女子高の怪談5 心中   A Blood Pledge 
 原題:女子高の怪談5 同伴自殺(心中) 여고괴담 5:동반자살 (ヨゴクィダン5 ドンバンチャサル)<2009>

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夜が更けた学校の聖堂。永遠の友情を血で誓った友人たちが、死ぬ時も一緒にと 心中を約束する。

だが、その日の夜。その中の1人のオンジュが投身自殺をし、それ以後、残された友人たちの元へ順番に背筋が寒くなる恐怖と謎の死が訪れる。

死でも破ることができない堅い友情の誓約は、血筋も凍るような恐怖になり、学校を血の海にしていく。
【予告編】
監督 イ・ジョンヨン <2009>女 子高の怪談5 心中

【イ・ユジン】
オ・ヨンソ
【イ・オン ジュ】
チャン・ギョンア
【ユン・ソイ】
ソン・ウンソ
【キム・ウニョ ン】
ソン・ミンジョン
【イ・ジョンオ ン】
ユ・シネ

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【レビュー&ネタバレ】
2009年6月公開。動員数は約65万人。
2009年の唯一のホラー映画。
しかも、囁く廊下、少女たちの遺言狐怪談ヴォイスに続く、美少女ホラーとしての人気シリーズの5作目。
それにしては、動員少なすぎ。

敗因の原因は、キャスティングか、それとも内容か?
毎回スターを輩出しているこのシリーズ。
ですが今回は、一人として存在感のある女優がいない。
誰もスターにはなれなそうで....
唯一オ・ヨンソは元スター。中学生の時に「Luv」というガールズグループでデビューしブレイク。
その後は、女優として脇役ばかり演じてきた。

何よりの敗因は中身でしょう。
なのに、なぜ◎だと?
良い作品が動員できるとは限らないということですね。

ひじょーにクオリティが高い。
チェイサーが「練りに練られたシナ リオ」と絶賛されていますが、mocaは納得いかない。
この映画のようなシナリオこそが、「練りに練られたシナリオ」と言うべき。
最後の最後までキッチリ楽しませてくれる。
どちらかといえばサスペンスで、それに多少ホラー要素が加わった内容。
それが逆に「単純にキャーキャー叫びたい」韓国人の性質に合わなかったとも言えますね。
謎解きは自殺の真相に迫っていく過程が丁寧で無理が無い。
観客を置いてきぼりにすることなど全くない。
自殺の真相が明かされた時、せつない余韻を感じる。
これが素晴らしい。
ちょっとした感動だ。
そして、ラストもホラーとしては完璧。
どのホラー映画も、意味深でありながらも、全く意味が理解できないラストばかり。
この映画は、この先の展開を誰でも容易く想像できる。
このラストも素晴らしい。

意味のわからないコリアン・ホラーが好きな方には不向き。
文学的要素のあるサスペンスがお好きな方にはお勧め。
女子高生の心理を見事に描いております。
その心理から発生した不幸。
ホラー映画にしなくても、十分楽しめる内容。
mocaはシリーズの中で一番好きです。(囁く廊下は観てませんが......)

キャスティングに、将来を期待できる女優を起用できなかったのが残念。



↓ 結末までネタバレ。ご注意 を ↓



ユジン、ウニョン、ソイの三人は一緒に自殺することを誓う。


血書をしたためたその瞬間、聖堂のドアを誰かが叩く。驚く三人。


ジョンウォンは姉オンジュとの待ち合わせのために生活館の前にやってくる。
しかしオンジュはなかなかやってこない。
その瞬間、屋上から誰かが落ちてきた。他でもないオンジュだ。
ジョンウォンは信じがたい事実に悲鳴を上げる。


オンジュの自殺の件で、ユジン、ウニョン、ソイは担任から呼び出され話を聞かれる。
オンジュはソイの中学からの親友だった。
だがソイは、オンジュの自殺の動機について心当たりがないと答える。
四人で生徒会室へいたが、オンジュがトイレに行くと言ってそのまま屋上から飛び降りたのだと説明する。
ソイはショックで吐き気をもよおしトイレへ。
顔を洗っていると、後ろから血に染まった手が伸びてくる。
気配に気づいてソイが振り向くと、そこには誰もいない。


ソイが教室へ戻るとオンジュの自殺の話題で持ちきりだった。
いつも一人で、無口で、いかにも自殺しそうだと言う生徒。
男にフラれたんじゃと言う生徒。もてあそばれ、捨てられたのだと。
成績も良く、家も裕福なのに自殺する理由は他にないと。
それを聞いたソイは憤慨する。
「あんたに何がわかる」と。
「あんたこそ、1年の時はベッタリだったのに、2年になってクラスが変わると無視したくせに」
女生徒は言い返す。


