恋愛の目的  Purpose Of Love 
 原題:恋愛の目的 연애의 목적(ヨネエ モクチョク) <2005>

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恋愛の目的

高校の英語教師ユリム(パク・ヘイル)は、1歳年上の美術教習生ホン(カン・ヘ ジョン)を虎視耽々と狙う。

あまりにも堂々と<恋愛>を要求するユリムは、可愛くもあり、しらじらしくもあり、ずる賢くもあるように見える。

ユリムは、<パートナー同士親睦を深めること>を口実に、二人きりで飲みに行き、その席でストレートに告白する。「一緒に寝たい」と。ところがこの女もし たたかだ。「私と寝たいなら、50万ウォン(約5万円)出してください」と・・・ 押し合い引き合い繰り返し、彼らはいつのまにか<恋愛>に突入してしまう。

そして、目的がなかった<恋愛>に目的が生じ始め、彼らの恋愛は複雑になってい く。果たして、彼らの<恋愛の目的>とは?

【予告編】
監督 ハン・ジェリム <2005>恋愛の目的、 <2007>優雅な世界

出演

パク・ヘイル (朴海日)

出演作品一覧

カン・ヘジョ ン

<2003>オー ルド・ボーイ<2004>美しい夜、 残酷な朝(割愛-Cut)、< 2005>南極日誌
<2005>恋 愛の目的、<2005>、親切なクムジャさん、 <2006>とかげの可愛い 嘘
<2005>トンマッコルへようこそ、<2007>ハーブ、<2008>うちにどうして来たの
<2009>キル・ミー、<2009>トライアングル、<2009>ガールフレンズ

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【レビュー&ネタバレ】
2005年6月に韓国公開された 「恋愛の目的」でございます。
韓国では大絶賛だったというこの映画、
2005年10月の東京国際映画祭コンペティション部門出品作 品でございます。
カ ン・ヘジョンの脱ぎっぷりが凄い!
オールド・ボーイの比じゃないわ・・・
ベッド・シーンの生々しいこと・・・
ラブコメなのか、メローなのか・・・
現代の若者の恋愛をリアルに描いた文学作品的なメローといったところかしら?
けれど、そんなに重苦しくなく・・・
コメディタッチで展開していくので、ラブコメに近いかも。

高校教師のユリムは、6年もつき合っている彼女ヒジョン(パク・クリナ)がいるにも関わらず、
教育実習でやってきた1歳年上のホンに初日からアタック。
頭の中には彼女を落とすことしかない。
しかも、ホンにつきあっている恋人がいることも承知の上。
無精ひげ緩めたネクタ イ、ホンを見る目のイヤラシイこと・・・
mocaはもう途中でギブアップしたくなりましたわよ・・・
それ以降も、とにかく ユリムのホンに対する執拗なアタックが続 いて、もうくどくて・・・
もう観てて気分が悪くなるわ・・・
ホントに途中でギブアップしたくなったわ。
ずっとこの調子か・・・?と、本当に憂鬱になってきたけれど、
後半からちょっとずつ面白くなってきて・・・
最後の方はちょこっと感動したり・・・
最初は<セックス>がユリムの目的で、
それが<セックス>してから、どんどん本気に変わっていくの。

「濡れました?濡れたでしょ?」
というユリムのセリフでイキナリ始まるこの映画。
のっけから度肝を抜かれるわ・・・・
学校の校庭にあるベンチに並んで掛けるホンに突然そんなことを言い出して・・・
「何を言ってるんですか」
と怒って立ち上がるホンに、
「ちょっと待って、今は立てないんです」
「なぜですか?」
「アソコが勃っちゃって・・・」
と、更に続き・・・

「別のことを考えればすぐに収まります」
というユリムに対して
「そんなにすぐ収まるものなんですか?」
と、あっけらかんと尋ねるホンもホン・・・

「ときめきやドキドキなんて、3ヶ月しかもたないよ」
と言って、ホンと恋愛したい!というか・・・SEXしたいのよね。
教育実習生のホンの指導担当になったユリムは、
親睦を深めよう、と二人きりで飲みに行きホテルに誘おうとするわ・・・
泊りがけの学校行事では、二人きりになった途端
ホンにベタベタベタベタ擦り寄ってズボンやパンツまで脱がせちゃって・・・
ホンはホンで、「私と寝たいなら50万ウォン(約5万円)払ってください」なんて言うし・・・
結局ユリムの強引さに押されて、二人はセックスしちゃうんだけれど・・・
けれど、ユリムもホン も、お互い恋人がいて・・・
ホンはユリムを避ける のだけれど
「結婚しようなんていつ俺が言った?恋愛したいだけなんだ。彼氏と別れなくてもいい」
と、都合のいいことを言って・・・・・
「なら、彼女と別れてからにして」と、ホンは拒むのだけれど、

ホンの一人暮らしのマンションまで押しかけて、

 君がいないと生きていけないんだ。じゃあ、猶予期間をくれ。
 君を忘れるための心の整理をする期間をくれ。
 と・・・・、初雪が降るまででいい、それならそんなに長くない、いいだろう?

ユリムは必死にホンを説得して
今度は、ホンが「じゃあ、私が忘れられなくなったらどうするの?」と・・・・

 そうしたら今度は俺が猶予期間をあげるよ。春まで?もっと?

