ブラッディ・ミッション   Death Bell  
 原題: コ死 : 血の中間考査 고死 : 피의 중간고사 (コサ : ピエ チュンガンコサ)<2008>

 オススメ

 ストーリー

 韓流王道

 泣き

 笑い

名作

 映像

×

×

×

×

×



学 校に閉じ込められた、全校で1位から20位までのエリート学生たち!再度始まった命がけの「血の中間考査」D-day

大学修学能力試験まで、残すところ200日余りとなった土曜日。チャンイン(昶仁) 高校では、全校で1番から20番までの模範生だけの特別エリート授業が進行中だ。

義理派女子高生カン・イナ(ナム・ギュリ)、校内キンカー(킹카:モテ男)反抗児カン・ヒョン(キム・ボム)を始め、常にイナへの嫉妬に苦しむ仲良しの友 人ミョンヒョ(ソン・ヨウン)、全校1番に執着する 偏執症ヘヨン、幻 覚と妄想に苦しむ統合失調症チョ・ボム、不眠症に苦しむ全校2番ドンヒョク、小心症が病気になった全校3番ジェウク、神経症の症状を抱えている全校4番ス ジ ンなどの問題的模範生20人と、校内最高人気教師ファン・チャンウク(イ・ボムス)と、エリートクラスの授業を担当する新米英語教師チェ・ソヨン(ユン・ ジョンヒ)、学生主任イ・ジヨン(コン・ジョンファン)で全てだ。

しかし授業中。突然、教室のテレビと校内スピーカーから<エリーゼのために>が鳴り響き、画面には、水が溢れそうな水槽の中に閉じ込められ、もがき苦しむ 全校 1番ヘヨンの姿が見える。そしてある声が、学生たちにヘヨンの命をかけた中間考査問題を出題する。

与えられた時間内 に解答できなければ、皆さんの友人は死ぬことになります」、生き残りたければ問題に答えろ!

全校1番のヘヨンだけではない。1人、2人と、友人たちがいなくなり始め、友人を助けるために、そして、自分が生き残るためには、問題の答えを探さなけれ ば ならない。

限られた時間、限られた場所。カウントダウンは既に始まった。友人の命をかけた血の中間考査が始まる。
【予告編】
監督 チャン・ガムドク <2008>ブ ラッディ・ミッション

出演

イ・ボムス (李凡秀) 出演作品一覧

ユン・ジョンヒ(尹晶喜)

<2008>ブ ラッディ・ミッション

ナム・ギュリ(南圭麗)

<2008>ブ ラッディ・ミッション 、<2009>悲しみよりもっと悲しい物語(特 別出演)

キム・ボム

出演作品一覧




【ファン・チャ ンウク】 国語教師
イ・ボムス
【チェ・ソヨ ン】 英語教師
ユン・ジョンヒ
【カン・イナ】
ナム・ギュリ
【カン・ヒョ ン】
キム・ボム



【ユン・ミョン ヒョ】
ソン・ヨウン
【キム・ジウォ ン】
ハム・ウンジョン
【チョ・ボム】
ソン・ホジュン
【守衛】
イ・オル

アイスケーキなどに出演し、女優として活 動していたハム・ウンジョン。
T-araのメンバーになって いるとは知りませんでした~ ビックリ!



学年主任イ・ジヨン役のコン・ジョンファン。絶対の愛に出てま したねー。ようやく「名前のある」配役に。

<< HOME

【レビュー&ネタバレ】
2008年8月韓国公開。観客動員数は、約164万人。
このヒットを受けて、2010年夏に「コ死 2番目の話:教育実習生」が公開されることが決定。

ヒットの目安は、ホラーの場合は動員数100万人だ。
これは、損益分岐点を基準にしている。
ホラーは、比較的低予算で制作できるので、他の映画よりもヒットの基準が低いことになる。
この映画も、制作費は約13億ウォンと低予算で制作。
損益分岐点は92万人。
92万人を大幅に超えるヒットとなり、イ・ボムスにはボーナスとして、1億ウォンのベンツが支給された。
それというのもイ・ボムスは、自らのギャラを1億ウォン以下に引き下げ、
制作費の中で俳優出演料が占める割合を引き下げ、映画会社の収益構造を円滑にさせたのだ。

