雪の女王 눈의 여왕

■ 第15話 ■ ハン・テウン/ハン・ドゥック(ヒョンビン)、キム・ボラ(ソン・ユリ)、ソ・ゴヌ(イム・ジュファン)、イ・スンニ(ユ・イニョン)

演出:イ・ヒョンミン(ごめん、愛してる)
脚本:キム・ウニ、ユン・ウンギョン(冬のソナタ)









「ボラ、しっかりしろ、ボラ」
テウンの声に、ボラは目を開ける。
「大丈夫か?どうした?具合が悪いのか?」
テウンはうろたえる。
「大丈夫、疲れてるみたい。眠り込んじゃった」
ボラは言い訳する。

「キム・ボラさんの検査結果は出ましたか?
いつ頃出ますか?急ぎで頼んだんだけど」
ゴヌはイラだつ。
「誰の検査結果で騒いでるんだ?」
ミノが声をかける。
「ミノ、胸腺腫やリンパ腫って、自覚症状が出ればほとんど末期だよな?」
ゴヌは尋ねる。
「そうだ。ガンってそうじゃないか。音もなく忍び寄るってやつだ。
人の体って不思議だよな。
針を刺されるだけで痛いのに、ガン細胞は大きくなるまで気づかないなんて。
けど、誰だ?知り合いが悪いのか?」
ミノは尋ねる。

「お兄ちゃんの未解決難問って、素数の問題なの?
素数、聞いたことあるけど、何だっけ?」
ボラは尋ねる。
「1と自分自身でしか割れない数。プライドが高くて寂しい数字だろ?」
テウンは答える。
「数字を寂しいなんて言う人、初めて見た」
ボラはニヤニヤする。
「変だってこと?」
テウンは尋ねる。
「ううん、お兄ちゃんらしい」
ボラは笑う。
「でもね、私から見たら素数は全然寂しくないわ。1がいるじゃない。
この世に自分を理解してくれる人がたった一人いれば、それで大丈夫。
ちっとも寂しくないわ。
だから、私を理解してくれるたったひとつの約数はお兄ちゃんでいてね」
ボラは言う。
「うわ〜 すごいな、ボラ」
テウンは感嘆の声をあげる。
「でしょ?すごいでしょ?私って、なんて口がうまいんだろう」
ボラは自分に感心する。
「じゃなくて。なんでおまえが’約数’なんて言葉知ってるんだ?すごいよ」
テウンはからかう。
「何?人のことバカにして!私だって中学くらい出てるわよ!」
ボラは逃げるテウンを追いかける。

散らかっているテウンの部屋を片付けようとして、
ボラはスズランを落として散らせてしまう。
イヤな予感を感じるボラ。

道を歩いていると、ボラは突然胸の痛みに苦しみ倒れる。
不安になったボラは病院を訪れる。
「ゴヌさん、なんだか変なんです。胸が痛くて、変な感じなの。
ゴヌさんは知ってるんでしょ?
だから、検査を受けろって言ったんでしょ?
正直に言って下さい。私・・・どこか悪いんですか?」
ゴヌは、ボラが胸腺腫だと説明する。
愕然とするボラ。
その頃、テウンはボラのことを思い出し不安になる。
スズランの花が散って、イヤな予感がすると言ったボラ。
急にわけもなく’不安なの・・・’と言ったボラ。
テウンは花屋に行きスズランを求めるが、春にならないと咲かないと言われる。
ボラのバイト先に行くが、出勤していないと聞きテウンはボラに電話する。
ただならぬボラの様子に不安になるが、ボラは「お兄ちゃんが大好きなだけ」とはぐらかす。

