多細胞少女   Dasepo Naughty Girls
 原題:多細胞少女 다세포 소녀(タセポ ソニョ) <2006>

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多細胞少女

快楽の名門、無益(ムスルモ)高校。会長(イ・ヨンジュ)と副会長(ナム・ホ ジョン)は公認のSM カップルとして皆に模範を示し、教師と生徒が仲良く性病で早退する乱れた校風を誇る。全校生徒がクールでセクシーなこの学校にも不変の純情を燃やし校風を 乱す別種達がいた。

援助交際で家族を養う孝行娘で貧乏を背負った少女(キム・オクビン)、スイスから転校して来たラグジュアリー花美男アンソニー(パク・ジヌ)、校内唯一の 童貞でイジメられっ子のウェヌンパギ(一つ目)(イ・キョン)。

貧乏少女はアンソニーとのトキメク身分違いの愛を夢見るが、そのアンソニーはウェヌンパギの美しい弟トゥヌンパギ(二つ目)(イ・ウンソン)に対して性ア イデンティティの混乱を経験する。

一方、イジメられっ子の身でサッカー部主将の熱い求愛を無視しているウェヌンパギは、校内マムチャン(心優しさ最高)の トラジ(桔梗)少女(キム・ビョル)の他愛ない親切に胸がときめく。この不思議な片想いのシチュエーションは、益々熱くなり... 体も心も10代。あぁ、青春は美しい!

【予告編】


監督イ・ジェヨン(李在容) <1998>情 事、<2000>純愛譜-じゅんあいふ-(日 韓合作)、 <2003>スキャンダル
<2006>多細胞少女
出演キム・オクビン <2005>女 子高の怪談4-ヴォイス-、<2005>ハノイ の花嫁、 < 2006>阿娘(アラン)[特別出演]、
<2006>疾走(未公開)、<2006>多細胞少女、 <2008>1724 妓房狼藉事件、<2009>渇き Thirst
<2009>女優たち、<2011>高地戦

パク・ジヌ

<2004>マイ・リトル・ブライド、<2006>多細胞少女、<2008>ダメダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝)

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【レビュー&ネタバレ】
2006年8月韓国公開。韓流ル ネッサンス2007にて日本公開。
なんでしょう?この映画?
と、誰しも思いそうな?
連想するのは、<夢精期>や、セックス イズ ゼロ
けど、まったく違いました。

“単細胞”的な考え方は捨て
「できないことは何もない、セクシーで大胆な高校生たち」

教師も生徒も’SeX’に対しオープンなエロ学園。
が、舞台なだけ。

過去の作品はいづれにしても、結局’エロ’であり、
その時代、時代、センセーショナルを巻き起こす素材を扱ってきた監督。
けど、結局エロ。
イ・ジェヨン監督って、そういうイメージよね。
だから、今回も同じだと思ったの。
でも、’エロ学園’を舞台にしているだけで、Hな雰囲気はあっても、
裸やら何やらが溢れているような映画ではございません。
’性’に関わるエピソードもあるにはあるけれど、
ちょっとHなブラックでシュールなコメディー。と、いったところでしょうか?
確かに、ちょっとセンセーショナルでカルチャーショックを与えるかもですね。

Gaoで無料放映されているTV版の多細胞少女とは、
原作は同じでも、まったく別物になっております。
あちらもブラックな感じだけれども、映画版はあんなにマニアックじゃありません。
もっとバカバカしくて、くだらない、明るい映画ですわ。

TV版は好きじゃないけれど、映画版は... ちょっとクセになるような面白さがあるわ。
マンガをそのまま映像化したみたいな感じね。
深キョンの下妻物語のような系統かも。

もったいないところは、たくさん(TV版は全40話ですから)の原作のエピソードを
映画の時間枠に収めるために、散漫になってしまったところですね。
映画は、’貧乏を背負った少女’にスポットを当て、
エピソードをそこへ集中させ、見事にまとめ、
原作とは別物の面白さを作り出すことに成功しているのに、
捨てておけばいいのに、
突然、全校生徒が一致団結して、怪物に立ち向かったり.....
これって、’多細胞’な快楽主義の高校生からかけ離れてませんか???
本当に意味がわからない。
単にCGが使いたかったのかい?と疑いたくなるわ。
いまや、韓国映画は’CG’が客を呼ぶネタの一つですから..........

劇中、何度もミュージカル風になってしまうのですが、
これもmoca的には......
バカバカしさ度UPには効果を発揮してますが。

全体的に漂うB級の香り、イカレた個性的な愛すべきキャラクター。
ちょっとハマるかも。
けど、そんな方はごく一部。
観客動員は50万人と、惨敗ですし、評価も低いわ(当たり前)

[貧乏を背負った少女]
キム・オクビン
[アンソニー]&[兄]
パク・ジヌ
[テリ・ウス(テリ)]
イ・ミニョク
[テリ・ウス(ウス)]
ユ・ゴン
[一つ目]& [レポーター(イ・キョン)」
イ・キョン
[会長]
イ・ヨンジュ
[副会長]
ナム・ホジョン
[クラス委員]
パク・ヘウォン
[トラジ(桔梗)少女]
キム・ビョル
[二つ目]
ウンソン
[ワンガル・オンニ]
イ・ウォンジョン