夏といえば、韓国はホラー映画が毎年真っ盛り。
低予算で制作でき、観客もそれなりに見込めるからだ。
しかし、2008年の夏のホラーは、このコ死:死の中間考査のみ。(スリラーなどはありますが)
それは、2007年のホラー映画の惨敗を受けて。

2007年の韓国ホラーはこんな感じ

極楽島殺人事件 - 約220万人
宮女 クンニョ - 約130万人
解剖学教室 - 約58万人
1942 奇談 - 約50万人
伝説の故郷 - 約37万人
二人だ - 約15万人
ムイ - 約11万人

ヒットの基準100万人を超えたのは、わずか2本。
観客も、ホラーにも中身を求めるようになった結果なのだろう。
このコ死:死の中間考査は、富川映画際で一足早く公開され、そこで大絶賛された作品。
今までのコリアン・ホラーを覆すような名作。

mocaは、コリアン・ホラーはイマイチ好きではありません。
それは、内容が破綻しているから。
ミステリー好きのmocaとしては、怪奇現象だけで恐怖心を煽るだけで、
謎解きなどは論外のコリアン・ホラーは、性に合わないのでございます。

しかし、このコ死:死の中間考査は、スッキリと終わらせてくれ、大満足。
しかも、ラストの構成が素晴らしい!
ツッコミどころは満載でも、このラストの素晴らしさに全てを忘れさせられます。
爽快。圧巻です。
その上、エンドロールが型破り!
このエンドロールにヤラれましたねぇ。ぜひ、観て欲しい。
この斬新さに度肝を抜かれることでしょう。

でも、ラストとエンドロールだけだったり....?
ホラー好きでなければ敢えて勧めませんし、
逆にホラー好きであれば、物足りないかもしれないですね。

4月25日に「ブラッディ・ミッション」として発売とされておりますが、
もう1週間程度しかないのに、どこのショップも受付開始してませんねぇ....
ただ、4月25日に、「キム・ボム スペシャル上映会」の開催が決定しており、
そこで、映画の上映だけでなく、この発売ホヤホヤの「ブラッディ・ミッション」もプレゼントされると....
なので、DVD発売はされるのだと思いますがぁ....

一応、4/28に発売されました。
ただ、販売元のブロコリで直接通販で購入するしかないようです。
調べた感じでは、レンタルもされてません。
笑ったのが... 主演はイ・ボムスなのに、パッケージを見る限りキム・ボムが主演にしか思えない(笑)

http://shop.brokore.com/php/index.php?sCmd=detail&nSeq=2917


しかし、なんでこんなドコにでも転がっているようなタイトルにしちゃったんでしょうねぇ...........
原題は、ひねりがあって最高なのに。

この映画の制作は、Mnet Media(엠넷 미디어)の傘下、コア・コンテンツ・メディア(코어 콘텐츠 미디어)
イ・ボムスも、ナム・ギュリも、 所属事務所制作の映画だったわけですね。
イ・ボムスは所属事務所が制作する映画に対して負担を感じていたが、
監督とシナリ オへの信頼で出演を決定したそうです。
この映画は、監督もシナリオも素晴らしいと思います。
監督も、テンポよい展開になるよう、不要なシーンはどんどんカットしてますし。
やはり編集のうまい監督は、面白い映画を作りますね。

そのカットされたシーンの中の1つが、ナム・ギュリとキム・ボムのキスシーン。
本編では観れませんので(確かに必要なし)、こちらでどーぞ。



コ死2も、コア・コンテンツ・メディアの制作で、主演はキム・スロ。
監督は変わります。
「続編はオリジナルを越えられない」というジンクスに負けてしまう予感が。
この見事なラストは、二度は使えませんしね。



イ・ボムスは、やはり素晴らしい。それを実感できる映画でした。
校内一の人気教師で、生徒からの人望も厚く、生徒を守るために、戦います。

そして、映画初出演のユン・ジョンヒ。
華はない女優さんですが、独自の魅力を持っておりますね。
今回の英語教師役は、ハマリ役でした。

そして、ナム・ギュリ。
ガールズユニット、”See Ya”のメンバー。
しかし所属事務所としては、この映画の出演が仇になったともいえ.... 女優業をやりたいと、See Yaを脱退。
ナム・ギュリ。
確かにイイ演技しますね。
可愛いし。
けど、可愛いけど、特徴がない。
See Yaは、ボラムとヨンジが個性的でしたから、二人といればナム・ギュリと一目瞭然でしたが、
ピンだと、言われないとナム・ギュリだとわからな~い。

そして、キム・ボム。
もう、さすが!ブラボー!としか言いようがない。
キム・ボムのハマリ役なのか、キム・ボムが演じるから、魅力的なのか....
彼はどんな役を演じてもカリスマを発揮。
ちょうど今、mocaの中では「キム・ボム」ブーム!
つい数日前までの白夜行の「コ・ス」フィーバーは、 既にどこにやら。←はえーな、おい。
mocaは、その作品の中でのキャラにハマってしまう人間なので....

