甘いウソ   Lost & Found  
 原題:甘い嘘 달콤한 거짓말(タルコマン コジンマル) <2008>

 オススメ

 ストーリー

 韓流王道

 泣き

 笑い

名作

 映像

×

×

×

×




酒を飲めば、初恋の話でクダを巻く、「番組早期打切り専門」の放送作家ジホ(パク・チニ)。

愛国歌より低い視聴率を記録し、放送局をクビになったある日、車にぶつかる事故 に遭う。

事故を起こした人は、他でもない10年前の初恋の人ミヌ(イ・ギウ)。一生に二度とないチャンスを逃せないジホは、記憶を失った「ふり」演技を始め、うっ かり彼女の保 護者になったミヌは、彼女が記憶を取り戻すまで、自分の家に泊めることにする。

ミヌの理想が良妻賢母だとわかったジホは、料理が上手な「ふり」を始め、従順なように、女性らしいように、あらゆる「ふり」演技をしながらミヌの心を 掴もうとする。

しかし、順調だと思われた彼女の「嘘」生活に突然邪魔が入る。幼なじみのドンシク(チョ・ハンソン)が、偶然にジホをみつけ、彼女の記憶がないという事実 を知り、自分の都合のいいように、ジホの記憶を作り変えようとし始める。

今さら「ないふり」演技をやめられないジホ。ミヌを捉えるための彼女の血が凍るような<SHOW>が続き、1つの嘘から始まった嘘は、雪だるまのように大 きくなって....

【予告編】


監督 チョン・ジョンファ <2008>甘 いウソ

出演

パク・チニ (朴真嬉)

<1998> 囁く廊下~女校怪談~、<1999>恋風恋歌、 <1999>SPY リー・チョルジン
<2000>散策、<2000>なせば成る、 <2001>遠い路、<2003>星(ビョル)、 <2005>恋愛術士
<2005>ラブ・トーク、<2005>愛したあとに~サラン ハンフエ、<2007>チョンソルリへようこそ
<2007>宮女 クンニョ、<2008>甘いウソ、<2010>実家の母、<2010>戦火の中へ(特別出演)
チョ・ハンソ ン <2004>オ オカミの誘惑、<2006>連理の枝、 <2006>熱血男児、<2008>最高のパートナー
<2008>甘いウソ、<2009>アタック・ザ・ガ スステーション! 2、<2010>無籍者
イ・ギウ 出演作品一覧
キム・ドンウク 出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
2008年12月、韓国公開。観客動員数は、約48万人と、笑われてしまう数 字。
しかし、2009 第23回 福岡アジア映画祭 最優秀作品賞を受賞。
2009年12月18日に、日本語DVDも発売。

さて、これをどう採るか???

2008年公開作品の、動員数100万人以下、特に50万人前後!
これはキケン地帯です。
観る価値のない映画がゴロゴロ.........

正直、映画自体の完成度は低いレベルだし、
ストーリーのオチなんて、もう読める、読める。
そして、ラブストーリーとしては、三流も三流、飽きるほど見てきたベタなストーリー展開。
「愛」を得るために「記憶喪失になる」というネタは斬新だけれど、
そのテーマで展開してくれたら、新鮮で面白かったでしょうね。
けど、結末は全く別のラブストーリーへと展開し、陳腐で、ちょっとだけ温かくなるラスト。
なんか、不完全燃焼。
「さぁ、ハワイへ行くぞ!」
と思って飛行機に乗っていたら、インドに着いちゃった感じ。

ですが、ラブストーリーの結末は、満足 or 不満足 は、人それぞれでしょう。
mocaの期待通りじゃなかったことが不満につながっているのかもしれないですしね。
映画としては、なかなか面白いかもしれません。

moca のススメどころ!
とにかく笑える!
mocaのツボには、ハマりまくり!!
これだけ笑ったから、映画観てよかったと思っております。
ジホとドンシクのツッコミ合いが最高!
なにかといえば、頭を「バコン!」(笑)そのツッコミ具合が絶妙!!
そして、ジホの家の前でリコーダーを吹いて待つドンシクへのジホのツッコミ具合は、もう絶品!
これを観れただけで、mocaは大満足!
笑ったー
ラブストーリーとしてはイマイチだけど、ラブコメとしては、まずまずですね。
そして、ワンちゃんとパク・チニのやり取りが、これまた笑える!

