僕の彼女を紹介します Windstruck |
原題:僕の彼女を紹介します 내 여자친구를 소개합니다(ネ ヨジャチングルル ソゲハムニダ) <2004> |
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監督 | クァク・ジェヨン(郭在容) | <1990>雨降る日の水彩画、<1991>秋の旅、<1993>雨降る日の水
彩画2、 <2001>猟奇的な彼女、 <2002>純愛中毒(脚本)、<2002>ピアノを弾く大統領(脚本)、 <2003>ラ ブストーリー、<2004>僕の彼女を紹介します、 <2006>デイジー(脚本)、 <2008>僕の彼女はサイボーグ(日本映 画)、<2008>最 強☆彼女(制作: 2006年) |
出演 |
チョン・ジ ヒョン |
出演作品一覧 |
チャン・ヒョ ク(張赫) |
出演作品一覧 |
【レビュー&ネタバレ】 |
2004年6月公開、2004年
12月日本公開 言わずと知れた「猟奇的な彼女」の続編的作品、「僕の彼女を紹介します」 主演は前作と同じく、チョン・ジヒョン。 献身的な彼氏役はチャン・ヒョク。 <チョン・ジヒョンのプロモーションビデオ>だとか、 <40億円のミュージックビデオ>だとか、 この映画の評価は散々だったらしいです。 mocaも、この意見には納得。 なんだけど、後悔や不満は全くないわ。 確かに、この映画1本だけでは成り立たないかもしれないし、 映画としての完成度は弱いかもしれないわ・・・ でも、「猟奇的な彼女」のアナザー・ストーリーとしては、最高だわ。 それに、この作品には、この作品の良さがあるから。 <ミュージックビデオ>と言われちゃうのはわかるのだけれど、 映像だけではこんなに胸が押しつぶされそうにはならないし、 音楽だけでは、こんなに泣けないわ。 映像と音楽の相乗効果よ。 映像だけで観客の心を動かせない映画は映画じゃないとも思うけど・・・ 観た人が楽しめたのなら、それでいいじゃない? もちろん、「猟奇的な彼女」を観て、期待感いっぱいで観に行ったのに、 期待を裏切られた方も多いとは思うわ。 その落胆した気持ちはお察しするけれど・・・・・ ホント、ツボにハマらなかった方にとっては、ただのミュージック・ビデオだもの・・・ 雨の中を2人ではしゃいだり、 キョンジンの周りを車でグルグル廻ったり・・・・ mocaは、「猟奇的な彼女」は大好き。 だけれど、泣くまではいかなかったのよね。 すごくせつないし、胸がキューンとなるんだけれど、涙モノではなかったわ。 けど、この「僕の彼女を紹介します」は、後半ずっと泣き通し(笑) 涙で画面が見えなくて困ったわよー この映画では、X JAPANの<Tears>が、原曲のまま流れているのよね。 あらためてX JAPANってイイなぁ・・・と思ったり・・・ X JAPANって偉大よね。 moca、この映画2度観てるの。 1度目は、韓国映画とは何ぞや?という頃に観て、 その時より今回の方がずーーーっと泣けたわ。筋書きがわかってるのにね。 チョン・ジヒョンやチャン・ヒョクを知らない頃よりも、 2人に感情移入できたのかしら?とも思ったけれど、それだけじゃないわよね。 泣きたいから映画を観る、 そういう人間だっているのだから、この映画は十分に役割を果たしていると思いませんこと? ラストシーンには、「猟奇的な彼女」のファンにはたまらないサプライズが用意されているわ! このシーンを観た方は、誰もが胸躍ったことでしょう。 これを観ただけでも、観終わった後の爽快感は格別だったわー mocaは、チャン・ヒョクの存在は長い間興味なかったのね。 この映画を観た時、なんだか猿っぽいっていうか・・・・少しも興味が湧かなくて・・・ もったいないことをしたわー チャン・ヒョクって、短髪の誠実な男性よりも、 長髪のチョイ悪の方が似合うと思いませんこと? 