雪の女王 눈의 여왕

■ 第8話 ■ ハン・テウン/ハン・ドゥック(ヒョンビン)、キム・ボラ(ソン・ユリ)、ソ・ゴヌ(イム・ジュファン)、イ・スンニ(ユ・イニョン)

演出:イ・ヒョンミン(ごめん、愛してる)
脚本:キム・ウニ、ユン・ウンギョン(冬のソナタ)









「どうして何も聞かないの?どうして来たのか、何があったのか・・・
どうして何も聞かないのよ?」
ボラは涙を流す。
「聞いたら、教えてくれるか?」
ドゥックは尋ねる。
ボラはクビを横に振る。
「ほらな、教える気もないくせに。
ボラ、泣くな、ボラ。どうすればいい?俺、何をしてやればいい?」
ドゥックはボラをみつめる。
「私を、お兄ちゃんの所に連れてってくれる?」
ボラは言う。
「お兄さんがいるの?」
ドゥックは驚く。
「ママは死んでないの。ママは生きてる」
ボラは告げる。
「じゃあ、あの時のお墓は・・・」
ドゥックは考える。
「そうよ、私のお兄ちゃん」

バスに揺られ、ドゥックの肩にもたれて眠るボラ。
ドゥックの携帯が鳴る。
ドゥックはゴヌからの着信を見て、携帯の電源を切ってしまう。

「ここにいるから行って来い」
ドゥックはボラに告げる。
ボラは墓に向かって歩いて行く。
「お兄ちゃん、私ママに会ったわ」
ボラは兄に話しかける。
「ボラにお兄さんがいたのか・・・」
ドゥックは遠くからボラを見守る。

「お兄ちゃんはすごくかわいそうだった。
ママを恋しがってたけど、生きてることも知らずに死んだの。
お兄ちゃんのお葬式の日にママを見て、お兄ちゃんに約束したの。
ママを許さないって・・・」
「お兄さんに申し訳ないから?」
ドゥックは尋ねる。
「え?」
「おまえだけが生きてお母さんに会ったら、お兄さんに悪いから。だからか?
その考え方は間違ってるよ。
よくわからないけど、俺がおまえの兄さんなら、
おまえだけでもお母さんに会えてよかったって思うだろう。
おまえ、お母さんを憎んでるんじゃないだろ?
生きててくれて、本当はうれしいんだろ?
おまえが子供の頃にした雪の女王の話をよく覚えてるよ。
遠いラップランドまで一人で行こうとするくらい、お母さんに会いたがってたじゃないか」
ドゥックは言う。
「それは母さんが死んだと思ってたからよ。今は違う。
もう雪の女王の話なんて全然覚えてないわ。もう童話なんて読まないし」
ボラは強がる。

「ねぇ、ハン・ドゥック。正直に言いなさいよ。私のことバカだと思ってるでしょ」
二人は海岸を歩く。
「何のことだ?」
ドゥックは尋ねる。
「なんとなく そんな気がしたから・・・」
ボラは気まずい。
「なんで?」
ドゥックは尋ねる。
「そうじゃない?二度と会わないとか言っといて、私から先に会いに行って・・
ホントは笑ってるんでしょ?」
ボラはすねる。
「考えてみるとそうだな」
ドゥックはさらりと答える。
「バカにされてもしょうがないわ。昨日は行くところがなかったから・・」
ボラは口をとがらす。
「ボラ、もう俺に怒ってたのは収まった?」
ドゥックは尋ねる。
「怒ってた?何怒ってたっけ?あ、キス・・・ 」
ボラは気まずくなる。
「罪を憎んで人を憎まずって言葉があるでしょ?
一回だけ見逃してあげることにするわ」
ボラはしれっと言う。
「ハン・ドゥック。ありがとう・・・お兄ちゃんの所へ連れてきてくれて、ありがとう」
ボラは照れながらドゥックに言う。