そして、韓国の【情】も、たっぷり堪能できます。
両親を交通事故で亡くしたジホ&ジフン兄弟にとって、ドンシクの母は家族のような存在だし、
ドンシクは、ジフンの学費を払って学校に通わせてくれた人だし、
すごく熱くいけど、心根はメチャクチャ優しいのよね.....
叔父に逆らえないミヌも、こういうのってイイなーって、思いますね。
ちょっとクサすぎるけれど、皆がジホのことを親身に心配するのも、羨ましい。
役目に「親切なPD」とか、ついちゃうのが笑う(笑)
韓国でも、こんなに親切な人はそうそういないって?ははは.......





【ハン・ジホ】
放送作家
パク・チニ
【パク・ドンシ ク】
ジホの幼馴染
チョ・ハンソン
【カン・ミヌ】
ジホの初恋の人
イ・ギウ
【ハン・ジフ ン】
ジホの弟
キム・ドンウク



【コ・ウンス ク 】
ジホの親友
チェ・ウンジュ
【チョン・ハン サン】
ミヌの親友/警官
チョ・ジヌン
【ドンシクの 母】

ヤン・ヒギョン
【親切なPD】

キム・グァンギュ

とにかくイ・ギウがかっこいいー
【スターの恋人】のウジン役を、mocaは未だに引きずっております(笑)
まさに王子様よね。

それに比べ、なんで今回のチョ・ハンソンはこんなにイケてないんだ?
髪型が悪いのか?
元々好みでないチョ・ハンソンなので、更に不満爆発しちゃいました... moca的に......

そして、やっぱりパク・チニは可愛い!
最近ちょっとシャープなイメージで、「キレイ路線」な感じでガッカリしてたけど、やっぱり可愛いわー
でもって、ラブコメも最高。
mocaお気に入りのキム・ドンウク!最高のハマリ役!
子犬みたいで可愛いー
なにかとドンシクに抱きついて、可愛いいったらないの!
笑わせ、癒してくれるキャラクター。

そして、【ファンタスティック・カップル】のコン室長!キム・グァンギュ!(喜)
今回、トクベツ面白みはありませんが、キム・グァンギュを観れるだけで、もう満足(笑)

最近、チョ・ジヌンよく見ますね。
霜花店-運命、その愛でも目立 つ役どころだし、
最高のパートナーでは、チョ・ハンソンと共演。クサいながらも、泣かせます。



そして、今回のイケメンみっけ!↑東方神起のジェジュンそっくり!!
いやぁ、そっくりすぎると扱いづらくて、今後の活躍は期待できないのでしょうか............
ぜひ、芽が出て欲しい!名前は、キム・ソンジェ!名前までステキ。

と思ったら.... なんと!超新星のソン ジェでした!(笑)←気づけよ
どーりでカッコいいと思った!でも、ジェジュンとは全然似てませんヨ。この映画だけです。
カメオ出演だそうです。



そして、特別出演のキム・ソナ。芸能人のキム・ソナでなく、同姓同名のキム・ソナ役で出演。

* * *


まぁ、ストーリーは、あらすじのまんまです。
ラブコメなので、ストーリーは簡潔。笑いのネタを書いてしまうと面白さ半減、どころか、
観る意味ないので、そこはトバします。


高校時代、桜が舞い散る春の日。
自転車でぶつかってきた事故の相手が先輩のミヌで、ジホは見事に一目惚れ。
けれど、好きなだけで、まったくアクションを起こすことができず。
学校の遠足で行った遊園地。
そこで、ミヌに声をかけることすらできず、ミヌの声に聞き耳を立てるだけの消極的なジホ。
「動物で一番ゾウが好きだ」
というミヌの言葉を聞き逃さなかったジホ。
ミヌへのプレゼントとして、何日も夜鍋をし、指がむくむほど懸命に作ったゾウのぬいぐるみ。
だが、それを渡すことすらできず、ミヌは卒業を迎えてしまう。
ジホは、自分にできる最大限の努力として、ぬいぐるみを小荷物で郵送する。
名前も「H」とだけ書き、「先輩のおかげで、世界が広がりました」というメッセージを添えて。

それから数年が過ぎ.........

