最後の狼  The Wolf Returns 
 原題:最後の狼 마지막 늑대(マジマク ヌクテ) <2004>

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強力係刑事チェ・チョルグォン(ヤン・ドングン)。犯人検挙のため、まんじりと もせず夜を明かし、飯を食べる時間も惜しくて三角のりまきを食べ、凶器を振り回す犯人の前でもおじけず、逃げる犯人の車にしがみつき、手錠をかけた超絶強 力係刑事。

しかし工事現場のエレベーターに閉じ込められ3日を過ごした時、「これは違う!」と思った。ノドの渇きと虚気の中で、壁の新聞紙が彼の目に映った。

「そこ に行きたい-江原道(カンウォンド)旌善郡(チョンソン)無為村(ムウィ)」
エレベーターを出ながら彼が吐いた言葉。
「今日から俺... 仕事しない」

チェ刑事にとってムウィ村は、まさに楽園。することといえば、獣たちの世話をし、草の名でも暗記して、木々の話相手になってあげること。

しかし予想できない強敵がいた。彼の名前はコ・ジョンシク(ファン・ジョンミン)。30歳を過ぎてようやくと巡査になった彼は、警察の英雄が夢だ。しか し、壮大な抱負とは裏腹に、配属された場所は全住民が30人にも満たないムウィ村。ソウルから優秀な刑事がやってくるという言葉に希望を抱いたが、チェ刑 事の怠け癖に失望 する。

そんなある日、ムウィ派出所に飛んできた1枚の公文書。住民が少なく犯罪発生率が低い派出所を閉鎖するという政府方針が立てられたのだ。閉鎖された派出 所の警官はソウルに配属。凶悪犯との戦争に投じるという。思い通りに仕事をしてみるのが願いだったコ巡査にとっては、空から降ってきたチャンス。逃げてき た犯罪の巣窟の中に復帰することになる危機に直面したチェ刑事にとっては、空が崩れる衝撃だ。

微笑みながら露骨にからかうコ巡査を後にし、チェ刑事はあることを計画する。果たしてコ巡査の反対を押し切り、チェ刑事は派出所を守れるだろう か。
【予告編】
監督 ク・ジャホン <2004>最 後の狼

出演

ヤン・ドング ン

<1999>ホワイト・バレンタイン、<1999>ダンスダン ス、<2000>海辺に行く、<2000>彼が駅で降りた
<2001>受取人不明、 <2002>海賊、 ディスコ王になる、<2003>ワイルドカード、 <2004>最 後の狼
<2004>風の ファイター、<2006>モ ノポリー、<2010>グランプリ、 <2010>離脱

ファン・ジョンミン

出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
2004年4月韓国公開。動員数は、4万8000人。
数字は最悪ですが、
2005年の福岡アジアフォーカス上映作品。
ならば.... と、思いましたが....
なぜこの映画を選んだのでしょう......... 理解不能。

mocaの笑いのツボは特殊なので、コメディーのレビューは慎重にしているつもりですが、
この映画は、mocaのツボ云々の話ではないと思います。
ドタバタ劇に関しては、こうような単純でバカバカしいのが好きな方もいるのかもしれませんが。
とにかくテンポが悪く飽きて仕方がない。
完成度があまりにも低い作品。
いろんなエピソードを詰め込んでおり、それが散漫になっただけで
何の効果も生んでおりません。
特に、コ巡査とトゥミ、クァンスの三角関係は、わかりづらく、面白みもなし。
この映画、いらないものだらけ。

ラストでは、いったい何がしたかったんだよ!
と、叫びたくなります。
お粗末。
あのオチも、なかろうて......

都会での生活に疲れた人が夢見るスローライフ。
それを守るためにチェ刑事が巻き起こす騒動は賛否両論でしょうけど、
チェ刑事のような人間の限界を超えた生活をしている人にとっては、
ソウルでの刑事生活は恐怖でしょう。
無為村はあまりにも平和で、見ているだけで癒されます。
これは確かに手放したくないですね。
チェ刑事の怠けぶりはおいといて....

