ユリョン-幽霊-  Phantom, The Submarine 
 原題: 幽霊 유령(ユリョン) <1999>

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ユリョン(幽霊)

海軍のエリート将校イ・チャンソク少佐(チョン・ウソン)は、潜水艦チャンボゴ で訓練中に気が狂って 味方の潜水艦に魚雷 を放った艦長を殺害した罪で、死刑の言い渡し受け銃殺刑に処せられる。

だが、チャンソクはベッドの上で目覚めた。

記録上でだけ死んだこととされ、韓国が海 上強国を夢見 て極秘裏にロシアから手に入れた最初の核潜水艦「幽霊(ユリョン)」に、ミサイル室将校として乗船する。

核潜水艦「幽霊」は、周辺国が知らない極秘事項 で、乗船した匿名の乗務補助員たちは、みな住民登録上は死亡者として処理された人々。以前の記録が抹消され 、既に一度死亡した彼らは、単に番号で呼ばれるだけだ。

ついに秘密任務を帯びて太平洋に出港する「幽霊」。彼らの任務を知るのは艦長(ユン・ジュサン)だ けで、副艦長202(チェ・ミンス)を警戒した艦長は、核ミサイルの鍵をチャンソク(431)に預ける。

以前、日本領海を秘密裏に航海中の「幽霊」が日本 に発見されたことを知る副艦長202は、出航目的に不信感を抱いていたが、艦内を捜 索して自爆装置を発見し、「幽霊」の出航目的が太平洋での公開自暴であることを知る。

202は部下と共に艦長を殺害し、自ら「幽霊」の指揮をとり始める。 自爆を拒否し日本を攻撃しようとする202と、これを阻止しようとする チャンソク(431)の頭脳戦が日本近海で始まる。深海の密閉された空間で行われる戦いは、どんな結果を産むのか。


監督 ミン・ビョンチョン(閔丙天) <1999>ユ リョン-幽霊-、 <2000>ナチュラル・シティ

出演

チョン・ウソ ン(鄭雨盛)

出演作品一覧
チェ・ミンス(崔民秀) <1995> サランヘヨ あなたに逢いたくて、<1996>インシャラ、 <1999>ユリョン-幽霊-
<2000>リベラ・メ、<2001>花嫁はギャングスター、 <2002>ソウ ル(日本映 画)、
<2002>イエスタディ 沈黙の刻印、 <2003>清風明月、<2006>ホリデー
<2006>花嫁はギャングスター3

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【レビュー&ネタバレ】
タイトルから、<ホラー>と勘違 いされる方も多いかもしれないけれど、
これは<戦艦モノ>でございます。
韓国映画のアカデミー賞にあたる「大鐘賞」6部門を受賞。
<幽霊>という名の潜水艦に乗船した人々の戦いを描いているわ。
ある意味、<ホラー>より目を背けたくなるシーンも多いわ。
次々と乗組員が死んで行くけれど、その様は残酷で正視できないわ。

韓国では、<戦艦モノ>にSSUがあるけれど、
moca的には、比べ物にならないほど、こちらの方が面白いわ。
迫力とか、映像とかはおいておいて、
せつないラストに、大泣き。
けれど、これは思いっきり反日映画でございます!!
核を搭載した原子力潜水艦が日本を狙うのです。
不愉快というよりも、恐怖です・・・
しかも、この映画は主人公は孤立していて味方なし。
主人公以外全員、日本に核を打ち込もうとするんですから。

ただ、同じく反日映画と言われた韓半島と通ずるも のがあって、
「核では問題は解決しない」
という、反戦・ 反核映画であり、問題提議映画となっているわ。
あまり<反日>というものに目くじら立てず、
この作品の本意と向き合ってみてはどうでしょうか。
そして、日本人が失ってしまった
<祖国への熱い想い>が、この映画には溢れているわ。
祖国を大切に想いながらも、
「どうするべきか」を見極める勇気というのは、とても尊いものだと思うわ。
この映画が、日本人の韓国への理解を深め、
韓国人の熱い反日感情を冷静にさせてくれればよいものだけれど、
そうはなかなかいかないものね。
この映画は、現実にも起こりうるテーマよ。

主人公のエリート将校チャンソク(431)には、チョン・ウソン。
対する副艦長(202)には、韓国のカリスマ俳優、
ドラマ<白夜3.98>で、カリスマ溢れるオーラを見せたチェ・ミンス。
ソル・ギョングは、ミサイル班将校(432)
料理長(981)には、<DMZ 非武装地帯 追憶の三十八度線> でも、
ホテル・ココナッツの料理長だったチョン・ウンピョ。


ストーリーは、あらすじの通りよ。

戸籍上は死亡者・・・シルミドのようね・・・
チャンソクは死刑囚だけれど、悪人ではなく、仲間を守るために気が狂った艦長を殺害したの。
なんだか、情け容赦なさすぎ・・・・・・・

そうして、<幽霊>の乗組員となったチャンソクは、ミサイル将校431となる。
この原子力潜水艦<幽霊>の任務とは、
「韓国軍の力を世界に見せ付けるため、日本に核爆弾を打ち込む事」
そして、この<幽霊>は、その後、自爆する運命にあった。

核爆弾を発射するスイッチは、厳重なセキュリティの中にあって、
副艦長は艦長を殺害し、自ら指揮を執るのだけれど、
艦長は死ぬ前にチャンソクにその鍵を預けていて・・・

チャンソクは<幽霊>の中で一人孤立していて、
唯一心を通わせる相手は料理長981
料理長はいつもポケットに忍ばせた家族の写真をみつめ、
とても情の深い人。
チャンソクは、「最も安全な隠し場所」として、鍵を料理長に預けていたの。
それを副艦長は知るのだけれど、料理長は鍵を死守しようと飲み込んで、
副艦長は料理長の腹を刃物で切り裂いて鍵を取り出すと・・
あまりにも惨すぎて正視できないわ・・・
それに、この料理長がすごく好きだったから、
この残酷なシーンは、涙が止まらなかったわ・・・・・

以降は、チャンソクと、副艦長を始めとする乗組員たちとの激しい戦い。

チャンソクは、
「国際規約に違反する」
「結果的には我が国を滅ぼす自殺行為だ」
と訴えても、誰も聞く耳を持たない。
「復讐にはこれしかない」
と、乗組員全員が、日本への恨みを晴らそうとするのね。
最後、
「核では問題は解決しない」
と、チャンソクはようやく副艦長を阻止するのだけれど、
この<幽霊>の運命とは・・・
時限爆弾により自爆すること・・・・・・・・・
核発射を阻止しても、自爆することは変えられない運命・・・
あまりにも残酷で、せつない運命・・・
涙が止まりませんでした。



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