殺人の追憶 Memory of Murder |
原題:殺人の追憶 살인의 추옥(サリネ チュオク) <2003> |
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監督 | ポン・ジュノ(奉俊昊) | 作品一覧 |
出演 |
ソン・ガンホ (宋康昊) |
出演作品一覧 |
キム・サン ギョン(金相慶) |
<2002>
気まぐれな唇、<2003>殺人
の追憶、<2004>私
の彼のロマンス、<2005>劇場前、 |
【レビュー&ネタバレ】 |
これは面白い! 途中までは・・・・・・・・・・ のっけからネタバレしますが、 よいですか? なぜ評価が低いかといえば、 尻切れトンボだから・・・ それというのも、これは実際にあった事件が基になっていて、 未だ犯人は検挙されていないのです。 そして、解決した8番目の殺人を除く9件。 最後の9件目の殺人も、2006年に時効を迎えました。 約20年ほど前の事件だから、犯人はまだ生きているだろうし、 今頃どこかでほくそ笑んでいるのでしょうね・・・ 尻切れトンボではありますが、 未解決ゆえの、ゾクっとする余韻を残すラストがたまらないわ。 この辺が「名作」と言われる所以でしょう。 ポン・ジュノ監督は、同じ俳優を繰り返し使うようね。 ソン・ガンホ、パク・ヘイル、ピョン・ヒボンは<グエムル>にも出演。 そして、チョイ役。 精神薄弱の青年パク・ノシク、チョ刑事キム・ルェハなども、 <グエムル>に出演しているわ。 俳優からの信頼も厚い感じよね。 前半はとにかく、ソン・ガンホが強烈で。 目に付いた奴はとにかくしょっ引く、というような勢いで、 拷問で自白を強要するから、冤罪まがいになってしまうし・・・ ストーリーも、ちょっと掴みにくいわ。 女性好みの絵面ではないわね。 いずれの事件も、雨の晩に起こり、 被害者は赤い服を着ていたという共通点を ソウルからやってきた理論派のテユン刑事が発見する。 トゥマン刑事は恋人から、ある青年が若い女性につきまとっていたという情報を得て 精神薄弱の青年を逮捕し、自白を強要。 けれど、精神薄弱のグァンホは、手先を器用に使えず、 被害者を器用に縛ることができないと、テユン刑事は指摘。 そして、グァンホが拘束されている最中、またもや事件は起こる。 その頃、婦警の一人が、 事件が起こる夜、必ずラジオ番組で 「憂鬱な手紙」という、ヒットしていない曲が必ずかかることに気づく。 そのリクエストハガキから、ヒョンギュ(パク・ヘイル)という青年が検挙される。 しかし、証拠がない。 そして、トゥマン刑事とテユン刑事は、 グァンホは犯人ではなく、目撃者であることに気づく。 そして、グァンホの親の営む焼肉屋へ駆けつけるが、 恐怖に怯えるグァンホは、逃げようとして列車に撥ねられ死亡する。 八方塞の刑事たち。 しかし、衣服についた精液が発見される。 DNA検査の技術を持たない韓国。 アメリカに送るが、ヒョンギュのDNAとは一致せず、ヒョンギュは釈放される。 2003年。 トゥマンは刑事を辞め、結婚し、会社勤めをしていた。 事件現場を通りかかったトゥマンは、遺体があった側溝を覗き込む。 そこへ通りかかった少女は、トゥマンに声をかける。 さっきも、同じように覗き込んでいる人がいたと。 トゥマンは血相を変え、少女にどんな男が尋ねる。 「どこにでもいる普通の顔をしていた」 「昔やったことを確認しにきた、と言っていた」と、少女は答える。 いやぁ、このラストは何ともいえないわ・・・ 誰もが同じことを感じ、考えたように思いますが。 ちなみに、劇中で犯人の後姿などを演じたのは、 パク・ヘイルだそうです。 |
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