カフェ・ソウル Cafe Seoul |
原題:カフェ・ソウル 카페·서울 (カペ・ソウル)<2009> 【日本映画】 |
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監督 | 武 正晴 | <2006>ボーイ・ミーツ・プサン、<2006>夏美のなつ
いちばんきれいな夕日、<2009>花婿は18歳、 <2009>カフェ・ソウル |
出演 |
キム・ジョン フン(詳細) |
<2004>DMZ、非武装地帯、 <2004>ふざけるな、<2006>霧の視程距離、<2009>カフェ・ソウル |
キム・ドンウク | 出演作品一覧 |
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【レビュー&ネタバレ】 |
2009年7月公開。動員数は不明(コケたのは間違いないですが) 韓国では2010年1月公開。観客動員数は、約370人.... 370....って、桁が違いすぎませんかぁ??? いちお、キム・ジョンフン、キム・ドンウクという人気俳優が出演しているんですけどぉ.... こりゃ、ビックリだ。 韓国人が主な出演者であり、韓国を舞台に繰り広げられるドラマですが、 日本映画です。 中身は【日韓合作】と変わらないですが。 ただ、やはり日本映画は日本映画。思いっきり日本映画の香りがします。 わざわざ韓国の俳優を起用し、韓国を舞台に描いた意味を感じません。 日韓合作の映画やドラマが、ことごとくコケているように、 この映画も薄っぺらい映画です。 キム・ジョンフンのファン以外は特に観る価値を感じません。 「失われた家族の絆」をテーマに描いたこの作品。 なぜ、わざわざ韓国の家族を描いたのでしょう。 このテーマならば、日本の家族を描いても同じでしょう。 韓国の家族の絆の深さを描くのであればともかく。 韓国も核家族化し、人間関係もどんどん希薄になっているといいます。 それでも、やはり日本の家族とはどこか違います。 韓国の家族の実情を掘り下げているわけでもなく、 単純に場所を韓国に移しただけで、日本の家族を見ているようなものです。 単なる日本映画です。 内容も陳腐でベタ。コテッコテの感動モノ。 こんな典型的な家族モノで、素材を「韓国」にすれば何かが変わると思ったのでしょうか。 「立ち退き問題」も、韓国では日常茶飯事。 あらゆる作品で垣間見れます。 立ち退き問題がメインとなっていますが、ショボすぎでは..... リアルがない。 舞台となる「仁寺洞」という街は情緒があって素敵な場所ですが、 立ち退きなどの問題で、実際古き良き店は、どんどん少なくなっています。 全体的に温かい作品です。 この温かさがなければ、この映画は退屈で仕方がないでしょう。 mocaは韓国映画やドラマを見慣れているので新鮮さを感じないだけで、 日本の作品にしか普段触れていない方にとっては、この温かさが新鮮に感じるかもしれませんが。 温かい映画ではありますが、かなり典型的な感動モノです。 あまりにも「感動」を狙いすぎて、シラケちゃうんですけどね.... 気になった方はきっと楽しめると思いますので、試しにどうぞ。 きっとイメージ通りの作品だと思います。 シラケてたmocaでさえも、「いいなぁ」と感じる温かさがありますから。 この映画の原案者である谷口広樹氏のインタビューがありますので、 参考までに読んでみるとよいと思います。 「韓国社会の今を表現したい」ということで制作したようですが、リアルを感じません。 http://www.vipo.or.jp/ja/interview/interview-list/interview-13-1.php と、かなりマイナス評価ですが、DVD買っちゃおうかなぁ... と悩み中(笑) なぜかって? キム・ジョンフンの魅力が溢れているから(笑) 「なんだよ、それっ!」 って言わないように!(笑) 映画もドラマも、内容じゃなくキャラクターにハマる場合もあるでしょう? 内容はともかく、キャスティングは良かったですね。 斎藤工はイマイチ。本人のせいなのか、キャラクターのせいなのか? この作品しか観ていないせいもあって、よくわかりません。 