原題の「ネ ヨジャチングルル ソゲハムニダ」 韓国では彼女のことを「ヨジャチング」というのですが、 最近は日本を真似てか、「クニョ(彼女)」と言ったりすることもあるみたいですわよ。 元々「クニョ(彼女)」という言葉はあって、 けれども、それを恋人を指す言葉では使ってなかったのよね。 mocaもそう思ってたから、初めて<クニョ>って聞いた時は「???」でした(笑) 以下、ネタバレしますわよー <猟奇的な彼女>の続編であり、前編的作品といわれるアナザー・ストーリーよ。 もちろん、主人公の名前も違うし、猟奇的な彼女では2人とも大学生で・・・ まったく違う物語だけれど、<猟奇的な彼女>を補足する作品になっているわ。 <猟奇的な彼女>の後半、 <彼女>が愛する男性を失った痛みを抱えた女性だと明らかになったけれど、 その失った男性との物語を彷彿させる・・・・ 彼女と死んだ恋人の間にあったであろう物語、想い、悲しみ・・・・ そして、<彼女>がキョヌと出会うまでの過程を描いた アナザー・ストーリーと思って欲しいわ。 <彼女>がキョヌと出会ったのは、死んだ恋人が、自分と同じ魂を持った男性を <彼女>に紹介したと・・・ そういう意味でも、ラストシーンでチャ・テヒョンが登場するのは、 もう悲鳴を上げたくなるほどのサプライズだったわ! <彼女>と、キョンジン(チョン・ジヒョン)のキャラクターも、ほぼ同一で、 キョンジンの彼氏であるミョンウ(チャン・ヒョク)も、 キョヌと同様、彼女に振り回されながらも尽くす献身的な彼氏で・・・ <彼女>が、ヒョヌを 振り回し続けたことも、 <彼女>が、ヒョヌの 愛をすぐに受け入れることができなかった ことも、 そして、最後には、ヒョヌの愛を受け入れ・・・というか、 運命の再会を果たすことも納得できるアナザー・ストーリーだったわ。 映画の中で、王女(チョン・ジヒョン)と王子(チャン・ヒョク)が繰り広げる <額縁構造>もmocaは好きだわー なぜ約束をする時に小指を結ぶのか・・・・ なんだかせつなかったわよね・・・・ このカク・チェヨンって、何気ないせつなさが上手なんじゃないかしら・・・・ それだけじゃなく、笑ったけど・・・・(笑) カク・チェヨンが監督を務めた<ラブストーリー(クラッシック)>のテス役のイ・ギウが 結婚候補者の王子でカメオ出演してるわ。 王女様に小指を握られた瞬間倒れてしまうのは、テスをパロってておかしいわ。 同じくカメオ出演の再婚相手のキム・スロも本当におかしくて最高!チェゴ! 再婚相手だけじゃなく、本編では人質犯を演じてたけど、 これももうキム・スロ最高・・・・・もう勘弁して・・・・(笑) mocaは、キム・スロの八重歯のように見える鋭い糸切り歯が可愛くて大好きよー この物語を聞かされたミョンウはキョンジンに、 「もし僕が先に死んだら、君も僕のために死んでくれる?」って尋ねるんだけれど、 もちろんキョンジンは「オイ!気でも狂ったか?私がなんで!」と、してやられる。 けれど、それは天邪鬼のキョンジンのポーズで・・・・ 実際にミョンウが死んでしまったら、キョンジンは何度も自殺を試みて・・・・ 表には出さないキョンジンの純粋さ、一途さ・・・・ ステキよね。 こういう男性がmocaは好きだけど、女の子も可愛いわ。 ちなみに・・・・ 映像では、キョンジンが「私が何で!」と言ったところで、おばあちゃんが邪魔するのだけれど、 元々のシナリオでは、ここでプロポーズらしきものがあるのです。 「야!내가 왜 널 따라 죽냐!?(ちょっと!私がなんでアンタのために死ぬんだ!?)」 と言われたミョンウは、 「만약에 우리 결혼하면... (もし、僕たちが結婚したら....)」と、モジモジしながら切り替えし・・・ 「결혼하면?(結婚したらだと?)」と、キョンジンは驚いて聞き返し、 「그래 결혼하면... (そう、結婚したら・・・・)」と、 ミョンウが言おうとしたところで、おばあちゃんの邪魔が入ります。 