ビューティフル・サンデー  Beautiful Sunday 
 原題:ビューティフル・サンデー 뷰티풀 선데이(ピュティプル ソンデイ) <2007>

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ビューティフル・サンデー

強力班のベテラン。カン刑事は、巨大な麻薬組織の取引現場を摘発し、麻薬密売人 チョ・サンテ(キム・ ドンハ)を検挙し、功績を認められる。しかし、裏では、押収した麻薬を競合組織のイ・ギチョル(イ・ギヨン)に売り渡し、不正な金を得る。

数年前の不慮の 事故で植物人間になった妻の治療費を捻出するため、仕方なく闇取引をするようになっていたのだ。これらの事実を全て知ったサンテは、カン刑事とギチョルに 復讐を決意する。出所するやいなや、ギチョルの部下を殺し、ギチョルに罪を着せ、妻を餌にカン刑事に金と麻薬を返すように脅迫する。

カン刑事は、愛する妻 が危険に直面しただけでなく、不正問題が発覚し、内部調査課の追及を受けるようになり、窮地に追い込まれる。

【予告編】


監督 チン・グァンギョ <2007>ビュー ティフル・サンデー

出演

パク・ヨンウ (朴埇佑)

<1997>オ ルガミ~罠~、<1999>シュ リ、<2000>リ メンバー・ミー 、<2001>MUSA -武士-
<2002>永遠の片想い、<2004> スーパースター☆カム・サヨン、<2005>血 の涙
<2005>ナンパの定石、 <2006>甘く、殺伐とした恋人、 <2006>私 の小さなピアニスト
<2006>静 かな世界、<2007>ビューティフ ル・サンデー、<2007>今、愛する人と 暮らしていますか?
<2008>ワンス・アポン・ア・タイム、 <2009>携帯電話、<2010>子供たち

ナムグン・ミ ン

<2001>バ ンジージャンプする、<2001>悪い男、 <2006>卑劣な街、<2007>ビューティフル・サンデー

ミン・ジヘ <2006>九 尾狐(クミホ)家族、 <2007>ビュー ティフ ル・サンデー

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【レビュー&ネタバレ】
1時間以内に、あんたは俺を殺す だろう。

そんな挑発的で衝撃的なセリフで人目を引いた映画ですが、
ヒットどころか、恥を晒すだけの結果に。
観客動員数は約17万人。2007年上半期のワースト5。
そもそも2007年上半期は、たいしたヒット作も生まれず、低迷中の低迷という時期。
その中でのワースト5は最悪では?
ただ、ワースト5だからといって、ゴミ映画だと決め付けてはいけませんが。
この<ビューティフル・サンデー>も、謎を追う過程は目が離せず、
パク・ヨンウ演じる刑事は強烈な印象を与え、
ナムグン・ミン演じる罪を犯した青年も、先行きが気になって目が離せず、
最期まで引きつけるスピード感ある展開。
そして、驚くような意表をつく結末。
お金を払って映画館まで行こうとは思いませんが、
TVドラマならば、話題になるかもしれませんね。
ただ、ラストは納得できない方も多いかと思いますが。
凝ったつくりではありますが、観客はそんなことよりも内容の深さを求めるものでしょう。
この凝ったつくりのせいで、スリラーとしてはまずまずでも、
ドラマとしては、薄っぺらくなってしまいました。

片想いする女性を思いがけず強姦してしまい罪悪感に苦しめられる男と
植物人間になった妻の治療費のために犯した不正で窮地に追い込まれた刑事。
この二人の物語をオムニバス形式の同時進行で描いた作品。
テーマは、懺悔と容赦。
二つの物語がクロスする瞬間には、体中に衝撃が走りますが、
そんな結末は予想外ですので、頭からっぽな状態で2時間観ているようなもの。
テーマである懺悔と容赦についても、観終わった後に考えさせられる。
観ている最中は、ほんと謎を追うだけですね。
その結末のために、わざとらしいほど謎は隠されたまま進行しますし。