あの押し付けがましいイイ子ちゃんぶりが、mocaには不快だったのかも。 日本の俳優陣(といっても2名)を除けば、満足のいくキャスティング。 長男のサンウは穏やかで温かでありながらも、しっかりした長男キャラ。 無名に近い俳優ですが、ピッタリでした。 なんといっても注目はキム・ジョンフン&キム・ドンウクでしょう。 ですが、キム・ドンウクはキャストの三番目に名前が挙がってますが出演分量は少ないし、 彼の持ち味がまったく生きておらず、残念。 ともかく良かったのがキム・ジョンフン。 宮のユルにハマったmoca。宮のキャスティングの理由は、原作のキャラクターに近い人。 ということで、ユルはかなり素のキム・ジョンフンに近いかなぁ、と。 今回のサンヒョクも、mocaをかなり満足させてくれました。 演技も、笑顔も... ちょっと自己チューというか、俺様なとこも。 みんなハマってます。 今まで見れなかった男らしさがプラスされた感じですね。 なんといっても「ギタリスト」という設定が最高! 元々mocaはバンドが大好き。 キム・ジョンフンのギタリスト役にメロメロ。 煽り方まで本物のギタリストのようで、いつもの甘さもなくカッコいい! このライブシーンのためだけに、DVD買おうか迷っちゃってるんですヨ(笑) 「Jhon-Hoon」名義では「シンガー」というイメージなので、一度ロックなキム・ジョンフンを観たいな。 キボン役のチャン・ソウォンは舞台俳優で、この映画がスクリーンデビュー。 ですが、初めてとは思えない存在感。 かなり期待。 けど、髪型変えたら気づかないカモ(笑) ドッペ役はチェイサーのオジョッ役。 チェイサーを観た監督がク・ボムン にラブコールを送り 、彼のためにドッペというキャラクターを用意したそう。 ↓ 結末まで簡単に ↓ フードライターの順は韓国ソウルに来ていた。 ちょうど雑誌社の編集長から電話があり、順がソウルで取材する記事も雑誌に載ることに。 「WOLF」というバンドのギタリストであるサンヒョクは人気があるが、 そのせいで仲間と仲違いし、バンドを抜けることに。 バンドを抜け酒に酔ったサンヒョクは、そのまま公園で寝込んでしまう。 しかし目覚めると、何かがおかしい。右耳が聴こえなくなっていたのだ。 ヤケになって蹴飛ばした空き缶が順に当たり、腹を立てた順はサンヒョクの後を追う。 サンヒョクを追う途中で順は「牡丹堂」の主人サンウと激突し、材料の粉を道にぶちまけてしまう。 順は謝りながらサンウの後を追い、サンウの店「牡丹堂」に興味を持つ。 牡丹堂の常連ヤンおばさんは、昔日本に住んでいたと、順に日本語で様々な話を聞かせてくれる。 「牡丹堂」の三兄弟、サンウ、サンヒョク、サンジン。 両親が亡くなった今、長男のサンウが店を引き継ぎ、サンヒョク、サンジンは自分の夢があると家を出たきりだった。 三兄弟と両親が写った写真を見た順は、「牡丹堂」を取材することに決める。 実は「牡丹堂」は立ち退きを迫られていた。 ちょうどキボンとドッペが立ち退きを迫りに店にやってきた。 しかしサンウは断固として立ち退かないと言い張り、怪我を負わされてしまう。 主人を失った「牡丹堂」。「牡丹堂」は窮地に立たされる。 サンウを見舞った順とヤンおばさんは、病院で次男のサンヒョクを見かける。 サンヒョクは耳鼻科の診察を受けに来ていたのだ。 サンヒョクは突発性難聴と診断される。右耳だけでなく、左耳も聴こえなくなる可能性もあると。 絶望するサンヒョク。 ヤンおばさんからサンヒョクがサンウの弟だと聞かされた順は、サンヒョクの後を追う。 「サンウが怪我した。店が危ない」 順はヤンおばさんに書いてもらったメモをサンヒョクに見せる。 慌てて病院へ駆けつけるサンヒョク。 だが、サンヒョクは怒鳴り散らして去って行く。 「俺には何もできない!」と。 サンヒョクは優しかった亡くなった父を思い出す。 「これが食べたくなったら、いつでも戻って来い」 と、サンヒョクの夢を理解し送り出してくれた父の作ってくれた菓子の味と笑顔。 サンヒョクは「牡丹堂」へ向かう。 すると、そこへ順がいた。 和菓子屋の息子だった順は、見よう見まねでトック(韓国の餅)を作り店を開けようとしていた。 