ミョンウは何て言おうとしたんだろう・・・・? ミョンウが死んでからのシーンはせつなかったわ・・・ 死のうとしても、ことごとく邪魔されて・・・・ 邪魔をされないで済むと考えてビルからの飛び降り自殺をしてみても、 風になったミョンウに救われて・・・(ありえない!/笑) 飛んできた紙飛行機が、 いつかミョンウがキョンジンの部屋の雑誌を破って作ったものと同じで・・・・ 「僕は前世は風だった。死んだら風になりたい」 と言っていたミョンウの言葉を思い出し、本当にミョンウが風に生まれ変わったと信じるのよね。 「この日があなたとのお別れの日」 カレンダーの、ミョンウが死んでから49日目の日付にチェックして・・・ あの、小指を結んだ約束の物語を思い出して、 mocaはもう涙が止まりませんでした・・・ キョンジンには双子の 姉がいて、 キョンジンに成りすましてキョンジンの学校に行った姉は交通事故で死んでしまって・・・・ 本当は自分が死ぬはずだったのに・・・・ 姉の死に苦しんだキョンジンは、 黒い鍵盤を二度と弾くことができなくなり(姉が黒鍵で、自分が白鍵のようだから) 姉がなりたかった警官になり・・・・ 姉の死により、自分を殺してしまったキョンジンの痛みをミョンウはわかっていて・・・ 「君のピアノが聴きたい、本当の君が見たい」 キョンジンに宛てたメッセージを、ミョンウが死んだ後にみつけて・・・・ このエピソード・・・すごく好きです・・・・ この映画の中には、<小指を結んだ約束>と、 <キョンジンの高校生の頃>の物語が登場するのだけれど、 どちらのサブストーリーも、本編を更にせつなくさせるわ・・・・ ミョンウが死んだ事件 で追っていた脱獄班チャンスをまた追っ て・・・・ 自分がミョンウを撃ってしまったということを黙っていたキム・ヨンホ刑事が、 とにかくせつなかったわ・・・ チャンスがキョンジンを撃って、逃げようとした時に 上がってきたエレベーターの中でキム・ヨンホ刑事が銃を構えていたのには爽快だったわー 瀕死のキョンジンに、「お前に黙っていたことがあるんだ。死んだらダメだ・・・」 必死にキョンジンに語りかえるキム・ヨンホを憎めなくなってしまったわ・・・ もう泣けて、泣けて・・・ キョンジンが死と闘っている最中、 街で片方の肺を失ったから、キョンジンの前から姿を消した、というミョンウに出会って・・・ mocaはそれが現実なのかと思っちゃったわー なんでこんなシーンを入れたのかしら? キョンジンの「こうであって欲しい、生きていて欲しい」という叶わぬ願いなのかしら? 観客を目くらませするためかしら? mocaも現実であって欲しかったけど・・・・ こんな夢を見るほど、ミョンウに会いたがっているということかしらね。 (風の)ミョンウを追って、自分の部屋に戻り、 部屋中を風が吹き抜けて、たくさんの風車が廻って・・・・ もう涙が止まらないわ・・・ 바람이라도 좋아!바람이라도 좋아! (パラミラド チョア! パラミラド チョア!風でもいいから! 風でもいいから! ) 風でもいいから、ミョ ンウに会いたい・・・・ キョンジンの叫びが胸をしめつけて・・・ バックで流れるX JAPANの曲が・・・ どれだけ泣いたことか・・・・・ 風でもいいから会いたい・・・ そういう気持ち、わかりますか? そしてラストシーン。 キョンジンの名前が入った本が落し物として届き・・・ そこには、ミョンウが描いたパラパラ漫画が・・・ そして、いつかミョンウが話した修学旅行の時の写真が・・・・ そこには、端っこに高校生のキョンジンが写っていたのよね。 これが何を示してるのか、mocaにはよくわからないんですけれど・・・ <運命>っていうことですか? |
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