パク・ヨンウは、前作静かな世界でも刑事役。
前作では、情が深く器の大きいが、ちょっとトボけた熱血系刑事。
今回は、やむなく不正を働くが、刑事としての正義感も強い刑事。
キャラクター的には多少異なりますが、明確な区別は難しいですね。
ただ、パク・ヨンウに刑事役はよく似合う。

ちょっと気になるのが、パク・ヨンウの後輩刑事、ミン刑事。
1977年生まれのパク・ピョンウン(박병은)
イケてる時はカン・ドンウォン並にかっこいい。
が、それなりの時はただのおじさんに....(^-^;;
陽のあたる日は来ないかも....




そして、もう1人の主役ナムグン・ミン。
この人も下積みが長くて..... ようやく手にした主役ですね。
でも、入隊を前に主演できて、幸運ですね。
いや、これからという時に入隊になって気の毒?
ただ、ナムグン・ミンは1977年3月生まれですので、年齢的には入隊ギリギリというところ。
仕方のないことですね.......

そして、ヒロイン。ミン・ジヘ。期待の注目株。
本当にキレイですねぇ。
ドラマ<1%の奇跡>のジュヒ役。


二人の男の物語が同時進行するこの映画。
本当に、結末近くなるまでよくわかりません。なんなのか。
カン刑事の話だけでいいと思うのに、なぜミヌの話が絡んでくるのか。
罪を犯した二人の男という関連でのオムニバスだと、なんとなく思いながら観覧。

カン刑事の物語が’動’であり、ミヌの物語が’静’である。
カン刑事の物語は、どこへたどり着くのか目が離せず、テンポのよい展開。
いわばアクション。
ミヌの物語は、どんな結末が待っているのか予測もできないが、静かで優しい。
いわばラブストーリー。
物静かで誠実そうな青年役がナムグン・ミンにピッタリ。

ミヌは、近所に住むスヨン(ミン・ジヘ)に片想いし、ただ遠くからみつめるだけ。
そして、ある日。スヨンに恋人がいることを知ってしまう。
意気消失するミヌ。
そんなある日、スヨンが帰宅するところを目撃し、ミヌは後を追う。
しかし、ただ話したかっただけなのに、スヨンは「誰か助けて」と、大声をあげてしまう。
驚いたミヌはスヨンを拉致し、森の奥へと連れていく。
そしてそのまま、ミヌはスヨンを犯してしまう。

数年が過ぎ─

ある日ミヌは偶然スヨンを見かけ、後を追う。
書店で働くスヨン。
ミヌは書店へと通い詰め、二人の距離は近づいていく。
スヨンをデートに誘うミヌ。
「罪を犯した善人と、罪を犯さない悪人のどちらがいい?」
と、ミヌはスヨンに尋ねる。
「罪を犯さない人はいないわ。その人が本気で更正しているならば....
ミヌさんはいい人だわ。本当の罪人なら、こんな質問はしない」
スヨンは答える。
ミヌとスヨンは結婚し、赤ちゃんも授かり幸せな日々を送る。
しかし、ミヌに抱かれている時、スヨンの記憶がよみがえる。
この手....... あの時の........
自分を犯したあの男の手...........
そしてミヌが、あの日スヨンがつけていたネックレスを持っていたことで確信する。
あの男!
私の人生を台無しにしたあの憎い男が夫だったなんて.......
スヨンはショックを受ける。

スヨンは家を出て行き、友達の家へと身を寄せる。
ミヌは弁明しようとスヨンを訪ねるが、「子供を堕ろした」というスヨンの言葉に逆上してしまう。
スヨンともみ合ううちに、スヨンが持っていたナイフがスヨンの腹に........
そして、戻ってきたスヨンの友達が叫び声をあげ、思わずミヌは友達をも刺してしまう。

