アバンチュールはパリで Night and Day |
原題:夜と昼 밤과 낮 (パムグァ ナッ)<2008> |
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監督 | ホン・サンス | <1996>豚が井戸に落ちた日、<1997>江原道の力、<2000>秘花 スジョンの愛(オー!スジョン)、<2001>気まぐれな
唇、<2004>女は男の未来だ、<2005>映
画館の恋、<2006>浜辺の女、 <2007>アバンチュールはパリで、 <2008>知りもしないくせに、<2010>夏夏夏、 <2010>オクヒの映画 |
出演 |
キム・ヨンホ | <1999>新
装開店、 <2003>SSU、
<2004>ま
わし蹴り、 <2008>アバンチュールはパリで、 <2008>プ チトマト、<2008>美人図、 <2009>父、山、 <2009>19-Nineteen、<2010>家 を出た男たち、<2010>8番目の感情 |
パク・ウネ |
<1998>
チャン、<2000>彼が駅で降りた、
<2000>悲歌、
<2000>REC
【レック】、 <2001>HEAVENヘブン、<2005>ふたつの恋と砂時計、<2006>ある日突然 最初の話─ 2月29日、 <2006>ひまわり、<2008>アバンチュールはパリで |
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【レビュー&ネタバレ】 |
2008年2月公開。観客動員数は、約1万2千人。 mocaは、ホン・サンス作品は三本目ですが、三本とも路線は同じですね。 男女のちゃっかりした図々しさを描いています。 そして、目的は「SEX」という... 同じようなテーマばかり描いて飽きないんでしょうか。 でも、ホン・サンス作品に出演したい俳優は多いですよね。 ノーギャラでも出演する。 素人にはわからない魅力があるのでしょう。 映画祭での受賞も多いですし。 今回はテーマはマンネリですが、構成がユニーク。 まるで活劇のような面白さがあります。(活劇見たことないけど) いつの時代だ?というような映像で始まります。 キャストやスタッフの名前などが上記のような手書きで映し出され、 冒頭の語りへとつながります。 そして、まるで日記のように日毎に主人公を追っていくのです。 8/8~10/10までの約2ヶ月を描いています。 こんな単純な映画ですが、飽きません。 テンポがよいのでしょうか。 「○月○日」と表示されなければ、飽きてしまいそうな内容です。 それがなぜ、面白くなってしまうのか。 ちょっと不思議な映画です。 ただ、万人にはウケませんね。 肩透かしを食らうようなラストも、何だか化かされたような妙な気分を味わえます。 ↓ 結末までネタバレ!ご注意を!! ↓ ソンナムは横断歩道で自分に手を挙げて挨拶した女性を無視してしまう。 気になって女性を追いかけるが、女性はカンカンだ。 ようやくソンナムは思い出した。10年前の恋人のミンソンだった。 ミンソンは10年ぶりに驚くような告白をする。 ソンナムの子供を6回も中絶したと。 ソンナムはミンソンとカフェで会った。 その時、ミンソンに声をかけてきた韓国人女性がいた。 しかしミンソンはいい顔をしない。理由と問うと、「現実的で、ドケチだ」と、ミンソンはけなす。 「他人の話には感動しないし、いつも自分の話ばかり。その話も安っぽくてチンケだと。 画家志望でボザールに通ってるが、いつも鼻にかけている。たかが美術学校なのに」と。 ある日ミンソンがたずねてくる。二人はホテルに。 だがソンナムはこのまま出ようとミンソンを説得する。 「汝の目が淫行しようとしたら抜いてしまえ。両目を持って地獄の火に入るより、片目で神の国へ行く方がいい」 聖書を引用して。 束の間の悦びのために、心の平穏をなくしてはいけないと。 ソンナムは宿の主人から留学生のヒョンジュを紹介された。 ある日ボザールを案内してもらおうとするが、ヒョンジュはルームメイトのユジョンも連れて来た。 二人の部屋へ行き、ヒョンジュのスケッチブックを見せてもらうソンナム。 ソンナムはユジョンとの卑猥な行為を夢に見た。 ソンナムは突然ユジョンを訪ねるが、ユジョンは迷惑そうだ。 そしキッパリと断言される。既婚者とは付き合わないと。 ヒョンジュ、ユジョン、ソンナムは、日帰りでドーヴィルへ旅行に出かける。 しかしユジョンはガソリン代すら負担しようとしない。 「ユジョンはケチだ」 と、ヒョンジュは涙を流す。 ソンナムはヒョンジュの前ではヒョンジュをなだめ、ユジョンの前ではユジョンをなだめる。 ユジョンはユジョンで、自分を物乞い扱いしたと怒っているのだ。 偶然、街のカフェでユジョンをみかけるソンナム。 ソンナムはハッキリと意思表示をする。「君と寝たい」と。「毎日夢に出てくる。何とかしてくれ」と。 ユジョンとソンナムは激しいキスを交わす。 ソンナムはある日訪れた家で、ユジョンの絵とそっくりな絵を発見し呆然とする。 聞けば、ボザールに通うジヘが描いたのだと。 ジヘに尋ねると、ユジョンは悪いことがあって退学になった。 私の絵を自分の画集に入れた。 韓国の学校の先輩だが、絵が下手で皆から嫌われていた。 ジヘがユジョンに電話すると、「他人のふりして」と言われたと、ジヘはいろいろと話して聞かせた。 パリでも、ユジョンのせいで韓国人のイメージが悪くなったとジヘも怒っている。 ソンナムは再びユジョンに「寝たい」と告げる。 ユジョンは、ドヴィールに旅行に行こうと提案する。 ドヴィールのホテルで抱き合う二人。 その気になると、「今日はダメ。危険日なの」と、ユジョンは拒む。 「コンドームつけて」とユジョンは言う。 「初めてなんだし、そのまましようよ」と、ソンナムは説得する。 そんな時、妻から「妊娠した」と電話が。 ソンナムは翌日帰国することに。 そしてユジョンからも「妊娠したかも」と、告げられる。 「妊娠したらどうする?」と問うユジョンに、「俺が何とかする」と、曖昧な言葉で逃げるソンナム。 ソンナムはユジョンに「母が倒れた」と嘘をついて帰国することにしたのだ。 「一緒に行く」というユジョンを、まるで労わるかのように言いくるめ拒むソンナム。 「俺が全部覚えておくよ。君と一緒にいたこと全て覚えておく」 ソンナムは突然言い出す。 ユジョンはその言葉で、ソンナムはもう会う気がないことを悟る。 慌てて帰国すると、妊娠はソンナムを帰国させるための嘘だったとわかる。 「おまえとしたくて、たまらなかった」 ソンナムは妻を抱きしめる。 ソンナムはジヘと暮らしていた。 妻のソンインを追い出して、ジヘが押しかけてきたのだ。 だが、ジヘのことは夢だった。 夢の中で「ジヘ!ジヘ!」と呼んでいたことを、妻に責められる。 「夢じゃないでしょ!」 妻はソンナムを責めるが、ソンナムは夢だと主張する。 「これからおまえを大事にするから。愛してるよ」 ソンナムは妻を抱きしめる。 二人は若いし、抱きしめあう。 END |
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