少女と泥棒 A girl and thief
 原題:少女と泥棒 소녀와 도둑(ソニョワ トドゥク) <2002.5.12>

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下流人生を生きるチンピラ青年ユビン(キム・レウォン)は、財閥家へ盗みに入る ものの失敗し、逃走し ようとしたが、偶然、自殺を図った車椅子の少女ス(イ・サンイン)を見つけ生命を救う。スはユビンに自分をなぜ助けたのかと責め、責任を負うことを要求 し、金が必要だったユビンは、スの運転手として働くことにする。 一緒に過ごしながら奇妙な愛を育むが、スはユビンを偽悪的に苦しめる。ユビンはスを見捨てようとするが、チンピラの兄貴分の強圧により仕方なくスの家に残 ることになる。ユビンは、スの家の情報を流すよう強圧されたのだ。しかし、盗みに入るが失敗し、共犯の誤解を受けたユビンは逃走する。そんなユビンに、ス は自分も連れて行ってと哀願する。ユビンはスを連れ、自分を捨てて家を出た母を探す旅に出る。
演出 チョン・ソンヒョ <2000> コッチ、<2001>純情、<2002>少女と泥棒、 <2003>真珠の首飾り、<2006>十九の純情
[ いづれもTVドラマ ]

出演

キム・レウォ ン(金來元)

<1998> 男の香り、<2000>ハーピー、<2000>プライベートレッスン 青い体験、 <2002>少女と泥棒
<2002>2424 (イサイサ)、<2003>アメノ ナカノ青空(...ing)、< 2004>マイ・リトル・ブライド(幼い新 婦)
<2005>ミスター・ソクラテス、<2006>ひ まわり、<2007>花影(日本映画)、<2009>仁寺洞スキャンダル

イ・サンイン

<2002>少 女と泥棒、<2002>2424 (イサイサ)、<2003>ラ ブストーリー、<2003>コックリさん、
<2006>蒼空へ...

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【レビュー&ネタバレ】
KBS 'ドラマシティ' で放送された1時間ドラマ(正確には50分)
ドラマシティの作品には、哲学的なものが多く、深い。
この作品も、人間の醜さというものを皮肉った作品。
スが札束をバラ撒くシーンでは、あまりにも人間の本質というものをリアルに描いていて、
苦笑するしかない。
あれこそ、まさに人間の本質!
だからこそ、泥棒だけれども、善良な主人公ユビンの存在というものが浮き立つわ。
罪は犯さなくとも心の濁った人間と、罪は犯せども心の清いユビンが対照的。
そして、そのユビンの本質も、人間の本質というものも、知りえているヒロインの父。
この作品は単発モノではなく、連続ドラマで見てみたかったわ。

単純なラブストーリーではあるのだけれども、ちょっと欲張りすぎちゃいましたね。
1時間につめこみすぎ。
両親を失った交通事故以降、歩こうともしない財閥令嬢。
自殺未遂を図るほど、この世にうんざりしている(のか?詳しくは描かれていないのよね)
金持ちだからこそ、人間の卑しさというものがよく見えるのかもしれませんが。
そして、幼い頃母に捨てられ、今は泥棒で生計を立てる青年。
母への恨み、そして、和解。
そんなものまで織り込んでるものだから、ちょーっと薄っぺらくなっちゃいましたね。
実際には、こういった互いに心に傷を持つ男女が惹かれあうことはよくあることですが、
ドラマなら、その辺りを丁寧に描いて欲しいもの。
1時間ドラマでは無理なのか?

キム・レウォンのラブストーリーは、どれを見てもステキで、
この作品も、ヒロインが羨ましくなることでしょう。
ヒロインには、<ラブストーリー& gt;で、
チョ・インソンに恋するソン・イェジンの友達スギョンを演じたイ・サンイン。
この子がヒロインだなんて...............................
どー見ても、ヒロイン顔じゃあ、ないでしょう?
この子がもう少し薄幸の美少女だったら、もう少し楽しく見れたのに。
mocaが納得いくヒロインって、本当に少なすぎ...................