目を輝かせながら調子のいいことを言う(笑)
「結構よ」と言ってドアを閉めようとするホンに
「大声出して騒ぐぞ!」と、結局中に入り込む・・(笑)

ホンは実は、学生時代 の手痛い失恋がトラウマになってい て・・・
朝になるまで眠ることができなくて・・・
恋人と一緒に眠っていても、やっぱり眠れない・・・
けれど、ユリムと一緒だとぐっすり眠ることができると・・・
ホンにとってユリムはそんな存在であると・・・
ホンは学生時代に助教 授と不倫をしていて、それが周りの噂に なってしまい、
教授の椅子のために保身に走った助教授が、ホンが誘惑したなどとデタラメを言って、
大学にいられなくなったホンは、大学を辞め他の大学を受けなおして・・・
だから、ユリムより1つ年上なのに、まだ教育実習生という有様で・・・
ユリムに、まだ過去の男を引きずっていると言われたホンは逆上して、

 引きずってる?あの男を?
 あの男の手足を切ってやりたい。
 あの男の妻や、罪のない子供たちも殺してやりたい。
 男はみんな同じ。私と寝たいだけ。あなたもそうでしょ?
 女の血を吸うゲス野郎。

そう言ってホンはユリムを罵るが、
八つ当たりするな、そいつに直接言え!と、今度はユリムが逆上してしまう。
その事実を知ったユリムは憤慨し、助教授のことを調べるよう、恋人のヒジョンに頼むの。
(なんでヒジョンに頼むかな・・・)
ユリムとホンの関係を怪しんだヒジョンは、
ユリムの学校の教師キム先生に相談してしまって・・・
怒ったユリムはヒジョンの元を訪ね、何で話したんだ?とヒジョンを責め殴ってしまう。
「なぜ殴るの?彼女が好きなのね?」
とヒジョンに罵られ、ユリムは自分でも気づかなかった気持ちに気づいてしまったのか・・・
否定することができなくて・・・今度はヒジョンに殴られてしまう。

そろそろネタバレよー


ユリムとホンのことも学校中知れ渡るようになってしまい、
ホンは学生時代の教授とのトラウマが蘇ってしまって・・・
今度はホンが助教授にされたことをユリムにしてしまう。
ユリムが職権を乱用してセクハラした、私はレイプされた被害者だと、
ホンは涙ながらに訴えて・・・
ユリムは警察に連行されて・・・・

ホンは自責の念か、眠 れない夜が続き・・・
テーブルの上には睡眠薬と水が・・・
学校の先生からの電話で、ユリムがクビになったと知らされる。

時が流れ・・・・
ユリムは学習塾の講師になり、毎日を過ごしていた。
帰ろうと塾を出たユリムに、「こんにちは」と、ホンがあっけらかんと声をかけてくる。

え゛?って感じでした わ・・・

先生になったのだと報告するホン。
よかったですね。おめでとうと、ユリムは(一応?)祝福する。
「そうでなくても、一度お目にかかりたかったので、本当に嬉しいですね」と、丁寧な挨拶をすると、
「ちょっと忘れ物をしました」と、学習塾の中に戻って行ってしまう。
掃除のおばさんに、「裏門はないか?裏門!」と、血相を変えて尋ねるが
「ないけど」と言われ、「미치겠네(ミチゲンネ:気が狂いそうだ!)」と大弱り・・・
結局、講義室に隠れてたばこを吸いながら、下で待っているホンが帰るのを見計らっているが、
そこに、「何してるの?」と、ホンが現れる(笑)
結局飲みに行く二人。

「おい!お前はなんで俺を訪ねて来ることができるんだ?お前はそれでも人間か?」
というユリムの言葉に・・・
「あなたが好きだから会いたくて尋ねてきたの」
と、しゃーしゃーと答えるホン。

 好きな男にあんたことができるのか?お前は酷い女だ!
 お前を首を絞めて殺したいが、私の手が汚れるから我慢してるんだ。
 今日以降、これからはお前とは絶対に会わない。
 道ですれ違っても他人のフリをしろ!声をかけたらブっ殺す!

と言われても・・・・

 私の目に映る男はあ なただけなの。

だと・・・・・

 お前、本気で言って るのか?もうお前にだまされない。
 あれ以来、女を信じることもできなくて・・・恐ろしくて・・・女とつき合うこともできない。
 お前が俺をこんな風にさせたんだ。

と言われれば・・・・

 だから、私が責任を取るよ。

と・・・・

 같이 자자.같이 자고 싶어. (一緒に寝よう。一緒に寝たいの)

今度は、出会った頃と逆転してるし・・・・(笑)

飲みに行ってからの展開は、映画とシナリオではちょっと違うのよね。
この辺りは、シナリオでは、朝まで飲んだ後、道を歩きながら繰り広げられるシーンで・・・

映画では淡々と会話 し、そのままフェードアウト・・・・

最近はぐっすりと眠れるようになったのだ と、・・・話すホン。
そうか?よかったな。 じゃあ、もう俺は必要ないな?
というユリムの言葉を聞きもせずに、ホンはユリムの腕に腕を絡めてくる。
「おい!離せ!」
とユリムは振り切ろうとするが、ホンは「そう、だから、ありがとう・・・」
と言って、ホンは涙ぐみながら微笑む・・・・

そして終わり、なんだけれど・・・

再会した後のやり取りはおかしくて笑えるけれど、
ユリムはいつの間にか本気でホンを好きになっていて・・・
それが伝わってきて泣けたから・・・
ホンが嘘をついてユリムが濡れ衣を着せられたのはやっぱり可哀想で・・・
あっけらかんとユリムの前に現れるホンは信じられないわ・・・
ちょっと映画のネタとしては面白かったけど。
シナリオのように、ユリムのおかげで眠れるようになった、ありがとう・・・
と言って、涙を流して終わったら・・・少しは共鳴できたかしら?
それもヘンな話よ ねぇ・・・
トラウマを抱えてるのにしたたかなホン・・・
それが現代の若者の恋愛をリアルに描いた末の結論なのでしょうか?




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