ジホは、「番組早期終了専門」と異名を持つほどの、無能な作家として頑張っている。
しかし、明け方の放送時間終了時に流れる愛国歌よりも低い視聴率を出し、とうとうクビになってしまう。
ヤケ酒をあおり、酒を飲めばいつも「初恋」の話でクダを巻くジホ。
未だにミヌが忘れられず、彼氏いない歴ウン十年。

そんなある日、ジホはバイクに乗ったスリの被害に遭う。
バッグを盗られたジホは、必死にバイクを追い、横から出てきた車に思いっきりぶつかってしまう。
それは、あの桜の花の日のように、車から「大丈夫?」と声をかけてきたのは、
長年の片想いの相手、ミヌだった。
奇跡のような一世一代のチャンス!ジホは、記憶喪失のフリをし、
自分の名前も、家もわからないと、ミヌを困らせる。
それを聞いた医師はミヌの叔父で、
「お前の家には電話しておいたから、記憶が戻るまで面倒を看ろ」と、ミヌは叔父に命じられる。
「やった!」と、心の中でVサインを出すジホ。
すぐさま親友ウンスクに電話をし、盗られたカバンの中に入っていた
携帯電話とクレジットカードの利用停止手続をするよう、一方的に押し付ける。
そしてミヌは、警官である親友のハンサンに捜索願や諮問照合を頼む。
ハンサンは、「詐欺」じゃないのか?と、ミヌをあおる。
しかしミヌは「そんな風には見えない」と、困り果てる。

仕方なくジホを家に連れ帰るミヌ。
すると、そこは驚くような大豪邸。目がキラキラ輝くジホ。
そして、ミヌの両親は、ミヌの姉の出産のため、海外へ行ってしまったという。
まさしく、またとないチャンス。
ミヌが仕事に行っている間、家中の掃除をするジホ。
そしてミヌの部屋。
なんとそこには、高校生の時にジホが贈ったゾウのぬいぐるみが置かれていた。
驚きと喜びで、歓喜をあげるジホ。
しかし、ゾウの鼻の先が取れている。
「あれ?」
ジホは訝しがるが、とにかく喜びでいっぱいだ。

そしてミヌがハンサンを連れて家に戻る。
ハンサンはジホを怪しい輩ではないかと疑いながら、しっかり観察する。
「特に怪しいところはないな。善良そうで可愛いからって、性格は別だろ」
と、ハンサンはミヌをからかう。
「お前は良妻賢母が好きだよな」
というハンサンの問いに「うん、おしとやかなのが好きだ」と、ミヌは答える。
それを聞いたジホは、「良妻賢母大作戦」へと突入。
いっぱいの料理を作り、ミヌを感動させる。
「いつもよりご飯がおいしい、ツヤがある」と。
しかし、実はそのご飯は......(笑)
そして、「これが女の幸せなのかしら」などと、照れてみたりするジホ。
慣れない裁縫をして失敗し、しかし、それを隠しながら
「私って、前世は良妻賢母だったのかも」などと、うそぶくジホ。
ミヌは、そんなジホの作戦も知らず、一緒に散歩したりと、ジホとの生活に潤いを感じ始める。

