これが法だ  also known as 
 原題:これが法だ 이것이 법이다(イゴシ ポビダ) <2001>

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これが法だ

ある日、胸にタロットカードが挟まれた死体が発見される。被害者は、強姦殺害容 疑で検挙されたが、証 拠不充分で無罪判決を得た財力家の息子。殺害場面は、すぐさま殺人犯が開設したインターネットのホームページ上で公開される。

' 法で制裁が不可能な社会のゴミを自分の法で処断する '

という、この連続殺人犯は、自分の正当性をホームページを使って知らせ、殺人は続くはずだという警告文を残す。

問題のホームページは爆発的なアクセス数を 記録する奇現象を見せ、対応無策の警察は、ボン刑事(イム・ウォニ)が所属する強力班と、ピョ刑事(キム・ミンジョン)の特捜班を中心に、特別捜査班を編 成し、キャップに老練な刑事キム班長(チュ・ヒョン)を任命する。

監督 ミン・ビョンジン <1998>土曜日午後2時、<2001>これが法だ

出演

イム・ウォニ (林元煕 )

<1999>SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男、<2000>タチマワ Lee、
<2000>ダイ・バッド ~死ぬか、もしくは悪(ワル)になるか~、<2000>ゴー ストタクシー
<2001>ガン&トークス、<2001>これが法だ、<2001>血も涙もない、<2002>おもしろい映 画、
<2002>ムッチマ・ファミリー、 <2003>シルミド、<2004>美しい夜、残酷な朝(韓国版-Cut)
<2004>ラブリー・ライバル、 <2005>クライング・フィスト、 <2007>死んでもハッピーエンド
<2007>M エム、<2007>食客、<2008>タチマワ Lee -悪人よ 地獄行急行列車に乗れ!

キム・ミンジョン(金旻鍾) <1998>土曜日午後2時、<2001>これが法だ、<2005>愛の傷

シン・ウン ギョン

<2001>花 嫁はギャングスター、 <2001>これが法だ、 <2002>恋する婚活プランナー
<2003>SSU、<2003>花 嫁はギャングスター2、<2005>ミスター主 婦クイズ 王、<2005>6月の日記
<2010>氷雨

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【レビュー&ネタバレ】
映画のデキとしては最悪。
ここまで破綻している映画も珍しい。
日本で公開されることはまずないでしょう。
あったら怖い。
けど、それがあるから日本は怖い。
スター俳優が出演していれば、粗悪な映画が日本に輸入されたりするけれど、
この映画はスター俳優も出演してないですし、まず安心。

本当に、驚くほどひどい作品だけれど、mocaはなかなか好き。
それは、’韓国の刑事 映画らしい映画’だから。
情にあふれ、情熱にあふれ・・・
それを見ているだけで心が温かくなるし、イム・ウォニがとにかく笑わせる。
イム・ウォニはこの個性的な顔のせいか、なかなか主役はないけれど、
破天荒で情の深い刑事ぶりはかなりハマってます。
そして、なんといっても、mocaの大好きな俳優さん二人が出演。
いっぺんにチュ・ヒョン씨とチャン・ハンソン씨が見られるなんて!
二人とも、情あふれる親父刑事を演じてくれております。
特にチャン・ハンソンのイム・ウォニに対する父親のような情は、
幸せな気持ちにさせてくれます。
それだけでなく、この映画は’ヒューマン・ドラマ’としては、好きです。
しかし・・・この映画・・・
キム・ミンジョン、チャン・ハンソン、キム・スンオクと・・・
ドラマ<守護天使>の出演者ばかり・・・なぜ?
ラストには、カメオでユン・ダフンも出演しております(↓2枚目写真)
しかも、キム・ミンジョンと火花を散らしてる(笑)
<守護天使>の関係者が関連しているのでしょうか?






