雪の女王 눈의 여왕

■ 第16話(最終回) ■ ハン・テウン/ハン・ドゥック(ヒョンビン)、キム・ボラ(ソン・ユリ)、ソ・ゴヌ(イム・ジュファン)、イ・スンニ(ユ・イニョン)

演出:イ・ヒョンミン(ごめん、愛してる)
脚本:キム・ウニ、ユン・ウンギョン(冬のソナタ)

















「お兄ちゃん・・・」
ボラが目を覚ます。
「なんで逃げて行くんだ?俺から逃げるんだ?」
テウンは優しく言う。
「ごめんね、お兄ちゃん」
ボラは胸が痛む。
「ボラ、もう俺の願いは聞いてくれないか?」
テウンは尋ねる。
「聞いてあげる」
ボラは答える。
「じゃあ、新たに願いを言ってもいいか?
俺の願い何かっていうと・・・ 俺の願いは・・・
二度と、俺のそばから離れるな」
テウンはボラの手を握る。胸が詰まるボラ。

ジャンスは医者から「手術はしない方がいいでしょう」と言われ呆然とする。
「手の施しようがない」
ボラもうすうす感ずいていると。
ボラは辛い抗癌治療にひたすら耐える。

「この頃どうしてポケベルを鳴らさないの?」
ボラはテウンに尋ねる。
「待ってたのか?」
テウンの問いにボラは頷く。
「それと、ポケベルのパスワード変えたの。1111よ
お兄ちゃんが’素数’はプライドが高くてかっこいい数字だって言ってたから、変えたのよ。
プライドって大事だもん。でしょ?」
ボラは言う。
「パスワードを人に教えてなんて・・・」
テウンはたしなめる。
「お兄ちゃんが連絡できない時、私がメッセージを残したらお兄ちゃんが聞けるじゃない」
ボラは言う。

テウンの元にインタビューに記者が訪れる。
喜ぶスンニに、元気がないボラ。
「私、なんだかお兄ちゃんに申し訳なくて・・・ 私のせいで人生が台無しじゃない」
ボラは胸が痛む。
その上、ドゥックがアメリカ留学も断ったと聞き、ボラはテウンを責める。
「どうしてそんなバカなことするの?
私のせいで、私の病気なんかのせいで、お兄ちゃんの人生まで諦めるの?」
ボラはテウンをなじる。
「ボラ、俺は留学なんかしたいと思ったことはない。
それに、俺が大切なのはおまえだ。留学じゃない。わかってるだろ?
ボラ、こんなことでケンカなんてやめよう」
テウンは優しくたしなめる。 「私がもう長くないって知ってるでしょ?
どっちにしろもうすぐ死ぬのに、どうしてお兄ちゃんの人生まで台無しにするの?」
ボラは涙を流す。
「誰が死ぬって?誰が死ぬなんて言った?
おまえは死なない。俺が絶対に死なせない。
俺を怒らせたくなかったら、二度とそんなこと言うな。死ぬなんて言うな。いいな?」
テウンは静かにたしなめる。
「お兄ちゃんだって全部知ってるじゃない。私がもうすぐ死ぬって知ってるじゃない。
ただ認めたくないだけじゃないの?どうしてこんなバカなことするの?
お兄ちゃんだけ、どうしてこんなバカなことするのよ」
ボラは泣きながら怒鳴りつける。

再び意識を失い、ストレッチャーで運ばれていくボラ。
ボラを乗せたストレッチャーとすれ違ったテウンは愕然とする。

悲痛な面持ちで見守るテウン、ジャンス、スンジャ、トゥンナム。

ジャンスは、ボラの病室で一人項垂れていた。
テウンが病室に入って行く。
「ボラは?」
ジャンスは尋ねる。
「まだ目を覚ましません」
テウンは答える。
「よかった。まだ目を覚まさないということは、まだ逝ってないということだな。
すまなかった。おまえを恨み、反対し・・・全て私の過ちだ。全て私の過ちだった」
ジャンスは力なく言う。
「いいえ、僕はそうは思いません。お父さんの過ちでは絶対にありません。
もう苦しまないで下さい。そして、心配しないで下さい。
ボラは必ず目を覚まします。目覚めて、笑ってくれます」
テウンは言い聞かせる。
ジャンスは深く項垂れる。