ちょうど流れ的に、そろそろコ死を観ようかな... と考えていた矢先、
キム・ボムの日本デビューシングル「聖夜(イブ)の空」のMVを観てしまったmoca
このMVの中のキム・ボムが、思いっきりmocaのツボで。
勢いで、キム・ボムのページを 作ってしまったほど(笑)
なので、もう観る気マンマンで鑑賞しましたワ。
ただ、やはりmocaが好きなのは、MVの中のキム・ボム(笑)
どう見ても高校生のキム・ボムには、さすがにトキメキませ~ん
ただ、キム・ボムの魅力を再確認。
彼も、俳優としての才能を持って生まれてきた「祝福された人間」という感じですね。
どの作品でも、素晴らしい。

この映画では、「問題児の校内キンカー(킹카:モテ男)」というキャラクターでしたが、
成績が悪くても、モテるのが当然!「明晰な問題児」というところ。
試験はできずとも、実践でモノをいわせる頭脳明晰さ。
頼りがいがあり、男らしい。
そして、茶目っ気があり、恋には積極的で、好きな女を必ず守る。
モテる要素をありったけ詰め込んだようなキャラクター。
キム・ボムは、自然に演じているのがスゴいところ。

ミョンヒョ役のソン・ヨウンが可愛い。
でも、華麗なる遺産では別人のようになっていてビックリ。
女はコワイ(笑)



↓  結末までネタバレします。ご注意を ↓

チャンイン高校は、中間試験の最終日。
試験用紙が配られるだけで、生徒らは、胃が痛む思いだ。
中には精神安定剤まで服用する生徒も。
それだけ試験が重要であり、プレッシャーなのだ。



試験の最中、チョ・ボムが幻覚を見て錯乱してしまう。
「緊張しているからだ」
と、チャンウクはチョ・ボムの気持ちを察し、
落ち着かせようとする。
そして、チョ・ボムの腕を握った瞬間、手首の傷に気づく。
「なんでこんなことを....」
チャンウクは驚く。
しかしチョ・ボムは、うわごとのようにつぶやく。
「僕がやったんじゃない... 彼女が、彼女がやったんだ...」







試験終了10分前。
ヒョンは一人時計を気にする。
そして、ヒョンがタクトを振るようなマネをした途端、
<エリーゼのために>が流れる。
授業の終了を知らせる合図だ。
騒ぎ出す生徒らをなだめる教師ら。
「誤作動だから、落ち着きなさい!」と。
そして、続いて驚くような音楽が....
トロット風の曲に、チャンイン高校を非難するような歌詞。
♪いつでも試験 いつでも試験 うんざりするチャンイン高♪
生徒らは、大笑いだ。
この悪戯をヒョンの仕業だと睨んだ学年主任ジヨンだけが、
激怒する。



そして、中間試験の結果が発表される。
1位ヘヨン、2位ドンヒョク、3位ジェウク、4位ミョンヒョ、5位イナ。
上位4位までが、父兄がPTA役員をやっている生徒だった。
順位発表でざわめく廊下。
その中で、チョ・ボクだけが様子がおかしい。







チョ・ボクは、イナの影に幽霊を見た。
すると、イナに突進し、そのまま首を絞める。
男子生徒らの助けで、イナは助かったが、
チョ・ボムは錯乱して、手がつけられなかった。
「みんな殺してやる!」
と、わめき散らしながら、救急車で運ばれて行く。
英語教師ソヨンは、チョ・ボムの家に連絡を入れる。
少し入院させた方がよいと。
しかし、チョ・ボムの母親は渋る。
「選抜授業が終わってからではダメですか?」と。
選抜授業とは、姉妹校の生徒の来校のために、
中間試験の上位20名が選抜され、行われる授業だった。
チョ・ボムも選ばれていた。




そして週末の土曜、選抜授業が始まる。
他の寮生らは外出し、校内に残されたのは、
上位20名の生徒と、チャンウク、ソヨン、ジヨンの3名の教師、
そして、守衛だけだった。




