カン・チョルジュン 公共の敵1-1   Public Enemy Returns  
 原題:カン・チョルジュン 公共の敵1-1 강철중 공공의 적 1-1(カン・チョルジュン コンゴンエ チョク1-1) <2008>

 オススメ

 ストーリー

 韓流王道

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 笑い

名作

 映像

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カンドン(江東)署の強力班刑事カン・チョルジュン(ソル・ギョング)は、5年 が過ぎた今でも,、相変らず事件現場をかけずり回っているが、15目の刑事生活で残ったものといえば、チョンセの家(借家)だけ。刑事という職業のため に、銀行から住宅保 証金を借りることすら困難だ。

下手すれば死亡、あるいは障害者になりうる刑事生活にうんざりした彼は、ついに辞表を提出する。しかし、その時、ある高校で起きた殺人事件のために、 彼の辞表受理は延期され、今回の事件さえ解決すれば退職金を与えると、班長に懐柔され、面倒な事件現場に戻る。

まったく解決の兆しが見られなかった殺人事件は、死んだ学生の指紋が、以前カンドン署の管轄で起きた屠殺(とさつ)場殺人事件現場で発見された刃物に残さ れた指 紋と同じだという事実が明らかになり、新たな局面を迎える。

カン・チョルジュンは、死んだ被害学生と仲が良かったという友人3人に会い、糸口を探し始める。友人たちが、コソン(巨成)という会社に就職した事実 を知ったカン・チョルジュンは、この事件が、コソン・グループと関係あるということを感知し、コソン・グループの会長イ・ウォンスル(チョン・ジェヨン) を追い始める。
【予告編】
監督 カン・ウソク(康祐碩) <1993>トゥ・コップス、<1996>トゥ・コップス2、< 2001>公共の敵、 <2003>シルミド
<2005>公共の敵2 あらたなる闘い、 <2006>韓半島、<2008>カン・チョルジュン 公共の敵1-1
<2010>苔、<2010>マイ・ウェイ
脚本 チャン・ジン 作 品一覧

出演

ソル・ギョン グ(薜景求)

出演作品一覧

チョン・ジェヨン

出 演作品一覧
カン・シニル <2001>公 共の敵、 <2002>ジェイル・ブレーカー、<2003>清風明月、<2003>シルミド
<2003>千年湖、<2004>サム~SOME~、<2005>公共の敵2、<2005>Mr.ソクラテス
<2006>と かげの可愛い嘘、<2006>韓半島、 <2006>私たちの幸せな時間、<2007>黒い家
<2008>カン・チョルジュン 公共の敵1-1、 <2009>7級公務員、<2009>私の愛、私のそばに(特別出演)、
<2010>小さな池

キム・ナムギル

出演作品一覧

イ・ミノ

<2008>カン・チョルジュン 公共の敵1-1、<2008>う ちの学校のET

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【レビュー&ネタバレ】
2008年2月に韓国公開。観客動員数は、約507万人の大大ヒット!!
公共の敵2公開から約3年。待ちに待った続編。
第一作 公共の敵は、300万人の大ヒット。
第二作 公共の敵2 あらたなる闘いは、前作 を超える392万人の大ヒット。
そして題三作。続編ごとに、約100万人ずつ動員数を増やし、
更に今回は、

500万人を越えるという、とんでもない大 大ヒット作に!!

「続編は前作を超えられない」
というジンクスを2度も破り、それどころか、記録に残る大ヒットとは!まさに偉大なる功績。

前作2作はいずれも異なる脚本家の合作。
今回は脚本をチャン・ジンに依頼。
とにかく、飽きさせぬ展開と、笑いが数段パワーアップ!
作品の完成度も高く、かといって、硬いシリアスモノではなく、気軽に楽しめる笑いも満載。
低脳な下品な笑いでなく、ウィットに富んだ笑いは天下一品。
完璧な犯罪コメディ。
素晴らしい!ブラボー!
その伏線が、こうなるのか!と、犯罪モノとしても、大いに楽しめます。
とにかく、展開が面白い。
moca的には、班長のセリフが伏線になっていて、
思わず「かっこえー」と、マジ惚れしちゃいましたー

とにかく、前2作共に大好き(2作目はちょい落ち)なだけあって、続編はとにかく楽しみで。
しかも、脚本がチャン・ジンだと聞いた瞬間、もう期待を裏切らないだろうと確信。
その期待通り、いえ、期待以上の映画でございました。
mocaの大好きなツッコミ具合が、たまりません!
大好きなカン・チョルジュンと、班長のキャラクターも相変わらず。
そして、一作で登場した、サンスとヨンマン!
二作目では、ラストの一瞬だけ登場しましたが、今回はしっかり役柄が与えられております。

