オープン・エンディッド
 原題:オープン・エン ディット 오픈 엔디드 (オプン エンディドゥ)  <1999>

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ソウルの建築大学に通うサンホ(イ・ミヌ)は、喫 茶店で恋人と別れて涙を流す 女性を目撃する。その後、故郷の済州島でサンホはその女性と再会。立ちくらみで倒れたところを助けたサンホは、母ジュンヒが営む海辺の食堂へと女性を連れ て行く。彼女の名はジャヨン(イ・ミヨン)。宿を探すジャヨンをジュンヒは家の離れに泊めるが、ジャヨンは辛い秘密を抱えていた…

出演

イ・ミヨン (李美妍)

<1997>モー テルカクタス、<1998>囁く廊下~女校怪談~、<1999>我 が心 のオルガン
<1999>ラブストーリー オープン・エンディッド編、 < 2001>インディアン・サマー、 <2001>黒水仙
<2002>純愛中毒、<2005>タイフーン、<2007>肩ごしの恋人

イ・ミヌ

<1995>初恋白書、<1995>愛するのにいい日、 <1998>A+生、
<1999>ラブストーリー オープン・エンディッド編、 <1999>ミステリー・オブ・ザ・キューブ、<1999>疾走、
<2001>ゲーマー

<ラ ブストーリー>シリーズ
1話: ひ まわり  
イ・ビョンホン、イ・スンヨン、キム・ソナ 
ストー カーの屈折した独占欲と執着。<愛とは、こうあるべきだ>を前提に始まる恋。
2話: メッ セージ    ソン・スンホン、 チェ・ジウ、チャ・スンウォン
愛なん て信じないナンパ男と、愛を信じる純情な女がポケベルを通して恋 に落ちていく。
3話: 遺 失物   ホ・ジュノ、ソン・ユナ、ユ・ジテ
逃した 恋は決して戻らない。過去に対する執着から、すぐそばにある愛に気づかない女の話。
4話: オー プン・エンディット   イ・ミヌ、イ・ミヨン
不治の 病に侵された女と6歳年下の男。愛するあまり、2人は最後まで告白することができない。
5話: ロー ズ イ・ ギョンヨン、キム・テヨン、キム・ジョンヒョン
指名手 配された男の娘と刑事が恋に落ちるが…
6話: ミ ス・ヒップホップ&ミ スター・ロック ペ・ドゥナ、シン・ソン ウ、ソ・ジソプ
世代だ けでなくイデオロギーや考え方の異なる2人の恋。
7話:  不 眠症、マニュアル、そしてオ レンジジュース クォン・オジュ ン、キム・ヒョンジュ
マニュ アルどおりに行動する女と、恋愛漫画を何百編も描いた漫画家のラブコメディー。
8話:  記 憶の主人 キム・テウ、パク・サンア
心臓移 植を受けた女性が、死んだ女性の記憶まで受け継いだ物語。
韓国のTV曲<SBS>が 日本語字幕付のストリーミング放送を開始したわよ。
この<ラブストーリー>シリーズも視聴できるわよー
1話が1000ウォン。今日の為替レートだと、<126円>くらいよ。
決済方法はクレジットカードのみ。
日本のストリーミング視聴だと、1話300円はするでしょう?お得よね?
利用方法は、mocaにわかる範囲で載せました。

韓国SBS ドラマ視聴 方法

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【レビュー&ネタバレ】
SBS のTV映画「ラブストーリー(러브 스토리)」の第4話でございます。
1話完結、全8話のオムニバス。
1話が1時間の2部構成でございます。

1部:1999.12.22 放送
2部:1999.12.23 放送

オープン・エンディッ ドというのは
<初めと終り、誕生と死>の意味と、
空間活用を自分勝手に決めるという 意味を持った建築学専門用語。
自分の心を閉めたり、開けたり、
自ら決めるという意味もここに含ま れる。
愛は心の中に家を建てることのようだ。あいたところに柱を下げ空間を満たしながら自分の 方式どおり完成していくものだ。私が愛した人は私を愛さなかったが、それでも私の心の中には美しい 記憶として残っている。

まず始めに、「イ・ミヌ」って誰?まさか・・・神 話のミヌじゃないわよね?
などと、おバカなことを考えたmocaでございます。
もちろん、神話のミヌなどでなく・・・出て来た男は子豚顔・・・・
まさか、これがイ・ミヌじゃ?と、思ったら大当たり
でも、見ているうちに・・・男は顔じゃないわーと、思わせるほどステキに見えるのよー
これまでの献身的な男にありがちな、女に振り回される男ではなく・・・
男らしくて、包容力があって、行動力があって・・・純朴で・・・
ラストシーンでは、本当にせつなくなりました・・・
この<ラブストーリー>シリーズの中では一番泣けるであろう韓流の王道です。
(とは言っても、他の 王道映画の方がずーっとよいですわよ)
どのあらすじを見て も、ジャヨンが死ぬことは書かれてい て・・・
それがわかっていながら・・・死に向かって行く過程は胸が痛いわ・・・・
オススメするほどは泣けないけれど、なんだか心の中に残るドラマだったわ。
劇的な内容でもないし、大きな感動もない。けど・・・
知らず知らずのうちに、少しずつ細胞に浸透していって、
観終わった後に心の中が満たされている・・・
あの韓国映画の良さがこの作品にはあると思うわ。
情と優しさを感じるドラマです。