全校2位のドンヒョクは、生徒らの携帯電話を回収し、
保管に向かう途中、妙な声を耳にする。
「ドンヒョク、ドンヒョク」
と、自分を呼ぶ声。
その声に誘われるようにトイレにやってくるドンヒョク。

一方、職員室には、カン・ヒョンが呼ばれていた。
海外留学経験のあるヒョン。
チャンウクは原文だらけの資料を、
ヒョンに訳して整理してもらうために呼んだのだ。
これで、校内に残った人間が一人増えることに。


そして、トイレに誘い込まれたドンヒョクは、
個室の中からロープで足を括られ、
個室の中に引っ張り込まれ、そのまま行方不明に。

その頃ソヨンは、選抜クラスに英語のヒーリングの授業を行っていた。
しかし映像が突然切り替わる。
映し出されたのは、大きな水槽に閉じ込められた
全校1位のヘヨンだった。
ヘヨンの入った水槽には、何か数式が記されていた。
「助けて!」
と、泣き叫ぶヘヨン。












ソヨンも、生徒らも驚愕する。
ソヨンはイナに命じる。職員室へ報告するようにと。


ヘヨンの閉じ込められた水槽に、水が排出される。
女生徒らは、悲鳴を上げる。

スピーカーから、謎の声が流れる。

今から、皆さんを対象に中間考査を始めます。
問題が解けなければ、一人ずつ死にます。
賢い皆さんなら、きっと解けるでしょう。
学校の外へ出ると、悲惨な死を迎えます。
忘れないでください。学校の外へは出ないで。
最後に、
この試験は全ての問題を解けば、
完成された答えが出ます。
今から試験を始めます。
最初の問題は、すでに出題されました。
問題が解けなければ、この子は死にます。

皆、困り果てる。
何をどうしていいかさえ、わからない。




学 年主任のジヨンは、この前の試験中の悪戯と同じく、
ヒョンの悪戯と決め付け、ヒョンを殴りつける。
ジヨンとヒョンが争い、それを制止する間、
水槽は水で満ち、ヘヨンは溺死してしまう。

午前10時44分
3年4組 ミン・ヘヨン死亡。
学校中の電話という電話が不通になり、
外部に連絡することすらできない。
ジヨンは、自分が外へ行くと言い出す。
学校の前の店から、電話すればいいと。
「外に出たら危険だ」
と、ソヨンらが制止するのも聞かず。
そして、ジヨンに続き、生徒らも学校から出ようとする。
「死にたくない」と。


しかし、学校から出ようとする生徒らの前に、
ジヨンが血まみれの無残な姿で現れた。
驚愕する生徒ら。

(後ろの方で、イナらを制止するヒョン。男らしいー
ここまで演出されてるのかしらね。細かいわー)
ジヨンは、何かを指さそうとし、そのまま息絶える。

そこへ、また放送が.....

もう一度言います。学校の外へは出ないで下さい。
そして、二問目が出題される。
二問目は、リスニングの問題。
問題は一度しか聞けません。


すると、スピーカーから悲痛な叫び声が。

「君は誰?」 出題者が問う。
「3年3組。ソン・ドンヒョクです」
声の主は、行方不明になったドンヒョクだった。
「君がここにいる理由は?」 出題者が問う。
ドンヒョクの悲痛な叫び声だけが響く。
ドンヒョクの体に、刃物で文字を刻んでいるのだ。
その痛みに、ドンヒョクは泣き叫ぶ。
「すみませんでした」
ドンヒョクは、泣きながら許しを乞う。
「何が悪いの?お前の罪は、どこが始まり?」 出題者が問う。
「엄마(オンマ)が、欲張りすぎた」
ドンヒョクは、泣き叫ぶ。

出題者は、生徒らに命じる。
「彼が言う罪と欲に一致する最も適切な漢字を、
講堂でみつけ、埋めなさい」
皆、ドンヒョクを救うために講堂へと向かう。

床一面に並んだ漢字のカード。
しかし、適切な言葉とは?
それも、8文字だ。

その頃ドンヒョクは、したたり落ちる熱い溶けた蝋による
拷問に苦しんでいた。

「知足志概?」
イナの言葉に「老子?」と、チャンウクは反応する。
「母親の欲は、結局成績に満足できない」
イナは説明する。
だが、これでは4文字だ。
「満足を知れば、欲することがない」
「止めることを知れば、危は及ばない」
チャンウクは言い放つ。
「知足不辱 知止不殆」
「控えめにしていれば辱めを受けない。
止まるところを心得ていれば、危険はない」
老子の言葉だ。

「知足不辱 知止不殆だ!早く探せ!」
チャンウクは生徒らを促す。

「辱 」の漢字をみつけるジェウク。
「それだ!もってこい!」
チャンウクは命じる。

(ジェウク頑張ってるじゃないか!見直した!)