イ・アンス 別名サンス(イ・ムンシク) 飲食店経営 イ・ ヨンマン(ユ・ヘジン) 精肉店経営

サンスは随分変わっちゃって、一作目の小心さと、可愛らしさがなくなっちゃいましたけど、
今回は今回で、なかなか良い感じ。

ヨンマンは相変わらず笑わせます!
しかも、衣装まで白地に赤いバラのスーツ(笑)
ユ・ヘジンの持ち味を最高に生かした役がヨンマンだと思います。

mocaの大好きな一作目の流れを引き継ぎ、更にパワーアップしたのが、
この三作目となる、カン・チョルジュンです。
それだけでなく、ラストでは、爽快感だけでなく、心があったまる良い映画でございます。
公共の敵1-1ということで、「カン・チョルジュン」に視点を当てた映画となっております。
いわば、「カン・チョルジュン」という人間を知る原点の映画になるということで、「1-1」となりました。
その試み通り、カン・チョルジュンという人間性の溢れた映画になっています。
「人間性の溢れた」とはいっても、「カン・チョルジュン」を少しはご存知で?
破天荒でとんでもないヤツでございます。
それが更にパワーアップしたということですね。
焼肉屋で量り片手にクレームつけるシーンは、もう拍手するしかない(笑)
チャン・ジン最高!

カン・チョルジュンが「善良」で「情熱的」な刑事というだけでなく
人間らしい「悪」の部分も併せ持つという、まさに人間クサい刑事であるだけでなく、
前科モノであるサンスやヨンマンにも、人間的で良心的な面があり、
今回の敵となるウォンスルにも、「父」としての人間的な心や、臆病な面がある。
こうした、「根っからの善」「根っからの悪」としたキャラクターではなく、
より人間らしいキャラクターばかりなのが、この映画の魅力と言えるでしょう。
まぁ、人間「根っからの悪人」という人もいますけどね。
この映画のムンスのような人間でしょうか。

とにかく、この映画は、ぜひシリーズモノにして頂きたいっ!(願)
もちろん、イ・ムンシクとユ・ヘジン込みで(笑)

【カン・チョル ジュン】
江東署強力2班 刑事
ソル・ギョング
【イ・ウォンス ル】
巨成グループ会長
チョン・ジェヨン
【オム・チュン イル】
刑事課強力2班 班長
カン・シニル
【パク・ムン ス】
巨星グループ 室長
キム・ナムギル
【チョン・ハヨ ン】
高校生殺人の被害者
イ・ミノ
【アン・テジュ ン】
ハヨンの友人
ヨン・ジェウク
【カン・ミミ】
チョルジュンの娘
イ・ジヨン
【チョルジュン の母】

キム・ヨンオク

そして、今回の「公共」の「敵」である存在は.... チョン・ジェヨン演じるイ・ウォンスル。
イ・ウォンスルは、「気がついた時から悪だった。ヤクザだった」ような「根っからの悪」であるキャラなのだけど、
どーも「悪の中の悪」というイメージではないのよねー
ちょっとそこが残念な感じ。
「悪の中の悪」が父親らしい面を見せたり、強敵相手にビビったりするから面白いのでは?
ちょい役不足な感じは否めないけど、
チョン・ジェヨンだからこそ楽しめる面もあったかなー?と、思うことに致します(笑)
なんてったって、チャン・ジン組のチョン・ジェヨンですからね。
息がピッタリです。
チョン・ジンはチョン・ジェヨンの持ち味を十分知っている方ですから。
実を言うと、今回のキャスティングは「騙 された」そ うです(笑)
話はさかのぼり、公共の敵2 あらたなる闘いの際にも、
カン・チョルジュンの相手役としてオファーを受けたそうで、
ただその時は、自分が悪役を演じる自信がないので出演を断念したそうです。
しかし今回は、カン・ウソク監督から連絡があり、
コメ ディーを撮ろう!
と 言われたのですぐに承諾したんだそうです(笑)
で、ソウルに来て見たら、公共の敵シリーズ3作目だと言われたそうな..... あはははは

とりあえずシナリオが完成する前であり、チョン・ジェヨンの能力の範囲内で
キャラクター設定をしてくれたとのこと。
まぁ、チョン・ジェヨンらしいキャラクターではありましたよね。悪役を除けば(笑)