そして翌日、ジホの指紋照合の結果が出るという。
(韓国では指紋登録が義務なのだそうで。日本もそうしたらいいと思うよね。物騒すぎ)
「明日、記憶が戻ったと、家に帰るべきよね.....」
と、ジホは思い悩む。
「でも、このまま帰るべき?いえ、既成事実を作ってからじゃないと!」
と、心の中で押し問答。
しかし結局、最後の晩餐の買い物に、ミヌを誘うだけだった。
だが、着替えを持たないジホは、ミヌから借りたPOLOのパーカーを着てウキウキだ。
まるでペアルックのようだと。
そんなジホのハイテンションに、ミヌは少々苦笑気味。
そして、予想もしない展開が!
そのスーパーに、隣りに住む幼馴染のドンシクが買い物に来ていたのだ。
ドンシクにみつかりでもしたら、すべてがパーだ!
ジホは、ドンシクから隠れるように買い物を済ませ、ほっと一息。
ジホは、ミヌの好みの女性を尋ねる。
「母のような人。おしとやかで....」
それは予想通り。
しかし、それに続く言葉に、ジホは頭を殴られたような衝撃を受ける。
「あ、それから、ウソをつかない人!」
まさに自分のやっていること....
ウソをついていることがバレたら.... ジホは青ざめる。
その上、泣きっ面に蜂。
駐車場でドンシクにみつかってしまったのだ!
「家にも帰らないで何やってんだ!」
ドンシクはジホを突き飛ばした上に、怒鳴りつける。
「お前誰だ?何をする!」
ドンシクの首元を掴み、男らしくドンシクを制止するミヌ。
「知り合いですか?」
ミヌはジホに尋ねるが、ジホは硬直したまま、必死に首を横に振る。
「ジホ、説明しろ。俺たち、幼馴染だろ」
ドンシクはジホに呼びかける。
ジホの答えに希望的観測を持っていたドンシクは、「どちらさ...様?」というジホの答えに言葉を失う。

ドンシクを交えて、三人でお茶を飲むミヌとジホ。
「思い出せよ!」
抑圧的に怒鳴り散らすドンシク。そんなドンシクに対し、ミヌは紳士的にジホをかばう。
「ちょっと君、心理的ショックで記憶を失っているんです」と、ドンシクをとがめる。
「とにかく家に帰ろう!」
と、ドンシクは、何が何でもジホの知り合いだと言い張る。
「右肩にほくろが2つ!」
ドンシクの言葉で、ミヌはジホの肩を確認する。
「まだあるぞ!尻の左側!」
そこまで言われ、ジホは困り果てたミヌを静かに制止し、家に帰ることにする。

家に戻っても、記憶喪失のフリを続けるジホ。
ジホが記憶喪失だと知った弟のジフンは、ショックを受ける。
「俺だよ、ジフン。弟のジフンだよ。俺、もう外泊しない。酒もやめるよ、だから姉貴ー」
と、涙ぐみながら訴えるジフン。

やーん、ほんとキム・ドン ウク可愛いすぎぃ!!

そしてジフンは、自分に対して敬語で話すジホに、更にショックを受ける。
「ウソだと言ってくれよー 姉貴ー」
ジフンは泣きながら、ジホを抱きしめながら責め立てる。
そんなジフンを見て、ドンシクはこっそり涙をぬぐう。

翌日、ドンシクはジホをあらゆる場所につれまわす。
思い出のある場所を歩き回れば、記憶が戻るかもしれないと。
しかし、ドンシクの語る思い出はウソばかり。
ジホの記憶がないことをいいことに、ジホの記憶を自分の都合のいいように作り変えようと目論んだのだ。
「お前がいじめられたとき、俺が助けてやっただろう」
ドンシクは言う。
しかし、いつもジホをいじめていたのはドンシクだった。
ジホの髪の毛まで抜いたのだ。
ドンシクのウソが、ジホは忌々しくて仕方ない。

ミヌに逢いたい......
ジホは、これからどうやってミヌと逢えばいいのかしか頭になかった....
その頃ミヌも、ジホのいない家の中に、なぜか寂しさを感じていた。

ジホは思いつく!
ミヌの家でかすめてきたスポーツクラブのVIP無料券!
ジホはすぐさまスポーツクラブにレッツゴー!
そこには、汗を流すミヌの姿が!
必死にさりげなくミヌに近づくジホ。
そしてミヌは、「話せないかな」と、ジホをお茶に誘う。

