非日常的な彼女  Don't Tell Papa 
 原題:ドンテルパパ 돈텔파파(ドンテルパパ)<2004>

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非日常的な彼女

チンピラ気取りの不良高校生チョルス(チョン・ウンイン)は、エラン(チェ・ ミン ソ)と紆余曲折の末「一 夜」を送

る。それから1年近く経ったある日、彼の教室にカゴが1つ配達される。カゴに入っていたのは、生まれたばかりの赤ん坊。エランが女子高のトイレで 出産したチョルスの赤ん坊だった。チョルスは、エランの友人スンミ(イ・ヨンジャ)を訪ね、エランの居所を尋ねる。そして、エランがアメリカに留学したこ とを聞く。

 「赤ん坊カゴ配達事件」で学校から追い出されたチョルスは、エランと初夜を送った旅館の名前を取って、赤ん坊の名前を「チョウォン」 と名付け、ナイ トクラブでショーMCをしながら息子を育てる。

チョウォンは、父について店を出入りし、エレナ・キム(イ・ウンギョン)、ドラッグ・クイーン(ハデに女装 したおかま)のポリス(イム・ホ)、ホステスたちと交流し、早熟で明るい子供に成長する。チョウォンは、三流人間たちの実戦言語を肌で感じ、同年代の子供 たちには到達できない天性の語 彙力を持つ ようになる。 いつのまにか7歳になったチョウォン。アメリカに留学していたエランが、チョルスの同級生で下着デザイナーのチョルグ(キム・ヤンウ)の会社の理事になっ て帰ってくる。

赤ん坊を捨 てた自責の念に苦しんだエランは、チョウォンに会いたくて、自分が母であることを知らせないままチョウォンに近づく。母は死んだと思っているチョウォ ンは、エランを親切なおばさんだと思い、チョルスは子供を奪われるかと不安になる。あげくの果てに地方のクラブにチョウォンと共に旅立とうとするチョル ス。しかし些細なことで、とんでもない事件に巻き込まれる。

【韓国版予告編】
監督 イ・サンフン <2004>非 日常的な彼女

出演

チョン・ウン イン

<1998>ク ワイエット・ ファミリー、<1999>北京飯店、<1999>反則 王
<2001>マイ・ボス マイ・ ヒーロー、<2002>2424 (イサイサ)、<2003>輪廻 リ・インカーネーション 、
<2004>非日常的な彼女、<2006>マ イ・ボス マイ・ヒーロー2、<2006>生、ナル先生
<2006>マジシャンズ、<2008>間違った出会い、<2009>遺憾な都市

ユ・スンホ

<2002>お ばあちゃんの家、<2003>チャ・テヒョンのハッ ピー☆クリスマス、<2004>非日常的な彼女
<2007>マウミ...、<2008>ソウルが見えるか?、<2009>40minutes、<2009>父、山、<2011>ブラインド

チェ・ミンソ <2002> チャンピオン、<2004>非日常的な彼 女、<2005>かつ ら 鬘、
<2005>亡国のイージス(日本映画)、<2008>ひきこもり、 <2010>菜食主義者

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【レビュー&ネタバレ】
2004年9月に韓国公開。 200万人を動員したヒット作でございます。
日本では、2005年12月にレイトショーのみで公開。
2006年8月にDVD発売になりました。
映画自体はB級の香り漂う安っぽい映画だけれど、200万人を動員したのもちょっと頷けるわ。
けど・・・・この邦題は・・・・・
思いっきり<猟奇的な彼女>をパクってるのよね。
日本版のポスターは、いかにも過激な女の子をイメージさせてるし、
日本版予告編にしても、いかにも破天荒な女の子をイメージさせてるし・・・
(しかも、この写真可愛くないのに無理矢理使って/笑)
これじゃ全然別の作品になっちゃってますって・・・・

【日本版予告編】


この映画は、父と息子の親子愛が中心で、彼女(母)は準主役級よ・・・・
なんでタイトルにまでなって、宣材資料でも彼女がメインなわけよ・・・・
こういう関心を惹こうとするあざといやり方は、逆に反感買うわよ。
ここまでしても、結局少しも話題にならないし(笑)
だって、あの予告やポスターに興味を持って観に行ったとしたら、
思いっきり期待を裏切られるわよ(笑)
これじゃ、詐欺でしょ・・・・
絶対に、過激な女の子が母性愛に目覚めていくような映画を想像しちゃうもの。
真実のこの作品は、↑の韓国版のポスター&予告編でございます!

ポスターのB級映画の香りを感じて頂けるかしらー?
けど、笑いどころ満載だし、
個性的なキャラが集まって、愛すべき映画になってるわ!
コメディーなのに、泣かせてくれるしね。
チョン・ウンインは、エロくて下品で頼りない父親を思いっきり演じてるし、
ユ・スンホ(天国の階段のクォン・サンウの子役よ)は、うまい!と思うわよね。
ちょっとワザとらしいところも無きにしも在らずだけれど・・・・
チョン・ウンインがドラッグクイーンになるんだけれど・・・
西田敏行か、上島竜兵か・・・ってとこかしら?(笑)
韓国でも、<オカマ>は、<オカマ>と呼ぶのには驚いたわ。

チェ・ミンソは、藤本美貴にめちゃくちゃ似てるんですけどー
藤本美貴が在日だという噂が事実だと、妙に納得しちゃったわ。
この子可愛いわね。
チョン・ウンインとの一夜では下着止まりだったのに、なぜかユ・スンホとの親子の入浴シーンでは、
乳首がチラチラ・・・・
こんなシーンで脱がなくてもいいのに・・・・
入浴シーンなのに不自然だと?
絶対に監督の趣味としか思えない・・・・

