二重スパイ  Double Agent 
 原題:二重スパイ 이중간첩(イジュン カンチョプ) <2003>

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二重スパイ

冷戦の冷たい空気が流れる1980年。東ベルリン。一発の銃声が闇に覆われた灰 色の道の静寂を破る。

一 人の男を囲んで激烈な争奪戦を繰り広げる南と北。男は、ついにゲートを越え韓国への亡命に成功し、南側情報機関内対共情報分析室に送られる。南朝鮮革命 課題を与えられて南へ派遣された対南工作員リム・ビョンホ(ハン・ソッキュ)だ。

偽装亡命に対する疑いを払拭し、南側の信頼を積み韓国生活をして3年。 ビョンホは、いよいよ北からの最初の指令を受ける。

「ラジオDJ ユン・スミ(コ・ソヨン)と接触しろ」
恋人に偽装してスミとの関係を積み上げるビョンホ。彼は、定着スパイの運命、存在を消された生活を送らなければな らない彼女に徐々に憐 憫を感じ始める。

一方、ビョンホは、南側で準備中の北派スパイ集団の情報をスミを通じて北に伝達し、任務を成し遂げる。

ついに党と人民のために功績をたて た彼は、少しの 間スパイとしての生まれ持った身辺威嚇と不安感から抜け出し,激情で渦巻いた金日成広場にまた立ったように手に上げる。

南側では、作戦失敗の責任を全て回 避 し、ビョンホを犠牲者だと判断する。同じ時刻、ビョンホは、任務を達成した自分を処分することにより安全を保とうとする北側の陰謀を知ることになる。身分 露出と生命への威嚇という絶体 絶命の危機に陥ったビョンホ。彼のそばには、スミと、チェコ製暗殺用拳銃22口径があるだけだ。

【予告編】

監督 キム・ヒョンジョン <2003>二 重スパイ

出演

ハン・ソッ キュ(韓石圭)

<1995> ドクター・ポン、<1996>銀杏のベッド、<1997>ナンバー3、< 1997>グリーン・フィッシュ、
<1997>接続、<1998>八 月のクリスマス、 <1999>シュリ、 <1999>カル、<2002>二 重スパイ
<2004>スカーレット レター、<2005>ユゴ 大統領有故、 <2005>ミスター主婦クイズ王
<2006>恋の罠、<2006>殴打誘発者たち、 <2006>愛すると きに話すこと、<2008>目には目、歯 には歯
<2009>白 夜行-白い闇の中を歩く、<2010>2階の悪党

コ・ソヨン

<1994>ク ミホ(九尾狐)、<1997>ビー ト、<1998>陽が西から昇ったら、 <1999>恋風恋歌
<1999>ラブ 最愛の人、<2001>エンジェル・スノー、<2003>二 重スパイ、<2006>アパートメント
<2007>お姉さんが行く

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【レビュー&ネタバレ】
シュリ、JSAに続く南北分断を テーマにした大作。
と謳われ、大々的に宣伝された本作。
しかし、期待を裏切り、大惨敗を記す。
南北の裏側を赤裸々に描きつつも、
そこに<ドラマ>が存在しなかったからであろう。
ハン・ソッキュとコ・ソヨンのラブ・ストーリーを軸に展開しつつも、
二人に感情移入するほどのドラマがない。

主演は<シュリ>でスターの座を確立したハン・ソッキュ。
そして、ヒロインには、韓国を一世風靡した美人女優コ・ソヨン。
韓国では、この主演陣を見ただけで期待も大きくなることでしょう。
けど、moca的には・・・
コ・ソヨンの魅力がわからない・・・・・・・・・・・・・・
中島ひろ子にしか見えない。




ちなみに、コ・ソヨンはこの作品で「最悪の主演女優」に選ばれたそうですが・・

二人のラブストーリーはイマイチですね。
これがもっと観る者を惹きつけるようなせつない恋なら、
この映画も変わっていたでしょう。
スパイであるから、その存在の証を残してはいけない。
だから、写真も撮ることはできない。
はじめは恋人を装って任務を遂行していた二人。
けれど、いつしかそれが本物になって・・・
ハン・ソッキュは、コ・ソヨンの願いを叶えてあげようと、
ポラロイドの記念写真を撮ってやる・・・
んー
感動しなかったわ。
ラストは、ちょっとせつなかったけど・・・