サンヒョクはそんな順をとがめるが、順は語りだす。 自分の家も和菓子屋だったと。 しかし父が知人の保証人になり店が取り上げられた。 店も家もなくなり、家族はバラバラになり、今では家族なのに互いに会いたがらないと。 だから、「牡丹堂」が自分の家の二の舞になるのを見ていられなかったのだ。 サンヒョクは順の言葉から何かを感じ、そして自ら餅作りを始める。 翌日、またもやキボンらが立ち退きの催促にやってくる。 豆餅を注文したキボンに、「食ったら帰れ」と言い放つサンヒョク。 しかしキボンは口にした豆餅を吐き出す。 「俺はこの店の豆餅で育ったんだ。ふざけたもん出してんじゃねぇ」 キボンはそう言い放ち店を出て行く。 ショックを受けたサンヒョク。 サンヒョクはキボンの後と追う。 ドッペにボコボコにされながらも、キボンにすがりつく。 店を取り上げないでくれと。 あの店は家族そのものなんだと。 キボンは「一ヶ月だけだ」と、立ち退きの延長を認め去って行く。 サンヒョクは病院のサンウの元へ向かう。 「教えてくれ。ガキの頃に食べた親父の味を....」 涙ながらに告げるサンヒョクにサンウは感激し、ようやく兄弟の絆が戻る。 それからサンヒョクは、サンウのコーチの元、菓子作りに励む。 そこへ、キボンらが更に追い討ちをかけてきた。 「牡丹堂」を商法登録し、「牡丹堂」の名前を使うなと言ってきたのだ。 怒ってもう一つの「牡丹堂」へと向かうサンヒョク。 そこは洋菓子店。 そして驚くことに、そこには弟のサンジンがいた。 サンジンは夢があるという。 チェーン店を作り「牡丹堂」という名前を世界に広めるのだと。 サンヒョクは激怒する。 「牡丹堂」は近所の人々に親しまれてきた店だと。サンジンの言う「牡丹堂」は「牡丹堂」ではないと。 サンヒョクは恐る恐る補聴器を購入する。 「聞こえる....」 微笑むサンヒョクの姿に、喜ぶサンウ、順、ヤンおばさん。 キボンらのボスであるドンチュンが「牡丹堂」に現れる。 そして、手紙を置いて去って行く。 そこには、「牡丹堂」の商標を賭けてサンジンと勝負しろと書かれていた。 何度も何度も試作を繰り返すサンジン。 その菓子を食べキボンは言い放つ。 「ガキの頃オンマに叱られると、お前の店に隠れた。すると親父さんが豆餅を食べさせてくれた。 これを食べたらオンマに謝るんだぞと。 だが今は、お前が勝負に勝ち店が立ち退いてくれればいい」 サンヒョクらも必死だ。試作を繰り返しても納得いくものが作れない。 そこに順が父親が話してくれた話をする。 「食は五感芸術だと言っていた」と。その言葉に何かを感じるサンヒョク。 決戦の日がやってきた。 圧倒的にサンジンの方が有利に見えた。 しかし最後にサンヒョクが出した「おこげ」で、思いもよらぬ結果を生むことに。 実はドンチュンも、「牡丹堂」の菓子で育ったのだった。 三兄弟の祖父が食べさせてくれた菓子の味と優しい笑顔を思い出し涙ぐむドンチュン。 ドンチュンは、おこげをキボンやドッペにも食べてみるよう告げる。 サンウ、サンジンらも、おこげを口にする。 兄弟で仲良く食べた餅の味を思い出すサンジンやサンウ。 勝負はサンヒョクの勝ちだった。 「懐かしい味だった。お前らのハラボジの味を思い出したよ」 そう言ってドンチュンは去って行く。 勝負に負け、「牡丹堂」から去って行こうとするサンジンにサンウやサンヒョクらは声をかける。 「本当にウマい」 「俺たちのサンジン、大きくなったな。誇らしいぞ」 その言葉に、サンジンは微笑む。 「俺の負けだ。형(ヒョン)らには完敗だ」と。 そしてその日は順が日本へ戻る日でもあった。順を見送るサンヒョク、サンウ、ヤンおばさん。 「ありがとな。いつでも戻って来いよ。ここは、お前の家族だ」 サンヒョクは照れながら告げる。 (この笑顔がいいのー!けど、シワが気になるわね.....笑) 「必ず戻ってくる!」 順も笑顔で答える。 エンディングは補聴器で聴力を補うことができたサンヒョクのギタリストとしての復活シーンです。 かっこいいんだなぁー 何度見ても(惚) |
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