残り2文字。
必死な生徒たち。
しかし、そこへ残酷な結果が....
天井からドンヒョクの死体が落ちてきたのだ。
全身蝋で固まった無残なドンヒョクの死体。
蝋で息ができず窒息したのだ。


そして体には、問題の答え
「知足不辱 知止不殆」と、切り刻まれていた。
どれだけの苦痛を味わっただろうか。

午後1時40分 2問目完了。
3年3組 ソン・ドンヒョク死亡。

そして、今度はジェウクが失踪した。

イナは、先日の中間試験の順位表を確認する。
「思った通りだわ、この順位順に死んでいる....」
全校1位のヘヨン、2位のドンヒョク、
そして、3位のジェウクが消えた。
4位はイナの親友ミョンヒョ、そして5位はイナ自身。

「死体に答えを書いてるんだ」
チャンウクは、怒りを露にする。
それを聞いた全校10位のスジン。
私達だけで固まって隠れていれば、他の子が捕まる。
捕まった子には申し訳ないけど。
スジンは仲間を連れ、寮に隠れることを提案。
それを聞いていたミョンヒョは
「私も一緒に行っちゃダメかな?」と、仲間に加わる。
自分がお漏らしをしたせいで、
着替えを取りに行っているイナを置いて。

寮に戻ったスジンらは、すっかり安堵する。
しかし、不気味な物音が....
ドアを誰かが破壊しているのだ。
ドアの向こうの様子を伺いに行った
全校9位のパク・チャンジュ。



チャンジュはドアの向こうから頭を掴まれ、
頭がドアに突き刺さり、失神してしまう。
皆、脅えて逃げ惑う。

その間、今度は全校10番のスジンが拉致されてしまう。

ミョンヒョは、部屋の奥に隠れていた。
ミョンヒョをみつけ、イナは安心する。
「どれだけ心配したか」
イナはミョンヒョを抱きしめる。
「ごめん。私一人だけ助かろうとしたの」
ミョンヒョは詫びるが、イナは少しも責めない。
全校七位のキム・ギョンジンが明かりの灯った教室を発見し、
チャンウクらと共に、3番目の問題をみつける。

後ろに並んだ数字とアルファベットを用いて、
文章を作れと。

マトリックスでも、方程式でもない。
その時ふと「携帯電話の暗号だ!」と、思いつく。
数字やアルファベットを、ハングルに置き換える暗号だ。
そして出来た文章。
「春の日の講堂を忘れるな」












花壇の花に埋もれたジェウク。
やはり、体中に答えの文字を切り刻まれていく。


(イラストが、あまりにも可愛くて、逆にシュール)
暗号は正解だった。
しかし、タイムオーバーだった。
パスワードを入れた途端、
ジェウクの死に顔がモニターに映し出される。

午後8時40分
3年4組 チャ・ジェウク死亡。

別れ別れになっていた仲間が、ようやく学食で一つになる。
「さっきの答えは何だった?」
別のグループの生徒が尋ねる。
「春の日の講堂を忘れるな」
それを聞いたイナは、あることを思い出す。
「ジウォン... ジウォンが死んだの」

2年前、まだ1年生だった頃。
イナの仲良しだったジウォン。
独学で学年トップになる優秀な生徒だった。
しかし次の試験で、ジウォンは6位になってしまう。
「頑張ったじゃない」
イナは慰めるが、ジウォンには切羽詰まった事情があった。
奨学金がもらえなくなってしまうのだ。
父親の事業がうまくいっておらず、生活が苦しいのだ。
「来学期には、寮を出ないといけないかも...」
ジウォンは、涙を流す。

