純情漫画  Hello Schoolgirl 
 原題: 純情漫画 순정만화(スンジョンマヌァ)<2008>

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出 勤途中のエレベーターで、階下の女子高生スヨン(イ・ヨニ)と出会った30歳のヨヌ(ユ・ジテ)。しかし、その瞬間... 「ゴトン」という音と共に、エ レベーターが止まってしまう。
「ひっとして、女子高生が怖がらないだろうか?」と、心配するが、あまりにも慎ましい性格のせいで、言葉もかけられず、ソワソワするヨヌの耳に聞こえてき たのは、「クソったれ!」と、可愛い女子高生が吐き出した一言。

終電を待つ22歳のスク(カンイン)は、目の前を通り過ぎた長い髪のハギョン(チェ・ジョンアン)から、目を離すことができない。なんとなく悲しみを背 負っているような後ろ姿をみつめながら、話しかけようか、やめようか、迷ったスク。
終電は発車しそうなのに、彼女は全く乗るそぶりがなく、スクは衝動的に彼女の手を取り電車に乗せる。
「私は29歳、君は?」
「22... 25ですが.... 自分は....」
「いいから、タメグチでしゃべって」と、ハギョン。

地下鉄で制服のネクタイをうっかり忘れたことに気づくスヨン。さっき出会った
’おじさん’に、いきなりネクタイを借りる。まだエレベーターで受けた衝撃が消えないヨヌの心臓は、大胆な彼女へと、どんどん走り出す。

今会ったばかりのスクに、「私達、最初に別れの挨拶をしよう」と、意味不明な話をするハギョン。だが、一目で彼女に惚れてしまったスクは、ハギョンの冷た い態度にも屈せず、熱烈な片想いを開始する。


【予告編】
監督 リュ・ジャンハ <2004>春が来れば、<2008>純情漫画

出演

ユ・ジテ(劉 智泰)

出演作品一覧
イ・ヨニ(李延喜) <2006>百 万長 者の初恋、<2007>M エム、<2007>私の恋、<2008>純情漫画
チェ・ジョンアン <1998>あきれた男たち、<2002>Run2U コリアン・コネクショ ン、<2005>お母さん、<2008>純情漫画

カンイン

<2007>花美男(イケメン)連続ボム事件、<2008>純情漫画

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【レビュー&ネタバレ】
2008年11月韓国公開。観客動員数は、約74万人。
原作は、パボや、アパートメントなどの人気漫画家「カン・プル」
今回は傘売りのオジさん役で、出演しております。

「純情漫画」というのは、日本語でいう「少女漫画」を意味します。
まさに、少女漫画の典型といった内容。
オーソドックスな恋愛映画。
2組の男女の恋を、クロスしながら同時に描いていく。
特に何か見所があるわけでもなく、さわやか~にまとまっております。
気楽に観るにはイイ映画。
韓国映画らしい、あったかなぬくもりを感じる映画です。
雪景色も、ロマンティックで、童話のように美しい。
ただ、ホント、「少女漫画」にありがちな、ベタもベタ、オーソドックスな内容でございます。

何が面白いってわけではないけれど、
女性からすれば、男性主人公2人が「現代の王子様」のように見えるかもしれません。
小心者だけれど優しくて、女子高生に振り回されてしまうけど、
ロマンティックで、女心を満たしてくれるヨヌ。
どんなに冷たくあしらわれても、ストレートに愛をぶつけるスク。
こんな風に想われたら、心の中の氷も溶けてしまうかもしれないですね。
「腕組んで歩きたい」
と言って断られ、電柱やバイクに抱きつくスクは可愛くて仕方ない。
年下男のヨサ、ですね。

私の恋の雰囲気が好きな方なら、この映画も気に入るかもしれません。
ですが、私の恋ほど無理矢理な設定でもなく、納得できる内容です。
ハギョンとギュチョルの恋は、ちょっとせつない....
もう少し掘り下げて描いて欲しかったなぁ....

相変わらずイ・ヨニの演技は鼻につきます。
もう少し演技力を磨いて欲しいものですね。
イ・ヨニの親友ダジョン役で、少女時代のスヨンが出演しております。
ご存知、イ・ヨニ、スヨンはSMエンターテイメントの演習生(練習生)で、一緒にレッスンしてきた仲で、
日本のTV番組「ASAYAN」の日韓ユニットのオーディションの最終選考を争った間柄。
結局スヨンが韓国側では優勝し、ユニット「ルート0(コン)」で日本デビューし、
雑誌モデルなどもしておりましたので、ご存知の方もいるのでは?