「ご両親も心配されていたでしょう」
と、ミヌは気軽に尋ねるが、「両親は交通事故で亡くしました」と、ジホは力なく答える。
「余計なことを聞いてしまった」
と、ミヌは申し訳なく思う。そして提案する。
「ジホさんも、余計なことを聞いてみませんか?」と、自分の話を語り始める。
「実は僕も9歳の時に母を亡くしてるんです。今は継母がいますが。
でも、30歳になってようやく自分がわかり始めました。
幼い頃に母を亡くしたせいか、他人に心を開けず... 異常なほどにウソが嫌いでした。
でも、ジホさんに出会って......

ミヌが大事な話をしているにも拘わらず、ジホはテーブルの下へ隠れてしまう。
前の道をドンシクが歩いているのだ!
みつかったら大変!
ドンシクが通り過ぎ、ようやく安心。
「30歳を過ぎて、何でしたっけ....」
と、ジホは話を促すが、ミヌは「たいした話では」と、続きを話さず。
しかし、「記憶が戻るまでは不安で退屈でしょう。そんな時は連絡下さい。家も近いですし、逢いましょう」
と、ジホが舞い上がるような言葉をミヌは告げる。
喜びを隠せないジホ。
その場でガッツポーズをしたい気分だ。
しかし、おしとやかな女性が好きなミヌの前では、しおらしくするしかない。
ジホはトイレに行くふりをして、踊りだす。

しかしそこの頃、ドンシクはある事実を知ることになる。
ジホの留守中かかってきたジホへの電話。
代わりに電話に出たドンシク。
すると、ジホのバッグがみつかったと。
ジホの代わりにバッグを引き取りに行くドンシク。
そして、何気なく見た財布の中に、ミヌの高校生時代の写真があるのに気づく。
しかも、ミヌはジホの初恋?
初恋の相手の車で事故に遭う?そんな偶然があるのか?ドンシクは訝しがる。

そして、ミヌはジホを家まで送り届ける。
「明日の朝、ジムで朝食を一緒にとりませんか?」
ミヌはジホを誘う。
ジホは静かに小指を差し出す。
ミヌはテレながら、指きりげんまんをする。
しかしそこへ邪魔者が!
「ジホ!バッグがみつかったぞ」と、ドンシクが姿を現す。
そしてミヌに対し、「記憶が戻ったら話すつもりでしたが、俺たち付き合って2年になるんです」と、
とんでもないウソをつく。
とんでもないウソに激怒するジホだが、記憶喪失のフリをしている手前、どうすることもできない。
仕方なく帰るミヌ。
そして、いつまでも「俺たちの愛を忘れたのか」などと、ジホを丸め込もうとするドンシク。
ミヌとの仲を邪魔され、ジホはドンシクが腹ただしくて仕方が無い。
ミヌに弁解をしようと電話しても、ミヌはジホからの電話だと知ると、放置してしまう。

↓  結 末までネタバレ しますので、ご注意を ↓


翌日、ジムへミヌを訪ね、弁解するジホ。
「あの人とは何も関係ないんです。保険金のことで警戒しているんです」と。
ジホの必死の弁解も、ミヌには通じない。
「設計で一番大事なことは何かわかりますか?」
ミヌは不機嫌そうに尋ねる。
「人の動線です。間違ったら、不要な空間ができてしまう。
人間関係で誠実さが欠けていたら、こじれてしまう。不要な関係が生まれると思うんです」
ミヌの言葉に、ジホはうなだれる。
しかしそれはジホに向けての言葉ではなかった。
「彼を信じてはダメです」 ミヌの次の言葉で、ジホは天国に登り、だが、すぐに地獄に突き落とされる。
「ウソは犯罪です」
ドンシクのウソを責めるミヌの言葉に、ジホは胸が痛む。
一番のウソつきは自分だ....
「ウソは犯罪.....」
ジホは気落ちする。
しかしすぐに気を取り直し、「食事に行きましょう。私が案内します」と、ミヌを誘う。