ジムにボラがやってくるなり抱きしめるテウン。
「よかった、ぶじ帰ってきて本当によかった」
テウンはボラをきつく抱きしめる。
「何が心配なのよ?子供じゃないのに」
ボラは言う。
「わからない。何となく、変に心細くなって・・・
そうだよな、笑っちゃうだろ?なんでそんなこと思ったんだろ?
スズランのせいか?いや、おまえのせいだ。
おまえ、この前、不安だって言っただろ?だから、俺まで伝染したんだ」
テウンは笑う。
「お兄ちゃん・・・ 」
ボラは涙を流す。
「謝れって言ってんじゃないよ。俺が今幸せだからだよ。
このごろ幸せすぎるから、
こんなにも幸せなのが嬉しくて、失ってしまうんじゃないかって・・・
だから、そんなこと思ったんだ。
ボラ、俺たち、もっと幸せになろうな」
テウンの言葉に、ボラは胸が詰まる。

「ゴヌさん。私、死にませんよね?死にませんよね?
私、死にたくない。私が死んだらお兄ちゃんは生きていけないわ。
やっと幸せになれたのに、また不幸になんかさせられないの。
ゴヌさん、ゴヌさんは医者でしょ?私を助けて。お願い、どうか助けて。
お願いです。お願い・・・」
泣きすがるボラに、ゴヌが胸が痛む。

ボラからのプレゼントの手袋を寂しそうにみつめるジャンス。
そこへボラが入ってくる。
「おまえが何の用だ?」
ジャンスはうろたえる。
「家に帰って来るという話でなければ、おまえと話すことはない」
ジャンスは冷たくあしらう。
「帰って来ます。帰ってくるから、受け入れて下さい」
ボラは目を潤ませる。
「ハン君。ハン君はどうする?」
ジャンスは尋ねる。
「別れます。少しだけ時間をくれたら、家に戻ります」
ボラは決意し、告げる。
「突然どうした?」
ジャンスは心配になる。
「パパ・・・ パパ・・・」
ボラは言葉を詰まらせる。
「おまえ、何があった?何かあったんだろ?」
ジャンスは娘の異変に不安になる。
「パパ、ちょっとだけ私を受け入れて。
パパにはすごく申し訳ないけど、パパはパパでしょう?
私はパパの娘だから、私を受け入れて・・・」
泣き出すボラに、ジャンスは言葉を失う。

ボラはゴヌに電話をかける。
「ボラさん、早く入院しなきゃいけないことはわかってるよね?」
ゴヌはたしなめる。
「わかってます。けど、何日か時間を下さい。
父にはとりあえず、家に帰る話だけしました。
残りの話は、ゴヌさんからして下さい。
私からは言えなくて・・・ 」
「わかった。けど、ドゥックさんには本当に話さないつもり?」
ゴヌは尋ねる。
「えぇ・・・。ジョンギュ兄さんのために8年間も苦しんだんです。
やっと勉強も始めて、自分の人生を歩き出したのに
私のせいでつらい思いをさせたくないの」
ボラは胸が痛む。
「そうですか。ボラさんが楽なようにするといいよ・・・
けど、これだけは忘れないで。
頑張るんだ。一生懸命治療すれば、助かるよ。僕はそう信じてる」
ゴヌは励ます。
「私も信じます。絶対に生きなきゃ。そして・・・ 」
’いつか俺たちもあんなふうになれるかな。おまえと俺とかわいい子供と、あんな風に・・・’
テウンの言葉を思い出すボラ。

ボラはテウンのために、スンニに教わりながら料理を作る。
「今日のことを日記に書いておくよ。ボラが初めてご飯を作ってくれたって。
そして、お爺さんになるまで覚えておく」
テウンは感激する。
「ご飯を作ったくらいで大げさな・・・ そんなの覚えとくの?」
ボラも感動で言葉に詰まる。
「おまえがしてくれたことだろ?おまえがしてくれたことは全部覚えておくんだ。
積み立てみたいに一つ一つ思い出を貯めておいて、
いつか年を取って、これ以上新しい思い出がなくなったら
その時に取り出して見るんだ。
ああ、俺のボラがこんなことを言ったな。ボラがこんなことをしてくれたな・・・
一つずつ振り返りながら、年を取っていくんだ。おまえと一緒に」
ボラはテウンの言葉に胸が痛み、’水を持ってくる’と、部屋を出て行く。

