情愛  Marriage Is a Crazy Thing 
 原題:結婚は狂気の沙汰 결혼은 미친짓이다 (キョロヌン  ミチンジシダ) <2002>

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情愛/結婚は狂気の沙汰

友達の結婚式の司会をする代わりにヨニ(オム・ジョンファ)と見合いをすること になったジュニョン (カム・ウソン)。知的 で紳士的な大学講師の彼は、恋愛至上主義者。ミントガムの香りを漂わせて現れたヨニは、セクシーで大胆な照明デザイナー。

お決まりの質問と返事がうまく噛 み合って3次会まで行くことになった2人。タクシー代よりホテル代が安いと話すうちにホテルに直行し、彼らの会話のようにストレートで激しいセックスがポ ルノ映 画のように噛み合う。

お互い異なる目論見を持って恋愛を始めた2人。結婚は条件の良い男として、恋愛はジュニョンとしたかったヨニ。果して二人はうまくい くのか?

【予告編】
監督 ユ・ハ(柳河) <2002>情 愛、<2004>マルチュク青春通り、 <2006>卑劣な街
<2008>霜花店(サンファジョム)-運命、その愛、 <2011>ハウリング

出演

カム・ウソン (甘祐晟)

<2002>情 愛、<2004>R-POINT、 <2004>スパイダー・フォレスト 懺悔、<2005>大胆な 家族
<2005>王の男、<2007>撃つ、<2007>私の恋、<2010>無法者

オム・ジョン ファ(厳正化)

出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
原題「결혼은 미친짓이다」は、直訳すると「結婚は狂ったことだ」ですが、
日本公開前は、「結婚は狂気の沙汰」で通ってましたので、
原題はそのままにしてあります。
ちょっと文学的な作品。
セックスシーンが頻繁にあっても、「エロス」ではなく、
自然な感じで女性にも見るに耐えられますわ。
興味があるかないかは・・・↑の映像でご確認を。
30分近くあるので、十分参考になると思いますわ。

「情愛」というより、「執着」でしょうか?
「愛の存在」を100%信じる純粋子ちゃんには、
お勉強になるかもしれませんわね。
世の中、誠実な男ばかりじゃございませんのよ。
この映画のジュニョンのように、
自分しか愛せない男なんて山ほどいるんだから。
mocaはそれに気づくのに随分かかったけど(笑)
けど、「愛」はなくとも、「情」は湧くのよ。
それを描いたのがこの映画。

とにかく、mocaはカム・ウソンは大嫌いなのよー
この人にメロー映画をやらせるのはやめてくださいぃぃぃ
カム・ウソンとオム・ジョンファの組み合わせなんて、
mocaにとっては史上最悪。
オム・ジョンファはミムラに似てるわよね。
ミムラも嫌いなのよ。

ストーリー自体は、ほどほどに面白いわ。
文学的すぎず、ラストの展開も気になる内容だわ。
「結婚の理想と現実」
そのどちらとも手に入れようとした女の結末は?


맞선(マッソン:見合い)

ジュニョン(カム・ウソン)は、友人の紹介で見合 いをする。
KFC(ケンタッキー)の前で待てども、なかなか現れない相手。
しびれを切らして、店員に「同じ店が近くに・・・?」と尋ねるが、
店員は怪訝な顔をする。
さっき同じ質問をした人がいたと・・・
店を出ると、ジュニョンは見知らぬ男に声をかけられる。
「火を貸して頂けませんか?」
ジュニョンと同じように、折りたたんだ新聞を片手に
誰かを待ちわびる男。
その男が諦め、新聞をゴミ箱に捨てた途端
「ジュニョンさん?」と、声をかけられる。
見合い相手のヨニ(オム・ジョンファ)だった。

収入は?
兄妹は?
得意な料理は?
そんなお決まりの会話に、ジュニョンはうんざりしていた。
結婚には興味ない。
恋愛がしたいだけ。

二人は映画を観て、食事をする二人。
しかし、ジュニョンの頭の中には
「いかにして落とすか」
しかなかった。

店を出てバスを待つが、渋滞でなかなかバスは来ない。
二人は、結局もう一軒行くことにする。
ヨニは、「実はあの映画2回目なの」と、告白する。
今月だけでも、10人以上と会ったのだと。
「結婚に失敗したくないの」
と、ヨニはジュニョンの思惑を知らずに言う。

