シークレット Secret |
原題:シークレット 시크릿 (シクレッ)<2009> |
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監督 | ユン・ジェグ | <2009>シー クレット |
出演 |
チャ・スンウォン(車勝元) |
出演作品一覧 |
ソン・ユナ(宋允兒) | <2002>ジェイル・ブレーカー、<2004>フェイス、<
1999>ラブストー
リー 遺失物編、<2006>愛を逃す、 <2006>アラン(阿娘)、<2009>シークレット、 <2010>ウェディングドレス |
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リュ・スン ニョン |
<2004>小
さな恋のステップ、<2005>拍手す
るとき発て、<2006>偉大なる系譜、
<2006>
熱血男児、 |
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【レビュー&ネタバレ】 |
2009年12月公開。観客動員数は、約105万人。 2009年は、200万人突破した作品が11本。100万人を突破した作品も11本。 この映画は、22位ということになる。ヒットとも言えず、ビミョーな位置。 でも、30位以内ならば健闘したうちに入るでしょう。 ですが、mocaとしては観ない方が... という作品も含まれているので、難しいところ。 この映画はスター俳優出演映画ではないので、中身で勝負した映画です。 元々は、Saving My Wife というタイトルだったこの映画。 Saving My Wife では、映画そのまんま(笑) 妻を守るために奔走するバカ真面目な刑事が、事件に絡んで追い込まれていくストーリー。 最近、コリアン・スリラーの水準が非常に高くなった。 どの映画を見ても、ある程度の満足を得ることはできる。 この映画も完成度が非常に高い。 ただ、mocaは途中で話の筋が読めてしまったので、ちょっと退屈になっちゃいましたが。 mocaのような人のために、最後の最後まで大どんでん返しが待っているのですが、 ちょっと不自然で、逆にシラケちゃいましたね。 スリラー好きの方には、なかなか良い映画だと思います。 ただ、日本公開までしてしまったのは失敗では? DVD発売程度でよい作品だと思います。 「シークレット」とは、夫婦間の間にある秘密を指しているのですが、 片方の秘密はありきたりだし、片方の秘密はリアリティがなさすぎです。 ことの発端が浮気というのも、ちょっと説得力が足りません。 この映画はちょっと複雑なので、二度観た方が理解できると思います。 細かい伏線が多くて、記憶をたぐりよせるのが大変。 え゛? アルツじゃあ、なくてよ。 ↓ 結末までネタバレ!ご注意を!! ↓ ある男が交通事故で病院に搬送される。男は、ソンヨルの名刺と写真を持っていた。 偶然にソンヨルの後輩がそれをみつけ、ソンヨルに連絡する。 一度会ってみた方がいいのではと。 ソンヨルは病院に向かう。男はソンヨルがやってくると、一人で語り始める。 殺す時は相手の目を見る... 最後に。そうすれば、早く終わらせることができる。 何も感じず、キレイさっぱりと。 「私を知ってるのか?」 ソンヨルは尋ねるが、男は答えず話を続ける。 だが、その目が忘れられない。 俺を見る奴らの目。俺を許すのか..... 「それは私にはわからない。神父に聞いてみた方がいい」 ソンヨルは告げ、立ち去ろうとする。 その瞬間、男はソンヨルに向かって言い放つ。 「私の話を最後まで聞け。キム・ソンヨル刑事!35歳。昨年子供が亡くなり、今は妻と暮らしている」 男はソンヨルのことを細部まで知っていた。 ソンヨルの住所まで。 ソンヨルは驚いて男に歩み寄る。 「お前は誰だ?」 「俺の最後の忠告は.....」 男はそこまで言って、意識を失う。 呆然とするソンヨル。 妻は出かける準備をしていた。見慣れない口紅に、ピアス、そして、服。 