ラストのカメオはなかなか豪華?
憎くてももう一度>のイ・ギョンオン、<冬のソ ナタ>のクォン・ヘヒョも出演。
冒頭では、イム・ウォニが殺人現場を検証していると、
特捜班のキム・ミンジョンとシン・ウンギョンが現れ
’この事件は特捜班で引き受けます’と冷ややかに告げ、
ラストでは、イム・ウォニ、キム・ミンジョン、シン・ウンギョンが殺人現場を検証していると、
’この事件は新しい特捜班が引き受けます’と、
イ・ギョンオン、クォン・ヘヒョ、ユン・ダフンがやってくる。
ちょっとアイロニー的な結末。


ストーリーとしては、韓国版’ダーティー・ハリー’とも言える映画。
お粗末ですが。
ダーティー・ハリーの中でのセリフ’これが法だ!’をタイトルにしてるくらいですから。
殺人事件が起こり、死体にはタロットカードが。
カードの意味は、’悪に正義の裁きを’
’法で裁けない社会のゴミを、自分の法で処断する’と。
最初の被害者は、婦女暴行と殺人で検挙されたものの、
権力者の父の力で事件をもみ消され、無罪放免になった男。
そして、続く殺人。

とくれば、この映画の要は、その殺人犯を追うことにある。はず。
なのに、最後には脱線したまま、真相もよくわからず終わってしまう。
とにかく、やりたいことすべてを無理矢理押し込んで、そこに時間を取られタイムアウト。
そんな感じ。
無駄なことばかりに、時間を費やしすぎ。
・イム・ウォニとシン・ウンギョンのほのかな恋心
・イム・ウォニの破天荒さを知らしめるアクションシーン
・犯人を探し出すサイバー警察
これらを省くか、シンプルにすべき。
ハッキリ言えば、シン・ウンギョンの存在そのものが不要。
あの雨の中で心が一つになるシーンも、あそこまで必要ないと思うわ。
有能な脚本家と監督なら、
ほんの十数秒で、スッキリと見せてくれるはずよ。
とにかく、余計なものが多すぎるのよー

そして、この連続殺人犯’ドクター・キュー’を追うだけに留めておけばよいものの、
’一心派’という謎の組織まで出てきて。
結局、連続殺人犯の黒幕も、’一心派’の正体も、解明されないままTHE END
こんな刑事映画あるのか?
ここまで破綻していて、よくも世の中に出せたものだ。
この映画は、脚本、演出、どちらもひどい。
そして、この映画の脚本を書いているのが、キム・ヘゴン。
mocaは、「オーマイガー!」と叫んだね。
<恋愛、その耐えられない軽さ>は、話題にはなったけれど、
それは主演女優のチャン・ジニョンの演技だけだろう。
観客動員は50万人を超えた程度。
そして、<SSU ブルー>も、どうも空回りでイマイチだ。
moca的にはかなりつまらなかった。
この映画は、SSU以上に脚本がひどい。
そして、何が’オーマイガー!’なのかといえば、
2007年に公開予定のソン・スンホンとクォン・サンウの<宿命>が
このキム・ヘゴンの作品だからだ!!
能書きだけの、粗悪な映画になる予感大。
中身には、期待できなそうよ・・・


さて、ストーリーについてですが・・・
未視聴の方にはあらすじで十分です。
刑事モノのストーリーなんて、そんなものです。
この連続殺人犯を追うだけが、ストーリーです。

頭が混乱しないよう、登場人物だけ紹介しておきましょう。

【強力班:ボン・スチョル】 【特捜班:ピョ・ジュノ】 【特捜班:カン・ミンジュ】

イム・ウォニ

キム・ミンジョン

シン・ウンギョン
【強力班:ホ刑事】 【強力班:キム班長】 【パク・シジョン】

チャン・ハンソン

チュ・ヒョン

キム・ガプス
【強力班:ナ刑事】 【コ署長】 【チョン記者】

ユン・スンウォン

ユン・ジュサン

キム・スンオク


最後に、とっちからった謎だけ整理して終わります。

結末まで完全ネタバレです。

・一番目の殺人、被害者は婦女暴行と殺人で無罪放免された犯人
これは’ドクターQ’が殺害。

・二番目の殺人、被害者は特捜班のチョ刑監
死体には、一番目と同じくタロットカードが。
目撃者である浮浪者は、現場からパク・シジョンが走り去るのを目撃したと証言
チョ刑監が亡くなった為、コ署長はキム班長を’特捜チーム’のキャップに任命。

・証券会社のソン・テムンは、コ署長に「助けてくれ」と要請する。

・三番目の殺人、被害者は誰?
ドクターQは殺人の3日後に現場に戻りビデオを撮っていることが判明。
チョ刑監が殺された日から今日が3日後だと気づいた特捜チームは現場に急行。
ボン刑事が到着した時にちょうど殺人が・・・犯人の後姿だけ目撃(ラストの一心派の白スーツの男)
ナ刑事は「どうして情報が漏れたんだ?内部に共犯者でも?」と口にする。
(何か情報漏れてましたっけ?)