’こうやって並べるとキレイでしょ?やっぱり配列が大事なのよ’
ボラの言葉を思い出し、答えを解くテウン。
「ボラ・・・ 俺、俺、やったよ。どうも答えを探し当てたみたいだ」
テウンはボラに電話する。

「わしの専攻分野ではないから軽々しいことは言えんが、
しかし最低限の部分は間違いないようだ。
こんな短い期間に解決の糸口を見つけるとは、おまえはやっぱりすごいよ」
チョン教授は感心する。

「これからが始まりだ。完璧に仕上げるには時間が必要なんだ。
何年かかるかわからない。けど、願いは聞いてくれるよな?
問題が解けたら願いを聞いてくれるって言っただろ?」
テウンの言葉に、ボラは頷く。
「どんな願いにしようかいろいろ考えたんだけど・・・」
テウンは指輪のケースを差し出す。
「受け取ってくれ」
ボラはどうしていいかわからない・・・
「今すぐ結婚しようっていうんじゃない。
俺がもうちょっと落ち着いて、お父さんの許しをもらえたら・・・
そしたら、俺たち結婚しよう。
気が早いっていうのはわかってるけど、
おまえへの願いは、いくら考えてもこれしか浮かばなかったんだ。
受け取ってくれるよな?」
テウンは照れる。
ボラは不機嫌そうに立ち上がる。
「ボラ、どうしたんだよ?俺が何か悪いことしたか?」
テウンはわけがわからない。
「わからないの?おかしいんじゃない?
私達が結婚する?なんで私達が結婚なんか?」
ボラは冷たく突き放す。
「だから、いつか・・・ 」
テウンは必死にとりなす。
「イヤよ、私は誰とも結婚しない。特にあんたとは絶対しない」
ボラは冷たい目でテウンを一瞥し去って行く。
呆然とするテウン。

部屋に入るなり荷造りを始めるボラにスンニは驚く。
「ボラ、何でこんなことするの?」
スンニは必死に引き止める。
「何してるんだ?」
テウンがやってくる。
「家に帰るの」
ボラは冷たく言い放つ。
「急にどうした?俺がさっき言ったことが重荷だったなら、ごめん。
軽はずみだった」
テウンは心から告げる。
「それだけじゃないわ」
ボラは言い放つ。
「じゃあ、何だ?」
と問われ、ボラは言葉に詰まる。
「俺が納得する理由を言えないなら、何があっても帰さない。絶対に行かせない」
テウンの言葉に、ボラは何もいえなくなる。
「ほら、言えないじゃないか。おまえが行く理由がないだろ?
ボラ、もうやめよう。もうやめてくれ」
テウンは懇願する。
「疲れたからよ。こんな暮らしはもう我慢できないの。
私の口からそこまで言わなきゃならないの?
こんなこと言ってお兄ちゃんを傷つけたくなかったけど、
私もう、働くのも飽きたし、狭い部屋にいると息がつまるし、
お兄ちゃんに会うためにジムを行ったり来たりするのにも疲れたの。
私には合わないのよ。もう、こんな暮らしはイヤなの。
この前、話があるっていったでしょ?
この話をしたかったけど、どうしても言えなかった。
お兄ちゃんがガッカリしても仕方ないわ。
そうよ、私はそういうヤツなの」
ボラは去ろうとするが、テウンはボラの前に立ちはだかる。
「どいて」
「イヤだ」
「どいてってば」
「絶対に行かせない。おまえが疲れたって言っても、俺はおまえを放さない。
自分勝手だって言われてもいい。ひどい奴だって罵られてもいい。
誰がなんて言っても、おまえを放さない。
おまえを幸せに出来なくても、おまえが俺のせいでどんなに疲れても、
もうおまえを手放すなんて出来ない。
こんな風におまえを行かせたくない」
テウンは必死に訴える。
「それでも、帰るわ」
ボラは涙を流す。
「本当に行くのか?おまえ・・・本当に行くんだな?」
テウンはボラの腕をつかむ。
ボラはテウンの手を振りほどき、去って行く。
泣きながら病院へ向かうボラ。