ジムに帰るとゴヌが待ちわびていた。
ドゥックを見るなり殴りつける。
「お兄さんの墓にどうして?」
ゴヌは冷たい表情で尋ねる。「
「ボラがお兄さんに会いたがってたんです」
ドゥックはまっすぐ見据える。
「それで、ドゥックさんがお供した。そういうことですか?」
ゴヌはひねた言い方に、ドゥックは不快感を露にする。
「どうした?こんな言い方されて気分が悪いか?
それとも、殴られて気分が悪いのか?
携帯の電源を切った時に、それくらいの覚悟は出来てただろ?」
ゴヌは言い放つ。
「そのことは謝ります。弁解はしません」
ドゥックは素直に謝る。
「まさかボラさんを好きなんじゃないよな?違うって信じてるよ。
ドゥックさんは、そんな立場をわきまえないヤツじゃないだろ?違うか?」
ゴヌはドゥックを見下すように出て行く。
言葉を失うドゥック。

「昨日は恥ずかしい所を見せてごめんなさい。
ママに怒鳴る所なんて見られたくなかったんです・・・
心配してるのはわかってたけど、
かっこ悪すぎて、連絡できなかったの」
ボラはゴヌの病院を訪ねる。
「だからドゥックさんとお兄さんのお墓へ?」
ゴヌはしれっと言う。
「知ってたんですか?トゥンナムは話してないって言ってたけど・・」
ボラはクビをかしげる。
「ボラさんが話さないように頼んだの?」
ゴヌは尋ねる。
「何の話ですか?」
ボラはわけがわからない。
「それはいいけど・・・ もう一つ聞きます。
どうしてドゥックさんと行ったんですか?
他の人じゃなくドゥックさんと言った理由は何ですか?」
「ただドゥックだと気楽だから・・・」
ボラは素直に答える。
「気楽か・・・。初恋の人だからじゃなくて?
ドゥックさんが初恋の人だってこと、前から知ってました。
でも気にするほどのことじゃない。大事なのは今だから・・つき合ってるのは俺だって。
なのに、なぜ疑うようなことばかりするんだ?」
ゴヌは言い捨て、去って行く。

「なんでだよ?いくらボラに頼まれてもダメだって言わなきゃ」
チュンシクはドゥックを責める。
「連れてってやりたかったんだ」
ドゥックは遠い目で答える。
「おまえ気でも狂ったか?恋人がいる子をなんでおまえが?
そういうのは恋人が連れて行くもんだろ?
おまえ、ボラを好きなわけじゃないだろ?だよな?
あの先生もオーバーなんだよ。笑っちゃうよ」
チュンシクは笑ってごまかそうとする。
「今まで生きてきて、一度も何かを手に入れたいと思ったことはなかった。
でも、この頃欲張りになってきたんだ。
ボラがつらい時、そばにいてやりたかった。
本当は、ただそばにいたかった。一緒にいたかった。
欲ばっちゃいけないけど・・・
好きになるのもダメなのか?俺が勝手に好きなだけなのに・・・
それがなんでダメなんだ?なんでダメなんだ?」
ドゥックは、遠い目で 語る。

ドゥックはジャンスをヤンスリの家へと送り届ける。
そこは、小さい頃ボラとジョンギュが育った家だ。
「これからはボラと会います。あの子までジョンギュのようにはさせないわ」
ボラの母に責められたジャンスは、気落ちしてここにやってきたのだ。

  ’心配するな 父さんはおまえが金メダルを取ると信じてる。
  ジョンギュ、よく覚えておけ。
  人は、優勝者しか覚えていない’

  ’ジョンギュ、ジョンギュの部屋はどこだ?
  ジョンギュが死んだだと?誰がそんなことを言った!
  チョン先生。ジョンギュは交通事故に遭ったんですよね?
  どこをどう怪我したんですか?
  脚ですか?頭を打ったんですか?
  頭なんですね?頭くらい何でもない。
  生きていてくれさえすれば、意識がなくてもいいんです。
  一生寝たきりだっていいんです。息さえしていれば・・・」