ちなみに、カンインもSMエンターテイメントのスーパージュニアのメンバーです。
俳優としてのカンインは、けっこう好き。

コーヒープリンス1号店でブレイクした(?)チェ・ジョンアン。
ほんとキレイになったわよねぇ。
整形疑惑も消えないけれど、元々キレイ。
垢抜けた感じ。
ちょっとキレイになりすぎて、整形と思われても.... 仕方ないわよね。

ユ・ジテは、「善良で小心者な青年」が、あまりにも似合いすぎて、
面白みも何もないものでございます。




【キム・ヨヌ】
公務員
ユ・ジテ
【ハン・スヨン】
高校生
イ・ヨニ
【クォン・ハギョン】
年上女
チェ・ジョンアン
【カン・スク】
公益勤務要員
カンイン



【チョン・ダジョン】
スヨンの親友
チェ・スヨン
【スヨンの母】
不動産屋
ナ・ヨンヒ
【キム・ギュチョル】
ハギョンの元恋人
キム・ガンウ
【傘売りおじさん】

カン・プル(原作者)

ヨヌは、スヨンの母の経営する不動産屋の紹介で、マンションに引っ越すが、
そこで、大胆な女子高生スヨンと出会う。
一方、ヨヌの働く洞事務所(役所)で、公益勤務要員(兵役の代わりに奉仕活動をする)として働くスクは、
駅で偶然見かけたハギョンに一目惚れしてしまう。

ヨヌから借りたネクタイを返す約束の時間にヨヌは遅れてしまい、
スヨンに食事をご馳走する。
そしてスヨンは、トマトを届けにヨヌの部屋を訪れるが、ヨヌは風邪で寝込んでいた。
スヨンを迎えに行くスヨンの母に、「家が近くだから」と、傘を貸し、濡れて帰ったためだ。
しかし、スヨンはそんなことは知らず....
スヨンはヨヌの様子をみて、慌てて薬を買いに行き、食事まで作り、帰って行った。
「まずかったら電話して」
と、携帯電話の番号を書いたメモを残して.....

「しょっぱい」

そう書かれたヨヌからのメール。
そのメールには、以前ヨヌの携帯のカメラで撮ったスヨンの写真が....
スヨンは思わず微笑む。

そして、ヨヌとペアの折りたたみ傘を購入。
ヨヌが風邪をひいたのは、傘を持っていないせいだからだと。
おりしも、そこにスクも。
傘を持っていないハギョンのために、やはりペアの傘を買おうと....
そして、スヨンとスクは傘を取り合って言い合いになる。

スヨンはヨヌに傘をプレゼント。
しかし、すぐさま「お礼はないの?」と、催促。
スヨンはヨヌに、クレーンゲームでクマのぬいぐるみをねだる。
しかし一向に取れそうにない。
小銭もなくなり、「もうやめよう」とスヨンに言われ、ヨヌは嬉し顔。
そんなヨヌに、「諦めが早すぎる」と、呆れ顔。

「私、あんたのこと好きじゃないの。ごめん」
と、ハギョンに痛烈な一言を浴びせられるスク。
「俺は好きだ!」
と、懲りないスク。
「誤解しないで、傷つくだけよ」
とハギョンに諭されても、「期待させてくれ、傷ついてもかまわない」
と、立ち去って行くスク。

洞事務所でのバザーに、スヨンが訪れる。
あまりの暑さに、「雪でも降ればいいのに」と、愚痴るスヨン。
「スヨンはデジカメに興味ないの。フィルム式の古いのがいいって」
と、ダジョンはヨヌに耳打ちする。
そんな時、ハギョンもバザーに訪れる。
そして、「出品できますか?」と、大切にしていたカメラを置いて去ってしまう。

夜、スヨンはメールでヨヌに呼び出される。
廊下に出ると、空から雪が舞い散っていた。
スプレー缶の人工雪を降らせるヨヌ。
スヨンはロマンティックな雪に、心躍らす。
その上、ハギョンの事情を知らないヨヌは、スヨンにハギョンのカメラをプレゼントする。

ハギョンは、昔の恋人ギュチョルが忘れられず、傷心の日々を過ごしていた。
そんなハギョンにスクは、「誰か捜してるの?俺が捜してやるよ」と、つい口にする。
「捜して」
思いもよらぬハギョンの言葉。
「イヤだ。俺にもプライドがある」
さすがのスクも、そこまで献身的にはなれない。
「プライドなんてないくせに」
そうハギョンに言われ、スクはハギョンに無理矢理キスをする。
「ごめん、別の人のことを考えてた。もう会うのはやめよう」
そう言ってハギョンは去って行く。

どんなに冷たくされても、めげないスク。
ある日、ハギョンを待ち伏せする。
「1回だけ、デートしようよ」
スクはハギョンにねだるが、あっさりと断られる。
「冷たくすると、死ぬからな」
スクのその言葉に、ハギョンの表情は凍りつく。
「え...... ?」
ハギョンは言葉を失う。
「自殺するってば!」
スクのその言葉を聞き、ハギョンは反射的にスクの頬を平手打ちしてしまう。


* * *

結 末までネタバレしちゃいますので、ご注意を!

