四月の雪  April Snow 
 原題:外出 외출(ウェチュル) <2005>

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四月の雪
コンサート会場。照明監督のインス(ペ・ヨンジュン)は、後輩に公演を任せ、慌 てて会場を後にする。 インスは、江原道サムチョク(三陟)のとある病院の手術室の前でソヨン(ソン・イェジン)に出会う。

インスがサムチョクに行ったのは、妻スジン(イム・サ ンヒョ)の交通事故のためだ。その車には、一緒に事故に遭った同乗者、ソヨンの夫ギョンホ(リュ・スンス)も乗っていた。

重傷を負ったスジンとギョンホはなかなか意識を回復せず、インスとスヨンは事故処理の過程で、スジンとギョンホが特別な関係であることを知る。インスとソ ヨンにとってこの事実は、残酷な事故よりさらに受け入れるのが難しい。配偶者を恨みながらも、無事に目覚めることを希望する二人は、少しずつお互いの存在 を意識し始める。

病院前のホテルに長期宿泊した二人は、ずっと一緒に時間を過ごし、そしてお互いを愛するようになる。配偶者の背信に混乱していた二人は、同じ状況に陥り、 同じ苦痛を味わうようになったのだ。

その時、スジンが意識を回復する。インスは涙を流す妻を無視できない。そんなインスを見守るソヨンは、またそれぞれの席に戻らなければならない時が来たこ とを悟る。そして、最後になるかもしれない二人だけの外出を計画する。
【予告編】

監督

ホ・ジノ(許秦豪)

<1998>八 月のクリスマス、 <2001>春の日は過ぎゆく、 <2004>20のアイデンティティ
<2005>四月の雪、<2007>ハピネス、<2009>五感度 segment 2 <私、ここにいます。>、
<2009>きみに微笑む雨

出演

ペ・ヨンジュ ン(裵勇俊)

<1995>別 れの6段階、<1995>海 風、<1995>初恋白書、 <2003>スキャンダル-朝鮮男女相悦之詞
<2005>四 月の雪

ソン・イェジ ン(孫藝珍)

<2002> 醉画仙(チファソン)、<2002>永遠の片想い、 <2002>ラブストーリー
<2003>君に捧げる初恋、 <2004>私の頭の中の消しゴム、 <2005>四月の雪、<2006>ナンパの定石
<2008>ファム・ファタール 、<2008>妻が結婚した、 <2009>白 夜行-白い闇の中を歩く
<2011>不気味な恋愛

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【レビュー&ネタバレ】
この<四月の雪>が公開される直 前には、まるでお祭りのようだったわよね。
日本のTVでもメイキングを扱った特番まで放送されて。
特番を観ている時点で、きっとハマれないだろうなぁ・・・とは、感じてはいたわ。
mocaはホ・ジノ作品は苦手よ。
どこにでもあるような人間ドラマを、地味に、淡々と描く・・・
それ故に、心理描写はとてもリアルであるかもしれないけれど、
わざわざ覗いてみたいとは思わないの。
どこにでもありそうでありながら、あまり目を向けることのない視線・・・
ある意味とてもショッキングではあるわよね。

moca的には、豪華なミュージック・ビデオという感じでございました。
というわけで?予告編ではなく、ミュージック・ビデオをご覧いただけるようにしましたわ。
ペ・ヨンジュンの出演しているドラマはどれも面白いのだけれど、
どうも映画ではハズしている気がするわ。
彼のわざとらしい演技(特に笑うとこ)はすごく嫌いなの・・・
こういう淡々とした内容だと、それがすごく目立って気に障るのよね・・・
ただ、ペ・ヨンジュンの声は最高だと思うわ。
こういう映画の語りなんて・・・もう鳥肌モノだわよー
雪が降ってきた時の、ソン・イェジンのセリフもすごく美しかったけど。

この<四月の雪>のテーマは不倫。
儒教の国である韓国では、日本よりもずっと不倫はタブー視されているわ。
不倫における人間の心理・・・
裏切られた悲しみ・・・
裏切られたことを知りながら、裏切られたことを知っている周囲の視線の中で、
裏切った相手を介護する惨めさ、情けなさ、恥ずかしさ・・・
それでも、相手が意識を取り戻すことを願う自分・・・
またその一方、裏切った相手への憎しみを消すこともできない。
<復讐>という名の下に、不倫相手の伴侶との不倫が始まり・・・
しかし、それは復讐ではなく、本気となり・・・
今度は裏切った罪の意識、後ろめたさ・・・をも、味わうことに・・・

ソン・イェジンの旦那さんは結局死んでしまい、
ペ・ヨンジュンの妻は意識を取り戻す、という・・・最悪の展開に・・・
ちなみに、ソン・イェジンの旦那さん役で<冬のソナタ>のヨングクが友情出演してるの。
冬ソナつながりでの友情出演かしら?

原題の<外出>というのは、家から出て行っても、また戻ってくるということよね。
mocaは完全版は観ていないけれど、劇場版は<四月の雪>で、完全版は<外出>だと思うわ。
「どこへ行くの?」
「どこへ行こうか」
奇跡のように降ってきた四月の雪・・・
その雪の中、車を走らせる二人・・・
好きな季節について以前ソヨンは「私は春」、インスは「僕は冬」と語っており、
「春に雪が降ればいいのに」
「そんな奇跡なんてない」
と話していたことが、奇跡として起きる・・・
ソヨンの好きな春にインスの好きな冬の雪が降った・・・
この先二人に幸せが待っているかのような想像をさせるラストシーンで終わった劇場版。
けれど、完全版ではその先二人が迎える別れまで描いていると・・・
結局は、外出したけれど、戻っていくという・・・現実的なラストで結ばれているのよね。
そっちの方がホ・ジノ監督らしいわね。他の作品と比べてみても。



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