下流人生~愛こそすべて~  Low Life Raging Years
 原題:下流人生 하류인생(ハリュインセン) <2004>

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下流人生~愛こそすべて~

高校3年のチェ・テウン(チョ・スンウ)は、友人の仕返しのために隣の学校に乗 り込み、パク・スンム ン(ユ・ハジュン)の家族と妙な縁を 結ぶ。

スンムンの父パク・イルウォン(キ・ジョンス)が無所属で出馬した民議院選挙の遊説場は、自由党の指図を受けた政治ヤクザらの乱入で血なまぐさい場 所になる。怒ったテウンは、彼を追いかけ、一発で制圧して直ちに明洞派のボス に認められる。 このことでテウンは、ヤクザ世界でのし上がって行くが、自由党政権の没落は、その保護を受けていたチェリョンイ派だけではなく、ライバルの明洞派まで歴史 の中から消して しまう。

テウンは、サンムンの姉ヘオク(キム・ミンソン)とも再会し、お互いに対する愛を感じた二人は、まもなく結婚式を挙 げる。折りしも、5.16軍事政権の暴力組織一掃により、テウンもヤクザ人生を清算し、映画製作業者として新しい出発をする。

しかし、悪戦苦闘のあげく完成した初めての映画は、惨めな失敗につながり、莫大な借金を抱えたテウンは、オ・サンピルを訪ね、米軍のための施設を建てる軍 納入業者などの集いである懇親会の仕事を通して、談合とロビーの世界に開眼していく。

生き馬の目を抜く軍 納入業者界の非情な生理、そして、4.19、5.16、10月維新とつながる現代史の渦の中で、世上事に関心なく前だけ見て生きてきた青年テウンは、ます ます荒廃していく。

【予告編】

監督 イム・グォンテク(林權澤) <1990>将軍の息子、< 1991>将軍の息子2、< 1992>将軍の息子3、<2000>春 香伝
<2002>醉画仙(チファソン)、<2004>下流人生~愛こそすべて~、 <2007>千年鶴

出演

チョ・スンウ (趙承祐)

<2000>春 香伝、<2001>ワニ&ジュナ~揺れる想い~、 <2002>フー・ アー・ユー?
<2002>爆裂野球団!(特別出演)、<2002>H [エイチ]、<2003>ラブストーリー
<2004>下流人生~愛こそすべて~、 <2005>マラソン、<2006>とかげの可愛い嘘
<2006>タチャ イカサマ師、<2008>GO GO 70s、 <2009>炎のように蝶のように

キム・ミンソ ン(金泯洗)

<1999>少 女たちの遺言、<2000>海辺に行く、< 2001>24、<2001>アフリカ、<2001>ロスト メモリーズ
<2004>下流人生~愛こそすべて~、<2007> 人類滅亡報告書[制作中断]、
<2007>永遠の魂(星の光の中へ)、<2007>仮面、 <2008>美人図、
<2008>アンティーク~西洋骨董洋菓子~(友情出 演)

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【レビュー&ネタバレ】
アジアの巨匠イム・グォンテク 監督の99作目の作品。
とにかく・・・一番言いたいのは、日本の配給会社の卑しさ。
「~愛こそすべて~」というサブタイトルはなんなんじゃ!
勝手にこんなのつけて。
どこが「愛こそすべて」なんだか。
浮気した上に、妻を殴り、性的暴行までした男よ?
関心を引くためなら何でもやるのね。詐欺師さん。
売上のためなら、魂も売っちゃうのね。
それとも・・・
「我ながらいいタイトルだ」と、悦に入っているなら・・・相当なおバカちゃん。
かといって、「下流人生」もどうかと思うけど・・・
それほど下流な人生でもなくてよ?
豪邸に住んでたじゃない。
なんだか、ちょっとノアールの雰囲気を想像するけれど、ノアールでもなく、
チェ・テウンという男の人生を描いたドラマよ。
1950~1970年代という、学生運動の活発な時期を背景に、
チェ・テウンの人生も浮き、沈み・・・翻弄されていき・・・
そんな時代を描いた記録的映画。と感じるわ。
だって・・・チェ・テウンという男の日記を読んでいるみたいだもの。
監督の自伝的映画だというから・・・自己満足のための映画になっちゃったわよね。
韓国という国の時代背景を知る上では、ちょっと面白いかもしれないけれど、
映画というには、かなり足りな過ぎる映画だったわ。
いや・・・時代背景もこれじゃ薄すぎ・・・
ハッキリ言えば・・・失敗作。
チョ・スンウ演じるテウンは男気があってかっこいいと最初は見てたけど、
そのうち、キャラクターも煩雑になちゃったわ。
アクションだけがちょっとかっこよかったかしらね。
この映画に、見所はございません。
キム・ミンソンのヌードくらいかしら・・・・・(笑)
一瞬ですが、キレイです。
チョ・スンウに殴られ、服を脱がされ、キリっと睨む表情がすごくよいの。
ちょっと吉岡美穂似よね。


