デイジー  Daisy 
 原題:デイジー 데이지(デイジ)<2006>

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韓国映画 デイジー

【デ イジー アナザー・バー ジョン】はこちらからどうぞ

個展を準備しながら、広場で肖像画を描く画家ヘヨン(チョン・ジヒョン)。見知らぬ都市アムステル ダムで彼女を支えてくれるのは初恋の思い出だけだ。ヘヨンは、顔を見ることもできないが、最も美しい胸のときめきを与えてくれた彼にデイジー花の絵をプ レゼントし、あたかもその返事のようにデイジーの植木鉢が毎日配達される。

そうしている間、いつも同じ時間に肖像画を描きに来る男がいる。男をデイジーの贈り主だと思い込むヘヨン。彼は国際警察チョン・ウ(イ・ソンジェ)。任務 遂行の為にヘヨンに接近しただけだった。だが、何度も会ううちに、チョン・ウは明るくて純粋なヘヨンに惹かれる。 彼女が待っている人は自分ではないとわかっているが、彼女を失ことを恐れて事実を言うことができない。

ヘヨンが待っている男パク・ウイ(チョン・ウソン)。しかし、愛という感情を持ってはいけない殺し屋の身分のために、彼女の前から身を隠さなければならな いパク・ウイは、彼らの幸せな姿を苦々しくながめる。

一人の女性の前で交錯する二人の男の運命。しかし、最も驚くべき残酷な運命は、パク・ウイに暗殺のターゲットとしてチョン・ウの写真が配達されることから 始まる。

【予告編】
監督 アンドリュー・ラウ<香港> <2003> インファナル・アフェアIII 終極無間、<2005>頭文字D(イニシャルD)、
<2006>デイジーデイジー アナザー・ バージョン

出演

チョン・ジ ヒョン

出演作品一覧

チョン・ウソ ン(鄭宇成)

出演作品一覧
イ・ソンジェ(李誠宰) <1998> 美 術館の隣りの動物園、<1999>愛のゴースト、 <1999>アタック・ザ・ガス・ステーション!
<2000>吠える犬は噛まない、 <2000>エン ジェル・スノー、<2001>風林高、<2001>公共の敵
<2004>氷雨、 <2004>風の伝説、<2004>シン・ソッキ ブルース、<2006>ホリデー
<2006>デイジーデイジー アナザー・バージョン)、 <2007>マイ・ボス マイ・ヒーロー3
<2010>夢は叶う、<2010>絃の歌

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【レビュー&ネタバレ】
2006年2月に韓国公開、 2006年5月に日本公開された「デイジー」で ございますー
ご承知のこととは思いますが、日本での興行失敗作でございます・・・
チョン・ジヒョンとチョン・ウソン、韓流王道とも言える内容。
この作品の存在を知った瞬間、うわー待ってたわ~ くらいのイキオイでございましたが、
すぐさま、誇張広告にヤラれるかも・・・期待しない方が・・・と、気持ちはUターン。
ってなわけで、今の今まで観ずにいた作品なのよね。
TOPの背景を「デイジー」にしときながら・・・(笑)
思った通りで、DVD化されるまで待っててよかったわ。
韓流王道ではあるけれど、こんなベタな作品にゃ・・・今更涙も出ないわよ・・・・

監督は香港のアンドリュー・ラウ。
脚本は韓国のクァク・ジェヨン。
音楽は日本の梅林茂。
アジアが誇る映画人たちが集結した映画という触込み。
しかも、ロケ地はオランダで・・・・
韓国映画であって、韓国映画ではない映画。
mocaは韓国映画のあの古臭さが好きなのだけれど、別物になっちゃってましたねー
オランダの青い空やノスタルジックな建物、スタイリッシュな部屋・・・
それもステキではあったけど。
音楽も韓国音楽特有の古臭くてメロディアスなものではなく、洗練された軽い感じでございました。
映画としてのグレードは数段なのだけれど、好き嫌いでいえば
mocaはフツーに韓国映画が観たいわ。

脚本が「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」のクァク・ジェヨンだと知って、
期待しちゃダメだー
と言い聞かせつつ、ちょこっと期待しちゃったりしてたのだけれど・・・
「僕の彼女を紹介します」に続く、「猟奇的な彼女」の続編?という感じかしら・・・・・
前者はどちらも猟奇的な女の子が主人公で、
その彼女に振り回される彼氏・・・という内容だけれど、
今回は「続編」と謳ってないだけあって、主人公の女の子は普通のどこにでもいるような女の子です。
なんだけれど、男性の献身的な愛は前者2作と同様よ。
ただ、情けないくらいに彼女に振り回される軟弱な男ではなく・・・・
どちらかといえば、強い男・・・・肉体的にも、精神的にも・・・。
「僕の彼女を紹介します」のような悲劇なのだけれど、泣き度も同じくらい。
号泣するほどではないけれど、ホロリと泣け、せつない気持ちにさせますわ。
「僕の彼女を紹介します」に満足された方なら、満足できることと思いますわ。
そうでない方は・・・・
きっと二の舞になることと思われます・・・・・
あまりにも現実離れした美しい愛には、もう新鮮さがないのよね・・・

