えます。
カンムを助けてください」
ユンボクは涙を流しながら、土下座する。

その頃、ソルファは何やら目論んでいた。
ホ ンドは、正祖にカンムを救って欲しいと願い出ていた。
「なぜ難しいとわかっていながら頼むのだ?」
正祖は尋ねる。
「百姓一人一人を大事にされる、殿下の温情を信じるからです」
ホンドは答える。




そ の頃、カンムは処刑場につながれていた。
両手足を縄で縛られ、縄を切れば、
下に待ち構えている、鋭利な槍が全身に突き刺さる。
ユンボクは、「やめて!やめて!」と、
必死にカンムに近づこうとしていた。

カンムの下に用意された槍地獄の扉が開かれる。
絶体絶命。
縄を切ろうとしたその瞬間、
正祖の命を受けた羅卒がやってくる。
「処刑を中止せよ!」
即刻、カンムの処刑は中止された。
減刑が言い渡されたが、
それは死刑も同じだった。
巨済(コジェ)まで、歩いて向かう流刑なのだ。
そのほとんどが、途中で力尽き、死んでしまう。





ホ ンドはカンムに言い聞かせる。
「命拾いを幸運に思い、
ここでのことは、二度と思い出さぬように」と。
カンムはホンドに伝言を頼む。
「あの子に、無事でよかったと」、と。


ユ ンボクは、女性の姿でホンドの前に現れた。
カンムを助けてくれた礼を果たすつもりで。
しかしホンドは、ユンボクの本心でないことを知りながら、
ユンボクを抱こうとは思わなかった。
ユンボクを拒むホンド。
しかし、ユンボクも引き下がらない。
「私によって引き起きる不幸を、これ以上望まない」と。
するとホンドは、狂ったように無理矢理ユンボクを犯す。

「お前と私の間に、絵だけが存在した瞬間が、
最も幸せだった」
ホンドは言い放つ。
「そんなもの、初めからありませんでした。
私がどんな野心を持って、弟子になったのか、
御存知なかったのですか?」
ユンボクは告げる。
「私には、それさえも、可愛く思えた」
ホンドは答える。






カ ンムは、巨済に向かう途中、力尽きた。
羅卒でさえ、もうカンムを見捨て、
都に戻ろうかと考えていた。

その時、ソルファが現れた。
ソルファは、カンムを都へと連れ戻した。






















カ ンムが戻ったことを知ったユンボクは、
すぐさまカンムの元へ向かう。
「死ぬ前に、一度だけ会わせてくれと祈ったが....」
弱々しいながらも、カンムはユンボクとの再会を喜ぶ。
「私のせいだ....」
ユンボクは、カンムに背を向ける。
カンムはユンボクを抱きしめる。
「絶対に、お前のせいじゃない」
カンムはユンボクに言い聞かせる。

しかし二人は、ソルファの目論見を知るはずもなかった。
ソルファは、ユンボクを敵視しているチェ画員を呼び寄せ、
ユンボクが描いた淫蕩な絵を持たせ、
「間違いなく女です」
と、チェ画員にユンボクを捕らえるよう密告させる。
ソ ルファは、ホンドに告げる。
カンムが戻ったと。
「今夜にでも、あの二人は駆け落ちします」、と。
ホンドは否定する。
「そんなことは、ありえない」
ソルファは、目に涙を溜めながら言い放つ。
「女心を知らないにしても、あまりにも知りませんのね。
それとも、愛を知らないのかしら?」
ソルファの言葉で心が揺れたホンドは、
急いで家に戻る。
そこには、ユンボクが待ち構えていた。
「何か心配ごとでもあるのか?」
ホンドは尋ねる。
「師匠に何も恩返しをしていないので、絵を一枚描いておりました」
ユンボクは答える。
1 枚の絵を、一緒に描くホンドとユンボク。



「行 かないでくれ.....」
ホンドは涙を流す。
そんなホンドの涙を見て、ユンボクも涙を流す。


「カ ンムをこの家に入れよう。
そして、お前の絵の作業を手伝わせればいいじゃないか」
ホンドはユンボクに訴える。
しかしユンボクは、ホンドとの別れを惜しみながらも、
立ち去って行った。


そ の頃、チェ画員は、ユンボクの密告をしていた。
「偽っての計略なら、死罪は免れない」
元老は言い放つ。
「今夜中に、二人を捕らえなければ!
されなれば、永遠に二人はみつかりません」
と、チェ画員は、ユンボクとホンドを、すぐさま捕らえるよう熱弁していた。

ユ ンボクとの待ち合わせの場所へと向かうカンム。
そこに、ホンドが現れた。
毒薬を塗った矢を、カンムに向けて射る。
「解毒薬は、うちにある。
ここから一歩でも動けば、解毒薬は渡さない。
ユンボクを諦めろ。
お前は、あの子に何も与えられない。
お前のせいで、画員職を捨てる放浪者にはできない」
ホンドは言い放つ。
「それだけですか?それが全てですか?」
カンムは、ユンボクへの異常な執着を問いただす。
「俺達には何の欲もない。
ただ一緒に睦まじく生涯を過ごすだけでいい」
カンムは語る。
「その気持ちが永遠に続くと思うか?
どうせ人間は、いい加減な選択しかできない。
瞬間を愛して死ぬか、永遠に思い出の中で生きるか。
愚かな真似はするな」
ホンドは、そう言い捨て、去って行く。