お酒を飲みながら楽しく会話するジホとミヌ。
「面白い話をしましょうか」
ミヌは昔の話を始めた。
「高校生の時、遠足で動物園に行ったが、女子生徒がゾウの檻に頭を挟まれたまま1日そこで過ごした」と。
それは、他でもないジホのことだった。
苦笑するジホ。
そして、ゾウの話で思い出す。
「部屋にあったゾウのぬいぐるみ。鼻はどうしたんですか?」
ジホは尋ねる。
「アレは最初からそうだった」
と、ミヌはあっさり答える。
「そうなの?」
ジホはどうも納得がいかない。
「あれ手作りですよ。ミヌさんのこと、誰かがすごく好きだったんですね」
ジホは、密かに自分の気持ちをアピールする。
「でも、贈り主がわからないんです」
ミヌの言葉に、「好きだなんて、簡単には言えませんよ。あれ、100日くらいかかってます」と、
ジホはフォローするが、「でも、贈り主がわからないんじゃ」と、ミヌにあっさり言われ落ち込む。

ジホを家に送り届けるミヌ。
しかし、ドンシクが待ち構えるのを発見。キケンを察知し、ミヌと通りで別れる。
ジホの予感はズバリ的中。
ドンシクは突然ジホの唇にキスをしてきたのだ。
「何すんのよ!」
と、ジホは激怒し、ドンシクを殴りつける。
しかしドンシクは挫けない。
「記憶が戻るまで待ってやる。愛してる」
と、ヌケヌケと言い放つ。
そしてその現場を、ジホを心配したミヌが後を追い、目撃していた。
複雑な心境のミヌ。

ジフンと屋台で飲むドンシク。
「いつから姉貴を女と意識するようになったんだ?
生まれてから一度も男と付き合ったことのない姉貴を急に他の男に奪われて惜しくなったのか?
いつも一緒にいたのに、今更なんて、男と女はわからないもんだ」
ジフンはドンシクをとがめるように語る。
しかしドンシクは否定した。
「一緒にいたから好きになったんじゃなく、好きだったから一緒にいたんだ」と。

そしてミヌは、ドンシクを呼び出す。
「ジホさんとどんな関係だったか、よくわかりません。
だが、人は現在と未来だけでも幸せになれるんです。
お荷物になるかもしれない男と、未来がある男。
どっちの男がジホさんに必要ですか?」
ミヌは痛烈な言葉をドンシクに浴びせる。

そしてミヌは、ジホにステキな靴をプレゼントする。
もし靴のサイズが合っていたら、お願いがあると。
一緒にパーティーに行って欲しい。
ジホはサイズが合わないのに、「ピッタリだ」と、ウソをつく。
ミヌとパーティーへ同席することになったジホ。
しかしドレスがない。
そして、ドレスを買うお金さえもない。
まさか、高校生の時に買った服を着るわけにもいかない。
しかし結局、あまりの高さにローンさえ組めず、ダサくて古いスーツを着るしかなかった。

家に帰ると、ジフンがふさぎこんでいた。
100日追い掛け回し、ようやくつきあうことになった大好きな恋人セウォンと別れたと。
「フラれたの?」
ジホは尋ねるが、ジフンが自分から別れを切り出したという。
「あんなに好きだったのに、つきあってみるとイメージが違って、
そうやってつきあうのは、サイズの合わない靴を履いているみたいでさ。
苦しみの末に成就するのは、ドラマの中の話だけさ。
現実にはその人を理解しようと努力して、そうやって本当の相手の姿を理解するんだ」
ジフンはこっそりカンペを見ながら、ジホに語る。
もちろん、ドンシクの深い想いを知ったジフンのドンシクへの計らいだ。
しかしジフンの言葉を聞いたジホは、身につまされる想いだ。
「ゾウって、自分の鼻を相手の額に当てると、相手の気持ちがわかるんだって。
姉貴、人の気持ちって、どうしたらわかるのかな?」
ジフンはジホに問いかける。