韓半島で総理を演じたムン・ソングンも威圧感を与える貫禄のある演技で出演。
ほんの一瞬の出演ですが、これぞ大御所の存在感。

チョルジュンの手術をする医師は、冬のソナタのゴリラ、チョン・ウォンジョン。

実際は、ほんのチョイ役ですが、大事な役どころであるイ・ミノ。
やっぱりブレイクするだけの存在感がありますねー
「いい目をしている」
というセリフがありますが、イ・ミノそのまんまですもん。
ただ、髪型がねー
うちの学校のETといい、髪型がおかしいんだってばー
花より男子のおばちゃんパーマの方が垢抜けてるんだもん、なんだかなー
誰か彼を磨いてやって、原石だから。

なんといっても、この映画の楽しみは!
そう、キム・ナムギル!
ドラマ【恋人】のテサンで完全に惚れました!
テサンも今回もヤクザ役ですが、キャラがまったく異なります。
今回は完全なる悪!
それなのに、かっこいい...........
mocaって、ヤクザに惚れる女なのかしら......
まぁ、この映画の冒頭で子供達が、「刑事よりヤクザの方がかっこいい!」というのだから、
mocaの神経はマトモってことで.........
今回のムンス役はあまりにも冷徹でキャラ的には魅力はないけれど、
キム・ナムギルが演じるから、輝いちゃいます(笑)


* * *

イ・ウォンスルは、提携すると殺場を経営するキム社長にクレームを否めに来た。
牛の解体で、骨は骨、肉は生で食べるもの、焼いて食べるもの、全てを分けるよう頼んだはずだと。
しかしキム社長は、「どうすることもできませんでした」と、ひたすら頭を下げた。
「社長のその言葉に呆れた。それは私達をバカにしていることでは?」と、ウォンスルは言い放つ。
キム社長のどんな言い訳も謝罪も聞きいれず、ウォンスルはムンスに合図を送る。
ハヨン、テジュン、ソンジン、ヒチャンを率いていたムンスは、一歩ずつ歩みだすが、
そのムンスを一気に追い越し、ハヨンがキム社長を一気に刃物で突き刺した。
ハヨンは初めての殺人で、パニックに陥っていたが、
ウォンスルとムンスは、ハヨンに一目置くようになる。

と殺場での殺人事件。
殺されたキム・ドシクは、常日頃から脅えていたようで、ガス銃を所持していたことが判明する。
自分が殺されることを予感していたのだ。
そして、殺人現場には、堂々と指紋のついた凶器が残されていた。
これは、「警察への挑戦」とも取れる、大胆な行動だ。
韓国では殺人、強姦、窃盗などが非常に多い為、
満17歳以上の全国民は指紋を登録することが義務付けられています。
つまり、「指紋を残されている=すぐに犯人が判明する」ことになります。
それでも指紋を残すということは、犯人の自信の表れということ。
しかし、やはり指紋鑑識では、該当者なし。
警察は完全に行き詰ってしまう。

一方カン・チョルジュンといえば......
引越しせねばならぬのに、刑事という職業では、持ち家どころか、
チョンセ(月払いの家賃でなく、入居時にまとまった額を預け、大家は保証金を運用し、退去時に返還する)
の保証金を借りることすらできない生活にウンザリしていた。
「今度こそやめてやる!」
そう言って出した退職願。
しかし、チョルジュンの退職願は、班長の引き出しの中に何通も溜め込まれ受理されず、
「どうせなら100枚にしろ」
と、班長はチョルジュンの退職届など、完全に無視だ。
班長が受理しなければ、退職金も出ない。
チョルジュンは仕方なく殺人の捜査に乗り出す。

ウォンスルは、まだ幼い高校生のような男子を集めて、ヤクザ育成を行っていた。
ハヨンらも、その研修生だった。
しかしハヨンは、あの殺人事件依頼、巨成グループを抜けようと、
テジュン、ソンジン、ヒチャンらを説得していた。
俺たちが希望を抱いた巨成という会社は、いくら考えても間違っている。
人々を困らせる会社だ。
脅迫し、金を奪い、刃物の使い方まで......
巨成を辞めて学校へ戻ろう。
しかしテジュンは反発した。
「誰でも通る過程だ!俺はお前が羨ましい。むしろ俺があの時刺し殺したかった!」
そう言って、テジュンが携帯の動画をハヨンに見せる。
巨成に入る決意をした時の動画だった。
その時ハヨンは言っていた。
「いつまで町の乞食でいるんだ?ジョンチャン先輩は先週会社からBMWを貰った。
俺たちの中で裏切るヤツがいたら、俺がこの手で殺す。その気がないなら、今ココで抜けろ。
巨成はこれからは家族だ。させることはどんなことであれ、拒むな。OK?」
その動画を見たハヨンは、何も言えなくなる。