そして、ジウォンは無残な遺体となって発見された。
大量の薬を口に含んで。

「ジウォンの幽霊が問題を出してるんじゃ...」
ある生徒が囁くと、チャンウクは怒鳴りつける。
「幽霊なんかが、いるわけがない!」と。
「幽霊にしても、人間の仕業にしても、
これはジウォンに関係しているに違いありません。
春の日の講堂を忘れるな、なんておかしいじゃないですか」
イナが告げると、チャンウクは怒鳴りつける。
「何がジウォンだ!」
チャンウクの剣幕に、ソヨンがイナを庇う。
「生徒相手に興奮しないでください」と。









その頃、スジンが体中に答えを刻まれ、
痛みにもがき苦しんでいた。

そして、また問題が出題される合図が流れる。
しかし、誰もが怖がって行こうとしない。
「全員が行くことない」
チャンウクは、守衛に残った生徒を任せ、
名乗り出た生徒だけで問題を解きに行こうとする。



イナは、ヒョンからもらったMP3プレーヤーを、
ミョンヒョに預ける。
「必ず持ってて。失くさないで」と。
イナは、自分だけ問題を解きに行くつもりだ。
結局、名乗り出たのはイナ、ヒョン、英語教師ソヨン。
チャンウクは別行動するから、
ヒョンに二人を守るようにと告げ、犯人を探しに行く。



イナらは、四番目の問題をみつける。
問題が、どんどん複雑になってきている。
今度は、校舎の写真がパズルになっている上に、
今並んでいる文章と全く異なる文章を作り上げること。

HON I KED MELLOW KIWI..
EMERALD UGLY WINNER.
(3番目は暗くて読めません)

ヒョンは、玄関に飾ってある学校の全景写真を
一人で取りに行く。

そして、パズルのような文章作りが始まる。


その頃スジンは、ドラム式洗濯機に押し込められ、
スイッチが押された。
グルグルと回転する洗濯機。
スジンの悲痛な悲鳴が響き渡る。




パズルが完成した。それは、宿舎(寮)の写真だった。
そして、完成した文章。

I KNOW WHO KILLED ME.
(以降は、またもや読めません!)

私は私を殺したのが誰か知っている。
私の怒りは、これからも続く。
真実と向き合え。

「今までの問題と答えは、死へのメッセージだった」
ソヨンは言う。
今回のメッセージは、何を意味しているのだろうか。
その頃、スジンが閉じ込められた洗濯機のタイマーが鳴る。
タイムオーバーだ。
そうとも知らずに、ソヨンらは寮へと向かう。
その頃チャンウクは、敵に追われていた。
狭い物置に逃げ込むチャンウク。
だが、刃物がドアを突き破って襲ってくる。
チャンウクは、必死に恐怖と戦っていた。
だが、チャンウクも負けていない。
敵を追いかけ、鈍器を振り上げようとしたその瞬間、
目の前にソヨンらが現れる。
その時、洗濯機のブザーが鳴る。
ランドリーに向かう4人。
そこには、スジンが無残な姿で息絶えていた。

午前12時14分
3年2組 ユン・スジン死亡。

「今までの問題と答えは、全てジウォンに関係している」
ソヨンはチャンウクに伝える。
「先生まで、幽霊話ですか?」
チャンウクは、ソヨンらの話を聞き入れない。
「最初の問題の答えをみつけるんだ」
チャンウクは言う。
「あぁ、そうだった。
全ての答えが解ければ、試験は終わると言ってた」
イナは同意する。
チャンウクはヒョンに尋ねる。
中間試験時に、おかしな曲を流した悪戯のことだ。
あれは、どうやったのかと。
「あれは単に、コードを外して、
スイッチをタイマーに連結させれば、
マイクに連結された回線が、僕のMP3に転換されます」
それを聞き、まず放送室へ向かうことに。
ヒョンは、全校のラインに連結されているコードを見つける。
そして、その先にAVルーターがあるはずだと説明する。
やったでしょ?ケーブルTVの分割を。
(ヒョン、賢い!かっこえー)

コードを辿っていくと、それは2階の壁へと繋がっていた。
そのケーブルが、学校全体を統制している。
うちの学校は、講堂や教室全体を放送室でコントロールできるから、このコードを追えば、何かがわかるはず。
ヒョンは説明する。
(ヒョン、かっこえー ←ひつこい)
そしてチャンウクとヒョンは、壁をぶち壊す。