出演陣は無名に近い俳優ばかり。
ヒロインは、キム・オクビン。さすが’オルチャン(顔最高)’コンテスト出身。
少女マンガのヒロイン向きですね。
演技はうまいのか、ヘタなのか。そのおぼつかなさが、脱力ぶりに拍車をかけイイ感じ。
背中に’貧乏君’という貧乏神をいつも背負ってて笑います。
この’貧乏君’。何気に可愛くて、愛おしくなるかも?
貧乏少女の母が、<>のユン・ウネ母、イム・イェ ジンだとは驚き。気づかん て。
貧乏少女の弟コニも可愛いの!イ・ビョンジュン君。
私の生涯で最も美しい一週間>では、チョン・ホジの息子。
私たちの幸せな時間>では、カン・ドンウォンの弟 (子役時)を演じてます。可 愛い!

アンソニーは、<マイ・リトル・ブライド> で、ムン・グニョンが想 いを寄せる野球部の主将。
このアンソニー。最初は「なんじゃこりゃ?」でしたが、そのうち愛すべきキャラになってくる。
かなりおもろい。
後半、貧乏少女の兄も演じております。紛らわしい。

そして、アンソニーとくれば、テリウスよね?
アンソニーの腰ぎんちゃく的友人二人。テリとウス(笑)
ユ・ゴンは、<お姉さんが行く>で、イ・ボムスの 高校生時代を演じたり、注目 を浴びてます。
ウォンビン系の可愛い顔だと思ったけど、この映画では冴えないわね?
お隣りのテリこと、イ・ミニョクの引き立て役になってるかも?

イ・ミニョクは、<あいつは格好よかった>で、イケメン四天 王を演じております。
やっぱりかっこいいわ。
ぜひブレイクして頂きたい。

で、貧乏少女はアンソニーに身分違いの片想いをし、
アンソニーは、’一つ目’の女装の弟’二つ目’に恋してしまう。
この辺のエピソードはなんだか、脱力。笑えます。

一つ目のエピソードはイマイチ。
実際どんな顔しているの?と、気になるところですが、
’イ・キョン’というレポーターも演じておりますので、実際の顔も見ることができます。

SM愛好家の会長は、<>でシンの友人だったイ・ ヨンジュ。
会長の父は、<バリでの出来事>のチョ・サンベ!(笑) キム・ハギュン씨
なぜ出てくるだけでこんなにおかしいのでしょう(笑)
この親子、なかなか笑わせます。

そして、女生徒陣は....... 影が薄すぎなのよね........
エピソード自体、薄いし.....
一番目立ったのは、カメオのチョ・ジョンリン。
<星を射る>のチョン・ドヨンの友達。いつもお菓子を食べてたアジョンちゃん。
冒頭で窓からいきなり飛び降りちゃった子です。

女生徒ではなく、女優陣でいえば、カメオのキム・スミはすごいです(笑)
化け物ですから。

なんといっても、一番はコスプレ愛好家のヤクザ!
イ・ウォンジョン!
この人、しょっちゅう見るけど、印象の残るキャラがなかったのよね。
2006年は、<美女はつらいよ>といい、この 多細胞少女といい、役に恵ま れたわね。
イ・ウォンジョン!チェゴ サランヘ~
このコスプレヤクザと、貧乏少女のシーンというか、友情というか...最高。
このシーンを見るだけでも、この映画の価値はあるかも?
とにかく可愛いのー ワンガル・オンニー サランヘー
オカマ(コスプレ愛好家だけらしいけど)ちゃんと友達になりたいのー
mocaのずっと前からの夢なのー

あ、<ピアノ>の毒蛇も出てたわ!別人になってるから気づかなかったわ。




とにかく、異様なキャラクターの寄せ集めです。
貧乏少女は比較的まとも。
援交してるとはいっても、まだ処女ですし(笑)
’貧乏’というのが、他者との境界線。

SMだろうが、乱交だろうが、楽しければいい!
それがこの’無益高校’の住民たち。
先生だって、性病で入院しちゃいます(笑)

クロスドレッサー(異性服装愛好家)という、コスプレ愛好家に、
性同一性障害。

いわゆる、世間でいえばマイノリティな人々。
少数派を差別してはいけない。
この映画では、そこもテーマにしているらしいです。

偏見と固定観念。道徳的、政治的イデオロギーを飛び越える快感。
それが監督の描きたかったものらしいです。


そして、何気に好きなのが映像です。




貧乏少女の家の周りは、アンソニーが写真に収めるほど美しくて。



二つ目へのプレゼントを抱きながら歌うシーンは、青と黄のコントラストが美しい。
この道、歩きたいわ。



では、こんなところでよろしいかしら?

だって、書くことなんてないんですもの。
ネタそのものを書くしかなくてよ?
個性的なキャラクターが集まったブラックな四コマ漫画の集傑作。
ストーリーらしいストーリーはないわ。
貧乏少女の苦労と淡い恋がちょこっと軸になっただけの映画よ。
あとはブラックなエピソードの集まり。

Hなチャットにのめり込んでいた男子高校生。
けど、その相手は....

知りたい?











実は、女を装った自分の父親だった。
そんなネタ。




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