アパートメント  Apartment
 原題:アパート 아파트(アパト)<2006>

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アパートメント

洗練された高層アパート。派手だが冷たいその空間に一人で生きているセジン (コ・ソヨン)。孤独に過 ごしたある日の夜。セジンは向いのアパートの灯火が同時に消える現象を目撃する。

その日以来、毎晩向いのアパートを眺めるようになった彼女は、一定の法則 を発見する。夜9時56分になると、向いのアパートの灯火が同時に消えること。そしてこの不可解な現象は、徐々にアパート全体に広まっていく。

一方、向い のアパートの人々が疑問の死を迎える事件が連続して起き、住民たちは恐怖に包まれる。毎晩9時56分にアパートの灯火が同時に消えるという事実を発見した セジンは、その度にアパートの住民が死んでいくという恐ろしい関連事実に気がつく。

セジンは、これを防ぐために住民たちに知らせるが、むしろ犯人の疑いを かけられて窮地に追い込まれる。そしてアパートは、セジンと住民たちを想像もしない恐怖の中に追い詰めていく。

【予告編】

監督 アン・ビョンギ <2000>友 引忌-ともびき-、 <2002>ボイス、<2004>コックリさん、<2006>ア パート メント
<2006>ある日突然 最初の話-2月29日(制作)、ある 日突然 2番目の話-4番目の階(制作)、
ある日突然 3番目の話-D-day(制作)、ある日突然 4番目の話-死の森(制作)

出演

コ・ソヨン

<1994>ク ミホ(九尾狐)、<1997>ビー ト、<1998>陽が西から昇ったら、 <1999>恋風恋歌
<1999>ラブ 最愛の人、< 2001>エンジェル・スノー、<2003>二重スパイ
<2006>アパートメント、<2007>お姉さんが行く

チャン・ヒジン <2005>笑 顔の記憶、<2006>アパートメント、 <2006>家門の復活-家門の栄光3
<2006>暴力サークル、<2008>待ちくたびれて、 <2008>映画は映画だ(特別出演)
カン・ソンジン <1998>チ ム~あこがれの人~、<1999>ア タック・ザ・ガス・ス テーション!
<2001>ヒューマニスト、<2001>風林髙、<2001>達磨よ、遊ぼう、 <2001>黒水仙
<2002>おもしろ い映画、<2002>ライターをつけ ろ、<2002>ジェイル・ブレーカー、
<2003>人生の 逆転、 <2003>シルミド、<2004>サム、<2005>美 しき野獣
<2006>アパートメント、 <2007>撃つ、<2007>クォ ン・スンブン女史拉致事件
<2008>彼女は美しかった、<2009>ドル(石)プレーヤー(未公開)、<2010>夢は叶う

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【レビュー&ネタバレ】
ホラー界の鬼才アン・ビョンギ監 督の新作ということで話題を集め、
日本でも、2007年5月に公開されたアパート APT、邦題<アパートメント>
邦題が原題と微妙に違うという迷惑さ。
韓国では、’マンション’のことを’アパート’と表現しますが、
’マンション’というタイトルではマヌケだし、ということで、
ちょっと高級感があり、シャレた’アパートメント’にしたのかもしれませんが。

アン・ビョンギ監督だし、あらすじを読んでも興味をそそられ......
その前に!
mocaは、チャン・ヒジンちゃんと、キム・ドンウクが観たくて!!
面白そうだし、これは観ないと!と思ったのですが、イマイチですね。
mocaは元々ホラーは興味ないので積極的には観ないので、
<ボイス>もまだ観ていないのよね。
なので、アン・ビョンギ作品が面白い!とも言えませんが...........
友引忌-ともびき- は、なかなか面白かったと思うの。
この<アパートメント>は、ハッキリ言って別人のモノというか..........
いったいどうしちゃったのか。
それとも、今まではたまたまうまく作れただけなのかしら、という感じですね。

恐怖........
という意味でも、’怖い’というほどではありませんでした。
映像はわりと美しく、この監督はストーリーよりも映像重視の方なのか?