その頃、学食では、ミョンヒョが拉致されかけていた。
皆眠ってしまっていて、誰も気づかない。





↓  映画未見の方は、この先見るべからず ↓

コードを辿ると、建物の階下へとつながっていた。
そこで、ソヨンは何か物陰を発見する。
それは、統合失調症で入院しているはずのチョ・ボムだった。
チョ・ボムは、鋭いピックを研ぐようにしながら、興奮していた。
まるで、威嚇している動物のように。
そして、イナの姿を見た途端、
イナに向かって一目散に走り出す。
チャンウクとヒョンは、チョ・ボムを取り押さえる。
しかしチャンウクは、押し倒されてしまう。
「イナ、逃げろ!」
ヒョンは一人で、チョ・ボムを制止しようとする。
その瞬間、チョ・ボムの鋭いピックは、ヒョンの体を貫いた。
更にヒョンの体を刺すチョ・ボム。
ヒョンは、そのまま崩れ落ちた。
イナへ向かってくるチョ・ボム。
そこへチャンウクがチョ・ボムを棒で殴打した。
その上、狂ったように何度も石でチョ・ボムの頭を打ち砕いた。
「やめて!」
ソヨンが叫びながら、チャンウクを制止する。
「ヒョン、バカね.... なぜ、あなたが.....」
イナはヒョンの遺体に泣きすがる。




その時、またもや次の問題の合図のメロディーが。
チャンウクとソヨンは表情を強張らせる。
「イヤー!」
イナは、絶叫する。

(ナム・ギュリ、いいですねぇー)

チャンウク、ソヨン、イナは、コードを辿っていく。
その先には、部屋が。
そこには、ミョンヒョが天井から吊るされていた。
ヘヨンが殺害されたのも、この部屋だ。

ドアには、次の問題が。
「問題なんて、どうでもいい!キチガイめ!」
頭に血が上ったチャンウクは、ドアを壊そうとする。
ソヨンはチャンウクを冷静に制止する。

部屋の中には灯油が撒かれ、蝋燭が灯される。
そして、目覚ましでタイマーがセットされる。
時間切れになれば、ミョンヒョは炎に包まれることに。

ソヨンは冷静に問題を解く。
外数と内数を掛ければ、次の数になる。
そうして、当てはまる数字を割り出した。
答えは、1320
1年3組20番。ジウォンが在席していた当時の在席番号だ。




ソヨンは、冷静にドアキーを「1320」と押す。
ドアは開いた。
正解だったのだ。
この事件は、やはりジウォンが.....

間一髪、ミョンヒョは救出される。
しかし、吊るされているロープを切ることができない。

辺りを物色するチャンウクやソヨン。
そして、ヘヨンの手に刻まれた答えを確認する。
「これが答えだったんだ」
そして、チラシに書かれた問題も発見する。
試験最終日に、校門で配られていたビラだ。






「イナ、すごく痛いよ...」
ミョンヒョは弱気になる。
「もう少し、頑張って」
イナは励ましながら、ミョンヒョを抱きかかえる。
しかし、ミョンヒョはイナの腕から離れ、
あっという間に、天井まで引き上げられてしまう。
泣き叫ぶイナ。


ミョンヒョが吊るされた天井の脇から、
顔の崩れた女の顔が覗き込む。
「子供達が何をしたっていうの!あなたの望む答えは何?!」
ソヨンは、悲鳴に似た叫びを上げる。
もう耐え切れない。





チャンウクは、壁のハシゴを昇り、
怪しげな敵を追いかけようとした。
その瞬間、ソヨンは悲鳴を上げる。


ミョンヒョが目の前を一気に落下してきたのだ。
頭部を激しく殴打したミョンヒョは、息絶え絶えだ。



チャンウクは敵を追って、地上に這い出す。
そこへ、敵が刃物を持って襲ってきた。
しかし、チャンウクは敵を押さえ込み、首を絞めて殺してしまう。
ようやく、これで事件は終わった。
殺された女は、ジウォンの母親だった。

そしてミョンヒョも、ソヨンとイナが泣きながら見守る中、
息を引き取る。

午前6時12分
3年3組 ユン・ミョンヒョ死亡。



事件は終わった。

講堂では、事件により亡くなった教師ジヨンと、
生徒らを追悼する集会が開かれていた。
泣き叫ぶ遺族たち。

イナは耐え切れず、一人屋上に向かう。






屋上の入口に置かれていた資料を手に取るイナ。
それは最初に出題された問題だった。
結局、この問題と答えが意味するものはわからないままだ。
イナは、封筒に入った資料をパラパラとめくる。
そこには、驚愕すべき事実が。