「初めて見る口紅だな」 ソンヨルは尋ねる。 「ピンクバイオレットよ、今流行ってるの」 妻は告げる。 「ピアスも服も、いつもと違うな。おかしいぞ」 ソンヨルは告げる。 「今日は、正々堂々と見せたいの」 妻は告げる。 チルソン会のナンバー2、チョ・ドンチョルに、舎弟のソクチュンは哀願していた。 「ヒョン、俺やりますから」 ソクチュンはドンチョルに叩かれまくる。 「明日、店の権利書持ってこい」 ドンチョルはソクチュンの母の店の権利書を要求した。 ソンヨルはヘジンと会った。ヘジンはソンヨルの妻ジヨンの友達だ。 「ジヨンはもう大丈夫なの?」 「今は元気にしてる。大丈夫だ。だから、これ以上はムリさせないでくれ」 ソンヨルは告げる。 その言葉に、ヘジンは不愉快になる。 「それで、私がムリしたらどうするのかしら。あなたがジヨンにしていること黙って見てられないわ。 子供一人が死んだことがそんなに大変なことなの?」 ヘジンは告げる。 「本当のこと話そうか?」 ヘジンは尋ねる。 「俺から話す」 ソンヨルはソワソワと落ち着かない。 「そう?話す機会は一年もあったのに、話さなかったじゃない」 ヘジンは告げる。 ソンヨルは何も言えない。 「あなたのそんな顔を見ていると、言ってやりたくなる。私が今日誰に会うか知ってる?」 ヘジンはそう言って去って行く。 ソンヨルはヘジンと浮気していた。 「終わるとすぐ帰るのね」 1年前、ヘジンはソンヨルを電話で責めた。 その時、事故が起きた。そして、娘を死なせてしまう。ソンヨルの過失で。 妻には言っていない秘密だ。 その日妻は、服に血を浴びたまま帰宅した。ピアスも片方していない。 ソンヨルが理由を尋ねても、「明日話すわ」と、逃げられる。 その晩、殺人事件でソンヨルは呼び出される。その現場で、ソンヨルは驚くものを発見する。 グラスについたピンクバイオレットの口紅。そして、妻がしていたのと同じピアスの片割れ。 そして、服のボタン。(ブランドがヴィヴィアンってとこがいいわよね。ありきたりじゃなくて) 「もしや、妻が犯人?」 ソンヨルは、慌てて証拠を隠滅し始める。 殺されたのは、チョ・ドンチョル。 若い女が現場で目撃された。目撃者はギョンホという27歳の青年だ。 ソンヨルは慌てて自分が尋問すると言って、相棒のチェ刑事を退かせる。 ソンヨルは尋問を始める。 しかしギョンホがドラッグをやっていることがわかった。 それをネタに脅し、目撃証言のことは誰にも言わぬよう口封じする。 帰宅したソンヨルは妻に尋ねる。チェ・ドンチョルを知っているかと。そして、ドンチョルが死んだことを告げる。 ソンヨルは妻のアリバイを尋ねる。 しかしジヨンは、「夫として聞いているのか、刑事として聞いているのか」と、尋ねる。 「夫としてだ」 というソンヨルに、「あなたに夫の資格はない」と、ジヨンは言い放つ。 ジャッカルは、警察に犯人を絶対に捕まえるなと言い放つ。 逮捕しても、裁判にかけられ檻に入れられるだけだ。俺たちには俺たちの裁き方がある、みつけても逃がせと。 ドンチョルと最後にいた人間として、前科三犯のソクチュンが連行される。 日頃から酒を飲むと、「ドンチョルを殺す」と、わめいていたと。 しかもドンチョルに3千万ウォンの借金があった。 しかしソクチュンは言い放つ。 「俺を犯人にしたいんでしょ?犯人は刑事さんの女だって聞いた」 ジャッカルに妻をみつけられたら殺される。しかも、最も残虐な方法で... ソンヨルは慌てて妻を出国させるために、偽造パスポートを手配する。 ソンヨルはドンチョルのようなヤツと会って何をしていたのかと妻に問う。 「そんなことが知りたいの?」 ジヨンは答えない。 「ドンチョルの兄がトチ狂ったヤツなんだ。みつかったらヤバいんだ。全て話してくれれば、俺が助けることができる」 ソンヨルは訴える。 「私が知りたいのは、私の娘がどんな風に死んでいったかということよ!」 ジヨンは怒鳴りつけ、荷物をまとめて出て行ってしまう。 警察にジャッカルがやってくる。ソクチュンが容疑者として連行されたと聞いてだ。 ジャッカルは犯人はソクチュンではないと言い放つ。 