食堂で昼食をとり、食器の返却を並んで待つユジン、ソイ、ウニョン。
そこへジュヨンがやってきて、残飯をソイに浴びせる。
ただ黙っているソイ。
ユジンとウニョンはジュヨンらを制止する。
「ソイは悪くない。いいがかりつけないでよ」
しかしジュヨンは引かない。
「あんたらオンジュに酷い扱いしてたくせによく言うよ。悪くないですますわけ?自殺するような子じゃなかった」
ユジンは強気に言い返す。
「かなり親しかったのね。そのあんたが知らないのに、うちらが理由を知るわけが無い」
ジュヨンはピシャリと言い放つ。
「三人で口裏合わせて沈黙すれば、確かにわからないわね」
ユジンは憤慨し、ジュヨンの頬を叩く。
「ジュヨン、こんなことで私に勝ちたいわけ?あんたは永遠に私の下よ」
ユジンは言い放つ。


「昨日、あそこへオンジュに言ったの。まさか本当にやるなんて.... 会わなきゃよかった」
ソイは図書館の片隅で沈んでいた。


ソイはオンジュの葬儀をひっそりと見守る。
その姿をオンジュの妹ジョンウォンがみつける。
姉に何があったか問い詰められるオンジュ。だが、何も知らないとつっぱねる。


オンジュとジョンウォンと三人で楽しく過ごしていた日々を思い出すソイ。


「私、他には望まない。うちらが今のようにずっと仲良く、幸せであればいい」
オンジュはソイにつぶやく。
「2年になったら転校するとでも?」
ソイはオンジュのそんな言葉を笑い飛ばす。
「愛だって変わるの。友情だって保証はないわ」
オンジュは告げる。
ソイは大事にしていたMP3プレーヤーをオンジュの首にかける。
「ダメだよ。音楽が好きな子がMP3なしでどうやって暮らしていくの」
オンジュは拒む。
「うちらの友情が変わらない証よ。これを失ったら、私も失うの」
ソイは微笑む。
「私たち、同じ日の同じ時間に一緒に死ねるかな」
オンジュはつぶやく。
「無理に決まってるわ」
ソイは呆れる。


ソイは自分の手から血が流れる幻覚を見る。

ソイは耐えられなくなる。
ユジンらに本当のことを話そう。そうすればオンジュも許してくれると懇願する。
「あんたの気持ちは理解できる。私だってそうしたい。けど無理よ」
ユジンは告げる。
「警察でも知らないと、自分で言ったんだよ?覚えてないの?ユジンも私も同じく証言したのに今更嘘だと言えと?」
ウニョンも拒む。
その瞬間、聖堂のロウソクが一斉に消える。
驚くウニョン。
「真実が明らかになれば転校や退学させられるかも。一生惨めに生きなきゃいけないかもしれない。
今日のみんなの態度見たでしょ。
昨日オンジュと一緒にいたというだけで、変な目で見られた」
ユジンは説得する。
「一人だけ善人ぶらないで!私やユジンだって気持ちは同じよ!」
ウニョンは怒鳴りつける。
「オンジュがソイを本当に好きならば、きっとわかってくれるわ」
ユジンはソイに言い聞かせる。


ユジンは校長に呼び出される。
この学校では、学年1位の生徒が聖堂の鍵を管理した。
成績の落ちたユジンに鍵を返すよう命じるが、ユジンは拒む。
「次の試験では絶対に期待を裏切らない」と。
しかし前回の試験でもユジンは同じことを言ったのだ。
「今まで1位でない生徒が鍵を持ったことはなかった。あなたは特例だったの」
校長は有無を言わさず鍵を返却させる。


試験の結果が発表される。1位は亡くなったオンジュだった。
「1位なのに、死ぬことなかったのにね」
女生徒らは口にする。


食堂でオンジュの噂をミミにしたソイらは愕然とする。
オンジュは妊娠したせいで自殺をしたのだと。
ソイはユジンらを人気のない場所へ呼び出す。
「誰が噂を流したの?!」
ソイは問い詰める。
「そんなに信じられない?秘密を守るって約束したでしょ」
ウニョンは反論する。
「敏感にならないで。自殺した子に噂はつきものでしょ」
ユジンは穏やかに諭す。
その瞬間、ウニョンはオンジュの霊を一瞬見たような気がする。