ストーリー展開はちょっと凝っていて、
ヘヨンの視点で始まり、チョン・ウの視点に変わり、そして、パク・ウィの視点に変わっていくの。
このせいで最初からストーリーに入れ込めないという欠点を生んでしまったように思うけれど、
展開としては面白いと思ったわ。
基本的にはヘヨンの視点で描かれた物語なのだけれどね。
ちなみに、韓国だけで公開されたプレミアバージョン。
パク・ウィの視点で描かれる「デイジー アナザー・バージョン」も日本で公開されたのよ。
公開は6月~8月くら いだったから、DVD化されるとしてもも う少し先で しょうね。
【デ イジー アナザー・バージョン】のネタバレはこちらからどうぞ

ヘヨンの語りで始まるこの映画・・・
その口ぶりから、ヘヨンには身寄りもいないように思ったのに、할아버지がいるわけね・・・・
なんだか適当で、よくわからない話ね。
ヘヨンが初恋の人を待ってるのかと思わせる語りだけれども、その人が川に橋をかけてくれた男だとも、
途中で気づいたくらいだし・・・・・・・
ヘヨンは特異なキャラクターを持っているわけではなく、平凡な普通のキャラクター。
なのに、一瞬でヘヨンをそこまで愛してしまうという筋書きも・・・・無理ありすぎよね・・・・・・
チョン・ウの語りから、ヘヨンはかなり美しい女性ということらしいけど、
キャラクターじゃなく、美なのね・・・。
ストーリーばかり感動的にしても、キャラクターに魅力がなければ、カタルシスを感じることもない・・・
この映画の失敗はそこにあるんじゃないかしらね。
mocaはチョン・ジヒョン大好きよー
韓国の美的感覚はmocaには理解できないー!!!
で、いつも不細工だったり、華のないヒロインにイライラさせられてたけれど・・・
mocaを満足させてくれる数少ない女優さんなのぉ
チョン・ウソンは文句なしに100点満点!うぇるかむ!うぇるかむ!大歓迎!!の俳優だし、
残るは、イ・ソンジェ・・・
なぜこの華のない、何度観ても顔を覚えられないような男が俳優なのかしら?
チョン・ウ役も、ワイルド!というにはなよっちく見えるし・・・
優しい!と思えるほどの温厚さもにじみ出ていないし・・・
でも、チョン・ウ役にはまずまず合っていたかしらね?

ストーリーとしては、あらすじのまんまよ。
この内容を、3人別々の視点から順々に語っていくのよ。

ヘヨンは、オランダで暮らす画家の卵。
祖父の骨董店を手伝いながら創作活動を続けている彼女は、
初めての個展を間近に控え、準備に追われる日々を送ってい た。
週末は広場で似顔絵を書いているヘヨン。ある日チョン・ウが客としてヘヨンの前に現れた。
しかし、時間ばかり気にして絵の仕上がりも待たずに去ってしまったチョン・ウは、
ヘヨンにも彼女の描く絵にも、関心を持っていないかに見えた。
しかし、翌日、絵を完成させるために広場へやってきたチョン・ウとヘヨンは、旧友のように親しくなる。
デイジーの鉢を持ったチョン・ウを見た瞬間から、
ヘヨンはチョン・ウがデイジー贈り主ではないかと思い込んでいた。
ヘヨンが個展用の絵を描くために、祖父の故郷である田舎で過ごしていた日のこと。
ヘヨンは丸太橋から足を滑らせ川に転落し、画材も川に流されてしまう。
ショックを受けたヘヨンは、それからというもの、丸太橋を渡るのが怖くなってしまう。
しかし、しばらくして、誰かがヘヨンのために小さな橋をかけてくれ、流された画材も添えられていた。
ヘヨンはお礼に、デイジーの絵を橋の手摺りに残していく。
それから一ヶ月後、匿名の贈り主からデイジーの花が届けられた。
ヘヨンは、橋をかけてくれた誰かが、自分を見守っているのだと感じる。
こうして名前も顔も知らない相手に恋をしたヘヨンは、
デイジーの贈り主が姿を現すのを待ち続けていたのだ。