「近くに安く泊まれるホテルがあるんだけど・・」
店を出ると、ジュニョンは切り出す。
「それもいいわね。タクシー代より安いだろうし」
ヨニもまんざらではないようだ。
二人はホテルに入るなり、熱いキスを交わす。
初めて会ったとは思えないほど、激しいSexをする二人。
「その人怒ってた?」
終わったなり、尋ねるヨニ。
KFCの前で、ジュニョンと同じように待っていた男。
昨夜インターネットで知り合ったのだと、ヨニは言う。
「私に会いたがってたから、どっちに会うか迷ってたの」
と、ヨニは少しも悪びれない。
ジュニョンは呆れて鼻で笑う。
「ねぇ、かっこよかった?」と、ヨニは執拗に問いかける。
「だったら何で遅れたの?」
と、ジュニョンは意地悪な質問を問いかける。
「バスが遅れたのよ・・・残念だわ・・」
ヨニの言葉に、ジュニョンもやり返す。
「君が来なければ、KFCの店員を誘えたのに」
これから結婚するとは思えないような二人の会話。


데이트 (テイトゥ:デート)

二人はサイクリングを楽しみ、
ジュニョンの部屋でセックスを楽しみ、
ショッピングを楽しむ。
新婚だと間違われ、ヨニは新妻のフリをする。
「演技がうまいね。女優に転職したら?」
そんなヨニにジュニョンは冗談なのか本気なのか、
とんでもないことを言い出す(間違いなく本気)
「老後のためにやっておくべきだ。
今のような演技をして、仮面夫婦になるんだ」と。
普段は別居していて、週末だけ夫婦を演じるんだ。
セックスだけは毎日。
「あなたの言うことも一理あるわ。
結婚してる友達を見てるとそう思うもの」
ヨニもジュニョンに同調する。

「来週別の人に会う予定なの」
帰り道、ヨニが切り出す。
「会うのは君の自由だ。そんなに結婚したいの?」
ジュニョンはさらりと言う。
「もちろんよ。いい男がいたらすぐに結婚するわ」
と、ヨニは力む。
「結婚しない方がいいよ。君のような女が旦那に満足できるわけがない」
ジュニョンはキッパリ言い放つ。
「探すわよ。満足できる男を」
ヨニも譲らない。
「どうせこんな安っぽいデートで俺を選ぶはずはないんだ。
ステータスなんだろう?
俺とは楽しんでるだけ。本気じゃない」
と、ジュニョンは更にヨニに突きつける。
「何も目論んでないわ。あなたの反応が見たかったのよ」
ヨニは怒って帰ってしまう。


결혼식 (キョロンシク:結婚式)

二人は友人の結婚式で再会する。
「会ってきたの」
と、見合い相手と会ったことを告げるヨニ。
相手は医者。しかも家族全員。
「ようやくみつかったんだ」
と、ジュニョンはさらりと答える。
「けど、ブサイクなの」と、ヨニは漏らす。
「しようか?」
と、ヨニはジュニョンにSexを求める。

「悩んでるの。医者、サラリーマンが2人、そしてあなた。
誰を選んだらいいのか。
医者を選べば贅沢な暮らしができる。
「俺は除外してくれよ」
ジュニョンは面倒くさそうに告げる。
「じゃ、一緒に選んでよ」
と、ヨニもあっさり答える。

「二人に絞ったわ」
ヨニは言う。
「あなたか、医者にする」
「俺なんかダメだ。医者にしろよ」
ジュニョンは取り合わない。
「結婚なんかに興味はない」


신혼 여행(シノン ヨヘン:新婚旅行)

「結婚しないかもしれない。真面目過ぎて我慢できないの」
ヨニは言い出す。
「結婚なんてどれも同じだ。ただの通過点でしかない」
ジュニョンは淡々と語る。

「今日時間ある?」
ヨニはジュニョンを買い物に付き合わせる。
新婚のための買い物を済ませ、
式のためのドレスのフィッティングにつき合わせ、
新居に招く。
「あなたが忘れられないの」
ヨニはポツリと漏らす。
セックスをした後ヨニは、
「旅行に行こう。新婚旅行」と言い出す。
二人は海へと向かう。
恋人のように海でたわむれ、
写真を撮り、
民宿へ宿泊する二人。


주말 부부(チュマル プブ:週末夫婦)

とうとうヨニは医者と結婚式を挙げる。
ジュニョンはヨニを遠くから見守るが、途中で帰ってしまう。

ジュニョンはヨニがどう生活しているかばかり想像してしまう。
「旦那のために毎日料理をし、
旦那を喜ばすために水泳を始め・・・」
ジュニョンは、自分でも理由のわからない空しさを感じる。
2ヶ月が過ぎ、ようやくヨニから連絡がある。
久しぶりにヨニと再会するジュニョン。
「結婚しろとうるさいから一人暮らしをしたいけど」
と、ジュニョンは近況を報告する。
「お金?」
ヨニは尋ねる。
退職金が残ってるから、援助するとヨニは言い出す。
ジュニョンは軽く笑い、話を反らす。
ヨニは、ジュニョンが想像していた通りの生活を送っていた。
二人はお茶しただけで、すぐに別れる。
ヨニは、「さっきのこと考えておいてね」と言う。
ジュニョンは思い当たることがない。
「お金のこと」と、ヨニは言う。
ジュニョンは取り合わないが、ヨニは執拗に念を押す。

