初雪の恋 ヴァージン・スノー  Virgin Snow 
 原題:初雪 첫눈(チョッヌン) <2007> 日韓合作映画

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陶芸家の父の仕事の都合で日本の高校へ転校することになったミン(イ・ジュン ギ)。転校前日、京都市内を探索していると、袴姿の女の子(宮崎あおい)に出会う。一目惚れだった。

翌日、学校へ行くと、女の子は佐々木七重でクラスメイトだとわかる。絵を描くのが趣味の七重に必死にアプローチし、2人はつき合うことになるが、七重はあ る日突然姿を消してしまう。

七重の消息も分からないまま、ミンは韓国へ帰ることになってしまう。離れ離れの2人を運命が引き寄せる。

日本公式サイト:http://www.hatsu-yuki.com/

【予告編】

監督 ハン・サンヒ <2007>初 雪の恋 ヴァージ ン・スノー(日韓合作)
脚本 伴一彦 <1997>デボラがライバル、<2005>殴者、<2007>初 雪の恋 ヴァージ ン・スノー(日韓合作)

出演

イ・ジュンギ

<2004>僕 らのバレエ教室、<2004>ホテルビーナス(日本)、
<2004>ど うすりゃいいんだ!!1979年の贈り物、<2005>王の男、 <2006>フライ、ダディー
<2007>初雪の恋 ヴァージ ン・スノー(日韓合作)、<2007>光州5・18、<2010>グランプリ

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【レビュー&ネタバレ】
2007年5月に日本公開、2007年11月に韓国公開された日韓合作映画。
日本での公開は、初週9位に登場するも、次週では既にTOP10ランク外に落ち、
興行成績は公開されていない。
コケたことは間違いない。

一方韓国では、公開劇場数が69という、驚愕するほどの少なさ。
初めから韓国市場では相手にされていないことが窺われる。
観客動員数は約2万人。
イ・ジュンギ主演でこの数字...... 彼があまりにも気の毒だ。
大コケなんていう言葉ではすまないほどの数字。
それも仕方がない。
この映画が韓国でウケるわけがない。
映画の内容は、あくまでも’韓国好き’の日本人向けだからだ。
100日記念、初雪デート、トルダムギルのジンクス... etc
韓国人からしたら’日常’なのだから。
しかも、ロケ地としては京都という微妙な場所。
日本らしさを感じさせる場所として選んだのでしょうけれど、
一番ターゲットになるべく若者には、あまり興味の湧かない場所である。
韓国の若者からすれば、京都の風情溢れる街並みよりも、
なーんにもない下北の街並みの方が、刺激的でそそられるのだ。
ほんと、韓国ではこの映画、いったい誰が見るの?という感じ.....


やはり、フレンズは不朽の名作

日韓合作モノを見ると、どうしてもフレンズと比較してし まう。
その度ごとに、フレンズは名作だ.... と、思い知ら される。
この映画を観始めた瞬間、フレンズの流れを汲む作品 だぁー!と、ワクワク。
韓国男性と日本女性の恋。
言葉もわからぬ同士が、少しずつ近づく......
ボディーランゲージを交えながら、相手に伝えたくて必死になる姿。
相手の言葉を理解しようとする姿。
新鮮な気持ちになる恋。
まるで、フレンズを観ていた頃の気持ち......

ですが、中盤辺りから.... フレンズには到底追いつ けないことを実感。
フレンズは、本当にバイブルであり、入門書 であった。
韓国に夢中になりながらも、見えなかった韓国。
それをフレンズが教えてくれた。
物価の違い、軍隊、お国柄....
衝撃的で、目からウロコであった事実の数々。
そして、もし日韓の男女が愛し合ったら... 乗り越えなければいけない壁。
それらを、実感させながら見せてくれた。
まるで、リアルな恋を見ているようであった。
脚本、キャスティング共に、最高のドラマ。

この初雪の恋 ヴァージン・スノーは、
100日記念や初雪デート、トルダムギルを歩いた恋人は別れる.... etc
韓国に夢中になった者にはお馴染みのアイテムである。
そして、日本語の’約束’と、韓国の’약속(ヤクソッ)’の発音が似ていることの驚き、
韓国と日本の指きりげんまんの違い... etc
韓国を知っていく過程での驚きなどを、この映画では再現してくれる。

それがいいか、悪いか.....
おさらいしているだけであり、楽しいことではないのでは?
根本的に、フレンズの果たした役割とは全く異なる。
もっと韓流ブーム初期の頃に公開されれば、反応も違ったであろう。

日韓合作は失敗作ばかり。


作られた悲劇に感動が?

フレンズが、実際に日韓の男女が愛し合った ならば訪れるであろう試練、
そして、乗り越えねばならない壁を描いたのに対し、
この初雪の恋 ヴァージン・スノーは、
’逢いたくて、逢えなくて、逢いたくて....’というせつないコピーを実現させるために、
無理矢理非現実的な悲恋を作り上げた。
韓国人であるミンなのだから、そんな悲劇を作り出さなくとも、
普通に韓国に帰国せねばならないだけで、十分の悲劇だ。
それをどう乗り越えるかを描いて欲しかった。
なのに、日本にいる七重の方を去らせてしまうのである。
しかも、ありえねー設定で。
まぁ、去らねばならぬ理由は理解してやろう。
しかし、携帯電話まで解約して音信不通になるってー!!
自ら勝手に消えといて、「逢いたい」なんて、自分勝手もいいとこだー!
これに共感できるわけがない。
残した手紙のスレ違いも、なんか無理矢理よねぇ。
中盤から失速し、退屈極まりない。

とにかく、この映画は内容は薄っぺらく、非現実的。
京都のPRビデオと言われるのも仕方がない。
前半の大部分は、京都の街並みで二人がイチャイチャするのがメインなのだから。


監督は初監督で あるハン・サンヒ。
クォン・サンウ、チャ・スウォン、キム・ミンジョンの’クリーナー’というMVを撮った人。
初監督で、日本での撮影、日本人俳優の出演、そりゃ大変でしょう....
監督の責任がどれほどか、よくわかりません。
しかし、削除シーンが多かったようで、それによって映画がわかりづらくなっているようです。
やはり力量不足?
脚本は日本人。どうりでねぇ... 韓国らしくなく、邦画っぽい。
しかし、ほんと完成度の低い映画。


さすが実力派!宮崎あおい。

宮崎あおいの演技力については、前々から圧倒されてますが、
やはりさすがとしか言いようがない。
宮崎あおいが好きな人もいるであろう。
けれど、彼女は実力派だけれども、アイドルにはなれない感じである。
mocaには彼女の魅力がわからない。
それでも、あの清純さと奥ゆかしさを演じられる女優は、
日本では、宮崎あおいくらいしか思いつかない。


【登場人物】

【キム・ミン】
イ・ジュンギ
【佐々木七重】
宮崎あおい
【小島康二】
塩谷瞬
【ミンの父】
チョ・ソンムク
【厚佐香織】
森田彩華
【佐々木百合】
柳生みゆ

イ・ジュンギの小島へのセリフ、「おまえ、俺、助けろ!」
あれは最高!
前半のイ・ジュンギの演技は最高だったけれど、後半の悲しみの演技はイマイチ。
どうも表情の演技がうまくできないように思う。
見ていてちっとも涙を誘わない。
またまた比べてしまうが、ウォンビンの表情の演技は最高。
チョ・ソンムクとの親子漫才のような掛け合いは最高でしたね!!
大好き、この親子。

ミンの父には、約束のパク・シニャンの左腕、チョ・ソ ンムク。
イイ味出してるわー





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