教室に戻ろうとしたソイを待ち受けていたのはジョンウォンだった。
「姉さんが妊娠したと噂を流したのは、あんたでしょ」
ジョンウォンは問いただす。
「嘘つかないで!姉さんと屋上に一緒にいたのはわかってる。先輩が殺したんでしょ?」
ジョンウォンは言及する。
「何を聞いたか知らないけど、誤解よ」
ソイは反論する。
「だったら一緒に屋上に来て。屋上で誓って!姉さんが最期にいた場所で」
ジョンウォンはソイの手を引くが、ソイは拒む。
「自分の言葉に責任を持てないの!?姉さんの部屋を全て探したけど、死にたいという言葉はなかった」
ジョンウォンは言い放つ。
「もうやめて。こんなことをして姉さんが生き返るの?」
ソイはとがめる。
「私だってわかってる。燃えて肺になったんだもの。生き返られないって....」
ジョンウォンはつぶやきながら、一人で屋上へ向かう。


ジョンウォンは屋上から、姉が落ちた場所を覗き込む。
すると、血まみれの腕がジョンウォンを引き戻す。

結んでいた髪を解き、長い髪を風になびかせるジョンウォン。
涙を流す。
「ジョンウォン、ごめんね。姉さん、どうしてもソイと一緒にいてあげたいの」
ソイがオンジュに贈ったMP3から姉の言葉が流れる。


ソイは、過去の出来事を回想する。
放課後の生徒会室。
「土曜日にギホ오빠とクラブへ行くと誰かから聞いたみたい。行きたいってジュヨンが騒いでた。
ジュヨンはまだ自分がメンバーだと錯覚してるみたいね」
ウニョンは告げる。
「無視しなよ」
ユジンは告げる。
帰宅しようとユジンが生徒会室のドアを開けると、廊下でオンジュがソイを待っていた。
しかしソイはオンジュを無視する。


ギホらとプールへ行ったり、クラブに行ったり...
ギホはソイに関心を見せ、二人は体の関係を持つようになる。


しかしソイは妊娠してしまった。
学校までギホの母が訪ねて来て、ソイを無理矢理車に乗せる。
お腹の子を処理するようにと。
ソイはギホを責めるが、ギホに信じられない言葉を浴びさせられる。
「お前が妊娠したのに、俺のせいにするな!お前が注意しろ。何か必要なものがあれば엄마(オンマ)に言え」
そう言って立ち去っていた。
呆然とするソイ。


ある日オンジュがソイの家を尋ねる。
「ユジンやウニョンは、あなたには合わない」
オンジュは諭す。
「今の私には、あの子たちが必要なの」
ソイは訴える。
「あの先輩のためでしょ。彼とも、最後までうまくいくとは思えない。あんたと同じように彼の心も変わるのよ」
オンジュは言い放つ。
ソイは憤慨してオンジュを追いかけしてしまう。
「むしろ、私が不幸になれと願ったらいい」と。


ソイはブランコから飛び降りる。
お腹の子を流産させようとしたのだ。お腹を抱えてうずくまるソイ。


ソイがオンジュの席に座っていると、ジュヨンがやってくる。
「私の席を奪ってユジンと楽しくやって、オンジュをないがしろにしてくせに。
なぜユジンが2年になって、あんたをメンバーに加えたと思う?
オンジュのせいよ。オンジュが1位になれないように。
あんたのせいで死んだの。あんたが殺したの!」
ジュヨンは言い放つ。
ソイは無言で教室を後にする。すると、ジュヨンの悲鳴が。
血まみれの手がジュヨンを襲う。
ソイが慌てて教室へ戻ると、ジュヨンの姿は消えていた。カーテンだけがユラユラと揺れていた。
(ジュヨンは死んだのでしょうか)


ギホの母もオンジュに襲われた。


ウニョンはオンジュの自殺について噂している女生徒に告げる。
「あの日ソイはオンジュと一緒にいたの。一緒に死のうとしたのに、オンジュだけが死んだ」
そう言ったウニョンの前に、怒ったオンジュの幽霊が。
オンジュの幽霊に恐れをなしたウニョンは、ユジンとソイに告げる。
オンジュの幽霊を見たと。