こうして、ヘヨンとチョン・ウは恋に落ちていくのね・・・・
ヘヨンは田舎で起きた出来事を、そして、その男を待っていることをチョン・ウに話すのだけれど、
ヘヨンに惹かれ始めていたチョン・ウはヘヨンを思わず抱きしめてしまうのよ。
ヘヨンはすっかりチョン・ウがその初恋の相手だと思い込んでしまって・・・
けれど、本物のその男は殺し屋のパク・ウィで・・・
殺し屋であるがために、ヘヨンを苦しめたくなくて、名乗ることも、姿を現すこともせず・・・
いつも遠くからヘヨンをみつめていたの。
ヘヨンがチョン・ウと恋に落ちていく様も、見守るしかなくて・・・・
彼女を見守る相手が現れたのなら、
もう自分が見守る必要もないと、パク・ウィは身を引くつもりでいたのだけれど・・・・
一方、チョン・ウもヘヨンを本気で愛し初めてしまって・・・・
ヘヨンに近づいたのも捜査のためで、
自分がヘヨンの初恋の相手ではないことが心苦しくなってしまうの・・・
真実を告白しようとしたその時、チョン・ウはある組織から狙われるの。
それを見ていたパク・ウィも、ヘヨンを守るためにチョン・ウの援護狙撃をするのね。
チョン・ウを無事守ることができたと判断した時、
パク・ウィは嫉妬心からチョン・ウの肩に銃弾を浴びせるの。
チョン・ウのそばにいたヘヨンが流れ弾に当たって、血を流していることに気づかずに・・・・
ヘヨンは喉に銃撃を受けたことで、声を失ってしまって・・・・
チョン・ウは自分を責めるが、
この一件で韓国に強制送還されてしまい、ヘヨンに会うこともできない。
声を失ったことよりも、チョン・ウに会えないことで悲しみに暮れるヘヨン。
パク・ウィはついにヘヨンの前に姿を現す決意をする。
毎日ヘヨンを車で迎えに現れるパク・ウィ。
けれども、チョン・ウを想うヘヨンは、パク・ウィを拒む・・・・
ヘヨンのために読唇術をも身につけ、献身的にヘヨンを愛するパク・ウィ。
そんなパク・ウィの想いに、ヘヨンも少しずつ心を許すようになる。

しかし、そんな時、チョン・ウがオランダに戻ってきた。
ヘヨンに恋人ができたとチャン刑事から聞かされたチョン・ウは、
ヘヨンに近づいたことは捜査のためだったと、真実を告げ謝罪する。
麻薬組織の狙撃犯の情報を得たチョン・ウたちは、狙撃犯に殺人を依頼し、
その現場で狙撃犯を逮捕する計画を立てる。
殺人を依頼するということは、殺人の罪を負うことになると、
自分が殺しのターゲットになれば万事うまく片付く、チョン・ウは自ら志願する。
そして、チョン・ウの殺害の依頼を受けたパク・ウィ。
相手がヘヨンの愛する男だと、苦悩するパク・ウィ。
パク・ウィは狙撃犯を待ち構えるチョン・ウを殺人予定現場から誘いだす。
その日は、ヘヨンの個展の日だった。
チョン・ウにヘヨンの個展に行くよう促すパク・ウィ。
ヘヨンの愛しているのはチョン・ウであり、自分ではなくチョン・ウが行くべきだと。
すなわち、チョン・ウの暗殺を中止するということだ。
チョン・ウを取り逃がせば、パク・ウィは麻薬組織のボスに葬られてしまう・・・
チョン・ウはそのことを悟っていた。
パク・ウィは本物のヘヨンの初恋の相手だ。
ヘヨンを愛している上に、愛するヘヨンの声を奪ってしまった罪の意識に苛まれているチョン・ウは
パク・ウィが葬られることを望まない・・・・
そして、ヘヨンの元へチョン・ウが殉職したという知らせが届く。

チョン・ウの死を不審に思ったチャン刑事は、チョン・ウの仇を取ろうと
自ら暗殺のターゲットとなり、パク・ウィに殺しの依頼をする。
ヘヨンは、パク・ウィの部屋でチョン・ウの写真や銃を発見し、
パク・ウィがチョン・ウを殺したのだと責め立てる。
パク・ウィは、自分はヘヨンの絵をもらう資格はない。この絵にふさわしい男をみつけ幸せになるよう、
デイジーの絵と手紙を残し、チャン刑事の上司の暗殺予定現場へと向かう。
パク・ウィが初恋の相手だと知ったヘヨンは、必死にパク・ウィを追いかける。
チャン刑事を狙撃するため狙いを定めたパク・ウィの視界の中へヘヨンが現れる。
お願い、やめて・・・
ヘヨンの唇の動きを読み取ったパク・ウィは、殺しを中止し、ヘヨンの元へと駆け寄るが、
パク・ウィを庇い、麻薬組織の銃弾を受けたヘヨンは死んでしまう。

とまぁ・・・・感動的に思えるけれど・・・・
なんだか無理があるのよね・・・・
監督に問題があるの?それとも脚本?
チョン・ウがパク・ウィを庇って自ら死を選んだかのように見せて、
実は麻薬組織がチョン・ウを殺していたのだけれど・・・
それを最後で明かすのはいいけれど、引っ張って引っ張って、ホラどうだ!
みたいなネタ明かしは、引くわよね・・・・
チョン・ウがヘヨンを想って死んでいったかのようなあの語りは、ホロリとさせられたけれど
最後のヘヨンがパク・ウィを庇って死ぬシーンは、予測できちゃったし、もう飽きたわ・・・
ラストに迫れば迫るほど、陳腐な展開にうんざりだわ。
全体的に漂う韓流の王道の香りを楽しむことはできるけれど、
期待しちゃいけないわ。





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