ちなみにBS2で放送された日本語吹き替え版のタイトルは、
「残された家」になっておりました。



ネタバレしますが、よいですか?



mocaは、サンホ암마のジュンヒ(キム・ヒョンジャ:ジャンミ
암마@ラストダンスは私と一緒に)が
あの世にいる夫に
「もうすぐ女の子がそっちに行きますから、面倒看てやってくださいね」
と語りかけるシーンが一番泣けたわ・・・
思い出すだけでも涙が・・・
「サンホの初恋の人だよ。年は食ってるけど」
年は食ってるけど・・・には大ウケよー(笑)
この
암마(オンマ)、何気に面白い わー
最初は反対していたジュンヒが、少しずつ理解を示 していって・・・
こういうヒューマンドラマにmocaは弱いのよね・・・

ラスト、サンホがジャヨンを好きなのはわかったけれど、ジャヨンは・・・?
「2人は最後まで告白することができない」
とあるだけあって、ジャヨンもサンホを好きになっているということよね?
長年つきあってきた不倫相手はすっかり未練はなくなったのかしら?
こんな短期間で、心変わりし、サンホに惹かれちゃうのね・・・
それくらい、サンホの想いは人の心を揺るがすと思うけれど・・・


それでは結末までネタバレいきますわよ。


まもなく軍隊に入隊する建築学科の大学生サンホ(イ・ミヌ)は、
故郷の済州島に帰り、入隊までのしばらくの間、母親と一緒に過ごそう としていた。
新鋭彫刻家ジャヨン(イ・ミヨン)は、不倫関係にある画家のジンソプに別れを告げる。
自分がもうすぐこの世を去る末期癌であることは知らせずに・・・・
ジンソプはアメリカにいる妻と離婚をするからと、ジャヨンを説得するが、
ジャヨンはわざと怒らせるようなことを言って、ジンソプを突き放した。
同じ店に居合わせたサンホは、ジンソプが出て行った後、涙を拭うジャヨンの姿を偶然見ていた。

その日の夜、飛行機で済州島に帰ったサンホは、
到着ロビーの荷物受取場所で、同じ便に乗り合わせたジャヨンを見かける。
ジャヨンが自分の荷物に手を伸ばした時、彼女は貧血を起こすかのように倒れこみ、
サンホはジャヨンを抱きかかえる。
「飛行機恐怖症なの」と笑うジャヨンはサンホとタクシーに乗り、サンホの実家である
刺身料理屋にやってくる。
泊まる場所を探しているジャヨンの話を聞き、サンホの母ジュンヒはここに泊まるよう提案する。
「若くて美人の女が一人でなんて・・・逃げてきたか、死に場所を探しているかに決まっている」
と、ジュンヒはジャヨンを監視するようサンホに言いつける。

翌日、サンホはジャヨンに島を案内する。
亡くなったサンホの父が漢拏山(ハルラサン)に残したおばけ屋敷のような廃屋にジャヨンを連れて行く。
ジャヨンはそこで、ジンソプとの思い出の写真や時計、ネックレスなどを燃やす。
元気のないジャヨンを見兼ねたサンホは、ジャヨンを連れてみかん畑にこっそり忍び込み、
2人でみかんを食べ散らかす。
ジャヨンはようやく元気が出たようだ。
突然道端にしゃがみ込むジャヨン。
路傍の石をみつめ、この石悲しそう・・・と、石をみつめ涙を流すジャヨン。
私ね、石の彫刻家なの。
今度泣いたら罰金として1000ウォン(約100円)を取ってくれとサンホにお願いする。
お金が惜しくて、我慢するかもしれないと・・・
そんなジャヨンにサンホは、自分は泣きたくなったら九九を数えるのだと教える。

サンホが部屋にいるジャヨンに声をかけると、部屋の中でジャヨンが倒れていた。
血相を変え、ジャヨンを病院に運ぶサンホ。
ジャヨンを待ちながら、廊下の椅子で一夜を明かすサンホ。
翌朝、サンホが待っていたことに驚くジャヨン。
「具合が悪いのを見ると腹が立つんです」
サンホは怒ったかのように不機嫌だ。
ジャヨンは自分が末期癌であることをサンホに告白する。
思いがけないジャヨンの告白に動揺するサンホ。
「他人に迷惑をかけずに死ぬ場所を探すのって、楽じゃないのね・・・」
ジャヨンはあっけらかんと口にする。
漢拏山に登って、独り死のうと思ったの・・・でも冬だから寒くて気が進まないの。
だからもう少し居ちゃダメ?死ぬ前に出て行くから・・・本当よ、約束する。
サンホは返す言葉もない・・・

いつか、廃屋を昔ながらの工法で復元したいとサンホは語る。
「家の構造はあそこで終わりだけど、新たな空間ができるんです。壁を取ると山とつながります」
と、壁を指差しなが ら、ジャヨンに説明するサンホ。
「オープンエンディッド、終わりでありながら始ま る空間です」
ジャヨンは突然ハンマーを手に取り、壁を壊し始める。
始めるのよ、今から。毎日が今日なのよ。明日になればまた今日が始まるの。
だから、<いつか>が来るなんて信じないで・・・自分のしたい事はすぐ始めるの!