「お兄ちゃん」
ボラが目覚める。
「どこに行きたい?」
テウンは尋ねる。
「ラップランド」
ボラは答える。
「あそこは遠すぎるよ」
テウンは言う。
「わかってる」
ボラは答える。

ボラとテウンは二人きりで旅行に出る。
「いいわね、私達、新婚さんみたい」
ボラはご機嫌だ。
「新婚さん?前は結婚したくないって言ってたじゃないか」
テウンは嫌味を言う。
「私がいつ?そんなこと言ってないわ。ほんとよ」
ボラはとぼけて笑う。
テウンは呆れて笑う。

二人は、幸せな時間を過ごす。

眠るボラを見守るテウン。
’神がいるなら・・・ 本当に神がいるなら・・・
神様、連れて行かないで下さい。
こんなにきれいな子を・・・ こんなに可愛い子を・・・
神様、どうか連れて行かないで下さい。
どうしても連れて行くのなら、それでも連れて行くなら・・・
その時は、その時は・・・ 許してください。共に行くことを・・・ ’
テウンは心の中でつぶやく。

ボラが発作を起こす。
慌てて薬を飲ませるテウン。
「大丈夫か?」
血相を変えるテウン。
ボラは頷く。テウンは居た堪れなくなる。

ボラはうなされて目が覚める。
「怖い夢を見た」と、テウンの部屋に行く。
テウンが、ラップランドに一人で行く夢だと。
「俺一人でどうしたんだ?」
テウンは尋ねるが、ボラは言葉に詰まってしまう。
テウンが崖から飛び降りたなどとは言えない。
「眠るまでそばにいてやるよ」
と、テウンはボラを部屋に連れて行こうとするが、
「ここで一緒に寝ちゃだめ?」
と、ボラはねだる。

テウンの腕にもたれるボラ。
「お兄ちゃん、もし、私が・・・死んだらどうする?
私が死んだら、お兄ちゃん、もしかして・・・」
ボラはおずおずと尋ねる。
「ボラ、おまえは死なない。絶対に死なない」
テウンは優しく言い聞かせる。
「ごめん、つまんないこと言っちゃった」
ボラは涙を流す。
「何がごめんだよ。つまらないこと考えないで寝ろ。
そうだ、ボラ。明日デートしよう。明日はおしゃれしろよ?おやすみ」
テウンはボラを抱きしめる。

海を眺める二人。
ボラは病院で初めて会った日のことを尋ねる。
「正直おまえを見た時、世の中にこんな女がいるのかと思ったよ」
テウンは言う。
「何だか、よくないように聞こえるけど・・・」
ボラは尋ねる。
「おまえだったら好きになれるか?ちょっとしたことで殴られて、蹴っ飛ばされて」
テウンは言う。
「そうね、私がたくさん殴っちゃったね。何回殴ったっけ?」
ボラは笑う。
「数え切れないよ。けど、一度もおまえのこと憎まなかった。
なんだかおまえが悲しそうに見えて、俺はやるせなかった。
本当にいろんなことがあったけど、今はいい思い出になったよ」
テウンは語る。
「ごめんね。お兄ちゃんと、もっとたくさんの思い出を作れなくて。
これからもずっと一緒にいてあげられなくて。
それから・・・ 先に逝くことになってしまってごめんね」
ボラは涙を流す。
「ボラ、なんでそんなこと言うんだ?」
テウンは優しくたしなめる。
「ただ、急に思いついたから・・・ この言葉を言わないと申し訳ないようで・・・」
ボラは目に涙を浮かべる。
「ボラ、愛してる。おまえと出会ってから、おまえのおかげでいっぱい笑った。
おまえのおかげで・・・ おまえのおかげで幸せだった。
おまえを愛したこと、後悔しない。
愛してる。愛してる、ボラ」
テウンはボラを抱きしめる。
「私も愛してる」
二人は抱き合う。