* * *

「キム・ギュチョル......」

あの日、私を終電に乗せたでしょう?
昔、電車を待ってて寝ちゃったことがあるの。
その時、彼が起こしてくれた。
「終電ですよ」
それが最初の言葉。
彼もスクのように、古い自転車に乗せてくれた。

ハギョンはスクにギュチョルとの思い出を語り始める。
「聞きたくない!」
スクは突っぱねるが、ハギョンはやめない。
「雪が積もった日、運動場で....」
ハギョンの言葉をさえぎるスク。
「キスしたのか!?あのカメラは思い出の品か!?
俺は俺だ。お前を捨てた男とは違う!辛いのはお前だけじゃない」
スクはそう言い捨て、去ってしまう。

近所に不審者が出没するという話を聞いたヨヌは、心配してスヨンを学校まで迎えに行く。
手をつないで歩いていた時、偶然スヨンの母と遭遇してしまう。
「ハンさん... 」と、ヨヌ。
「オンマ!(ママ)」と、スヨン。
この時、ヨヌはヨンヒがスヨンの母だと初めて知る。
たじろぐヨヌの手を引き、スヨンは母に紹介する。
「この人が私が好きな人」
しかし、その瞬間、ヨヌはスヨンの手を振り放してしまう。

スヨンは母にヨヌとの交際を反対される。
ヨヌは大人で、スヨンはまだ18歳だと。
その上、ヨヌは幼い頃両親を亡くし、寂しく育った人だと。

スヨンはどうしたらいいのか悩むが、意を決してヨヌの部屋を訪ね、デートに誘う。
しかしヨヌははぐらかす。
「僕は大人なんだ。年も取ってるし、働いている。嘘だってうまい。
僕だって同じなんだ。スヨンさんが嫌いな大人なんだ.... わかるだろう?」
スヨンは答えず、「つまんない、帰る」と、去ろうとするが、
「あの時、なぜ私の手を離したの?噂になるのが怖くて?」
ヨヌは答えられず、言葉を濁す.....
そのヨヌの気持ちを察し、スヨンは笑顔を返す。
「大丈夫。この辺で諦めるのも悪くないわ」
そう言って部屋を出ると、ドアの外で涙を流す──

スクはヨヌ経由で貰ったハギョンが写した写真を見て、ハっとする。
近所のクリーニング店の写真......
キム・ギュチョル.....
スクは夜中、こっそり洞事務所のパソコンで、住民登録を調べる。
そしてそこには.....
「キム・ギュチョル(死亡)」
スクはハギョンの気持ちをようやく理解し、言葉を失う。

ある日、ハギョンはスクを訪ね洞事務所を訪れる。
しかし、ちょうどスクは除隊した後だった。
「ハギョンさん、電車で帰ってみてください」
ヨヌは声をかける。
ハギョンが駅に向かうと、そこにはスクが。
スクはヨヌから預かったハギョンが撮った写真を手渡す。
「会いたいか?」
スクはハギョンに尋ねる。
「うん....」
ハギョンはうなづく。
「きっと、彼も元気でいるさ」
スクは笑顔でなぐさめる。
ハギョンは、スクの気持ちを悟る。
「もちろんよ、元気でいるはずだわ...」
ハギョンは寂しげに答える。
スクはそんなハギョンを笑わせようとする。
「嘘ついてたんだ。俺、実は22歳ですっ!」
ニンマリと笑うスクに、ハギョンも笑ってしまう。
「今日は私が送るわ」
ハギョンの言葉に、「マジで?」と、スクは喜ぶが、
「雨、降りそうだぞ?」
と、心配する。
ハギョンは少し躊躇して、バッグから傘を取り出す。
「傘ならあるわ」
いつか、スクがハギョンにプレゼントした傘だった。

一方ヨヌも、クリーニング店でアルバムを見て、
ハギョンの恋人は亡くなったこの店の息子だということを知る。
ヨヌもハギョンの気持ちを想う。
どんなに会いたくても会えない人を想う気持ち......
「あの貯金箱くれませんか?小銭が必要なんです」
ヨヌはクリーニング店のおばさんに、小銭の詰まった豚の貯金箱をもらい、
ご機嫌で自転車を走らせる。

そして──

朝、スヨンが待つエレベーター。ドアが開いた途端、驚きのサプライズ。
そこには、「I LOVE YOU」と書かれた風船や、豚の貯金箱の小銭で取った
クレーンゲームのたくさんのクマのぬいぐるみ。
「諦めの早い男ヨヌ」が見せた、強い想い。

そしてスヨンは身分証を取得するために、洞事務所を訪れる。
身分証の写真を撮影しようとするスヨンに、ヨヌは声をかける。
「好きです」
二人は微笑み合う。





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