最後の贈り物  Last Present 
 原題:最後の贈り物... 帰休 마지막 선물... 귀휴(マジマク ソンムル... クィヒュ) <2008>

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最後の贈り物... 帰休

二 人のパパと娘、彼らのキラキラ輝いて美しい10日間の物語

組 職のために殺人犯になった無期囚テジュ(シン・ヒョンジュン)の元へ、長年の友達であり刑事のヨンウ(ホ・ジュノ)が訪ねて来た。自分の娘に肝臓を移植し て欲しいと頼む。娘は肝臓の移植手術を受けなければ生命が危ない状況。テジュは手術をするために10日間の「帰休」を貰って刑務所の外に出る。

生まれて初めて守 りたい人ができました。

ヨンウの家で手術を準備していたテジュは、誰もいない間に脱出を試みる。その時、誰かが彼の脱出を阻む。それはヨンウの娘セヒ(チョ・ スミン)だった。テジュはママに会いたいというセヒの頼みを断ることができず、同行することになる。そして到着した場所で驚くべき事実が明らかになる が..

公式サイト:http://www.showbox.co.kr/lastpresent/

【予告編】
監督 クォン・スギョン <2000>ア ウトライブ~飛天舞~、<2005>無影剣、 <2008>最後の贈り物...帰 休

出演

シン・ヒョン ジュン(申鉉濬)

出演作品一覧

ホ・ジュノ (許埈豪)

<1999>ラブストーリー 遺 失物編、<2000>リベラ・メ、<2001>火山高、 <2003>シルミド
<2005>おまえを逮捕する、<2006>レストレス~中天~、<2008>最後の贈り物... 帰休
<2008>神機箭(シンギジョン)

ハ・ジウォン (河智媛)

出演作品一覧

クォン・オジュン

出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
2008年1月韓国公開。観客動員数は、約27万人。
こりゃ、ヒドい。
主演俳優は、恥ずかしくて顔あげて歩けない数字ざますよ。

もうね.... 最初っからネタバレしすぎ。この映画。
あらすじで、思いっきり全部ネタバレしてますから(笑)
まぁね、「最後の贈り物」ってタイトル自体、予想できちゃうんですけれどね。
おわかりの通り、父と娘の涙の愛の物語。
こりゃ、ベタすぎんじゃ?
と思いましたが、想 像以上にベタでした(笑)
よくもまぁ、こんなオーソドックスなネタ、やったよなぁ...
あれもこれもコケまくって、原点に戻ろうとしたんでしょうか?
この作品は、KBS ドラマシティのシナリオ公募で入賞した「帰休」という作品を映画化したもの。
既にドラマにはなっているそうです。

とにかく、テウォン(テウォン・エンターテインメント)らしくない作品。
テウォンの作品といえば、裸足のギボンにリストアップしてま すので、そちらをどうぞ。
裸足のギボン も、感動作と思いきや、コメディーで終わっちゃったような....
キム館長 対 キム館長 対 キム館長も、 感動できずに終わってしまい....
テウォンには、感動作は作れないんだろうな... と思っておりました。
なので、こんなベタなお涙頂戴モノを作るなんて、ちょっと意外です。

テウォンだけでなく、監督の力の方が大きいわよね。
過去の二作も、泣ける作品ではないけれど、
山場での一言のセリフにホロリと泣かされちゃう.....
泣かせ方は心得ているようなのに、なぜいつも1シーンだけなのか?
今回もまったく同じ。

オーソドックス.. ありきたり...
けれど、そのベタな映画を、きっちりと作ることができなくなっているように思います。
最近の韓国映画は、本当にレベルが低い。
この作品も、そのうちの一つですが
韓国ではコケても、韓流好きの日本人好みではないかと思います。
たいして面白い内容でもありませんが、優しくて温かい美しい作品です。
ラストでは、思わず涙。
mocaはこういう親子や家族モノにメッポウ弱いのですが、
同じような作品であるまぶしい日には、泣くどころ か、イライラしておりましたから、
多少なりとも、この作品には良さがあると言ってもいいと思います。
仏に育てられた子供は天使になるんだなぁ... と実感。
フィクションですけれど。
シン・ヒョンジュンが父親へと変わっていく姿は、ジーンとします。
面白い映画ではないけれど、繰り返し見ても飽きない良さがあります。