ベッドで横になるボラ。
「ボラ」
テウンはボラを呼ぶ。
「どうして呼ぶの?」
ボラは目を瞑ったまま尋ねる。
「なんとなく・・・ 」
テウンは答える。
「疲れちゃった。ちょっと眠るわ」
ボラは言う。
「わかった。ご飯になったら起こすから、寝込むなよ」
テウンは言う。

「ボラ、飯食べよう。ボラ、ボラ・・・ ボラ、もう起きろ。
もう起きなきゃ・・・ お腹減らないか?ボラ・・・ 」
テウンは優しく呼びかける。
ボラは目を覚まさない。
ボラをみつめながら、涙を流すテウン。

飛行機のチケットを取りに旅行会社へ行くテウン。
「ヘルシンキからラップランドですね。 ずいぶん遠くまで行かれるんですね。ご旅行ですか?」
職員は尋ねる。
「会う人がいるんです」
テウンは答える。
「そうですか。でも、どうして片道なんですか?往復だと割引になるのに」
職員の質問に答えず、テウンは出て行く。

ジムに戻ると、テウンに小包が届く。トゥンナムからだった。
トゥンナムに電話するテウン。
ボラから頼まれたのだと、トゥンナムは言う。
中には、ポケベルが入っていた。
携帯からポケベルに電話をするテウン。
’メッセージを聞く時は1を・・・  パスワードを押してください’
テウンはいつかボラが話していたパスワードを押す。
1111

ボラからのメッセージが流れる。
’お兄ちゃん、私よ。お兄ちゃんはいつこのメッセージを聞くかな。
その時、私はどこにいるのかな。
私は・・・
たぶん私は、ラップランドにいるわ。
一緒に行く約束、守れなくてごめんね。
でも、悪いとは思わないわ。
いつかまた会えるから・・・
お兄ちゃんが私に言った言葉、今度は私が返すわ。
どんなに辛いことがあっても、目を閉じることなく、逃げないで。
そして・・・ 生きて。 生きてる方がいいよ’

ラップランドに向かうテウン。
’ラップランド。おまえがあんなに来たがっていたこの場所。
ボラ、見えるか?おまえに会いに来た俺が見えるか?’
テウンは心の中で呼びかける。

3年後──

「ファルカーソン賞を授賞したハン・テウン博士の招致講演です」
司会者はテウンを紹介する。
テウンの解説の後、質疑応答が行われる。
「では最後の質問です。質問のある方」
司会者の声に、男子学生が手を挙げる。
「科学高校のユ・ジョンミンです。科学高校に通われていたそうですね。
先輩にお会いできて光栄です。
"ラムゼイの数"は僕には難しくてよくわからないんですが、
先輩が数学を好きな理由は何ですか?」
学生は尋ねる。
「数学を好きな理由・・・ 私が昔愛した女性が同じ質問をしました。
その時は数学には答えがあるからと答えましたが、
今考えると、答えがあるかどうかは重要ではないようです。
私が数学を好きな理由は、幸せだったからです。
答えがあるから幸せなのではなく、答えを探す過程そのものが、私には幸せでした」
テウンは答える。
公演が終わると、テウンはジャンスを見かける。
追いかけるが、見当たらない。

大学の構内を、ボラの思い出を辿りながら歩くテウン。

’生きて。 生きてる方がいいよ ’
ボラの言葉を思い出すテウン。

’時には一人で、時には共に。いつも一緒じゃなくてもいい。
だけど・・・ だけど・・・  おまえに会いたい。おまえに・・・ ’
テウンは心の中でつぶやく。
バスケットコートで、シュートの練習をするテウン。
’お兄ちゃん’
振り向くとベンチにボラの姿が・・・
テウンは目を閉じる。
’俺は、何を見たんだろう?
目を開けた時におまえがいなくても・・・ ボラ、俺はもう逃げない’
テウンは目を開ける。
そこには、ボラの姿はなかった。
テウンは微笑む。


【一番下に、英語字幕ですが動画があります】
【レビュー】

ボラ大好きのmocaは、このドラマの主役がテウンだということを忘れちゃうのよね・・・
そう、テウンの再生の物語だと・・・
辛いことから逃げずに生きていく・・・
それがこのドラマのテーマであること、忘れてしまう・・・
そのテーマからすれば、この結末が最も納得のいく結末なわけだけれど・・・
ボラ中心に観ていたmocaにとっては、なんだか肩透かしを食らう結末で・・・