その時、またもや窓からオンジュの霊が覗き込む。
ウニョンは悲鳴を上げる。
ユジンが慌てて窓の外を覗くと、ジョンウォンが意味深気に教室を見上げていた。


ジョンウォンはソイにMP3を返しに来る。
しかしウニョンの逆鱗に触れる。
「髪を姉さんのように解けば、勘違いして恐れるとでも!?」
髪をつかまれるジョンウォン。
「あんたのせいよ。あんたが皆を苦しめてるの。あの日オンジュと屋上で何があったか言って」
ユジンは言い放つ。
「それはどういう意味!?」
ソイは反論する。
「なぜ嘘をついたの!」
ジョンウォンもソイを責め立てる。


「オンジュがもう一度戻ってきたの。私やあんたを連れて行くために」
ウニョンは本気で恐れる。
ユジンはオンジュは死んだと諭すが、ウニョンは聞き入れない。
「死ねば、全ての真実を知ることができるのよね」
ウニョンはオンジュが真実を知り怒っているのだと恐れる。
異常に脅えるウニョンから真実が漏れることを恐れたユジンは、ウニョンを倉庫に閉じ込める。


今度はユジンがオンジュに襲われる。
パソコンの画面からオンジュがユジンの頭を掴む。
悲鳴を上げるユジン。
慌てて倉庫に向かうユジン。しかしウニョンはいなかった。


ウニョンはシャワー室へいた。
オンジュが倉庫から出してくれたのだと告げるウニョン。
「オンジュに全てを話したわ」
その言葉にユジンは激怒する。
「まだ間に合う。真実を話そう。全てを話したらオンジュは何もしないって約束してくれたの」
ウニョンはユジンに懇願するが、ユジンは受け入れない。


ウニョンは屋上へと向かう。
「私、もう怖くないの。オンジュがそばにいてくれるって言ったの。あんたも知ってるでしょ?
アッパが殴るたびに痛くて死にたかった。死にたいけど、怖かった。
もうあの気が狂いそうな家に帰られなくてもいい...」
ウニョンは微笑むと、屋上から飛び降りる。


ユジンは校長室へ忍び込み、聖堂の鍵を探す。
するとそこへジョンウォンが鍵を持って現れる。
「鍵がないの?」と。
「なんであんたが持ってるの!」
ユジンは言い放つ。
「姉さんのものだから」
ジョンウォンは言い放つ。
「どうして屋上には四人でいたのに、どうして二人だったと言ったの!」
ジョンウォンは問いただす。
「私らが一緒にいたと誰から聞いたの!」
ユジンは問う。
「オンジュ姉さんから」
ジョンウォンの言葉を聞いたユジンは、安心してまた嘘を吐く。
「真実を言っただけよ」
そして、マリア像に手を伸ばす。
「いつまでそうやって嘘を吐き続けるの!死んだ人に申し訳なくないの?」
ジョンウォンは言い放つ。
「何が望みなの?ウニョンのように屋上から飛び降りて欲しい?」
ユジンはそう言いながら、ジョンウォンに歩み寄る。
「真実を話して」
ジョンウォンは言い放つ。
その瞬間、ユジンはマリア像でジョンウォンを頭から殴りつける。
気絶したジョンウォンにユジンは囁く。
「愚かなオンジュが、ソイの代わりに死んだの。それが真実よ」


聖堂の鍵を手に入れたユジンは、あの日したためた血書を捜し燃やしてしまう。


ユジンはオンジュの席に座っているソイの元へやってくる。
「さっきはごめん。屋上で一緒にいたことを他の人に知られそうで嘘をついてしまったの」
ユジンは謝る。
「ウニョンは自殺したのよ」
ソイは責める。
「オンジュが殺したのよ」
ユジンは反論する。
「そんなはずはない。そんな子じゃない」
ソイも反論する。
「もう人間じゃないの。あんたが知るオンジュじゃないの」
ユジンは訴える。
「次は私が殺される。そして、あんたも」
ユジンの言葉に、ソイは動揺する。
ユジンはソイを聖堂へ連れ出す。オンジュとウニョンに許しを乞おうと。


しかしそれはユジンの嘘だった。
ユジンはソイを殺そうと、この聖堂に連れてきたのだ。


一緒に死のうと計画したあの日。
ウニョンは父親からの暴力で、ユジンは成績が下がったことで、ソイは妊娠したことで死にたいと口にする。
ソイがギホの子を妊娠したことを初めて知ったユジン。


ユジンは一緒に死ぬ気などなかった。
心中を利用して、ソイだけ死なせる計画だったのだ。
ユジンはウニョンに計画を告げる。
「1、2、3で、ソイだけ飛び降りればいい」と。


ユジンはマイクのコードをソイの首に巻きつけ、締め上げる。
「あんたが死ねば、ギホ오빠は私のところへ戻るはずだった。あんたが私の人生を台無しにした」
ユジンは言い放つ。