ただ... 展開 が読めすぎるっ!!
これほど先がわかってしまう作品も、珍しい。
覚悟の上でどうぞ。

最近、コメディー路線だったシン・ヒョンジュン。
久々の正統派映画。
目つきの鋭い能面のような表情から、徐々に人間的に変化していく過程をきっちり演じております。
実は実力派。
ファンとしては、こういったシン・ヒョンジュンを見たいのではないでしょうか。
回想シーンでは、ロングヘアのかつらをつけたシン・ヒョンジュンが見られます。
これが.... 笑っちゃって、笑っちゃって....(笑)
でも、なんかカッコよかったりするのよね... うーん、惜しい。

ホ・ジュノはさすがの演技。温厚な役をやらせたら天下一品。
まさに、ホ・ジュノのための役。
お人よしで、純情で、真面目で、誠実で、優しくて、一途で.....
こんな人となら.... って、誰でも思うはずですが、
女って チョイ悪に弱いのよね....

娘役のチョ・スミン。透明人間チェ・ジャンスに出演。
けど、なんでこの子かな?
演技力っていうわけでもなく.....
もう少し可愛い子がいるでしょうに..........

【カン・テ ジュ】
シン・ヒョンジュン
無期囚
【チョ・ヨン ウ】
ホ・ジュノ
刑事
【チョ・セヒ】
チョ・スミン
ヨンウの娘
【ヘヨン】
ハ・ジウォン
テジュの初恋の人
【ドンヒョン】
クォン・オジュン
ヨンウの後輩刑事
【ヨンテ】
キム・サンホ
テジュの昔の仲間


シン・ヒョンジュンの初恋の相手には、特別出演のハ・ジウォン。
「俺の40代初の作品に出演してくれないか?」
と、シン・ヒョンジュン自らオファーに出向いたそう!!
俺の 40歳のプレゼントはハ・ジウォン!と まで言っちゃってます(笑)
シン・ヒョンジュンがそこまでして、ハ・ジウォンの出演を切望したのも納得。
ハ・ジウォンっていうだけで、すべて納得しちゃうのよ。
ヨンウがなぜ人生の全てをかけたのか。
テジュンが、ほんとは優しくて寂しい人なんだということも。
語らずとも納得させてしまうカリスマ性。
ハ・ジウォンの出演で、よい映画になったことは間違いありません。

そして、mocaのだーいすきなクォン・オジュン!
いやぁ、いい演技でした。自然。
クォン・オジュンだからこそ光ったキャラクター。
ますます大好きに!
ラストの葬儀場の笑顔!あれは演技を超えてますねぇ。
あの笑顔のおかげで、よいラストになりました。

食客>、<なつかしの庭>、<町内金庫連続襲撃事件>など..
最近よく見かけるキム・サンホ。
絶好調ですねぇ。


* * *

ストーリーですが、
父と、重病に犯された娘の愛の物語。

無期囚テジュンの元を、昔からの友達ヨンウが訪ねてくる。
腎臓を移植しないと娘が死んでしまう。
テジュンの腎臓を移植して欲しいと。
テジュンは移植手術のために、10日間の休暇をもらい外の世界へ出る。
しかしテジュンにそんな気はなく、すぐさま脱走してしまう。
そのテジュンの前に現れたのは、ヨンウの娘セヒ。
セヒは母に会いたいとテジュンにせがむ。
父の友達でしょう?と。
テジュンはセヒを置いて逃げるが、
テジュンが娘を捨てたと勘違いしたタクシーの運転手に説教され、
仕方なくセヒを母親の元へ連れて行く。
だが、そこで驚くべく事実に遭遇する。
セヒの母親は、墓の中....
その遺影は... テジュンが愛した女ヘヨンだった。
言葉を失うテジュン。