ラストのボラの表情・・・ よかったわ・・・
ソン・ユリ最高よ。
あのベンチに腰掛けていたボラの表情・・・
あれはソン・ユリにしか表現できないように思うわ。
第二のチェ・ジウは、moca的にはソン・ユリで。
ユリやスズランのようで、儚げで・・・
本当に美しかったわ。

ヒョンビンはちょっと惜しいわ。
1話のジョンギュが死ぬシーンでは、名演技を披露したのに、
後半の大事な悲しさや、愛おしさが伝わってこず・・・
でも、’テウン’役はピッタリだったわね。

イム・ジュファンは新人とは思えないほどよかったわね。
次回作に、大、大、大期待!
イ・ソノも早く観たいわ。
そして、キム・ボルレ씨大好きよー
あれは演技というより地ですから(笑)
実際に大学の教授もしてらして、授業は笑いが絶えないそう。
mocaも授業受けたいわー

初め観た時は、結末に向かうにつれて失速していって、
最後はシラケながら観ていたけれど、
レビューを書きながら、改めて’いいドラマだったわ’と思ったわ。
観終わってから今日まで、廃人状態です(笑)

冒頭では(日本版ではカットされているそうですが)
テウンが崖から飛び降りるシーンが盛り込まれておりますが、
それが元々のテウンの考えで、
ラップランドのチケットを片道しか買わなかった時までは
’もしこの子を連れていくのなら、共に逝くことを許してください’
と、冒頭のシーンのようにラップランドでボラの元へ行くつもりだったのでしょうね。
ボラも夢の中でテウンが崖から飛び降りるのを見て胸騒ぎがして、ポケベルを贈ったのでしょうね。
’生きて、生きてる方がいいよ’と。

’雪の女王は寂しいから、カイを連れて行っただけ’
と、まるでテウンがボラに連れていかれることを彷彿させそうなコピーでしたが、
ゲレンデを歩きながら、
’おまえも寒くて寂しいのか?’とテウンが尋ね、
’ううん、私はもう一人じゃない’とボラが答えた時点で、ボラは’雪の女王’じゃなくなっているのよね。

’愛する人’の死の痛みは、想像もつかないほど辛いものでしょう・・・
会いたくても、会えない・・・
想像するだけで辛くて、苦しくなるわ・・・
なによりも、ジャンスがせつない・・・
最後、二人きりというのはそれはそれでいいけれど・・・
moca的には、家族や大切な人にお別れして欲しかった・・・
特にジャンスは可哀想すぎるわ・・・
mocaは、ジャンスがどう生きていくのかが心配よ・・・
この世に、もう一人きりなのよ・・
事業を頑張っても、残してあげる人すらいない・・・
テウンが、ジャンスの元で支えてあげて欲しかったわ・・・
数学の博士もいいけれど、
ジャンスの息子のように暮らしてくれたら、mocaは一番嬉しかったわ・・・

そして、ボラの実母はあれ以来顔見せず仕舞い。
’喧嘩してでもボラに許してもらいます。あの子まで不幸にはできない’
ですって?笑っちゃうわ。
なんであんな余計なシーンを入れたんでしょう。

しかし、なぜ意識を取り戻してすぐ’どこに行きたい?’なの?(笑)
それって、死への旅立ちって感じじゃない?

’雪の女王’は北海道ロケが予定されていたけれど、
急遽最終回の翌日に特番(メイキング)の依頼があった)のため、ロケの日程が取れず中止。
このラストのシーンが北海道でのロケの予定だったそう。
確かに、このドラマのラストは’雪景色’でしょう。
済州島(チェチュド)はちょっとチグハグよね。

ボラが好きで、好きで、大好きで、
愛さずにはいられないわ。

一風’彼女シリーズ’のような強気なヒロインだけれど、まったく違うわ。
それに、振り回されるだけの男性主役でもなく、
どっしりと構えて、すべてを受け止めて、大きく、深い器を持った優しい男性・・・
本当にベストカップルだったわ。
互いが互いを必要として、互いが互いの支えとなり・・・
本当に美しい愛だったわ。








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