ウォンスルは、ムンスに尋ねる。「ハヨンは今日はどうした?」と。
「いい目をしている。大事に育てろ」と。
ソンジンやヒチャンは、ムンスから何度も連絡を受けて困り果てていた。
これ以上ハヨンをかくまっていたら、自分がどうなるかわからない。
そしてソンジンはヒチャンから学校へ来るよう言われたと、ハヨンらを引き連れて学校に向かう。
「何で昼間来ないのに、夜に学校に来るんだ」
と、ハヨンは何の疑いもなく教室へ向かった。
しかし、そこで待ち受けていたのは、ムンスだった。
ヒチャンも、ムンスらの怖さを恐れ、これ以上隠し通せなかったのだ。
ハヨンは一人椅子に座らせられる。
ムンスは一歩ずつ近づき、「揺れているのか?」と、ハヨンに尋ねる。
「何のことか...」
ハヨンはとぼけるが、ハヨンの心の中は、ムンスにはお見通しだった。
ハヨンの前に跪くと、一気に刃物で突き刺した。
「お前がこいつらのNo.1だろう?No.1が揺れたらダメだろう?」
ムンスは淡々と言い放ち、ハヨンを刺し殺した。
ソンジンはハヨンが殺されるとまでは考えておらず、動揺が隠せない。
脅えて動揺するソンジンを、テジュンは怒鳴りつける。
テジュンはムンスが待ち受けていることも、一切ソンジンらから聞いていなかった。
「よく聞け。俺たちの人生は来るところまで来てしまったんだ。マヌケなことをしてお前まで死にたいか!」
テジュンは泣き崩れるソンジンを叱責する。

今度は、校内でのハヨン殺人事件。
ハヨンは長期間学校には出ていなかった。
そこで、ハヨンと「湾岸」というチームを作っていた、テジュン、ソンジン、ヒチャンを呼び、事情を聞く。
4人とも、ハヨン同様学校に出ていなかったが、ハヨンの事件以後学校に出てきている。
テジュンらは、何も知らないというように全てとぼける。
しかしチョルジュンは、テジュンらのカバンから、あるものをみつける。
それは巨成グループの名刺.... ムンスの名刺だった。
そして、警察では、新たな事実を掴む。
ハヨンのゴミ箱の履歴書の書き損じから、ハヨンが巨成グループに入社しようとしていたことがわかる。
巨成グループ。
班長らは巨成グループをインターネットで調べる。
社長イ・ウォンスルは、5年で7社の系列会社を経営する敏腕経営者。
しかし班長はハっとする。
「こいつはサイだ!」
サイこと、イ・ウォンスルは、10年前班長が逮捕した男だったのだ。
間違いなく巨成グループは、まともな会社ではない。

そして更に、驚くべき事実が。
と殺場のキム社長の凶器についていた指紋が、死んだ高校生ハヨンのものと一致したのだ。
満17歳未満のハヨン。
指紋照合しても、該当がないはずだ。
班長らは、混乱に陥る。
ハヨンがキム社長を殺し、その直後にハヨンまで殺された?
チョルジュンは、まずハヨンから調べると息巻いて解剖室へと向かう。
現在は精肉店を営むヨンマンに、刺された跡を調べさせる。
刃物で一気に貫通させ膵臓に達し、十二指腸でUターンし、
抜く瞬間に噴水のように血が噴出す場所なのに、刺されて一歩も動いていない。
ハヨンは椅子に座った状態で死んでおり、一歩も動かされた形跡がない。
ハヨンの挫傷の角度が上に向いているということは、刺した相手はハヨンより下にいたことになる。
これほど深く刃物を一発で突き刺し抜くことができるのは、完全に刺客レベルだと、ヨンマンは断言する。

これは、高校生同士の争いなんかじゃない!

チョルジュンは確信した。

チョルジュンは、ハヨンらの高校へと向かう。
そしてテジュンらに言い放つ。
「巨成に入って、何が何でもヤクザになろうとしたのか?」
しかしテジュンらは答えない。
「これから巨成に揺さぶりをかけ、粉砕する。頼むから、お前らは俺の視界に二度と入らないでくれ」
チョルジュンは言い放ち、去っていく。

班長も、サイこと、イ・ウォンスルを止めるべく、巨成へと訪ねていった。
不在を知ると、名刺を渡し、必ず電話するように伝言し、去って行く。

班長が訪ねてきたことを聞いたウォンスルは首をかしげる。
「警察に睨まれるようなことをしたか?」と。
ムンスはキム社長の件では?と、助言する。
ウォンスルはムンスに、「お前に任せた」とだけ言い残し、去って行く。