インターネットポータルサイトに連載され、
韓国中で大反響を呼んだカン・プルの人気漫画’アパート’が原作。
漫画を原作にした映画は、どうもその魅力を消化しきれないのか?
動員数は約50万人。
同時期に公開されたホラーアラン(阿娘)の半分。
どうせホラーを観るなら、阿娘 アランを....という感じでしょうか。

ちなみに、ボイスは約250万人
コックリさんは、約100万人。
ホラーは、100万人がヒットの目安と言われております。


出演は、一世を風靡した一昔前の美人女優コ・ソヨン。
すでに34歳ですし。
この映画が復帰作となるわけですが、
人生の岐路とは、なかなかうまくはいかないものですね。

そして、カメオで笛木優子こと、ユミンが出演。
冒頭で赤いワンピースを着た自殺女を演じてますが、そのインパクトはすごい!
’特別出演’の名に恥じないわ。


(その後も、チラっと出演)

チャン・ヒジンちゃんは、’第二のチョン・ヒジン’と呼ばれており、mocaもかなり注目しております。
けど、なんだかこの映画の中のヒジンちゃん.... ブサイクすぎでは?
可愛い時は可愛いけど、これはちょっと........

そして、もう一人の目的さん。キム・ドンウク。
僕らのバレエ教室>のギテを演じた男の子。
出演作が少ないので、どうしても見たかったのですが............
腰までの長い髪に、怪しさ極まりないひきこもりの青年という...........
相変わらず、インパクトがありイイ役者になれると思いましたが...............
普通の青年役が見たかった............

そして、刑事役のカン・ソンジン。
人生の逆転>で、かなり高感度UP。 期待したい俳優さん。
こういった’キャラクター’というものがない役はもったいない。
もっと個性のある役をやって欲しいですね。

女子高生ジョンホンを演じたのは、新人パク・ハソン。
ハ・ジウォンの<あしながおじさん>の舞台挨拶を観に 行き、
ハ・ジウォンのマネージャーにスカウトされたそうです。すごい。
でも、まだデビューするのは早いような?
野暮ったいというか、垢抜けないというか............



この結末には、せつない真実の種明かしが待っているのですが.......
それがうまく展開されず、もったいないですね。
’ホラー’色ばかり前面に押し出して、ブチ壊しちゃった感じです。
最後の最後に種明かしを持ってきて、せつなさの余韻を残して欲しかった。
真実が明らかになり、その怒りをぶつけるようなラストは、あまりにもありきたりで、
一応は、その後に更に’ホラーらしい’ラストが待っているわけですが....
ハッキリ言ってどーでもいい。
驚く観客がいるのかしら?


一番強烈なのは、プロローグ。
ユミン演じる謎の女が、駅のホームでコ・ソヨンに話しかける。
「寂しくない?」と。
すると、いきなりコ・ソヨンの手を握って線路に飛びこむ。
しかも、目の前に電車が。
コ・ソヨンは必死で手を振り払い助かるが、ユミンは死んでしまう。

コ・ソヨン演じるセジンは、強気なキャリアウーマン。
しかし、それ以来仕事を休んでしまう。
そんなある日、夜の9時56分に向かいのマンションの明かりが一斉に消えることに気づき......
その度に、マンションの住人が謎の死を遂げていることに気づく。
それ以来、双眼鏡で向かいのマンションを観察し、
住民に’夜明かりを消さないで’と訴えるが、逆に犯人扱いされてしまう。
刑事には、「覗きは犯罪だ。次は逮捕するぞ」と脅される。