刺殺は犯人が一目でわかるとジャッカルは言う。 弟はまず後ろから刺された。しかし、それではまだ死んでいない。 二番目に心臓を刺された。それが死因だ。 ドンチョルの血痕はキレイすぎる。血痕は落下地点が短いほど、縁がキレイなんだとジャッカルは言う。 最初に弟を刺したヤツ。そいつは一発で心臓を刺せない臆病者で、ナイフに慣れていないヤツだ。 ソクチュンは違う。アイツは常にナイフを持ち歩いている。 犯人は一般人だ。一般人の中から探せ。ジャッカルは言い放つ。 ジャッカルはしきりに何かを口に入れていた。 ソンヨルはそれが気になる。 「それは何だ?」 ソンヨルは尋ねる。 「ルアク」 ジャッカルは答える。コーヒーの種を乾燥させたものだと。 (ルアクは、上位1 %だけの高度なカスタマイズのコーヒーらしいです。50gで7万円ほど) 強力な証拠となるCCTVのテープがみつかる。 映像には、若い女が映っていた。しかし、顔が近づく直前に画像が乱れる。 何者かが映像を消去したのだ。 警察は荒い映像で、女の顔の修復を試みることにする。 ソンヨルは娘とよく来た遊園地にジヨンを呼び出す。 ジヨンに出国するよう、説得する。 「私が殺したと思ってるの?」 ジヨンは冷静に言い放つ。 「今はそんなことは重要じゃない。無事にアメリカに逃げないと」 ソンヨルは必死に訴える。 「アメリカに行けば幸せになれるの?全ての問題が解決するの? 今重要なのは、私とあなたのことよ。そして、死んだ私の娘のことよ」 ジヨンは受け入れない。 ソンヨルはピエロからチョコレートを売りつけられ買い求める。 すると、ソンヨルの携帯にジヨンがハッキリと映ったCCTVの映像が送られてくる。 そして、電話が鳴る。 映像は、さっきチョコレートを買ってくれたおまけだと。 ソクチュンは保釈される。 「わざと俺を捕まえやがって!」 ソクチュンは捨て台詞を残して去って行く。 チェ刑事もソクチュンに同意する。 「俺もお前がわざとあのガキを捕まえたと思っている」と。 一方、ジャッカルも女の顔が消されたCCTVの映像を入手する。 「やはり一般の女か」 ジャッカルは自分の推測が正しいことに満足する。 「映像を消した者が犯人でしょう」 ジャッカルの部下は、この件にソンヨルが関連している感があると告げる。 そして、ソンヨルの妻が出国しようとしていると。 その日はジヨンの演奏会。 ジャッカルは目撃者のギョンホを拉致し、演奏会でジヨンが目撃した女か確認させようとする。 ジヨンを連れて必死に逃げるソンヨル。しかし、ついに追い込まれてしまう。 だがギョンホの機転により、何とかジヨンが目撃した女であるという事実を知られずに済む。 「チョ・ドンチョルを殺していない」 ジヨンはようやく認める。しかし、事件当時のアリバイについては、口をつぐんだままだ。 執拗なソンヨルに涙ぐみながらジヨンは問う。 「そんなに知りたい?知ったら、あなたの人生が狂うかもしれない」 ジヨンは告げる。 そこへ犯人からソンヨルの携帯に電話が。 「まだチョコレート買えるかな?チョコレートを買ったら、ボーナスもついてくるんだろう?」 ソンヨルは必死に犯人との接触を試みる。 「そのチョコレート、俺が全部買ったらダメかな?」 ソンヨルの必死さに対し、犯人は余裕だ。 「奥さんのスタイル本当に好きなんだ。一回やったらダメかな」 犯人の言葉にワナワナ震えながらも、チョコレートの取引をしようとするソンヨル。 「3千」 犯人はチョコレートの価格を告げる。 ソンヨルは、CCTVの映像の修復をなんとしても阻止しなければならなかった。 修復しているのはオ刑事。 オ刑事はポーカーにのめり込み多額の借金を抱えていた。 ソンヨルはポーカーの話を出しオ刑事を興奮させ、その隙に修復しかけた映像を壊してしまう。 オ刑事は、ポーカーの借金をチャラにしてもらった代わりに、ジャッカルの手先になっていた。 映像の修復だけでなく、明日までにソンヨルと妻に関する書類を用意するよう要求される。 ソンヨルは金を持って約束の場所へ現れる。しかし犯人は、嘲るかのように逃げ惑う。 