そして、新たな動きが始まる。
ムンスに呼び出されたテジュン。そして、刃物を手渡される。
今からこの刃物の持ち主はお前だと。
動揺するテジュン。
ハヨンを殺したムンスの身代わりになり、出頭しろということだ。
テジュンはウォンスルにも面会し、覚悟を決めるよう促される。
「俺と次回会う時には、お前は巨成を導く重要人物になっている」
と、テジュンを懐柔するような言葉をかける。
そして、念を押す。
「ヤクザとは何か?」
答えられないテジュンに代わって、ウォンスルが言い聞かせる。
「友の名を語らないことだ」
テジュンは心に誓う。

そして、チョルジュンの巨成への揺さぶりが始まった。
まず、巨成の経営するクラブで脱税を暴き、
ムンスの焼肉店では、いちいち肉1人前のグラム数を量り虚偽がないか、
そして、1人前焼くごとに、「網を取り替えろ!(韓国では網を取り替えてくれます)」と怒鳴りつける。
その騒ぎを聞きつけたムンスが店に到着すると、チョルジュンは言い放つ。
「輸入牛を国産と偽って売ったらダメだろう?」
お客に聞こえるよう大声で。
「俺は、度々1人前55000ウォン(約5500円)の国産牛を食べてたからよくわかる」
(↑サンスの金で食べただけじゃんね/笑)
「原産地表示をご覧には?」
ムンスはとりなそうとするが、「詐欺を働きやがって!」と、逆に言い負かされる。
「それと、輸入牛は硬いからよく焼かないと!狂牛病も怖い、誤って食うと死んじまう。網も取り替えないと!」
チョルジュンの悪態に、冷静なムンスも怒りを露にする。
「肉が異常なんだ」
と、声を荒げて、部下に店を閉めるよう命じる。
心穏やかでないムンスに対しチョルジュンは、
「そうだ、君たち。マンション造るのどこだった?」と、あっさりと尋ねる。(爆)

クラブ、焼肉店に続き、今度は建設業。
役所や消防署の人間を伴い、
「産業技術管理法、産業安全保健法、消防法、全て違反だとさ!」
と、言い放ち、管理者たちを逮捕させる。
役所や消防署の担当者が「この程度なら....」と、言葉を濁すのも聞き入れず。(爆)

その頃、ソンジンとヒチャンは、テジュンがハヨンの事件で自首したことを知る。
「絶対に、巨成がテジュンを身代わりにしたんだ。ハヨンの言うとおりだ、俺たちは使い捨てだ」
ソンジンとヒチャンは、巨成への恐怖が隠せなくなっていた。

ウォンスルは、チョルジュンの数々の揺さぶりに危機感を感じ、警察へ班長を訪ねる。
「私に疑いがあるようで、仕事を減らして差し上げようと」
と、ウォンスルはヌケヌケと言い出す。
「私という人間をご存知でしょう?質問があれば尋ね、殴ることがおありなら殴ってください」
そんなウォンスルに班長が負けるわけもない。
「そうなのか。俺はまた、刃物を与えたヤツに面会にでも来たかと」
と、ウォンスルに言い放つ。
班長は留置場のテジュンの元へ、ウォンスルを案内する。
しかしウォンスルは完全にトボけ、テジュンも「初めて会う方です」と、否定する。
テジュンの言葉に、ウォンスルは満足げだ。

そして、巨成のグループ会社を荒らしまくったチョルジュンは、今度はウォンスルの自宅へ押しかける。
ウォンスルの留守中上がりこみ、夕食を食い散らかすチョルジュン。
帰宅したウォンスルに対し脅しをかける。
チョルジュンは、子供のいる前でウォンスルの妻に尋ねる。
「会長が何をしているのか、ご存知ですか?」
妻は答えに戸惑う。
「会長さんは教育熱心で、息子さんと同じ年頃の若者を立派な働き手に育て、まい進されている」
チョルジュンの言うことが理解できないが、夫にとってよくないことだとすぐに察知した妻は、
「夫はこんな形で家に押しかけられ、警察に論じられるような人間ではありません。お引取りを」
妻の言葉にチョルジュンは言い返す。
「警察は時々事前訪問っていうものをするんです。令状を持って行く前に、予め仲良くするんだ」
だが、そんなチョルジュンの脅しにも妻は負けない。
「できること全てやり尽くしてから来てください。この人と何年も暮らしてきて、怖くて震えるけど、
それでも、あなたの生活よりずっとよい生活をしてきたわ」と、強気に言い放ち、去って行く。
ウォンスルはチョルジュンに語る。
「幼い頃から争ってきた。ケンカをしていると、従う者、似た者が集まってくる。それをヤクザというらしい」
そして、チョルジュンをとがめる。
「人類が始まり最も古い学問が軍事学で、敵味方を分けた集団が、家族より先に出来た」
そして、身を乗り出して、チョルジュンに言い聞かせる。
「言い換えれば、ヤクザは李王朝時代やローマ時代にもあり、人が暮らす場所に常にいた!」
だが、チョルジュンも負けてはいない。
「勉強熱心だねぇ。それで未熟な子供達を集めて刃物を教え、ヤクザ学校を作ったのか?
俺はヤクザを捕まえる時、『こいつが世界最後のヤクザ』と思って捕らえる。今俺の頭の中はお前一人だ。
お前さえ捕まえれば、この世はキレイになると思ってる。
これだから、お前は俺を捕まえられないんだと思ってるか?」
ウォンスルは微笑を浮かべる。そして、チョルジュンも微笑を浮かべる。
ようやくウォンスルはチョルジュンの手ごわさを感じ始めた。