無為村は実在する村です。
旌善郡といえば... ウォンビンの故郷であり、
ロケ地としては、「ガラスの靴」のテヒ・ユニ姉妹の故郷であり、
「君はどの星から来たの」のボクシルの実家、映画「火星に行った男」、「猟奇的な彼女」 など
たくさんのロケ地として使われております。

この映画でも、美しい自然に囲まれた風景を見ながら、
つかの間のスローライフ体験を楽しめます。

キャスティングは見事なんですけどね。
ヤン・ドングン&ファン・ジョンミンときたら、コメディーの最高峰を狙えることでしょう。
そこへチャン・ハンソンが引き締める効果をもたらし、
ヤン・ドングンとは、クァンキのベストコンビであったキム・ヒョンジュンが顔を添えます。
そして、顔を見るだけで笑いが込み上げるチョ・ヒボン。

なのに、俳優の持ち味が全く生かされておりませんでしたね。
もったいない.....
mocaとしては、滅多に拝めないキム・ヒョンジョンが見れて嬉しいのですが、
彼女のよさが全く出てませんでしたね。
キム・ヒョンジョンといえば、私の名前はキム・サムスンのヨンジャ役の方が有名になってしまいました。

【チェ・チョル グォン】
ヤン・ドングン
【コ・ジョンシ ク】
ファン・ジョンミン
【派出所長】
チャン・ハンソン
【トゥミ】
キム・ヒョンジョン
【クァンス】
チョ・ヒボン
【トクスリ】
オ・グァンノク
【クミパル】
オ・ダルス
【ムウィ寺僧 侶】
イ・ボンギュ
【シルヌン】
コ・チャンソク

そして脇役陣までも、実力者揃い。
青い自転車のオ・グァノク。オールドボーイ夏 物語優雅な世界の オ・ダルス
私たちの生涯最高の瞬間の イ・ボンギュ
正しく生きよう親切なクムジャさんのコ・チャンソク

なのに、なぜこんなにつまらないのか........


映画の大半は、チェ刑事が派出所を閉鎖させぬために奮闘する’ある計画’です。
犯罪発生率が低い... とあれば、検挙せねば!
しかし、スピード違反すら、この村では起きることがない。
困った末にチェ刑事がしたことは.....
事件の捏造、誘発.....(^-^;;
チェ刑事が計画したトンデモ事件で笑いを起こそうとするのがこの映画の狙いです。
しかし、そこまでしても、なかなか事件に発展しない。

そんな時、派出所の存続を巡って対立していたコ巡査を協力を得ることになるのです。
というのも、愛する恋人トゥミをクァンスの毒牙から守るため...
と思ったら、その辺が曖昧でわからないし、
で、ヨドンポ署の副署長が友達だと、配属してもらえるよう口利きしてやる、
というチェ刑事の嘘に負けたのか?
なんなのか、理由がよくわかりません。

そして、コ巡査の協力を得たチェ刑事らは、姑息な手段で検挙していくわけでございます。
ここも笑いどころのハズですが、まったく笑えず。
困ったもんだ。

そして、今度は....
実際に事件が起きるわけです。
無為村の寺に隠された宝を狙って、盗賊団が村に現れるのです。
そして、クライマックス!

↓ 結末ネタバレ、ご注意を!↓


怠け者と化したチェ刑事。
しかし、盗賊団に犬が撃たれたのを見て逆上。
その上、コ巡査まで撃たれてしまう。
刑事としての熱い血が蘇る!
そして、そこに.... なんと!野生の狼が現れた!!(なんなんだ、このオチは!)
盗賊団は狼をも撃ってしまう。
「最後の狼なのに!」
と、チェ刑事の怒りは爆発し、盗賊団をブチのめす。

そして.....

コ巡査とトゥミはソウルへ発つ。
(チェ刑事がトゥミにお金を貸したのって何だったんでしょう?単に優しい人だと示すため?)
無為村は、野生の狼が現れたということで、話題に。
その上、いつかチェ刑事が森で拾ったピアスは、高句麗時代のものだった。
古代の古墳までもが発掘され、無為村は大フィーバー。
こうして派出所は守られたが、チェ刑事はまたもや休む間のない忙しい日々へと戻ってしまう。
休みたーい!
END




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