カンムは刺さった矢を抜き、船着場へと向かう。
その頃ユンボクも、急いで船着場に向かっていた。

一旦は家へ向かったホンドだったが、
カンムの命を心配し、解毒薬を持って、
船着場へと向かった。

船着場で、力なく佇んでいるカンムにホンドは告げる。
「全て忘れろ。生涯、口にも出さず、二度と会うな。
お前の心に、彼女の顔や眼差し、笑い声すら残すな。
頼むから、そう生きてくれ」
そう言って、ホンドは解毒薬を差し出す。
しかし怒ったカンムは、ホンドに突進していく。
「一瞬でも、いい加減な気持ちで彼女に接したことはない。
偽りの気持ちで接したことはない!」
カンムは言い放つ。
「本心であっても、常に偽る気持ちがわかるか!」
ホンドは言い返す。
もみ合いになる二人。
その衝撃で、ホンドは解毒薬を落としてしまい、
解毒薬は、川の中へと落ちてしまう。
慌てて解毒薬を取り戻しに水の中へ飛び込むホンド。
ちょうど、その時、ユンボクが現れる。






朦 朧とするカンムを見て、困惑するユンボク。
カンムは、涙を流しながら微笑むと、
そのまま息絶えた。

ユンボクは、わけもわからず、
ただ泣くしかない。










泣 き崩れるユンボクを、
ホンドは涙を流しながらみつめていた。
こんなはずではなかったのに....






そ して、更に不幸が襲い掛かる。
ソルファの陰謀により、ユンボクとホンドは捕らえられる。
女の身を隠し、図画署画員として入職したユンボク、
そして、ユンボクを入職させた父ハンピョン、
師匠であるホンドに、厳重な罰を与えるよう言い渡される。
正祖は言い放つ。
「なぜ私を裏切った。
お前は、朕に二枚舌で倫理を論じ、
淫蕩な絵で朕を侮辱していたのか!」
ユンボクは堂々と断言する。
「私の絵に、一点の恥もございません。
この手で、思いっきり描いた絵です。
人間の風景を訪ねる道で一人の人間に出会い、
その体に触れ、心を感じました。
揺れては愛し、誘惑する人間の心が美しくて、
あまりの美しさに描いただけです」

父ハンピョンは、正祖に願い出る。
「この子は幼い頃に死んだ兄の代わりに、
数千点を越える絵を描きました。
あれほど描きたがった幼子の切な気持ちを、
愚かな父は、自身の欲望の道具として利用しました。
この事態を招いたのは、すべて私の過ちです。
どうぞ、私を殺してください」

しかし、正祖は受け入れない。
「今すぐこの場で、罪人であるハンピョンの舌を抜き、
ユンボクとホンドは、斬首せよ」

そこへ、ホンドの減刑を直訴する老画員が直訴する。
ホンドはこれまで、忠義をもって仕えてきました。
この件に関する関与も明らかでない状況で、
彼に死を宣告するのは、不当だと思います、と。
どうか、ご慈悲を、と。

正祖は告げる。
「あの傲慢な口から、後悔の慟哭が聞けるまで拷問せよ」
そして、ユンボクとホンドは連れて行かれる。
激 しい拷問を受けても、口を開かない二人。

正祖は、ホンドに告げる。
「最後まで黙り通すのか?
ならば、絵を以って本心を伝えよ」










ユ ンボクは告げる。

師匠は平素から、私の絵を否定しました。
それに、私が女であることは、昨夜知りました。
昨夜、私の代わりに罪を被った鏡職人と争い、
偶発的に、私は彼を殺してしまいました。
師匠はその事実を知り、
官軍が来る前に逃げようとした私を捕らえました。

「それが事実なら、死罪は免れないぞ」
正祖は言い放つ。
「事実です」
ユンボクは告げる。

全ての罪を自分で被る決意だ。
自分のせいで起きる不幸は、これ以上望まないと.....
ホ ンドは一枚の絵を描き上げる。
まさに、ユンボクが描いた淫蕩な絵を模写したような絵だ。
「私が破壊した世界です。
いくら醜いものでも、美しく感じる心を、
美醜を隔てず、自然に見る、あの純粋さを、
私の痴情で壊しました。
人間の寿命は知れています。
私は死を恐れないが、
美しい心を守ってやれなかったことが、無念に思います」
ホンドは泣きながら語る。

正祖は、互いに庇い合うユンボクとホンドの心を悟り、
ユンボクは都から追放し、ホンドは免罪とした。





「な ぜ、そこまでして私を生かすのだ.....」
罪を免れたホンドは、むせび泣く。




一 方、都を追われたユンボクは、
一人静かに、絵を描いていた。
今までの淫蕩な絵とは全く異なる美人画だ。

薄いチョゴリ(韓服)の下の、胸いっぱいに満ちた情を、
筆先で伝えよう.....

そうしてユンボクは、美人画を描くと、
そのまま、川に流した。
ゆらゆらと揺れながら流れていく美人画を、
いつまでもみつめるユンボク。

END







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