「ボラさん、やっと来ましたね。ドゥックさんには 言って来たの?」
ボラは答えない。
「お父さんには僕から話します」
ゴヌは言う。
「ありがとう」
ボラは言う。
「覚悟は・・・ 出来てますね?行きましょう」
ゴヌはボラを支えて、病院へ入って行く。

「ボラ、大丈夫か?」
知らせを受けたジャンスが、血相を変えて病室に飛び込んでくる。
「配するな、パパが助けてやる。
パが助けてやるから、何も心配しなくていい。
任せておけばいいから、心配するな」
ジャンスはボラの涙を優しく拭ってやる。

「これからは、呼吸不全や心臓麻痺が心配です。
ガン細胞はもう被膜に転移していて、小さな衝撃でも発作を起こしかねません」
ゴヌはジャンスに告げる。
「助けてくれ、何としても助けてくれ。頼む」
ジャンスはゴヌにすがる。

携帯にテウンからの着信が。
携帯のバッテリーを外すが、今度はポケベルが鳴る。
テウンからのメッセージを聞くボラ。
’ボラ、ボラ・・・ キム・ボラ。行くな、行くな。ボラ。行かないでくれ’
メッセージを聞いたボラは居た堪れず、病室を飛び出す。
「ボラさん、どこへ行くんです?」
ゴヌに止められる。
「ゴヌさん、私行かなきゃ。お兄ちゃんを一人置いて来るべきじゃなかった。
何も言わずに来るべきじゃなかった・・・」
ボラは泣き叫ぶ。
ゴヌの制止をふりきりボラは走り出すが、そのまま倒れてしまう。

ボラはストレッチャーで運ばれていく。
「ボラさん、しっかり!意識がありません」
看護士がゴヌに告げる。
「ボラさん!」
ゴヌが叫ぶ。

「トゥンナム!ボラはどこだ?ボラはどこなんだ!」
テウンが血相を変えて飛び込んでくる。
「ハン君、ボラは集中治療室に・・・ どうしよう、どうしたらいいの・・・」
スンジャはうろたえる。
「先生、嘘でしょう?ボラがガンだなんて嘘でしょう?
あいつがなんで急にガンなんです?なんで急に・・・」
ドゥックはゴヌに訴える。
「落ち着いて聞いてください」
ゴヌはたしなめる。
「トゥンナムが勘違いしてるんですね?そんなはずありません。
先生、ちゃんと話してください。先生は知ってるんでしょう?
俺には信じられません。いえ、信じません。
ボラはどこですか?ボラに会って確かめなきゃ」
テウンは無理矢理部屋に押入ろうとする。
「ドゥックさん、今は入れません」
ゴヌはテウンを止める。
「放せよ、ボラに会わなきゃ!」
テウンは叫ぶ。
「ドゥックさん、今は入れないんです・・・」
ゴヌは悲痛な表情を浮かべる。
「放してくれ!ボラに会うんだ!
放せ!放してくれ! ボラ!ボラ!ボラ!
放せよ!放せ! ボラ!ボラ!ボラ!」
テウンは泣き叫ぶ。


【一番下に、英語字幕ですが動画があります】
【レビュー】

もうやめましょうよ・・・
相手を想って、わざと冷たく突き放すとか・・・
’相手を想って’でも、そんな風に傷つけられて・・苦しくて、辛いですって・・・
冷たく突き放す演技も、観ていてうんざりです・・・

名ゼリフというか・・・
伏線がすばらしいわ・・・
ここにもスズランが出てくるとは・・・
そして、’素数’、’約数’の使い方も・・・
’カイ’も数学が好きだった、とか・・・ かなり手が込んでますわよね。

ボラの想いがせつないわ・・・
어빠(オッパ)を不幸にできない・・・ 助けて・・・
泣きすがるボラ。
어빠(オッパ)を一人置いてくるべきじゃなかった・・・
泣き叫ぶボラ。
自分が一番辛い時にあるのに、考えることは相手のこと・・・
愛か・・・
その尊さを感じずにはいられないわ・・・
そして、ジャンスの娘への愛。
見ていて辛すぎるわ・・・








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