ジャヨンの病気を知ってから、サンホはより一層献身的になる。
そんなサンホの姿に、ジュンヒは不安を覚える。
ジャヨンは、サンホとジュンヒ
の気 持ちを察し、胸が痛む。
サンホの留守中に、 ジュンヒに家を出て行くから宿 代を精算してくれるよう頼む。
チュヒは内心ホッとす るが、ジャヨンが旅立った ことを聞き、
「あの人は病気なんだ」と、ジュンヒ
を 責める。
ジュンヒから、ジャヨ ンがフェリーに乗ったことを聞き出 し、フェリーの中を探すが、
ジャヨンはみつからない。
サンホの脳裏に、
漢拏山の廃屋が浮かび、急いで向かう。
ジャヨンは、廃屋の中で苦しそうに壁にもたれていた。
「同情はありがたいけ ど、後で傷つくわ・・・」というジャヨン の言葉に、
「傷つくほど、好きじゃない」と、ジャヨンを気遣い、心にもないことを口にするサンホ。
前世で僕が借りを作ったのかもしれない。この世で返すと思って、
軍隊に行くまで、僕に面倒を看させて・・・

翌日、サンホはジャヨンが寒くないように、廃屋を修復し始める。
サンホは友達にも協力してもらい、廃屋を住めるように本格的に修復する。
窓枠にガラスを入れ、
発電機で電気 を通し、水道も引く。
まるで子供のように、 生き生きとした表情を見せるジャヨン。
サンホは、いつかジャヨンが「この石、悲しそう・・・」と言って泣いた、
大きな石と石を彫る道具も運んで来た。
一人残すジャヨンを心配しながら、家に戻るサンホ。

サンホは、ジャヨンの別れた恋人ジンソプに連絡をする。
話を聞きつけ、すぐに島へやってきたジンソプを、サンホはジャヨンの元へ案内する。
しかしジャヨンは、家に入ろうとするジンソプを激しく拒む。
「ここは誰でも入れる家じゃないの!」と、ジャヨンはジンソプを追い返してしまう。

ジャヨンはまたもや倒れた。残された時間はあとわずか・・・
「あなた、まだ私を好きになってないわよね?」
痛みに苦しみながら、ジャヨンはサンホに念を押す。
「いいえ、今はまだ・・・」
サンホは自分の心から目を背け、ジャヨンの望む通りに答える。
「よかった。帰りたいの・・・あの家に・・・」

暖かな火が灯る家・・・・
ジャヨンは子供のような無邪気な笑顔を見せる。
ジャヨンは、「すごく頼みにくいけど・・・」と、サンホにお願いしたいことがあることを告げる。
「この世を去る時、そばにいてくれる?そうすれば怖くない。死ぬのは・・・始めてだから・・・」
見送られるのも、見送るのも嫌いだと言っていたジャヨン。
残されたサンホが傷つくことをわかっていながらも、甘えてしまう・・・
「いいよ。そのつもりだったから・・・」
サンホはジャヨンの顔をまともに見ることもできない。

ジャヨンは、サンホにクリスマスプレゼントを贈りたくて、
あの大きな石を削り始める。
しかし、体が思うようにならない・・・

朦朧としながら、家の外で座りこむジャヨン。
廃屋にやってきたサンホは血相を変え、ジャヨンに駆け寄る。
「この家ではダメよ。こんな思い出を残したくない・・・だから外にいるの」
と、ジャヨンは家に入ることを拒む。
サンホはジャヨンを病院に連れて行こうとするが、ジャヨンは夕日が見たいと言う。
サンホは泣きながら車を走らせる。
「自分のしたいことは、すぐに始めるの・・・」
いつかのジャヨンの言葉が頭をよぎったサンホは、車を反転させ、西側の海岸に向かう。
意識の薄れるジャヨンを抱きかかえ、岩場で夕日を眺める。
ジャヨンは眠ってしまったかのように、動かない・・・

軍服姿のサンホが廃屋へとやってくる。
ジャヨンとの思い出を振り返るサンホ。

「建築の実体は壁や屋根ではなくて、中の空間にある」
ジャヨンに説明してきかせる、いつかのサンホの声。
「空間?ガランと空いただけの?」ジャヨンの声が聞こえてくる。
「ただ空いてるんじゃない。目には見えない思い出や記憶がそこには生きている」
サンホの言葉を聞いたジャヨンは、サンホにまたお願いをする。

「それじゃ、私が去った後も、私のいた時間が残っているのね?
いつかここに来て、残っている私に会ったら、こう言ってあげて・・・」

ジャヨンの望んだ言葉を噛み締めるように、
サンホはこの場所に残っているジャヨンに語りかける。


僕はあなたを愛したこ とがありません。だから、安心して下さ い。


イ・ミヌ
イ・ミヌ





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