ジョンギュが死んだ日のことを思い出し、目を潤ませるジャンス。

ゴヌはボラを呼び出す。
同僚の前で「俺と結婚するキム・ボラさん」と、ボラを紹介するゴヌ。
みなの前で、ボラを連れてスキーに行くと言い出すゴヌ。
恋人だから、部屋は一つだと。
そんなゴヌにボラはついていけない。
「ドゥックさんとは一晩かけて海まで行ったくせに」
と、ボラを責めるゴヌ。 いくら僕とケンカした後でも、それはないんじゃないか?
すごく気になるよ。ボラさんがつき合ってるのは誰なのか。
僕?ドゥックさん?それとも二人とも?」
ゴヌはボラを問い詰める。
「どうしてそんなことを? ひとつだけはっきりさせておきます。
私がゴヌさんを好きになろうと努力したことは本当です。
私が悪かったのは認めるけど、私の気持ちまで誤解しないで」

ボラは言い放つ。 初恋の人、そのことはいい。
二人が一緒に消えたこと、それも我慢できる。
僕が一番許せないのは何かわかる?
ボラさんが本当に寂しくてつらい時、 思い浮かぶ人が
どうして僕じゃなく、ドゥックさんなんだ?
どうして、俺じゃなくドゥックさんなんだ!」
ゴヌは怒鳴って去って行く。

ゴヌの言葉に傷つき、街をさまようボラ。
そんなボラを、ドゥックは偶然みかけ、後を追いかける。
 「ボラ・・・」
ドゥックはボラを呼び止める。
 「ハン・ドゥック・・・」
ボラは驚く。
「どうした?何かあったのか?」
ドゥックは尋ねる。
「ほっといて、あんたには関係ないわ」
ボラは言い放つ。
「おまえ、ゴヌ先生とケンカしたのか?俺のせいでケンカしたんだろ?」
ドゥックは尋ねる。
「そう、あんたのせいよ。
 あんたとのことでゴヌさんが傷ついて、それでケンカしたの。気が済んだ?」
ボラは言い捨てる。
バス停で一人座り込むボラ。
「一晩中こうしてるのか?立てよ、家に帰ろう」
ドゥックは優しく諭す。
「なんでついて来るの?ほっといてって言ったじゃない」

「俺もそうしたいけど、また一晩中フラフラして みんなに心配かけないか気になってさ。
立てよ、送ってやるから」
ドゥックは言う。
「どうして私に優しくするの? 私はいつもあんたに怒鳴ってばかりなのに。
あんたはどうしてこんなに優しいの?
もうあんたに優しくされるのはイヤ。
何かあるたびにあんたを頼る自分もイヤだし、
あんたのせいでゴヌさんに誤解されるのもイヤ。
だから、これ以上優しくしないで・・・」
ボラは言い捨て、去って行く。

チョン教授は、ドゥックの論文を学会に送るという。
「おまえずっとこうやってわしだけと勉強するのか?
深い意味はないが、おまえの進路をどうしたものかと思ってな」
教授は言う。
「来年の春に大検を受けるか考えてるところです」
ドゥックは答える。
「今の仕事はどうする?」
教授は尋ねる。
「近いうちに辞めようと思ってます・・・」
大学でボラの車を見かけたドゥックは、運転手を替わってもらう。
「試験できたか?試験終了おめでとう。やっと冬休みだな」
運転しているのがドゥックだと知り、驚くボラ。
「今度からは勝手に替わらないでよ」
と、ボラは言い放つ。
「心配するな。最後に運転してやっただけだから」
ドゥックは告げる。
ボラはわけがわからない。
「会長の運転手は忙しいだろ。もうおまえを乗せてやれないから」
ドゥックはごまかす。
「それと、おまえに渡すものがあるんだ。ほら」
ドゥックは’雪の女王’の絵本が入った封筒を差し出す。
「8年前に遊園地で渡すつもりだったんだ。
だからポケベルを鳴らしたんだけど・・・やっと渡せたな」
ドゥックは去って行く。

絵本には、ドゥックからの手紙が添えられていた。

 おまえはもうこんな童話は読まないって言ったけど
 それでもどうしても渡したかったんだ 。
 カイの凍りついた心を溶かしたゲルダみたいに
 ゴヌ先生の小さな誤解をおまえがちゃんと解いてやれ。
 なぜかって?おまえのカイはゴヌ先生だから・・・
 それからこの本はドゥックがあげたんじゃなくて
 8年前に家出した時に出会った高校生のお兄ちゃんがあげたんだ。
 かわいいおちびちゃんへ