ジュニョンは実家から引越し、一人暮らしを始める。
「合鍵作ってね」
と、ヨニは言う。
「なんでまた俺と会う気になったの?」と、
ジュニョンは尋ねる。
「本当の自分でいられるから」
ヨニはあっさりと言う。結婚を後悔しているのだと。

まるで新婚夫婦のように、家具を揃え、
エプロンをして料理を作るヨニ。
「仕事は何を?旦那さんはよく見かけるけど・・」
近所で買い物をすると、ヨニは声をかけられた。
「郊外で仕事を」
と、ヨニは悪びれずに答える。
「じゃ、週末だけなのね?」
という店主の問いにも、ヨニは頷く。
そこへジュニョンも現れる。
店を出ると「旦那さんだって」と、ヨニは嬉しそうに話す。
ヨニに肘鉄を食らわすジュニョン。
(この肘鉄を食らわすとことはかわいいわー)

はしゃぎながら洗濯をし、
髭剃りをし、
まるで新婚のような時間を過ごす二人。
しかし、ヨニの夫からの電話で、温度が下がる。
トイレに篭り、いいようのない空しさを感じるジュニョン。
そこに、ジュニョンのパソコンに1通のメールが届く。
その1通のメールが、二人の間に波風を立てる。
ジュニョンに好意を持つ女生徒からのメール。
「先生の匂いは忘れてない」
その一言で、ヨニは嫉妬する。
「寝たの?」
「君には関係ないことだろう」
ジュニョンはあっさり言う。
その言葉に、ヨニは激しく傷つく。
「そうね関係ないわね。けど、この部屋には入れないで。
私達二人の部屋よ」
ジュニョンの気持ちも知らないヨニの言葉に、
ジュニョンも腹を立てる。
「勝手な女だ。旦那の香水の匂いが気にならないとでも?」
「そう、わかったわ。好きにすれば」
ヨニは捨て台詞を残して帰ろうとする。
「その子にも言ってるんでしょ?結婚しないって。ただの遊び人じゃない」
「寂しくなったら抱かれに来るんだろう?後に残される者の気持ちがわかるか?」
そうして、二人は険悪なまま別れる。


파국(パグク:破局)

ジュニョンの誕生日。
家に戻ると、そこにはヨニがいた。
「また逃げてきたのか?」
と、ジュニョンは嫌味を言うが、
「私が焼いたのよ」と、ヨニはバースデーケーキを取り出す。
ジュニョンは思わずヨニを抱きしめる。
そこへヨニの夫から電話が入る。
「出るなよ・・・」
ジュニョンはヨニに夫がいる事実が苦しくなった。
ワインを開け、ケーキを食べ、記念写真を撮る。
やたらと夫の質問をするジュニョン。ヨニは訝しむ。
「君と旦那が・・・」
ジュニョンは言いかけるが、口をつぐむ。

結婚したばかりの友人キュジンと会ったジュニョン。
浮気をしているキュジンは、罪の意識に苛まれていた。
キュジンと別れ家に戻ると、
ヨニがバス停で傘をさして待っていた。
「もう来るなよ」
と、ジュニョンは告げる。
「イヤよ」
相変わらずヨニはジュニョンの部屋へやってくる。
ジュニョンは居た堪れない。
ヨニが愛情こめて作った料理も食べず、
一人でインスタントラーメンを食べるジュニョン。
ヨニは怒って部屋の片隅で泣き続ける。
ジュニョンも箸をテーブルに叩きつける。

「もう終わりにしよう。これ以上は無理だ」
ジュニョンは切り出す。
「本気なの?」
ヨニは受け入れることができない。
「君を忘れるのは難しいだろうけど、誰か他を探すよ」
ジュニョンは告げる。
「私もそうするわ」
ヨニも頷く。

最後のSexを交わす二人。
「私、また来るかもしれない。もし会いに来たら、追い払ってね」
「もう来ちゃダメだ。今日は見送らないからな」
二人はお互いの全てを記憶するように抱き合う。

時が流れ─
しんしんと降る雪を見ながら、ジュニョンはヨニを思い出していた。
週末になる度に、ヨニを思い出してしまうジュニョン。
彼女はなぜ毎週会いに来ていたんだろう・・・
俺はなぜ彼女を待っていたんだろう・・・
結婚ってなんだろう・・・
俺には興味のないものなのに・・・

雪の中、ヨニがジュニョンの部屋にやってくる。
久しぶりの眺望を確かめ、
合鍵で部屋に入るヨニ。

END

結局、またヨニは戻ってきてしまったのよね。
ジュニョンだって、ヨニのことが忘れられず・・・
情のようで、愛であり・・・
愛のようで、情であり・・・
愛なんて、こんなものかもしれないわ。
ちょっといろいろと考えされられる人もいるかもしれないわね。




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