「なぜ黙ってた!」
テジュンはヨンウを殴りつける。
ヘヨンのお腹にセヒがいる時に、テジュンは殺人犯で捕まってしまったのだ。
ヘヨンと生まれくる子供のために足を洗おうとしたテジュン。
しかし、ボスはそう簡単に足を洗わせてくれるはずもなく....
ある人物を始末したら足を洗わせると、刃物を渡す。
テジュンはそうして、殺人犯になってしまったのだ。
「なぜ、そんなとこにいるの?何かの間違いでしょう?」
そう言って泣くヘヨンをテジュンは怒鳴りつける。
「二度と俺の前に現われるな!今度会ったら、俺の手で殺してやる!」
それが二人が会った最後だった。
ヘヨンは身重の体で働くこともできず、住んでいたアパートも追い出されてしまう。
その時、ヘヨンとヨンウは再会したのだ。
ヨンウにとっても、ヘヨンは初恋だった。
初めて見た瞬間から、忘れられなくなった。
しかし、ヘヨンの隣りには、テジュンがいた。
ヘヨンは負け犬よりも、イノシシが好きなのだろう....
そうして、ヨンウは自分の気持ちを隠したまま、三人の友情を守ってきた。
だが、目の前に、男に捨てられ、家も追い出されたヘヨンがいる。
身重の姿でも、ヨンウにとっては可愛く映った。
ヨンウはそのまま家に連れ帰り結婚し、病気を患っていたヘヨンの面倒を看た。
ヨンウは、ヘヨンは生涯ただ一人の女だとテジュンに告げる。
だから、ヘヨンの残したセヒを自分の子として育ててきたのだ。
しかしヘヨンは、一緒に暮らしながらも
一度も「愛してる」とは言わなかった。
いつも「すまない」と言うだけだったと。
ヘヨンが愛したのは、テジュン一人だった。

テジュンはそれ以来、模範的な姿に変わる。
手術を受けるために、今までイヤがっていた食事療法や運動も率先し
刑務所に戻ったら、模範囚になるというのだ。
そんな時、一大事が起きる。
ヨンウの兄が借金を残して逃げたのだ。
保証人になっていたヨンウの通帳が差し押さえられ、
手術費用がなくなってしまった。
どうすることもできなうテジュンは、昔のボスに連絡する。
自分が犯した殺人の報酬を、ボスはヘヨンに渡していなかったのだ。
ボスは議員に立候補する身。
テジュンの存在は疎ましかった。
ボスはテジュンに金を渡すと、その代わり、ここから消えて欲しいとテジュンに告げる。
海外へ高飛びするための船を用意して。
しかし、テジュンは手術のために逃げるわけにはいかなかった。

↓ 結末ネタバレ。ご注意を↓



いよいよ、明日は手術。
テジュンとヨンウ、そしてセヒは、思い出の海へ出かける。
テジュンと砂の城を作りながら、セヒは告げる。
「私は、チョ・セヒなの...」 と。
テジュンは、セヒのその言葉の意味を痛いほど理解していた。
そして、セヒは言う。
「私の名前。セヒは、三番目の家族っていう意味なの」と。
それを聞かされたテジュンは、嗚咽してしまう。
忘れるはずもなかった。
幸せだったあの頃。
「俺は祖母に育てられた。祖母が言っていた。長く暮らしても、私たちは家族ではない。
三人以上になった時、初めて家族というのだと。
ヘヨン、俺に家族を作ってくれてありがとう」
ヘヨンの深い愛を改めて思い知らされるテジュン。
その時、テジュンの背後に人影が....
テジュンにナイフを突き刺すヨンテ。
「飛べって言った時に飛べよ。俺は金さえ貰えば友達も殺す」
そう言って、またもやナイフを振りかざした。
テジュンは、咄嗟に胸を庇った。
「死んでやるよ。けど、ここはダメだ。ここはセヒのものだ」
ナイフで腕を何度も刺されても、腎臓を両手で庇い続けるテジュン。
血まみれのまま、なんとかヨンウの前に逃げ出し救急車で運ばれるが、
テジュンは瀕死の状態だった。
救急車の中で泣き叫ぶセヒ。
「おじさん!私、おじさんが本当は誰か知ってるの!死なないで!」
そんなセヒに、ヨンウは優しく頷く。
「お父さん!」
セヒは、テジュンの胸にすがりついて泣き叫ぶ。

手術着に着替え、手術室に運ばれるテジュンとセヒ。
「死なないで...」
セヒは泣き続ける。
その時、意識のないテジュンの目から涙がこぼれ落ちる。

時が流れ─

元気になったセヒは明るく笑う。
「これでお母さんも寂しくないね。でしょう?」
ヘヨンの骨壷の隣りには、テジュンの骨壷が収められていた。
ヨンウは笑うに笑えない。
「だけど、あまりイチャイチャするな。嫉妬するだろ」
そう言ってヨンウは笑う。

END







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