春香伝 ChunHyang |
原題:春香伝 춘향뎐(チュニャンデョン) <2000> |
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監督 | イム・グォンテク(林權澤) | <1990>将軍の息子、<
1991>将軍の息子2、<
1992>将軍の息子3、<2000>春
香伝、 <2002>醉画仙(チファソン)、<2004>下流人生~愛こそすべて~、 <2007>千年鶴 |
出演 |
チョ・スンウ (趙承祐) |
<2000>春
香伝、<2001>ワニ&ジュナ~揺れる想い~、
<2002>フー・
アー・ユー?、 <2002>爆裂野球団!(特別出演)、<2002>H [エイチ]、<2003>ラブストーリー、 <2004>下流人生~愛こそすべて~、 <2005>マラソン、<2006>とかげの可愛い嘘、 <2006>タチャ イカサマ師、<2008>GO GO 70s、 <2009>炎のように蝶のように |
イ・ヒョジン |
<2000>春 香伝 |
【レビュー&ネタバレ】 |
アジアの巨匠イム・グォンテクの
97作目の作品。 100作目は、2007年4月に韓国公開されるわ。 チョ・ジェヒョン主演で、<千年鶴> 巨匠っていってもね・・・ 好き嫌いは別れるわ。 それに、この映画はかなり特殊。 <春香伝>は、 韓国では既に10回以上リメイクされ、受け継がれてきた名作。 その上、イム・グォンテク監督版は、 全編に韓国の伝統芸能<パンソリ>が流れるの。 流れるというか・・・ 同時進行?映画とパンソリが一体になって展開していくのよ。 ナレーションが、パンソリのようなもの? 日本でいえば、歌舞伎や浄瑠璃、狂言のようなものよ。 伝統芸能に興味がない方は、かなり苦痛な映画よ。 ↑の映像でも、耳を澄ませばかすかに<パンソリ>が聞こえるわ。 これで受け付けない方は、観るのはやめておいた方が賢明よ。 本編は、もっとすごいから・・・ 語り手のおっちゃん(敢えて”おっちゃん”と呼びたい)が、 しばらく出ずっぱり。 山場の一つである、春香が拷問を受ける場面でも、 俳優がセリフをしゃべるのではなく、 この語り手のおっちゃんの<パンソリ>で語られるのですから・・・ せめて、春香が物語り通り<絶世の美女>なら 目だけでも保養になるものの・・・ なんで、こんなブサイク? 物語としては・・・・ あらすじのまんまでございます。 拷問を受けた春香がその後、どうなるか・・・・・ <妓生(キーセン)>というのは、芸妓のようなもので、 売春婦と同じよね。 最近、ハ・ジウォンやソン・ヘギョ主演で話題になった <ファン・ジニ>も、妓生を描いた作品よ。 春香は、妓生と、有力者との間に生まれた娘で、 春香の母は、春香を<妓生>ではなく、 教養を身につけさせ、一般の女性として育てるの。 父の力もあって(か?)、割合裕福で、 下女までいる、いわゆる<お嬢様>という暮らし。 でも、法律上は・・・ ピョン使道がいうように<妓生の娘は、妓生>なの。 ピョン使道に逆らって、宮仕えをしない春香は死刑を言い渡されるの。 それでも、春香は、夢龍と契りを交わした夫婦だから、 宮使いはできないと、強靭に突っぱね続けて・・ そして、牢獄に繋がれるの。 ピョン使道の誕生日に処刑されることになり、 春香は、悲嘆しながら処刑を待つだけの日々。 一方、夢龍はといえば・・・ 春香との約束を忘れたわけではなく、 科挙の試験に合格するために、日々精進しており、 見事、科挙の試験に首席で合格。 密使の任務を得て南原の調査に当たることになって・・・ 密使というのは、<役人を見張る役人>のようなもの。 夢龍は乞食に変装し、長官の裏調査を始める。 農夫達たちからピョン使道への不満の声を聞く夢龍。 そして、春香が処刑されることも耳にする。 夢龍は、獄中に忍び込み、春香と再会する。 夢龍は「必ず助ける」と約束するが、 春香は諦めており、泣きながら別れる。 そして、ピョン使道の誕生日の祝宴。 夢龍は宴に乗り込む。 「自分も築くの末裔で、参加する権利がある」と。 そして、夢龍はピョン使道の悪事を暴き、左遷する。 春香は牢獄から出され、夢龍だとは知らずに、 「自分は貞操を守り通したがために牢獄に繋がれた」と、密使に訴えた。 壇上にいる夢龍は「顔を上げよ」と命じ、 密使が夢龍だと知った春香は、気を失ってしまう。 この一件を機に、 「妓生の娘は、妓生」などという身分制度が廃止されたという、 韓国にとって歴史的なことでもあるそうよ。 |
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