チョイ役で、おなじみの俳優さんが友情出演してるわよー
(↑ポスターを見てみてね)
これを観てるだけでも楽しいのよー
オカマのポリス役は、チャングムの中宗役、イム・ホ씨。
エレナ・キム役のイ・ウンジョン씨は、「ガラスの華」のギテ엄마(オンマ)よー
チョウォンを運んでくるバイク便のおじさんは、チョ・ヒョンギ씨。
「明朗少女成記」のヤンスン아빠(アッパ)!
その他にも、スンミのバーの客の大学教授は、チョン・ボソク씨。
「LOVE~サラン」のヨンジの妹の夫(医者)、「彼女はボス」のジンチョルよー。

ストーリーとしては簡潔よ。あらすじそのままでございます。
ちょっと補足すると・・・エランは厳粛な家の娘で、エランの出産に腹をたてたエランの両親は
赤ちゃんを孤児院に入れようとしたらしいわ。
それで、赤ちゃんを守りたくてチョルスに宅配便で送りつけたという・・・
だったら、せめて自分の手で届けろよ!
って感じですが・・・それはコメディーってことで(笑)

チョルスはチョルスで、エランのことをいつまでも忘れられないでいて・・・・
一緒にカラオケに行った時にエランが歌っていた曲を、
今でもバカみたいに聞き続けているという・・・
チョウォンにエランを会わせたくなかったのは、チョウォンをエランに取られたくない、
エランがチョウォンを育てられるとは思えず、二度も母親に捨てられるチョウォンを見たくなかったから、
これはチョルスの本音ではないと思っていいのよね?
今でもエランを愛しているチョルスは、エランの出世の妨げになるから・・・
エランのことを想って、チョウォンと引き離そうとした・・・それが真実ということでよいのよね?
ちなみに・・・・チョウォンの名前は「초원」よ。「草原」という意味でいいと思うわ。
韓国の名前は<意味>ではなく、
<響き>を重要視するっていうけれど・・・・それでも・・・・・・・・・・・
こんな名前をつけちゃうチョルスって・・・・
よっぽどエランのことが好きだったのね(笑)
チョウォンのことも、目に入れても痛くないほどの可愛がりようで・・・・
自分が孤児だから、っていうのもあるのかしら?
エロくて、頼りなくて、下品で、どうしようもないバカ父だけれど、
その可愛がりようを見たら、貧乏でもこんな風に愛されて幸せだろうな・・・って思っちゃうわ。
チョウォンも、こんなダメパパだけど、すごく好きなのがわかるし・・・
エランが実の母親だって知って、チョルスが田舎へ逃げようとして・・・
チョルスの痛みを悟ったチョウォンは、笑顔で快諾するのよね。
子供の愛も純粋よね。
1つ疑問なのが・・・・
チョウォンの体を洗う時、チョウォンの体から垢が出てるのに
「チョウォンの体は垢が出ないなぁ」って、嘘をつくのは、愛してる証拠なのかしら?
チョウォンも、エランに、「아빠(アッパ)からは、垢が出ないんだ」って、大嘘をついてるし(笑)


では、そのとんでもない事件の続きは と・・・
ネタバレするのでご注意を!



チョウォンの愛犬ポッポを叩いたナイトクラブの社長トクペの息子ポクテに叩き返したチョウォン。
ポクテは鼻血を出してしまって・・・
それを怒ったトクペは、チョウォンを殴り、それを庇ったチョルスを殴って・・・
それを止めようとしたチョウォンを殴り飛ばして、チョウォンは頭に大怪我を負ってしまって・・・
怒ったチョルスは、トクペに殴りかかり・・・・
そこへトクペの部下達が現れ、チョルスはリンチされ、重症を負うのね。
どうすることもできないチョウォンは、エランに助けを求めるの。
一方エランは、チョウォンに「もう会いに来ないで」と言われ、拒絶され・・・
傷心のうちにアメリカに帰国しようとしていたところで・・・・
今までエランのことを「아줌마(アジュンマ:おばさん)」って呼んでたのに、
初めて、「엄마(オンマ:母)、助けて・・・・」と・・・
エランはすぐに引き返し、チョウォンの元へ・・・
けれど、モニターの心拍数が消え、泣き崩れるチョウォンとエラン・・・・
そこで、パっと目を覚ますチョルス。
「チョウォンなんで泣いてるんだ?ここはどこだ?カバンを持って来い」
何事もなかったかのようなチョルスに呆然とするチョウォンとエラン。
心拍数が消えたのは、モニターのコードを、ポッポが抜いてしまったかだった。
そして・・・時が流れ・・・チョルスとエランの結婚式。

チョルスが痛めつけられるシーンは、そこまでやらなくても・・・
というくらい・・・泣けるのを通り越して、痛いっていうか、シラケルっていうか・・・・
別の意味で胸が苦しくて仕方なかったわ・・・
けど、その後の涙涙の展開を盛り上げてくれたように思うわ。
チョルスが病院に運ばれてからは、泣けたわ・・・
けど、さすがコメディー!
最後は笑いで閉めてくれたわ(笑)
mocaは韓国のヒューマンドラマやヒューマンコメディーが大好きなの。
だから、チョルスとチョウォンだけじゃなく・・・
ポリスやスンミにも思いっきり笑わせてもらったわー
あの汚いオカマのポリスが、なぜか可愛らしく思えたり(笑)
スンミと大学教授のチョン・ボソク씨の雰囲気を、
エランが思いっきりブチ壊しちゃうシーンでは、笑いが止まらなかったわー
この映画のよさは、笑いと涙。
韓国のヒューマンドラマが苦手な方には、オススメできないわ。



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