犯人を追いかけるソンヨル。すると、こめかみに銃口を向けられる。 しかし男はすすり泣くように震えながら銃を降ろす。 「やっぱりできない」と。 男はソクチュンだった。顔を隠したヤツに、ここに来るアジョシを撃てと言われたと。 ソクチュンはソンヨルに忠告する。 「最初のボタンを掛け間違えたから、今全部のボタンを掛け間違えている」と。 キム刑事も、自分も。 チェ刑事はジヨンに忠告しにやってくる。 「奥さんがドンチョルを殺し、ヤツがそれを庇っている。あいつは今、犯人を捕まえるのではなく庇っている。 頭の悪い俺がここまでわかっているんだ。もう終わりってことです。このままだと大変なことになります」 しかしジヨンは聞き入れずチェ刑事を帰す。 ソンヨルはヨンジュンから偽造パスポートを受け取る。しかしヨンジュンも、ジャッカルの息がかかっていた。 わざと粗雑な偽造パスポートを渡されたのだ。出国審査で相当時間を取らされることになるように。 チェ刑事はジャッカルの元へやってくる。自分はソンヨルが好きではないし、借りがある。 あいつを捕まえるまでに1000ずつくれと。 そしてジャッカルの本来の目的を知りたいと。弟の復讐などではなく。 そして、ジヨンの口座からドンチョルに3000万ウォン振り込まれたことが明らかになる。(安いなー) そして、ドンチョルからク・チョルスンに一部が渡っている。 ク・チョルスンとは何者か?ヤクか何かでもないのか?というチェ刑事の言葉にソンヨルは逆上する。 検視官のヨンスクから連絡が入る。指紋が一つ出たと。 「どこからというと... 男性は用を足すときにあそこにギューっと指紋をつけるでしょ?(指紋つくのか?) 他の指紋がないか調べたら一つだけ。ソクチュンの指紋が。ドンチョルの性癖はあっちだったみたい」 ヨンスクの話を聞いたソンヨルは逆上し、ソクチュンの元へと向かう。 (頻繁に指紋がつくアソコに指紋が残っていたってことは、最後に会ったのはソクチュンということね) しかしソクチュンは何者かに刺されてしまう。 死ぬ間際ソクチュンは言い残す。 目の前の駐車場の車に、自分のオンマへの誕生日プレゼントと、アジョシが探している二つ目のボタンがあると。 「このクソゲームの最初のボタンは何だと?奥さんを助けることでしょう?最初のボタンはキム刑事ですよ。 誰かが、キム刑事を殺してくれと言ってきたんです」 呆然とするソンヨル。 犯人から電話が入る。ジヨンが入院したと。自殺を謀ったのだ。 そして病院にジャッカルがやってくる。 犯人がジヨンの写真をジャッカルに送りつけたのだ。 ソンヨルはジヨンをジャッカルから守るため、オ刑事にジヨンを緊急逮捕させる。 「そこが一番安全なんです」 ジヨンの母に告げながら。 しかしオ刑事の裏切りにより、ジヨンはジャッカルの手に渡ってしまう。 「私は誰が弟を殺したかなんて興味がない。私が知りたいのは、弟が死ぬ前までに持っていたものだ」 ジャッカルはジヨンに言い放つ。 しかしジャッカルより先に、ソンヨルがジャッカルの探していたものをみつけてしまう。 死んだソクチュンが教えてくれた二つ目のボタンだ。 中身はヤクと、ジャッカルがいつも口にしていたルワグだった。 そこへ犯人から電話が。今度は犯人よりもソンヨルの方が優勢だった。 二つ目のボタンをみつけたのだから。 犯人はギョンホに、「最後のチョコレート」だと、写真を持たせる。 そこに映っていたのは、ソクチュンと、いつか病院で出会った名も知らぬ男だった。 ソンヨルは病院へと向かう。まばたきしかできないという男に、YESならまばたきを1回、Noなら2回と告げる。 「あなたの名前は、ク・チョルスンですか」 ソンヨルは尋ねる。 すると男はYESと答える。その答えを聞いたソンヨルは絶望する。 ジヨンの口座から金が渡ったのが、この男ク・チョルスンだったのだ。 「私を殺せと言ったのは、この女ですか?」 ソンヨルはヘジンの写真を見せる。答えはNoだ。 ソンヨルは追い込まれるような気持ちで尋ねた。 「私を殺せと言ったのは、この女ですか?」 