ウォンスルはムンスを呼び出す。
「こんなヤツは初めてだ。あいつが我が家まで押しかけてきて、我が家、俺たちの水、巨成で育つ子供達。
全てが大切だと思った」
ウォンスルは、チョルジュンは危険人物だとムンスに語ったのだ。

そして、ウォンスルの家からの帰り道、チョルジュンはムンスの末端部下コマ(パク・ヨンソ)に刺される。
(パク・ヨンソは魔王のオム・テウンの子役で、キム氏漂流記にも出演)
ウォンスルは携帯電話を通じて、チョルジュンのうめき声を聞き、満足そうに笑みを浮かべる。
コマは、血だらけの手で110する。自分が今、人を殺したと。


↓  結末ネタバレです。ご注意を ↓


チョルジュンは救急車で運ばれる。
その知らせを聞きつけ、班長は血相を変えて手術室へ飛び込む。
チョルジュンのことを自分のことを心から心配する班長。
しかしチョルジュンが生きていることを知ると、コロリと態度を変え悪態をつく。
「刑事たる者が刺されるとは情けない」
しかし班長の言葉に医師は答える。
「あと3cmズレてたら、本当に情けないことになっていた」と。
「刺したのが下手なヤツだったから、息をしていられる。位置は本当に悪かった」と、深刻そうに。
その言葉に、班長は衝撃を受け、そして幸運に感謝する。
「何歳だった?」
と、チョルジュンは犯人の年を班長に尋ねる。
「17歳(数えで17歳です)」
班長はイヤミを言うように答える。
そして、「おまえはかっこ悪くて、この先どうやって生きてくんだ?」と、また悪態をつく。

コマは事情聴取で「気分が悪くて刺した」と、真実を語らない。
そんなコマに班長は激怒する。
「俺は、とてつもなく怒っている。だから真実を語ろうが、口をつぐもうが勝手にしろ」
班長は言い放つ。
イ・ウォンスルを知らないとウソをつくコマに
「お前は情状酌量であれ、そのまま懲役15年だ!どう思う?」
と、班長は尋ねる。
「光栄です」
コマはあっけらかんと答える。
コマの態度に、班長の怒りは頂点に達する。
コマを蹴り飛ばし、殴りつけ、ボコボコにしてしまう。

班長は、ウォンスルの出国禁止令を出し、
巨成グループの事務所、店舗、建設現場の捜査令状の請求をする。

その頃、チョルジュンは重症の体にもかかわらず、病院を抜け出し、こっそり警察にいた。
病院を抜け出したことを知った班長は激怒する。
「あの体で動いたら死ぬぞ!」
そんな班長の気も知らず、チョルジュンはテジュンをこっそりコマの取調室に連れ込んだ。
コマとテジュンを向かい合わせに座らせるチョルジュン。
コマは明らかに動揺する。
「お前ら知り合いだろう?巨成の子分、寄生虫ども」
二人は答えない。
「明日の朝、二人のうち一人は釈放だ」
チョルジュンは言い放つ。
驚いてチョルジュンの顔を見るテジュンとコマ。
「保釈理由は、陳述反復!
俺は誰も刺したことはない、もしくは、自分の意思とは関係なく強要された。
デカいことして、イ・ウォンスルのようになろうと考えた。
両方を救ってやれず、マジですまない。
代わりに、どちらか一人は必ず助けてやる。ジャンケンしようが、殴り合おうが、好きにしろ
必ず一人だけ刑務所に行く」
チョルジュンはそう言い捨て、取調室を出て行く。
チョルジュンが消えた途端、テジュンはコマをなじる。
「キチガイ。たわごとはいいから、会社を避けず、黙って出て行け」
テジュンの言葉に、コマも黙っていない。
「生意気な.... 俺のセリフだ。アン・テジュン。
そういえば、ムンス室長がお前がビビってたら始末しろって言ってたな。
たぶん、お前のダチ2人も、今頃くたばってるか?」
コマはテジュンを侮蔑するような笑みを浮かべる。
今まで冷静だったテジュンは、コマの言葉で頭に血が上る。
「このクソ野郎が!」
テジュンはコマに掴みかかる。
「もう一度言ってみろ!」
しかしコマは更に侮蔑の目を向ける。
「めでたい野郎だな。身代わりの分際で!」
コマの言葉に、テジュンは更に熱くなる。
「お前が何度刃物を使おうと、お目にかかれないな。クソったれ」
テジュンの言葉に、コマはあざ笑う。
「どうする?刃物でも持ってみるか?お前と比較されるのも恥なんだけど」
とうとう二人は殴りあいを始める。