この映画は、南北分断、スパイ、という題材を扱ってはいても、
派手な銃撃戦などは登場せず、
徹底的に描かれたのは、<拷問>シーン。
だからこそ、南北の関係と、その恐怖がリアルに伝わる・・・・
実際に、1980年代には、多くのスパイが存在した。
この作品はフィクションでありながらも、リアルな現実。
韓国で現地スパイをしていた町医者ソン・ジェホが拷問されるシーンは
目を背けてしまいます。
こんな人徳があっていい人なのに・・・
こんなおじいちゃんを惨い目に遭わせて・・・
mocaはソン・ジェホ大好きなので、辛かった・・・
彼女を信じないでください>のカン・ドンウォ ンの父役が大好きです。
ハン・ソッキュも拷問されます。
偽者の血だとわかっていても、直視できません・・・

1980年代ということは、まだ30年も経っていません。
そう考えると、かなりショッキングです。
そういう意味で、観る価値はあると思います。

ちなみに、この映画で<スリーパー>と呼ばれるスパイですが、
韓国に住み着いて、一般の市民のように暮らしながら
北に情報を送るスパイのことです。
新たに任務でやってきたスパイは、
この<スリーパー>から情報を得て、
一緒に暮らしたり、協力を得たりしながら任務を遂行するようです。
「現地スパイ、駐在スパイ」など、呼び方は一貫していません。



ストーリーは、

革命のために南にスパイとして派遣されたビョンホ(ハン・ソッキュ)
亡命者を装い南に無事潜入するが、
北のスパイでないことを証明するために、激しい拷問を受ける。
拷問に耐え抜き、「自由を得るためにやってきた」という主張が認められ、
国家安全企画部のペク・スンチョル団長に身柄を預けられ、
軍事訓練教官となり、上層部の信頼を得るまでになっていた。

2年が経った頃、国家安全企画部で働くまでになるビョンホ。
ビョンホは毎晩、ラジオに耳を傾ける。
ある日、その番組が改編で打ち切りになるという。
最後にDJのスミ(コ・ソヨン)が流した曲を聞いたビョンホは慌ててメモを取る。
その曲が暗号になっていたのだ。
ビョンホの初めての任務。
その暗号は.... DJに接触せよ。

ビョンホは、放送局までスミに会いに行く。
「ペク団長をご存知ですね?」
とだけ確認すると、スミは去って行った。
スミは父親が北のスパイだったために、
生まれも育ちも南なのにも関わらず、
生まれた時から<スリーパー・スパイ>という
北のスパイとして生きる宿命を背負っていた。

ペク団長からお見合いを勧められるビョンホ。
その相手は、スミだった。
ペク達の前では恋人を装いながら、二人は北のスパイとしての任務を果たす。
スミを通じて、初めての任務に成功したビョンホは

スミの父親代わりである町医者ヒョンチョルも、北の大物スパイ。
ある日、スミとヒョンチョルが、資料の隠し場所に行った時、
雑貨屋のおばさんに目撃され、ヒョンチョルはスミを庇い連行されてしまう。
北は情報が漏れることを懸念し、スミを通じてビョンホに抹殺するよう命令が下される。
しかしスミは、ヒョンチョルを抹殺した後、
自分とビョンホも消される運命だということを悟る。
ビョンホを愛し始めていたスミは、その指令をビョンホに伝えることができなかった。
しかし、そのためにビョンホは北に疑われることになる。
ビョンホはスミを責める。何故伝えなかったのかと。
「あなたを失いたくなかった。一緒に逃げて。北でも南でもないところへ」

ビョンホは、一週間の猶予を通告される。
その間に自らの忠誠を証明しなければならない。
一方、ペク団長は、海外から帰国した学生運動家ギヨンを北のスパイに仕立て上げるべく、
強引な取り調べを行っていた。
ギヨンは拷問から逃れるために、対南工作責任者として
ビョンホの名を吐いてしまう。
また、ペク団長は、大物スパイ、ヒョンチョルが共に行動していた相手がスミだと突き止め、
ビョンホにも疑いを向け始めていた。

北と南の両方から疑いをかけられ、
窮地に追い込まれたビョンホ。
ビョンホは、韓国の国家機密をソ連に売ることで
自分とスミの身の安全をソ連に保障させ、ブラジルに逃亡する。
(経費の関係で、実際の撮影はリスボンで行ってるそうです)

↓結末↓


時が流れ─


ビョンホとスミは、ブラジルで平穏な毎日を送っていた。
スミのお腹には赤ちゃんが・・・
ビョンホはプレゼントを買い、スミの元へと急いでいた。
ビョンホは、車が故障したブラジル人に助けを求められ、
車を止める。
「イム・ビョンホ?」
思いがけず自分の名を呼ばれ、凍りつくビョンホ。
その瞬間、ビョンホは射殺される。
アパートでは、ビョンホの帰りを待ちわびるスミの姿──

END

ラストはちょっとせつない・・・・・
二人のラブストーリーがもっと盛り上がっていたら・・
それが残念。






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