ソンヨルはジヨンの写真を見せる。答えはYESだ。ソンヨルは愕然とする。 ソンヨルはジャッカルに取引を持ちかける。 妻とヤクとだ。 取引は無事に済んだが、ジャッカルの手下に車の周囲を囲まれてしまう。 車の中でソンヨルは冷静にジヨンに告げる。 俺たちには二つの方法がある。 一つ目。全て知っているふりをして取引を持ちかけること。 二つ目。時が来たってこと。お前も俺も、本音で話す時が。 何番目を選んでも、俺はお前を守る。 ソンヨルは告げる。そして、自ら自分の秘密を語り出す。 「あの事故の日。ヘジンとホテルにいた。そして酒を飲んで運転し事故にあった。娘はそうして死んだんだ」と。 「あなたを殺したかった!」 ジヨンは叫ぶ。 わかっていたこととはいえ、本人の口から聞き動揺するソンヨル。 「絶対に車から出るなよ」 そうジヨンに告げると、自分は車から降り、ジャッカルたちに向かっていく。 そこへ、オ刑事からの知らせを受け、チェ刑事らが応援に駆けつける。 しかしジヨンを人質に取られ、ソンヨルらは追い込まれる。 もうダメだと思いかけたその時、トランクに隠れていたギョンホがジャッカルに飛びつく。 すかさずジャッカルに銃を向けるソンヨル。 銃はジャッカルの頭を貫通した。 これで、ジャッカルという証拠隠滅と正当防衛を勝ち取ったようなものだ。 身を挺して自分を守ってくれた夫に、ジヨンは涙を流す。 ジヨンは嘘のように明るくなった。ようやく夫と和解したおかげだ。 「鎮静剤を打ったから、徐々に眠くなるわ。それとギョンホさんが心配してずっと付き添ってくれてたのよ」 ジヨンはそう告げると席を外し、ギョンホと二人きりにする。 しかしギョンホの口から思わぬ言葉が。 「実はしたいことがあるんです。前に言ったじゃないですか。あなたの奥さんと一回してみたいって」 愕然とするソンヨル。犯人はギョンホだったのだ。 ギョンホは事件の真相を語り始める。 自分とソクチュンがヤクを奪うためにドンチョルを殺そうとした時、ジヨンが現れた。 ギョンホはすぐさまジヨンを犯人に仕立てようと考え、 ジヨンの後をつけ、ピアスの片割れや取れたボタンを手に入れた。 だが、ソクチュンがブツを持って逃げた。 しかし、そのブツをソンヨルがみつけてくれたおかげで、ブツは自分の元へ戻った。 肝に銘じろ。秘密捜査はまだ終わっていないということだ」 ギョンホは言い放つ。 しかし、鎮痛剤のせいでソンヨルの意識は朦朧とし、捕まえることができなかった。 時が流れ─ ソンヨルとジヨンは仲睦まじく香港旅行を楽しんでいた。 すると、そこにギョンホが。しかも、とんでもないことを言い出す。 「キム刑事。キム刑事の奥さんは人を殺しました」 「何言ってやがる!ドンチョルはお前とソクチュンが殺したんじゃないか!」 ソンヨルはギョンホに掴みかかる。 「私がいつ奥さんがドンチョルを殺したって言いました?人を殺したと言ったんです」 ギョンホの言葉にソンヨルは愕然とする。 「じゃあ、誰を殺したんだ?」 ソンヨルは尋ねる。 「ホントに知らないのか?奥さんが誰を殺したのか」 ギョンホの言葉にソンヨルは動揺する。 「そう、今あなたの脳裏に浮かんだ人間... ビンゴ!」 ギョンホはそう言って去って行く。 ドンチョルが殺されたあの日、アリバイの時間ジヨンはヘヨンに会っていた。 ジヨンはヘヨンと夫の関係を知りながら知らないフリしていたのだ。 それを知ったヘヨンは逆上する。 ジヨンの知らない話だと言って、娘が死んだ事故のことを話すヘヨン。 「あの日ホテルでジヨンの夫と会い、娘も二人の関係を知っていた。オンマに知れたらどうしよう... 死ぬ間際まで悩んでいたかもしれないわね」 その言葉に、さすがのジヨンも憤りを抑えきれなくなった。 「まだ、あんたが知らない話をしてあげようか?どうしたら、あんたの夫が喜ぶかとか」 「そうね、聞かないと」 帰りかけていたジヨンはドアの鍵を閉める。 その一部始終をギョンホは窓から覗き見していた。 END |
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