その時、ジョンウォンが現れる。
歩み寄るジョンウォンに恐れをなすユジン。
「あんたは誰なの!オンジュ?それとも、ジョンウォン?」
ユジンは問いただす。
その瞬間、ジョンウォンの体から血まみれのオンジュが離脱する。


「私は悪くない... ソイが오빠を奪うから....」
少しずつ後退していくユジン。
その時、後ろから誰かがユジンの体をドアに押し付ける。
ウニョンの霊だ。
前からはオンジュの霊、後ろにはウニョンの霊。


意識を取り戻したソイ。
「オンジュ、もうやめて」
ソイは訴える。
今度はユジンの首にマイクのコードを巻きつけ吊り上げられる。
そして、聖堂の鍵が首に刺さり、ユジンは息絶える。


オンジュが死んだあの日。
ソイはオンジュの元を訪ねた。
「毎朝会いに行こうと思ったけど、許してもらえなそうで行けなかった」
ソイは告げる。
「私にそんな資格はないわ。許せなくて、わざとギホ先輩の話をしたの」
オンジュも告げる。
「あなたをそんな風にさせた私が悪いの」
ソイは自分を責める。
「あなたが戻ってくると、いつも信じてた。これでまた、昔のように過ごせるじゃない」
オンジュは優しく告げる。
しかしソイは、それはできないと否定する。
「妊娠したの。自殺するわ」
ソイは告げる。
オンジュはソイの自殺を必死に止める。他に方法があると。
「生まれて一生不幸に生きるなら、生まれてこない方がいい。この子と死ぬしかないの」
ソイは聞き入れない。
「あなたに初めて会った時から大好きだった。死んでも忘れない。
自殺を約束した日が今日なの。あなただけには伝えていきたかった。だから、会いに来たの」
ソイは告げる。


ソイら三人が聖堂へ向かう。
オンジュは妹のジョンウォンへのメッセージをMP3に録音する。
「ごめんね。私、どうしてもソイと一緒にいてあげたいの。
もし、あなたがこのメッセージを聞いた時には、私は既に死んでるわ。悲しんだり、ソイを恨んだりしないでね。
姉さんは、ソイと一緒に死ねて幸せなの。
私たちは永遠に一緒にいると誓った親友なの。愛してる。私の妹...」

オンジュは聖堂のドアを叩き、ドアを開けさせる。
「一緒に死にに来たの」
オンジュは告げる。
ソイは「話にならない」と必死に止めるが、オンジュは聞き入れない。
「私が一番愛する親友と一緒に一緒に死ぬと約束したの」
オンジュは告げる。


ソイはオンジュをみつめる。
オンジュは自分の決意を示すかのように、穏やかな笑みを浮かべる。


四人は手をつなぎ、屋上の淵に立つ。


「1、2、3....」
その瞬間、ユジンとウニョンは後方へと倒れこむ。
飛び降りようとしていたソイは、ユジンとつないだ手に後ろに引き込まれそうになる。
それを見たオンジュは、自分と手をつないでいたらソイも下へ落ちてしまうと、
微笑みながらソイの手を離し、一人で落ちて行く。

それが、オンジュの自殺の真相だ。


「ごめんね...」
ソイはオンジュの頬に触れる。
「ずっと会いたかった。でも、私が現れたら、あんたが怖がると思って...」
ソイはオンジュの言葉を遮るかのように、抱きしめる。
「ごめん... 本当にごめんね。もう、あなたを寂しがらせない。これからは永遠に一緒よ」
ソイは告げる。


二人はしっかりと手を握り、屋上から飛び降りようとする。


しかし、オンジュはまたもや自ら手を離してしまう。
そして、オンジュの手を求めるソイの手を、ジョンウォンがしっかりと掴む。


「もう二度と現れないわ」
オンジュは微笑んで告げる。
「一緒に行こう」
ソイは告げるが、オンジュは首を横に振る。
「私の妹を頼むわ。これからは、あんたがジョンウォンの姉さんよ」
そう言ってオンジュは去って行く。
オンジュの姿を、手を取りながらみつめるソイとジョンウォン。

とある日。
ギホが予備校で身だしなみをチェックしている。
するとそこへ一人の少女が現れる。ギホが少女を好きなことは明らかだ。


そして、エレベーターに乗り振り向く少女。
それはオンジュだ。


オンジュは意味深な微笑みを浮かべながら、エレベーターの中へ消えて行く。

END
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