黒水仙  Last Witness Black Narcissus  
 原題:黒水仙 흑수선 (フッスソン) <2001>

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黒水仙

ソウルの漢江(ハンガン)に浮び上がった老人の死体。事件を追うオ・ビョンホ刑 事(イ・ジョンジェ) は、事件の謎を一つずつ解いていく。現場で発見されたオーダーメイドの日本製のめがね。「大良」という名の名刺の破片、そしてヤン・ダルス(イ・ギヨン) の部屋で発見された2枚の写真...

巨済(コジェ)玉天(オクチョン)小学校を訪ねたオ刑事。彼は、ソン・ジヘ(イ・ミヨン)の古い日記帳をカン・マノ(カン・ソンジン)の家で発見し、巨済 捕虜収容所に絡む信じがたい秘密を知る。

朝鮮戦争当時、脱出捕虜の検挙を担当した反共青年団長ヤン・ダルスは、脱出捕虜ソン・ジヘを連れて巨済島から消えた。そして、ソン・ジヘを愛したファン・ ソク(アン・ソンギ)は、約50年間長期囚として刑を終え、最近出所したという事実を知る。

一方、朝鮮戦争当時ヤン・ダルスと共に捕虜を検挙したキム・ジュンヨプ(キム・ドンス)が死に、日本製の眼鏡のフレームの持ち主は、日本人事業家の前田慎 太郎であることが明らかになる。オ刑事は、彼がまさにソン・ジヘと脱出して銃殺されたパルチザン、ハン・ドンジュ(チョン・ジュノ)であることを確信す る。また、ヤン・ダルスが殺された頃、ハン・ドンジュが韓国を訪問していたという事実を掴み、彼を最も有力な容疑者と睨み日本へと向かう。

【予告編】

監督 ペ・チャンホ(裵昶浩) <1994>若い男、<2001>黒水仙、<2006>道

出演

イ・ジョン ジェ

出演作品一覧

アン・ソンギ (安聖基)

出演作品一覧

イ・ミヨン (李美妍)

<1997>モー テルカクタス、<1998>囁く廊下~女校怪談~、<1999>我 が心 のオルガン
<1999>ラブストーリー オープン・エンディッド編、 < 2001>インディアン・サマー、 <2001>黒水仙
<2002>純愛中毒、<2005>タイフーン、<2007>肩ごしの恋人

チョン・ジュ ノ(鄭俊浩)

出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
イ・ジョンジェ目当てで観たけれ ど、かなりの失敗でございました・・・
大好きな東方神起のMickyを観るのが辛い時期で、
ヨン・ジョンフンに逃げ・・・けど、ヨン・ジョンフンの作品って少ないので、
今度はイ・ジョンジェに逃げ・・・
mocaの中では、この3人は3兄弟なのです(笑)
わかってもらえないかしら・・・mocaの中では兄弟といえるほど似ているのに・・・
イ・ジョンジェで盛り上がっていたはいいけれど、
イ・ジョンジェの彼女がキム・ミニだと知って、イ・ジョンジェ熱は氷点下まで一気に冷却・・・
どうしてだろう・・・
どうしてか、キム・ミニはイヤだったの・・・
キム・ミニ自身は嫌いじゃないし、<ジュリエットの男>のチャンビは大好きなのに・・・
というわけで、心の支えのない毎日が続いておりまする・・・

このペ・チャンホって、80年代の巨匠っていう感じよね。
この<黒水仙>は、第6回釜山国際映画祭のオープニング上映作品なんだけれど、
この映画でもう、この監督は終わったな・・・と、mocaは感じました。
(なのに、今年の11月に新作「道」が公開とは・・・驚いたわ、しかも自分が主役・・・)
意気揚々とステージで熱弁する監督や俳優たち・・・
それに相反して、寒い映画になっちゃったわ・・・
正統派なのかもしれないけれど、大衆映画を意識して中途半端なことをした挙句、
何も伝わってくるものがない、監督の独りよがり映画になったとmocaは思うわ。
冒頭の数10分は、この映画に不必要なイ・ジョンジェのシーンが繰り広げられるの。
イ・ジョンジェは、ちょっと破天荒で型破りな刑事なのだけれど、それを示すためのシーン。
カメオ出演のキム・スロを逮捕するまでのシーンが盛り込まれていて、これはこれで面白いのよ。
キム・スロが今までになくイイ男に見えるのよね(笑)
イ・ジョンジェのアクションもバッチリ決まって、これまたかっこいいのよー
これらのイ・ジョンジェのアクションシーンは、若い世代にも観て貰うことを狙っての策だと・・・
そんな姑息な真似は要らないのよ。
映画に不必要なシーンをたんまりと盛り込んだ結果、重要部分が疎かになったわ。
ただでさえ、数十年という時間の流れを描いていてわかりにくいものなのに・・・
正統派なら正統派で、伝えたいものを伝えるだけに集中して欲しかったわ。
監督は作りながら泣けるほどだったらしいけど、独りよがりで迷惑だわ。
宮崎県がロケ地になっているのだけれど、韓国の作る日本のシーンって、
どの映画を観ても笑えるわ・・・

