ダメダメ宗婦伝 The Taming of the Shrew |
原題:ナルラリ宗婦伝 날나리 종부전 (ナルラリ チョンブジョン)<2008> |
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監督 | イム・ウォングク | <2008>ダ メダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝) |
出演 |
パク・ジョンア | <2003>マ
ドレーヌ、<2005>拍手する時に去
れ、<2008>ダメダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝)、 <2009>救世主2 |
パク・ジヌ |
<2004>マイ・リトル・ブライド、<2006>多細胞少女、<2008>ダメダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝) |
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イ・ウォンジョン | <1999>NOWHERE
情け容赦
なし、<1999>ア
タック・ザ・ガス・ステーション!、 <1999>反
則王、 <2001>風林髙、<2001>達 磨よ、遊ぼう、<2002>おもしろい映画、<2002>ライターをつけろ、 <2002>ベイビィ・パニック 僕らの育児奮闘記、<2003>天国からの手紙、 <2003>ザ・ブライド 花嫁はギャング ス ター2、<2003>オー! ブラザーズ、 <2004>達磨よ、ソウルに行こう、 <2004>ラブリー・ライバル、<2005>チャーミング・ガール、 <2005>ハノイの花嫁、<2006>救世主(特別出演)<2006>多 細胞少女、 <2006>カンナさん大成功です!、 <2007>ハーブ、 <2007>里長と郡守、 <2007>飛べ、ホ・ドング、<2008>ダメダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝)、 <2008>マリン・ ボーイ、 <2008>1724 妓房狼藉事件 、<2009>チョン・スンピル失踪事件、 <2009>ハヌルとパダ(特別出演) |
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【レビュー&ネタバレ】 |
2008年5月公開。動員数は約3万1千人。 あまり相手にされる映画ではないということざますな。 宗婦とはかけ離れた生活をしていた女の子が宗婦として嫁に行くことになり悪戦苦闘を描く... そんな作品はもうマンネリとも言えるでしょう。 それでも、この作品にある温かさ。 「家族」という温かさや人間の温かさは、心を癒してくれるかもしれません。 宗婦への道がどれほど険しいかは、この作品以上でしょう。 それでも、愛一つのために健気に頑張るヨンスと一緒に笑いながら楽しめることでしょう。 いまどきの女の子で、いわゆる”イケイケ”な女の子が、 実は純粋で寂しく、健気な女の子だった... だから、この作品を楽しむことができたのだと思います。 特にお勧めする作品ではありませんが、肩がこらずに楽しめる作品です。 とにかく韓国は血筋を重んじる民族でありますが、呼称がとにかく難しい。 絶対に呼び間違えそうです。 この作品に出てくるシコモは、「시고모=夫の父姉妹」で、この作品ではジョンドの父の妹になります。 タンソクモは、「당숙모=父の従兄弟の妻」になります。 日本では、父の従兄の妻だなんて、あんまり縁がないですからねぇ.... 韓国の血縁の深さは圧倒されます。 ドタバタラブコメ。 ですが、情のいっぱい詰まったmocaの好きな作品です。 なんたってシコモがかっこいい! スパルタで鬼のように思えたシコモが、実は情が深く優しく、そして凛々しい! 演じるのがヤン・グムソクなのがまた最高! ヤン・グムソクを観れただけで満足です。まさに姐さんなヤン・グムソクに近いです。 パク・ジョンアは御存知、ジュエリーのメン バー(もう卒業したんだっけ?) 美人で(整形だけど)、ナイスバディで、歌までうまく、演技もできるんだから羨ましいことこの上ないです。 ↓ 結末まで簡単にストーリー紹介(結末ネタバレ) ↓ どんな男も、Sexyに髪をかきあげれば一瞬にして虜にしてしまうヨンス。 ズバ抜けた美貌と、成金の父の金により、”遊び人代表”と呼ばれている。 そんなヨンスが妊娠した。 父は驚いて、ヨンスに暗示をかけ相手の男を探る。 ヨンスの相手は、チョンタン公派13代目当主である宗孫のイ・ジョンドだった。 誤ってヨンスの携帯電話を持っていってしまったジョンドは携帯を返しにやってくる。 二人はそうして出会った。 しかしヨンスに全く関心を示さないジョンドに、ヨンスのプライドが傷つく。 ヨンスはジョンドを「礼がしたい」と呼び出し、誘惑作戦に出る。 しかしヨンスがSEXYに髪をかきあげても、ジョンドはピクリともなびかない。 ヨンスは酔ったふりをしてジョンドを何とかしようという作戦に出る。 しかし、「女性がそんなに酔ってはいけない」と、説教されてしまう。 