スの兄に、ドラマ<バリでの出来事>で、チョ・インソンの兄を演じたキム・イル(김일우)
スの父は、同じくドラマ<バリでの出来事>で、チョ・インソンの父を演じたキム・インテ(김인태)
ここであの親子が見れるとは!
<バリでの出来事>は2004年の作品ですので、このドラマの方が先になるわけですが。
このドラマでは、兄も父も善良な人間なんですよ。
ただのいい人というわけでもなく、人間の本質というものをよくわかっている思慮深い父と、
理解が深い妹想いの兄。

キム・レウォンの兄貴分には、イ・ジョンヨン(이정용)
ドラマ<ホテリアー>で、レストランの料理人。他にも見た気がしますが........

そして、mocaのめちゃお気に入りをめっけ!
キム・レウォンの父を演じたイ・ビョンチョル(이병철)



たぬきみたいで可愛いのー
ちょーmoca好みのおぢさん。見てるだけで癒されるわ。
最期のピエロ姿も、あまりにも可愛すぎて何度見ても飽きないわ。
この方、まったく出演作がなくて残念。
もっと見たいのにー


さて、ストーリーですが.........

泥棒に入った豪邸で、偶然その家の財閥令嬢スが自殺を図ったところに出くわしてしまったユビン。
自分が泥棒として捕まることなど考えもせず、救急車を呼び病院まで付き添うユビン。
そんなユビンを、スの父はスのボディーガード券運転手として雇い入れる。
しかしスは、自分の命をなぜ救ったのかとユビンを責め、見下した態度を取る。
そんなスに腹をたて、ユビンはスを見捨てようとするが、
「お前の問題は足じゃない。心だ」と、ユビンはスに言い放つ。
少しずつユビンに心を開き始めるス。
今まで見向きもしなかったリハビリにも励み始める。
そんな時、ユビンの兄貴分がユビンを脅迫してきた。
スの家に盗みに入るための手引きをするように。
仕方なく兄貴分の言いなりになるユビン。
しかし、土壇場で兄貴分を裏切ってしまう。
「私も連れてって。お願い」
逃走しようとするユビンに泣きながら哀願するス。
ユビンはスをバイクの後ろに乗せ旅に出る。
そこは、幼い頃に自分を捨てた母の住む町だった。
母の営む食堂の様子を伺うユビン。
店の客にホステスのように扱われる母を見て怒りが込み上げるユビン。
俺と親父を捨てておきながら、この程度の生活か?
母を詰るユビン。
そんなユビンに母を許すよう諭すス。
ユビンは母の部屋で、自分のために編んでいたセーターをみつけ涙ぐむ。
渡すこともできないのに愚かだと。
ようやくユビンの心の中の氷が解け始める。
「ハッピーバースデー。そのセーターが出来上がる頃、また来るよ」と、手紙を残して去っていくユビン。
一緒に食事をしたら、泣いてしまいそうだからと。
今回はこんなものしか買えないでごめんと、露天で買ったヘアピンを託して。

↓ 結末ネタバレ注 意↓


スを乗せバイクを走らせるユビン。
そこへ現れたのは、ユビンが裏切った兄貴分たち。
血まみれになるまで殴られるユビン。
スは通りかかる車に助けを求めるが、誰一人として止まってはくれない。
血まみれのユビンを見て泣き叫ぶス。
スは、家から出てくる時にバッグに詰めた札束をバラ撒き始める。
すると、今まで一台も止まることのなかった車が、次々と止まり始める。
大きな人だかりになり、兄貴分たちはそれ以上手を出すこともできなくなる。

時が流れ─

父と共にピエロの扮装でアルバイトするユビン。
そこへ、兄に車椅子を押されてスがやってきた。
なんと、スは自分の力で立ち上がったのだ。
「約束守ったわよ。オッパ」
みつめあうユビンとス。

END

スの家族が全面的にユビンに好意的なのも不自然で、
ラストにスの車椅子を兄が押してくるのも、出来すぎてて笑っちゃうわよねぇ。
1時間ですから、その辺の争いなんて描く時間はないでしょうけれど。
泥棒なのに、捕まりもせず堂々としてるのもね。
罪は犯せど...... 罪は犯せずとも....
それがこのドラマのテーマでもあるのでしょうけれど、やっぱり気になってしまうわね。
あの札束をばら撒くシーンはちょっとショック。
’情’の国、韓国なんて言うけれど、実態はこんなものなのよね.......
所詮人間なんて。ということね。





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