そこへチョルジュンが現れる。
先程の二人の会話をレコーダーに録音していたのだ。
チョルジュンはテジュンだけを残し、録音内容を繰り返す。
「身代わりの分際で。刃物でも持ってみるか?」
テジュンは言葉を失う。
「お前のダチ、ソンジンとヒチャンの連絡がつかない。
家族も知らず、見かけた人もいない。お前も知らないんだろう?」
チョルジュンの言葉に、テジュンは素直に「はい」と、答える。
「俺はお前が会長と崇めるイ・ウォンスルを捕まえに、いや、殺しに行く」
チョルジュンは言い放つ。
「お前が10年、15年後に帰る組織。そんなもの、今後存在しない。
証拠、そんなもの必要ない!今までもそうやってきた。言いたいことはあるか?」
チョルジュンの言葉に、テジュンは揺れる。
「ウォンスルを殺さないでくれと哀願してみるか?」
チョルジュンは言い放つ。
チョルジュンがしびれを切らして取調室を出て行こうとした時、
「アニキ!」
と、テジュンがチョルジュンを呼び止めた。


── この間の班長とキム 刑事のやり取りも最高に笑える! ──


チョルジュンがテジュンに尋問していると聞き、班長は取調室に向かった。
しかしドアを開けると、そこにはテジュンしかいなかった。
「何の話をした?」
班長はテジュンに尋ねる。
「携帯電話」
テジュンは答える。
テジュンは、ハヨンと巨成に入る時に交わした約束をこっそり録画したように、
ウォンスルとの約束も、携帯電話に録画していたのだ。
それは、ウォンスルを逮捕する確実な証拠だ。
チョルジュンはテジュンの携帯電話を勝手に持ち出し、単独行動を取っていた。
チョルジュンは、ムンスの焼肉店を訪れていた。
「肉の味はいかがですか?」
と、ムンスは自信ありげに尋ねる。
「うまいねぇ、国産は」
チョルジュンの答えに、ムンスは顔をこわばらせる。
「反省しただろ?」
チョルジュンの言葉に、今度は苦笑いを浮かべる。
チョルジュンは突然服をめくり、血のにじんだ包帯を見せつけ、傷に焼酎をかける。
ムンスは苦い顔をする。
チョルジュンはニヤリとし、携帯電話を取り出す。
「初めて見る携帯か?」
チョルジュンは得意げだ。ムンスは事情が飲み込めない。
「期待しろ。お前らの巨成は、この兄貴が軽やかに潰してやろう」
チョルジュンは言い放つ。
ムンスは息を呑む。
テジュンがメモしてくれた携帯電話の操作方法を見ながら、チョルジュンは必死に携帯を操作する。
そんなチョルジュンを、ムンスは呆れて笑う。
「お前、動画を送れるか?」
チョルジュンはムンスに、テジュンが録画したファイルを、ウォンスルに送信させる。
動画を見たウォンスルは驚愕する。

チョルジュンはウォンスルに連絡する。
「この動画が欲しければ、中池に来い」と。
「3時間だけくれ。家族に会う」
ウォンスルはそう答える。しかしそれは偽装で、ウォンスルは仁川から出国するつもりだった。

チョルジュンは一人中池に向かうが、班長から電話が入る。
「手錠は俺がする。お前はじっとしてろ。そんな体でどうする気だ」
しかしチョルジュンは聞き耳を持たない。「逮捕するんじゃない。ただ殺しに行くだけだ」と。

ムンスは漢江に呼び出された。
相手がチョルジュンかと思えば、待っていたのは班長ら強力班の刑事たちだった。
ムンスらと、刑事たちの格闘が始まる。

ウォンスルは無事に仁川に到着するが、そこには、チョルジュンが待ち構えていた。
ウォンスルの顧問弁護士と共に。
顧問弁護士がウォンスルが出国すると、口を割ってしまったのだ。

