おばあちゃんの家  The Way Home 
 原題:家へ... 집으로...(チブロ) <2002>

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おばあちゃんの家

汽車に乗り、バスに乗り、ホコリが舞う田舎道を暫く歩き、ママと7歳のサンウ (ユ・スンホ)は、おば あちゃんの家へ向かう。都合がつかなくなったサンウのママは、少しの間サンウを母方の祖母の家に預ける。

耳が不自由で話もできず、文字も読めないおばあ ちゃんが一人で住んでいる田舎の人里離れた家に残されたサンウ。テレビゲームやローラーブレイドの世の中で生きてきたサンウにとって、電池も売ってない田 舎の店と四方が石だらけの庭、真っ暗な便所は、生涯最初の試練だ。

典型的な都会の子供らしく、サンウは欲求不満をおばあちゃんにぶつけ始める。しかし、お ばあちゃんは、そんな意地悪なサンウをただの一度も叱らない。一緒に過ごす時間が長くなるほど、サンウがおばあちゃんを困らせることも増えていく。

7歳の 少年と77歳のおばあちゃんのステキな同居は、果してどうなるのか。

【予告編】
監督 イ・ジョンヒャン(李廷香) <1998>美 術館の隣りの動物園、 <2002>おばあ ちゃんの家、 <2011>ノーバディー・サムバディー

出演

ユ・スンホ

<2002>お ばあちゃんの家、<2003>チャ・テヒョンのハッ ピー☆クリスマス、<2004>非日常的な彼女
<2007>マウミ...、<2008>ソウルが見えるか?、<2009> 40minutes、<2009>父、山、<2011>ブラ インド

キム・ウルボ ン

<2002>お ばあちゃんの家

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【レビュー&ネタバレ】
超感動作。
と言う人もいるけれど、どうかなぁ・・・・・・
ツボにハマりきれない人もいるのでは?
mocaも最後にはちょっと泣いたし、
おばあちゃんが気の毒で、可哀想でせつなくもなったけど・・・
「泣かせようと狙ってる映画」
と、構えて観ていたのもいけないかしら?
逆に、最後まで入り込めなかった証拠でもあるけれど。

とにかく、サンウは本当にヤな子供。
その親である、おばあちゃんの娘も腹が立つ。
何十年も音信不通で、いきなり戻ってきたと思ったら
子供を預けてさっさとソウルに戻っちゃって・・・
おばあちゃんへの土産は下着だけで・・・
こんなに年老いたおばあちゃんを残して
可哀想だと思わないのかしら・・

mocaはおじいちゃん、おばあちゃんの俳優さんは大好き。
けど、それは50代、60代くらいのことを言うのかも。
ここまでおばあちゃんだと・・・
映画の年齢設定は77歳だけど、実際はもっと上よね?
正直、「汚い・・・」と言われる年齢です・・・
このおばあちゃんを演じたキム・ウルボンは俳優ではなく、
一般の方だそうで。
「もっともおばあちゃんらしい」と、選ばれたそうなんだけど・・・
おじいちゃん、おばあちゃんのいないmocaには、
劇中のサンウと同様、
「現実的なおばあちゃん」
というのを理解するのは難しいのかも・・・
「理想のおじいちゃん、おばあちゃん」
しか、受け入れられないのかも・・・
この映画は、フィクションではあるけれど、
非情に現実的な話だと思うわ。
mocaやサンウのように祖父母と暮らさない核家族の都会っ子には、
老人を労わる心が欠けているのでしょう・・・
今後、もっと加速するのでしょうね・・・

この映画の監督は女性。
美術館の隣りの動物園の監督とはビックリ。
本当は、こういう映画が作りたかったのかしら?

サンウ役は「もっとも期待する子役」で1位に輝いたユ・スンホ。
「悲しき恋歌」のクォン・サンウの子役。
ただ、mocaはこの子はキライ・・・
大人の世界で育ち、ズルさを覚えてしまったように感じて仕方がないわ。
それは、ある映画のあるシーンを見て、
この子の本性を垣間見てしまったから。
なんて言うと、大げさかしら。

おばあちゃんが劇中で、胸に手を当てるシーンがあるのだけれど、
これの意味はわかりますか?
ラストでは、サンウがこの手振りを真似するようになるの。
去って行くバスに乗りながら・・・
けど、これは「ごめんね」ではないそうです。
字幕で「ごめんね」って入れたら、
「それだけはやめてくれ」
と、監督から大クレームがきたらしいです。

これは、愛する者同士の間でだけ通じる
挨拶のようなものでは?
愛の証。


さて、思いっきり結末までネタバレし ちゃいますのでご注 意を。


前半は、とにかくサンウの悪行に
気分が悪くなるやら、腹が立つやら・・・・・

おばあちゃんに対してだけではなく、
村に住む男の子にまで意地悪して・・・・・
「狂牛が来たぞー 逃げろー」
って嘘をついて、男の子の逃げ惑う姿を遠くから眺めて
バカにしてるのよね。
で、最後は自分が狂牛に追われる羽目になって・・・
その男の子に助けられるという・・・
本当に「サンウ」という人間が嫌いになります。
けど、これは「反面教師」なのでしょうか?
「こういう人間になるな」と。
サンウを見て不快になることで、
「こういう人間になりたくない」
という気持ちを植えつけるための・・・
それくらい、本当にサンウは救いようのない悪ガキ。


おばあちゃんを疎んで、意地悪ばかりしていたサンウだけど、
こっそり包まれたお金を見て
結局、おばあちゃんの愛と、
自分の過ちに気づくのよね・・・
これはサンウだけじゃなく、
誰でも見逃しがちなんじゃないかしら・・・
あることをきっかけに、ようやくそこにある愛に気づくという・・
その気づいた時のなんともいえない感情・・・
申し訳なくて・・・
悲しくて・・・
自分が恥ずかしくて・・・
そこで、強がっちゃったらもう終わり。
サンウはそこで素直になったから、
大切なものを手に入れることができたのよね。
自分を愛してくれているおばあちゃんを。
今の世の中、キレイなものや、高価なもの・・・
ブランド物とかにしか価値を感じれない人間が増えてしまっていると思うわ。
劇中のサンウのようにね。
けど、そんなものよりも大事なものがあると、
この映画は教えてくれるわ。






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