亡くなったジウォンと一緒に映っているのは、
何と学校の守衛だった。
ハっとする間もなく、イナは守衛に拉致される。




拉致されたイナの前で、守衛はマイクで語り始める。

「はっはっは。いかがですか?
子供を失うと、胸が痛むでしょう?
私も、あなた達と同じ気持ちで、2年を過ごしました。
私は、キム・ジウォンの父です」

講堂は、ざわめき始める。
それと同時に、講堂にガスが放たれる。

「それでは、最後の問題を出題します」
ジウォンの父の声に、講堂はパニックになる。
問題が解けなければ、全員皆殺しというわけだ。

そして壇上の幕が開かれ、スクリーンが現れる。
そこに映し出された映像...
ジウォンが、何者かに襲われている映像だった。

校庭の花も美しかった2年前。
私の娘を殺した。
クマのキーホルダーの持ち主は、誰でしょう。



イナはようやく気づく。
最初の問題で重要だったのは、その答えの形だったのだ。
あれは、クマの形を示していたのだ。


映像には、
ジウォンを殺した犯人の腰から下がるクマのキーホルダー。


「前に出て、罪を告白しなさい。
そうでなければ、全員が死にます」
ジウォンの父は告げる。

その時、ある父兄の視線がチャンウクを捕らえる。
うろたえるチャンウク。
チャンウクは、中間試験の問題を流出させていたのだ。
金と引き換えに。
ヘヨン、ドンヒョク、ジェウク、スジン、ミョンヒョ...
殺された生徒は皆、PTA役員の子供たちだった。
その事実を、ジウォンは知ってしまう。
自分が6位になってしまったのは、
5人の生徒に、問題を横流ししたせいだ。
ジウォンは納得がいくはずがない。
「皆にとっては成績はプライドかもしれないけれど、
私にとっては... 先生もよく御存知じゃないですか。
成績を挽回できるなら、誰にも話しません」
ジウォンはチャンウクに突きつける。
「それはできない。先生の立場も考えてくれ」
チャンウクは、受け入れられなかった。
「校長先生に言います。
校内で解決できないなら、教育庁へ訴えます」
ジウォンの言葉に逆上したチャンウクは、
ジウォンに襲い掛かる。





ジウォンの首を締め上げるチャンウク。
統合失調症になり、ジウォンの幻影に苦しめられていた
チョ・ボムは、ちょうどその現場を目撃してしまったのだ。

苦しさまぎれにジウォンが落としたデジカメで、
その殺害現場の動画が偶然撮影されていた。

(カメラに気づかないチャンウク、マヌケすぎじゃん...)
真実が明るみになり、チャンウクは開き直った。
備え付けのナタを持ち出し、振り回す。
(なんでナタが備え付けてあるんだか)
「お前らの言うことは何でも聞いてやった。
少しの金でこんなことになって...
俺だけが一人で死ぬとでも?」

「先生だけは違うと思っていたのに...」
ソヨンは、チャンウクに失望する。


「先生、やめて!」
生徒たちが泣きながらチャンウクの行く手を塞ぐ。
さすがのチャンウクも、生徒らを手にかけることはできず、
ナタを床に落とす。
その瞬間、「先生」と、呼ぶ声が。




チャンウクが振り返った瞬間、守衛に腹を刺される。

イナは、ソヨンの手により救出される。




誰もいなくなった講堂で、
ジウォンの父である守衛は、何度もナタを振り落とした。
チャンウクは、守衛の手を掴む。


「悪かった....」
チャンウクは詫びる。
守衛の心にその言葉は染みる。
しかし、それで許せるものではない。
侘しいだけ...
守衛は、最後の一振りをチャンウクに浴びせる。



遠くからその様子を見ていたソヨンとイナ。

END

この後、夏になり、期末試験の結果が発表されるシーンに
なりますが、これはいろんな解釈がありますので、
ご自身の好きなように。
moca的解釈は... 書くのがめんどい....(笑)


そして、エンドロール!

これは、大絶賛!素晴らしい!既成概念を覆す見事さ!!

恐怖に震える事件の最中での、ジウォンの両親の舞台裏とでもいいましょうか。
こんな緊張感漂う中で、二人だけが日常的で(笑)
後ろには、ヘヨンの遺体もあるというのに!
笑っちゃうので、ぜひ見てください!
二人の会話が最高です。







<< HOME

inserted by FC2 system