チョルジュンとウォンスルの格闘が始まる。
3ヶ所以上折れたり、1分以上息切れがしたらストップ。
降参、棄権、ヘルプミー、いっそ捕らえろ!、そんな言葉は通用せず、
もし、やりやった後に捕まれば、お前が逆らったせいで、こうなったと言ってくれ。
と、なんともチョルジュンらしい条件を出した。
「もし、そちらをぶっ潰し、あの船に乗れば、私を逃がしたと言ってくれますか?」
ウォンスルも条件を出す。
「それは有り得ない!」
チョルジュンは、いきなりウォンスルに殴りかかる。

一方、班長らもなかなか決着がつかない状態だった。
ムンスは、班長に一人ゆっくりと向かっていった。
最高峰の刺客ムンス。
ムンスは班長に向かって刃物を突き刺す。
しかし班長はムンスの刃を交わした。
「俺はカン・チョルジュンを嘲笑ったんだ。刃物で刺されれば面目がない」
班長はそう言って、渾身の力でムンスの刃物を押さえ込むと、ムンスに刃物を突き刺した。

重症のチョルジュンと、ウォンスルは互角の戦い。
しかしウォンスルは、怪我したチョルジュンの腹を攻めてきた。
「卑怯なヤツめ!」
チョルジュンは言い放つが、
「卑怯?戦いには生か死。勝ちか負け、それ以外にはない」
ウォンスルも言い放つ。
それを聞いたチョルジュンは、「お前の言うとおりだ」と、銃をウォンスルに向ける。
「空砲で撃たれ、俺が驚いて転び、また起きればいいのか?」
ウォンスルは、チョルジュンが撃ちはしないと決め付けた。
「どうかな....」
チョルジュンは、息切れ切れに答える。
「空砲を撃ってかっこつけるのはやめないか?」
ウォンスルは全く動じない。
その瞬間、チョルジュンの銃がウォンスルの腹を撃ち抜く。
呆然としながら、自分の腹をさするウォンスル。
「そこは、俺がヤラれた場所ほど危険ではないから」
と、チョルジュンは言い放つ。
「こんちくしょう、卑怯だぞ」
ウォンスルは怒りをぶつける。
「条件を揃えたことが卑怯だと?この野郎。横腹をかすめたから、ほぼ同じだ」
そう言って、チョルジュンはウォンスルへと向かっていく。
そして、二人の死闘が始まる。
チョルジュンはウォンスルを打ちのめし、自らもダウンしてしまう。

事件は終わった。

チョルジュンは、サンスの経営するクラブへと向かう。
店の中で大声でサンスを呼ぶチョルジュンに、サンスは文句を垂れる。
そして二人は握手を交わす。
「おい、出て来い」
サンスが店の奥へ向かって呼びかけると、
行方不明だったソンジンとヒチョルが、申し訳なさげに顔を出した。
「ソンジン!ヒチョル!」
釈放されたテジュンが、親友二人の無事な姿を見て喜び呼びかける。
「テジュン!」
ソンジンとヒチョルはテジュンに駆け寄り、嬉しそうに再会を喜びあう。
「なにしてたんだよー」
テジュンは心配したんだぞ、と、二人に言い放つ。
「顔を見られれば殺されると言われて...」
ヒチョルは申し訳なさげに答える。
「心配すんな、もう大丈夫だ」
テジュンがそう言うと、三人は堅く抱き合う。
「離れ離れの家族が感動の対面だな」
チョルジュンは悪態をつく。
「知ってるか?あいつらを探すのに4店舗を完全に閉め、あいつらを安心させてやった」
サンスは恩を着せるかのように言う。
「4軒?3軒だったろ?」
チョルジュンはサンスへの恩などお構いなし。逆に悪態をつく。
「この店も、俺のだ」
サンスは、さらりと言い放つ。
「じゃあ、(儲けが)月に4千万ウォン?」
チョルジュンは、すっかり金のことしか頭にない。
「だいたいは、それ以上だな」
サンスはあっさり答える。
「あー、そろそろ行かないと。東南アジアにカラオケ店の調査に行かないと」
サンスは得意げに語る。
チョルジュンは驚きで呆然とする。
「おい!いつ戻るんだ!」
我に返ったチョルジュンは、サンスの腕を掴む。
「今日行って、カン刑事が留守になるのは来週の水曜日。じゃ、木曜かな?じゃっ!」
と、サンスは逃げるように去ろうとする。
チョルジュンはサンスを必死に引き止める。
「サンス、サンス、住宅保証金を!」
「離してよ」
「保証金を少しでも!」
チョルジュンはサンスを離そうとしない。

END





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