この映画で一番の拾い物はチョン・ジュノね。




いつもと雰囲気が違うでしょう?かっこよかったわー
チョン・ジュノは出演作に恵まれなく、ようやくこの映画でブレイクか・・・
と期待したのに、結局この映画もヒットしなかったという・・・

アン・ソンギ、イ・ミヨン、チョン・ジュノは、20代~70代までを一人で演じているの。
アン・ソンギは70代はそれなりだったけれど、20代はやっぱり見ていてひいちゃうわ・・・
イ・ミヨンとの悲恋も、冷めた目で見ちゃって感情移入できなくて・・・
せっかくの悲恋が台無しよね・・・
逆にイ・ミヨンは、70代の老女になんて見えなくて・・・
本気で演じてるの?
と疑いたくなるほどよ。もう少し老女というものを研究して欲しいわ。女優なんだから。
その点、チョン・ジュノは自分なりに研究したと・・・
それでもやっぱり、70代は無理があるけれど、その努力は表れていると思うわ。
70代の上に日本人という・・・難易度は高いわよね。
努力は認めるけど、笑っちゃう・・・
当初は日本人のキャストを考えていたという・・・
その方がよかったわ。

とてもせつなくて悲しいテーマで、作り方一つでかなりの泣ける作品になりそうよ。
南北分断の生み出す悲劇・・・心にズシンと、重くのしかかってくるわ。
真実を知る意味では、観て欲しい作品だわ。
こういう作品は、かなりショックを受けるわよね・・・
逃げ出した捕虜たちが、次々と射殺されていくシーンは、映画ならでのスケールを感じるし、
それ故に、リアルに伝わってきて泣けてしまうわ。
学校に逃げ込み隠れて生活していた捕虜たちが、焼き出されるシーン・・・
これほどの悲しみはないでしょう・・・
なのに、泣けない。
問題なのは、脚本か?監督か?

話が進めば進むほど、映画ではなく・・・安っぽい・・・
まるで火曜サスペンスや土曜サスペンスのようなドラマになってしまったわ。
お金だけはかかってるけど。

イ・ジョンジェが出演する意味がまったくない映画でございます。
若い世代を集めるための広告塔?

結末までネタバレしちゃうわ よ。


「黒水仙」というコードネームを持つ北の工作員であったソン・ジヘ(イ・ミヨン)は、巨済捕虜収容所の捕虜たちを脱走させる手助けをするが、それがバレ、 追っ手に追われる。幼馴染のファン・ソク(アン・ソンギ)と共に捕虜たちと身を隠すが、結局掴まってしまう。
(ファン・ソクは全く無関係であり、ジヘが北の工作員だということも知らなかった。ジヘを愛するが故、ジヘを守りたくて一緒に逃げた)

ジヘは、ジヘに想いを寄せるヤン・ダルスに取引を持ちかけらる。ヤン・ダルスと結婚すれば、ファン・ソクは見逃してくれるというのだ。ソクを助けるためな ら惜しくないと、 父から受け継いだ家屋敷をジュンヨプに譲り渡す書面にも判を押した。
一方ソクも、ダルスらに罪を被ればジヘを逃がしてやると持ちかけられる。
こうして、ダルスの汚い罠にかかってしまったソクとジヘ。
ジヘはソクを救うためにダルスと結婚し、ソクはジヘの身代わりに50年間刑に服す。
こんな悲しい物語なのに・・・

50年が経ち、ソクが釈放されたことで初めて真実を知ったジヘは怒りに燃える。
一方、オ刑事(イ・ジョンジェ)は、前田慎太郎として生きているハン・ドンジュ(チョン・ジュノ)を、ダルスやジュンヨプ殺害の容疑者として日本まで追 う。ハン・ドンジュは日本人の戸籍を金で買い、議員まで務めていた。戸籍を買った事実が明白になれば、手に入れた富や名声も失う。ドンジュは金でオ刑事を 丸め込もうとするが失敗し、「馬鹿者!犯人は私ではない!」と叫び、拳銃で自殺を図る。(何も死ななくても・・・)

韓国に帰国したオ刑事の元に1本の電話が・・・
「ファン・ソクをソウル駅まで連れて来い。さもなければ、多くの市民が犠牲になる」と・・・
ソウル駅に到着したオ刑事たち。今度は、ソクを一人で電車に乗せろと指示が・・・
鳩の鳴き声で、ソウル駅の屋根だと察したオ刑事は、屋根に上る。
そこには、ジヘが・・・
ジヘたちの悲しい運命を知るオ刑事は、ジヘに憐憫を感じていた。
他の警官たちがジヘを銃でジヘを狙うのを制止しようとするが、時既に遅し・・・
ジヘはソウル駅の屋根から、地上へと落ちていく。

オ刑事がジヘの遺体に手を伸ばそうしたその時、
「触るな!その人に触るな、誰も触るんじゃない!」と、ソクが現れ、叫ぶ。
ソクはジヘを抱きかかえ、自分の指にはめていた指輪をジヘの指へはめる。






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