・チョ刑監殺害の犯人逮捕。ドクターQを真似た模倣犯
一番目の被害者の友人で、’ドクターQ’を崇拝するがために殺人を犯したと自白

・カン刑事は、警察内に盗聴器が仕掛けられていることを発見。
内部に共犯者がいると断定。カン刑事とピョ刑事二人だけの秘密に。

・カン刑事は、ドクターQの追跡に成功。
他の刑事には偽情報を教え、カン刑事とピョ刑事だけで現場に向かうが、
途中でホ刑事が同乗してくる。
ドクターQはホ刑事の足を刺して逃亡。
ボン刑事が後を追うが、もみ合った際にドクターQはビルから転落して死亡。
ドクターQの正体は、チョン記者。
一番目の殺人の時のTV報道もチョン記者が報道、
二番目の殺人は、葬式でピョ刑事たちに’目撃者がいるそうですが?’と
インタビューする。
ピョ刑事たちは、’ドクターQ’の黒幕を探る。

・ピョ刑事たちは、1992年に姉妹を暴行した上に殺害したアン・ギョンテを思い出す。
精神鑑定で無罪。裁判所を出たところで’一心派’なる組織に殺害された。
その時も、’俺が正義の裁きをした’と犯人は言った。
その当時の担当者はキム班長、コ署長。

・パク・シジョンがキム班長に、「俺は少年もチョ刑監も殺していない」と連絡。
チョ刑監から金を受け取るために現場に行ったのだと。

・証券会社のソン・テムンが、チョ刑監の口座に大金を振り込んでいたことが判明。
ソン・テムンは’チョ刑監の金で儲けたからお礼をしただけだと主張。
コ署長は「政界の上層部から圧力がかかった。ソン・テムンを釈放しろ」と命じる。
そして、ドクターQは死んだから特捜チームは解散すると。
事件は新しい特捜チームに任せるとコ署長はキム班長に告げる。
釈放されたソン・テムンは、何者かに射殺される。

・パク・シジョンが、ソン・テムンとチョ刑監の会話を録音した携帯電話を持っていると、
携帯をキム班長に渡し、自分は息子と中国へ逃亡すると連絡。
パク・シジョンに会いに行く途中で、キム班長は刺される。
受け渡し場所には、一心派の一味が。
奪われた携帯電話を取り返したナ刑事は、ホ刑事に射殺される。
「お前も社会のクズは許せないだろう?」
と、ホ刑事は言い放つ。
盗聴器を仕掛け、自分の足も自分で刺した。
ソン・テムンを殺したのもホ刑事だった。
「法で裁けなくても終わりじゃない。お前にもいつかわかる」
ホ刑事は、拳銃で自殺する。

・ピョ刑事は、携帯電話の録音テープをキム班長に渡す。
「後はキム班長にお任せします」と。

* まとめ *

コ署長は’悪’であり、’一心派’ではないわよね。
キム班長は?
恐らく、’一心派’では?
それに気づいたから、ピョ刑事は’後はお任せします’と、テープを渡したのよね?
ボン刑事も、ピョ刑事も、カン刑事も、最後にはホ刑事に共感したということよね。
ピョ刑事も、カン刑事も、最後には人間味溢れる刑事に。
そこへ、以前のカン刑事、ピョ刑事のような新たな特捜チームがやってくると。
この世は延々同じことが繰り返されるということね。
コ署長がなぜ特捜チームを解任したかといえば、
’法を守る刑事’相手なら、いくらでも’法’を潜り抜けられるということでしょう。
そうなると、キム班長は’一心派’ではなかったのかしら。
パク・シジョンは刑事の時には’一心派’だったと思われるし、
だとすれば、キム班長も’一心派’だと思えるけれど。
昔は’一心派’だったけれど、年とともに保守的になった人間なのかもしれないわね。
コ署長はそれを知っているから’特捜チーム’のキャップに任命し、
けれど、キム班長は犯人逮捕の熱意を見せたため、解任したと?








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