インシャラ Inch'Alla |
原題: インシャラ 인샬라(インシャルラ) <1997> |
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監督 | イ・ミニョン | <1996>イ ンシャラ、<2003>ボリウルの夏 |
出演 |
チェ・ミンス(崔民秀) |
<1995>
サランヘヨ あなたに逢いたくて、<1996>インシャラ、
<1999>ユリョン-幽霊-、 |
イ・ヨンエ(李英愛) | <1996>イ
ンシャラ、<2000>JSA、
<2001>ラスト・プレゼント、
<2001>春の日は過ぎゆく、 <2005>親 切なクムジャさん |
【レビュー&ネタバレ】 |
1997年1月韓国公開。 Gyaoで無料放送してたので、それならば... と。 制作費20億ウォン以上の大作。 2ヶ月間に及ぶモロッコオールロケ。 韓国映画が観たい方は避けた方がよろしいかも。 風景はもちろん一切韓国は映し出されませんし、言語も英語やフランス語が入り混じる。 韓国映画らしさを感じることはありません。 韓国人の出演者も、チェ・ミンスとイ・ヨンエのみと思っていいほど。 ただ、テーマは南北 分断が生んだ悲劇の恋。 ですから、まさに韓流の王道なんですが。 胸締め付けられるほどのせつなさを映画からは感じ取れませんが、 やはり南北に生まれた男女の運命の悲しさを思い知らされます。 制作は、太王四神記のキム・ジョンハク。 完成度も高く、うまくまとまっているのですが、この物足りなさは一体何? 国を超えた大作なのに、ドキドキハラハラのスピード感がなく、 次の展開を待つ期待感を抱けない。 古い映画特有のだるさが残る。 良くも、悪くも、昔の映画。 今の映画にはない、独特のしっとりとした重みがある。 “インシャラ”とはアラビア語で“神の意のままに”という意味。 スペルを見ればお気づきかもですが、Inch'AllaのAllaは、アラーの神ですね。 ラストまで見れば、このインシャラの意味を悟るでしょう。 ブラウン管のスター、イ・ヨンエのスクリーンデビュー作。 さすがに肉付きもなく、美しい。 JSAにしても、このインシャラにしても、イ・ヨン エは高飛車で思い上がった女。 それが鼻について仕方がない。 春の日は過ぎゆくにしても、好感が抱 けるはずもない。 チャングムにしても、好きになれない。 mocaのイ・ヨンエに対する評価は最低ランクなのだ。 この映画を見て、そのオーラに納得せざる得ないものの、やはり好きにはなれない。 役者あってこその役柄であり、役柄あってこその役者。 演じているとはいえ、その人そのものが反映されていることは当然のこと。 今後も、イ・ヨンエを好きになることはないだろう。 「イ・ヨンエの幻のヌード」などと謳ってますが、これには騙されぬように。 イ・ヨンエにしては露出が高いのかもしれませんが、セミヌードもいいとこです。 上半身ビキニ程度の露出と考えればよいでしょう。 (隠しているのは水着ではなく、チェ・ミンスの腕ですが) ウエストラインですら、映りません。 対して、チェ・ミンスのカリスマには圧倒される。 顔はイケてないことの方が多いのだが、そのオーラで納得させてしまう。 その上、役柄がかっこよすぎる。 これで惚れない女はいない。 イ・ヨンエが「ただの美しい女」であるのに対し、 チェ・ミンスは、「内面の美しい男」である。 こんなイイ男が一目で惚れるほどの美しさを持つ女というだけ。 男には、ぜひこうであって欲しい。 男のかっこよさが、まだ存在していた時代。 これを見たら、日本の男どもが情けなくなる................... 白夜にしても、砂時計にしても、 この頃のチェ・ミンスのカリスマは圧倒されるものがあるのに、 落ちぶれてしまいましたね.... 内容は、単純明快だ。 冤罪により抑留された韓国人の女と、北朝鮮の将校。 女に惹かれた男は、女を国外に逃がすために共に旅をする。 それだけの話。 ラストでは、悲恋のせつなさは消え、 爽快な清々しさが残る。 |
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