そんな時、ジョギングするセジンに車椅子のユヨンが声をかける。
「寂しくない?」と。
セジンは訝しがるが、「一人暮らしでしょう?だから」と、ユヨンは取り繕う。
ユヨンは自分も一人暮らしで、けど、マンションの住民たちが親切にしてくれるから寂しくないと笑う。
そして、「頭を空っぽにしたい時にいいわよ」と、ルービックキューブを渡して去って行く。
このユヨンがチャン・ヒジン。

いつものように双眼鏡で向かいのマンションを観察するセジン。
すると、ユヨンの様子がおかしい。
ユヨンの面倒を看てくれているおばあさんがカーテンを閉めてしまった。
そのカーテンの向こうでは、驚くことが、、、
おばあさんは、何度も何度も食事を作りユヨンの口に運ぼうとする。
「おばあさん、もうお腹がいっぱいなの...」と、ユヨンは恐る恐る口にするが、
おばあさんは逆上し、ユヨンを殴り
「子供も孫もいらない。私を捨てた」と、ユヨンを殴りつけた。

そして、数日後。
今度は中年女性がユヨンの顔を殴るのを目撃したセジン。
セジンは慌ててユヨンの元へ向かうが、ユヨンはドアを開けようとしない。

相変わらず、住民は死んで行く。
親しくなった向かいのマンションの女子高校生ジョンホンがあることに気づく。
ルービックキューブが、いくらパーツを回しても元の位置へ戻ってしまうのだと。
それを見たセジンはあることに気づく。
キューブの文字と、死んだ住民の部屋番号が一致するのだ。


というわけで、一気に結末ネタバレに いきます が........


ジョンホンがインターネットで検索し、このマンションは’住みよいアパート大賞’を受賞した
模範的な住民たちのマンションだったことを知る。
というのも、両親を交通事故で一度に亡くした車椅子のユヨンを気の毒に思い、
住民たちはユヨンの住む704号室の鍵を複製し、住民たちで交代で面倒を看ることにする。
幸福そうな住民たちとユヨン。
しかし、人々は変わっていった。
自分の怒りをユヨンにぶつけ虐待する住民、
試薬を無理矢理飲まされたり、レイプされたり、
足が不自由なことをいいことに、しだいにユヨンは住民たちのはけ口になっていった。
そして、絶望したユヨンは、昨年のクリスマスイブに自殺していた。
セジンは驚愕する。
では、自分が会ったユヨンは?

死んだ住民の共通点。それは、全員が704号室の鍵を持っていたこと。
死んだユヨンの復讐。
9時56分は、ユヨンが死んだ時間。


というわけですが..........

いくらホラーだからと、ここまで意味不明にしてよいものか。
時間経過もよくわからず。

セジンはユヨンの生前を知っているということで、
それは最初の方でジョギングするセジンが
車椅子を青年に押されているユヨンを目撃したシーンが物語っているのだと思うけど、
あれは1年前と思っていいのかも???
あのシーンを生前のものと考えたとしても、
それだけにしては、なぜユヨンがあそこまでセジンを恨むのか。
「私を避けた。あの拒絶する目が一番耐えられなかった」と、恨みをぶつけることから、
セジンはユヨンをそういった扱いをしているはずなのですが、あのシーンだけでわかれと?
プロローグで出てきた自殺女ユミンの関わりも不明。
ユヨンの魂でも乗り移っていたと?

ごめんなさい......
書いているうちに、イライラしてきたわ。
こんなデキの悪い映画、書きようがないわ。


ラスト、今度は殺されたセジンが今度は復讐すると彷彿させる最後でしたが、
あまりにもお粗末すぎて、笑うしかない。

あの性悪な住人たちが最初は善人で、
ユヨンは幸せな日々を送っていたことを知った時には、かなり衝撃を受けました。
あんな優しい笑顔を見せ、ユヨンを労わる人々....
あの姿には感動してしまったのに.....
あのシーンで、突然せつない雰囲気が漂ってくるのですが、
それを持続させず、ホラーにしてしまったのはもったいないわ。





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