カン刑事は追い詰められていた。
昔陥れたサンテが、脅迫してきたのだ。
金と麻薬を返せと。
しかも、病院で眠る妻を犯したとまで聞いたカン刑事は、怒りが収まらない。
その上、意味深な言葉を放つ。
カン刑事の妻の事件の犯人を知っていると。
カン刑事は驚愕する。

↓ 結末ネタバレで す。ご注意を↓


警察の内部調査課からも、疑いの目を向けられるカン刑事。
もう逃げる道はない。
カン刑事はサンテを殺害する。
自害しようとするが、銃の引き金を引くこともできず、署に戻る。
睡魔に襲われ、目を開けると目の前に一人の男が。
ミヌだった。自首をしに来たという。
ミヌは妻を殺したと告白する。
5年前に殺したと。
「なぜ、今頃?それなら隠し通せるだろうに」
カン刑事は尋問する。
「人間だから」
ミヌはあっさりと答える。
挑戦的なミヌの態度にカン刑事は苛立ちを覚える。
コーヒーに煙草を浸す癖をみて、ミヌは言う。
「手は心から最も遠い部分。だから、起きていることを知らない」
それは、かつてスヨンがミヌに言った言葉だった。
その瞬間、カン刑事はミヌを殴り飛ばす。
「あんたは、1分以内に俺を殺すだろう」
ミヌは相変わらず挑発的だ。
「一度だけ、許すことも愛じゃないですか..........」
ミヌは意味不明な言葉を続ける。
そんなミヌに、カン刑事は怒りを抑えられない。
「愛?それは執着だ!」
その瞬間、ミヌは意味深な表情を浮かべる。
「執着?そんな理由で愛する女を犯せるんだ」
その言葉を聞いたカン刑事の顔色が変わる。震えだすカン刑事。
あの日のサンテとのやり取りを思い出す。
「なぜあんな美人の妻を殺そうとするんだ?しかも、刑事が」
カン刑事は我を失う。
「今頃、ミン刑事もすべて知っているだろうな。
さて、どうする?ミン刑事も始末しなきゃな?隠し通すためには、違うか?
できない?なら、俺が始末してやる」
ミヌの言葉にカン刑事は大声をあげる。
「それはダメだ!」
カン刑事はミヌに銃を向ける。
「ホラ、殺せよ。引き金を引いた瞬間、ラクになるぞ」
ミヌはカン刑事を挑発する。
「許される唯一の方法だ」
ミヌはカン刑事に告げる。
その時、ミン刑事が署に戻ってくる。
ミン刑事の目には、自分のこめかみに銃を当てているカン刑事の姿が。
ミヌはカン刑事自身であり、カン刑事の忘れたい記憶だったのだ。
ミン刑事が制止するが、カン刑事は引き金を引く。

亡くなったカン刑事は、班長(キム・ウンス:館長@雪の女王) 宛に手紙とロッ カーの鍵を預けていた。
自分が死んだ後に、妻スヨンのことを頼むと。
ロッカーの中には、札束の詰まったカバンが預けられていた。

「今度こそ本当に去るから.... 頼むから元気になってくれ。
心から愛してた。本当だ、信じてくれ...... 自分を許せるかな......」
泣きながら詫びるカン刑事の言葉にかすかに反応するスヨン。
カン刑事の姿が消えた後、スヨンの目には涙が.....
ようやく眠りから目覚めるスヨン。

END

ラストはカン刑事が死ぬ前にスヨンの訪れた回想シーンなのか、
死後、霊となって現れたのか、よくわかりませんが...
許される唯一の方法が死を選ぶことなのだと、この映画は言っているので?

とにかく、カン刑事とミヌが同一人物だとは、まったく気づきませんでしたね.....(^-^;;
ヤラレタ~!というよりも、なんだよぉ(怒)という感じ(笑)
ちなみに、カン刑事が自害した日が、日曜日でした。







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