その日から、つき合うようになった二人。 しかしヨンスは突然別れを切り出す。 それはクールなジョンドに泣きすがらせるための作戦だった。 しかしジョンドも自分もそう思っていたと、あっさりと受け入れてしまう。 自分のような人間がヨンスほどの女性にふさわしいわけがないとわかっていながらも会わずにはいられなかったと。 それに自分は家庭の事情で結婚を急いでいる。お見合いして結婚しなければならないだろうと。 ヨンスの思惑は失敗し、ジョンドと別れることになってしまう。 会えなくなった日々を、思い出を振り返りながら寂しく過ごすヨンスとジョンド。 ヨンスは耐え切れずにジョンドの元へ。 「他の女がジョンドの隣りにいるなんて想像するのもイヤ!もうプライドも捨てられる。私と結婚して!」 ヨンスはジョンドに訴える。そして二人は結ばれたのだった。 ジョンドは由緒ある宗家の宗孫だった。 ヨンスの妊娠を知ったジョンドの祖父は、すぐさま日取りを決めてくるようジョンドに命じる。 チョンタン派が組織暴力団だと勘違いしていたヨンスの父チョン会長。チョンタン派は宗家の流派だと知り唖然。 ジョンドは、全てのことを謝罪し、自分が責任をとると告げる。 だがチョン会長がおいそれと許すわけがない。 ヨンスとジョンドを無理矢理引き離し、ヨンスには中絶させようとする。 ヨンスは家を捨て、ジョンドの元へと駆けて行く。 ジョンドの家族や一族へ挨拶するヨンス。 宗家の習慣や、礼儀など、ヨンスにはわからないことづくめだ。 苦難の道をジョンドへの愛のためだけに耐えていくヨンス。 そんな時、更なる強敵が現れる。シコモだ。 シコモは徹底的に宗婦としての教養など、スパルタ教育でヨンスをしごく。 ヨンスが苦労しているのを見て、ジョンドを始め、父、祖父までが一芝居打つ。 酒に酔ったヨンスを、疲労で倒れたと嘘をつき、それほど辛い日々を送っていたのだと泣き落としに出る。 「僕の母もこんな風に苦労して逝ってしまったんだ」 と、泣くジョンドにシコモは反省する。 「話は聞いたわ。猛反対を押し切ってここへ来たと。母親もなく、一人で子供を身ごもって心細かったでしょう」 シコモは、深い情を示す。ヨンスは泣きながらシコモにすがる。 そんな時、一族の一人が異論を唱えてきた。 「宗家が何をしてくれる?財産は皆で分けるものだ。宗家の土地を一族に分け与えよ」と。 しかしジョンドの父は突っぱねる。 「宗家の土地は宗家の土地であり、私の土地ではない」と。 法に訴えると言い出す一族の者。 ヨンスは心配して父であるチョン会長を呼び出す。 理由も知らずに呼ばれた父は、ヨンスを連れ帰ると言ってきかない。 しかしヨンスは帰れないと言う。ここでの生活が幸せなのだと。 心が貧しい貧しく可哀想な人を知らないでしょう?と。 「ヨンスが自分の全てだ。娘を失ったら....」 と嘆くチョン会長に、ジョンドの父と祖父は温かい言葉と眼差しを向ける。 「失うのではない。新しい家族ができるのだと。私たちはもう家族です」と。 その言葉に、ヨンスの父は泣き崩れる。 19でヨンスの母に出会い父親になり、ヨンスの母が病気になっても、 貧しさでろくに治療を受けさせられず死なせてしまった。それ以来、猛烈に金儲けだけのことを考え生きてきた。 そんな私をヨンスは「父」と呼んではくれないと。父の心中を初めて知ったヨンスは、胸が痛む。 宗家の者が集まり、土地の問題について頭を痛めながら話し合う。 「私.... 専門家を知ってます... しかも、とても近くにいます」 ヨンスは言い出す。その専門家とは、ヨンスの父だ。ヨンスはこのために父を呼び出したのだ。 家族となったヨンスの父は意気揚々と、土地の問題をあっさり解決してしまう。 互いに深々と頭を下げ、別れを告げるチョン会長ら。 帰っていく父の背中をみてせつなくなるヨンス。 「아빠(アッパ)!」と、思わず叫んでしまう。 その言葉に驚き振り向くチョン会長。感激で胸がいっぱいになる。 ヨンスの母の写真に語りかけるチョン会長。 「ヨンスが嫁に行くぞ。しかも、かなりのいい家柄だ」 チョン会長は喜びも一入だった。 だが、そんな時にナ社長に襲撃される。 ナ社長は、チョン会長のホテルなどの財産を狙っていたのだ。 チョン会長の部下であるインソクも、ナ社長に寝返っていた。 ナ社長の襲撃を何とか切り抜けジョンドの家へやってきたチョン会長。 「宗家の家族の問題は一族の問題だ」と、ジョンドの祖父は一族を召集する。 一族あげてナ社長らと戦う。 とうとうナ社長らは追い込まれる。 しかし往生際の悪いインソクが、ナイフを振りかざしヨンスを人質にとる。 そんなインソクの右手に矢が射られる。 射ったのは、シコモだ。 二人は無事に婚礼をあげ、ヨンスは男児を出産する。 宗孫は過去に生きると言う。正しい言葉だ。 そして宗孫は、未来を描き生きる。 それ故に、宗孫は... 宗婦は... 過去と未来のある部分となる。 私が夢見た白馬の王子様でも、ロマンチックな結婚でもなかった。 だけどプライドは傷ついても、自分の気持ちに正直なあのプロポーズは、 世の中のどんな名品よりも誇り高く、 世の中のどんな幸せよりも、大切な家族を与えてくれた。 |
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