高校で番を張るチェ・テウン(チョ・スンウ)は、舎弟が殴られた仕返しに、
隣高に乗り込み番長を叩きのめす。
それを見ていたパク・スンムン(ユ・ハジュン)に、太股をナイフで刺される。
テウンを刺し、家へと逃げ帰ったスンムンを追って、ナイフが刺さったままパク家に乗り込むテウン。
スンムンの父イルウォン(キ・ギョンス)と、姉ヘオク(キム・ミンソン)は驚きおののく。
テウンはスンムンに「ナイフを抜け!」と、怒鳴りつける。
父イルウォンも、「自分で刺したからには、その手で抜け!」と、自分で落とし前をつけさせる。
この一件が傷害事件となり、テウンは警察から尋問を受ける。
スンムンの父イルウォンは野党議員候補で、イルウォンの失脚を画策する当局の目論見だった。
テウンは、犯人の顔を見ていないと主張し、処罰も望まないと告げる。
スンムンは、自校の名誉のためにしたことだと考えたからだ。
執拗な尋問にもテウンが口を割らなかったことから、中2の時に母の浮気が原因で両親が離婚し、
住所不定であったテウンを、イルウォンは息子としてパク家に迎える。

選挙の合同演説会でイルウォンの演説を邪魔した
与党に加担するヤクザ達をテウンが叩きのめしたことから、
テウンはミョンドン組に迎え入れられ、ヤクザとしての人生が始まる。
ヤクザの世界でのし上がって行くテウン。
一方、ヘオクは教師として小学校への赴任が決まる。
22歳のヘオクの誕生日。
テウンは薔薇の花束と指輪を持って会いに行くが、
「こういうのは恋人にあげるものよ」と、あっさりと返されてしまう。
ふとヘオクが窓の外を見ると、100人以上の人員を伴なったチェリョンイ派が
テウンたちの明洞派を襲撃しているのが目に入る。
慌てて駆けつけるテウン。
血だらけになったテウンを、ヘオクはラブホテルに運ぶ。
ホテルに検問の警官が訪れる。
ヘオクの身分証を見た警官に「教師がこんなところに?」と、蔑まれ
「恋人同士で問題が?」と、思わずヘオクはつっかかってしまう。
それを聞いたテウンは、ヘオクに情熱的なキスをするが、
「私は姉よ」と、突っぱねられてしまう。

明洞派が一掃され、テウンは兄貴分のサンピルと共に、借金の取り立て屋を始める。
しかし、借金を踏み倒そうとした前国会議員を暴行したことで、
テウンはヘオクの父イルウォンから縁を切られてしまう。
前国会議員がイルウォンの友人だったのだ。

1960年 4.16

デモ隊と機動隊が激しい衝突を繰り広げる。
そんな中、デモに参加していたサンムンとテウンは偶然再会する。
ヘオクとも再会し、ヘオクは妊娠する。
イルウォンに結婚を反対されるが、妊娠をしていると、反対を押し切る。

二人の子供が生まれる。
出産に立ち会ったテウンは、母の苦しみを目の当たりにし、
母を苦しめる子供は畜生だ、と・・・
長年恨んでいた母を訪ね、和解する。

5.16軍事政権の暴 力組織一掃により、テウンはヤクザから足 を洗い、映画製作を始める。
が、濡れ場のヌードがわいせつだとカットされ、
米軍批判だとカットされ、
公務員への侮辱だとカットされ、
何の面白みのない映画にされてしまう。
惨敗を記したテウンは借金を抱え、
恥を忍んでサンピルに仲間に入れてくれと、頭を下げる。

そろそろ結末よ。ご注意を!




米軍のための施設を建 てる軍 納入業者などの集いである懇親会を仕切るテウン。
その仕事ぶりは高い評価を受ける。
懇親会を米軍に売ったと誤解されたサンピルは、銃で撃たれ下半身不随になる。
サンピルから事業を引き継ぎ、事業家として頭角を現すテウン。
会社もどんどん大きくなり、豪邸を立て、順調な人生を歩む。
ホステスと浮気をしたことで、ヘオクに逃げられてしまう。
ヘオクは仕方なく家に戻るが、殴られ、無理やり抱かれる。
「あなたは荒廃したわ。昔は純粋で正直だった。だから結婚したのに。
あなたの仕事は、人の救済や支援じゃないわ。長い間権力に寄りかかり、精神が腐敗したの」
と、ヘオクに蔑まれる。

ヘオクは三人目の子供を妊娠する。
テウンとの仲も、平穏に戻った。
そんなある日、テウンは国家情報院に襲撃され、大怪我を追う。
一緒にいたヘオクも、お腹を激しく蹴りつけられる。
国家情報院に二重売買され騙されたテウンは腹を立て、
記者に真実を暴露したことの報復だった。

血だらけのテウンを車 に乗せ、抱きしめるヘオク。
ヘオクの太股から、血が流れていた。

── テウンは数年事業を続けたが、1975年に転業した。
    彼の人生が好転する兆しだった。

と、テロップが流れて、END

って、どーゆう終わり方じゃ!

その後、エンドロールで数十年後のテウン一家の家族写真が写るんだけれど・・・
三人目の子供(今度はヘオクの望み通り女の子)が成長して写ってたわ。
流産したと思ったけれど、無事生まれたのね。
妊婦の腹を蹴るなんて・・・
二重売買なんて汚いことした上に逆ギレして・・・腹の立つこと。
無事生まれたことが、せめてもの救いね・・・






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