ボラは涙を流す。

ドゥックは病院のジヘを訪ねる。
「そうだ、テウン。この前会った時話したいことがあったんだけど」
ジヘは言う。
「実はね、ジョンギュの妹に会ったの」
ジヘは言う。
「ジョンギュ、妹がいたのか・・・」
ドゥックは驚く。
「あんたも知らなかったの?」
ジヘは尋ねる。
「ジョンギュは元々自分のこと話さなかっただろ?
家族の話をしたことは一度もなかったよ。
何か事情があるみたいで、俺も聞かなかったし。
ジョンギュに妹がいるんじゃないかって、俺も思ってた。
昔ジョンギュが俺に女の子を紹介してやるって言ってたから。
本当に可愛くて、優しくて、天使みたいな子だって。
けど、あの堅物に女友達がいるとも思えないし。
ジョンギュがあんな風に逝って・・・
その子が妹だったんじゃないかって思うようになったんだ。
ジョンギュの妹ってどんな子だった?
ジョンギュによく似てたか?」
ドゥックは尋ねる。
ジヘは一度会ってみる?と尋ねるが、ドゥックは断る。
今更会って何を話すのだと・・・
ドゥックは、ジヘが神経科にいるのだと知り驚く。
「じゃあ、ソ・ゴヌ先生知ってるだろ?」
ドゥックは驚いて尋ねる。
「じゃあ、ゴヌ先生の恋人も知ってる?キム・ボラさんよ」
ジヘは尋ねる。
「あぁ、キム・ボラ」
ドゥックはうなずく。


ゴヌはボラを呼び出す。
「僕たちやり直しましょう」と、指輪を差し出す。
「今すぐ結婚しようと焦って渡すんじゃありません。
これは僕の約束です。
二度と疑わない、二度と不安にならないっていう約束です。
僕が僕にする、そしてボラさんにする約束だから、受け取ってください」
ゴヌはまっすぐボラを見る。
戸惑うボラ。
「申し訳ないけど、受け取れません・・・」
ボラは指輪を突き返す。

ボラの家の前で佇むドゥック。
そこへボラが帰ってくる。
「ハン・ドゥック ここで何して・・・」
ボラは驚く。ドゥックの目には涙が浮かんでいたからだ。
「ドゥック、あんたどうしたの?」
ボラは唖然とする。
ドゥックはせつなげにボラをみつめる。


【一番下に、英語字幕ですが動画があります】
【レビュー】

とうとうドゥックも知ってしまいましたね・・・
ボラの家の前で佇むドゥックは、あまりにもせつなくて・・・

それよりせつなかったのは・・・
ジョンギュの死を知った時の父・・・・・
後悔しても戻らない・・・
父は父なりにジョンギュのことを深く愛していたのよね・・・
息をしてればいいんだ・・・
その気持ち、痛いほどわかるわ・・・
人の死はあまりにも残酷で惨い・・・
それが、予測できない死であればなおさら・・・

一番腹立たしいのは、やっぱりボラの母。
 「あなたがどんなことをしても私がポラを幸せにするつもりよ。
 私は私のやり方でケンカをしてでも許してもらうつもりよ」
なんて言っておきながら・・・
これはココで書いたらつまらないわね。
でも、ボラ。その母、殺してよし!存在をね。最悪ね。

そして、ゴヌや。
「一番許せないのは・・・」って・・・
あなたがそれだけの器を持っていなかったからでしょう?
ボラの心を救うどころか、更に傷つけるようなことをしておいて、
ボラが頼るとでも?
その上、疑って、責めて・・・
ドゥックや。ゴヌはボラのカイにはなれそうにないわ・・・
愛は・・・愛する側がつらいのよね・・・
ドゥックのような、みつめて、見守るだけの愛・・それができない人間にとっては・・・

サンホとのシーン、よかったわねぇ・・・
こっちまでせつなくなってしまって・・・
サンホは、日本版では1話の初対面のシーンがカットされたようですが、
あんな自己中サンホが、こんな友達想いの姿を見せて・・・
(1話中でも、サンホの友達想いぶりは見えましたが)
そのギャップがすごく好き。簡単に人間を判断しちゃいけませんね・・・
そして、友情のよさを思い知らされました。







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