パーティ当日。
ミヌは地味なジホの姿を「キレイだ」と誉めてくれたが、
パーティー会場で、ミヌが皆にジホの服をけなされていることを耳にし、
ショックで会場を抜け出してしまう。
「ミヌさん、ミヌさんは私の気持ちわかりますか?記憶が戻って本当の姿を見たら失望するかも」
ジホは尋ねる。
「失望だなんて....」
ミヌは否定するが、ジホは涙ぐみながら、突然ゾウの真似をする。
そして、ゾウの鼻に見立てた腕を、ミヌの額に当てる。

サイズの合わない靴で痛む足を引きづりながら、家に帰るジホ。
「サイズの合わない靴...」
その晩、ジホは一晩中落ち込む。
ミヌと自分の格差....
「私、大きなミスをしたみたい....」
ジホはウンスクに告白する。
「彼は私のウソがバレても、私に興味を持ってくれるかな....」
ジホは気落ちする。
「時期を見計らって、壁に頭をぶつけて、記憶が戻ったって言ったら?いつまで記憶喪失のフリするつもり?」
ウンスクは助言する。
しかし、二人の会話をドンシクが盗み聞きしていた。
やるせないドンシク。

ドンシクは突然「イギリスへ留学する」と、ジホに告げる。
そして、もう二度と韓国へは戻らないかも、と。
「そう、じゃあ是非とも行かないと」
と、ジホはあっさり言い放つ。

そしてジホはある決心をし、ミヌを呼び出す。
「ミヌさん、ウソをつく人は嫌いって言ったでしょ.....」
ジホは全てを告白する決心をしたのだ。
しかし、そこへ邪魔者が現れる。もちろんドンシクだ。
二人の間に割り込み、いきなりとんでもないことを言い出す。
「ウソをついてました。騙されたんです。ジホと付き合っていたというのは、ウソだったんです。お幸せに」
と言うと、ドンシクは去っていく。
うなだれながら一人トボトボと歩くドンシク。

そしてミヌは、ハンサンからある事実を知らされる。
ジホの指紋照合の結果、ジホは自分らと同じ高校の卒業生だとわかったと。
「同じ町内ならありえるさ」
と、ジホは笑い飛ばすが、ハっとする。
ゾウのぬいぐるみに添えられていたカード。
そのイラストは、ジホがカードの領収書に書いていたものとソックリだった。
「あれはジホがくれたもの?」
ミヌは気づく。
そしてジホの元へと行き、問いただす。
「あれはジホさんがくれたものですよね?ウソをついていたんですか?」
ジホは返す言葉もない。
その時、いいタイミングでジホの頭に野球の打球が激突する。
ジホはそれを利用し、気を失ったフリをし、病院へ担ぎ込まれる。
ドンシクはミヌに語る。
「あんたは、ジホの初恋だったんだ。事故で記憶を失くし、相手が初恋の相手だなんて
まるで朝ドラみたいだと俺も呆れたけど、そこまでアイツを疑って拒絶することないだろ?
真実とは、そんなもんじゃない。
信じる価値のあるものを信じ抜けば、それが真実になるんだ」
そのドンシクの言葉を、ベッドでこっそり聞いていたジホの胸は痛む。

「記憶が戻りました」と、ジホは医師に告げる。
一晩入院することになったジホ。
そしてその夜、病室の前に大きな箱が......

箱の中には、幼い頃の思い出の品と、分厚いスクラップブック。
そこには、小学生の頃にドンシクに抜かれた髪の毛や。
ミヌに贈ったゾウの、失った鼻の先などがスクラップされていた。
幼い頃から、ジホへの想いを綴っていたのだ。
毎年、毎年、ジホの誕生日に、渡さぬバースデーカードまで.....
「お前を守るためにテコンドーを習うよ」
「来年は、もっとお前を好きになっているよ」
「俺がそばにいることに気づかないだろうけど、それでもいい。いつまでも誕生日を祝ってやる」
ジホはドンシクの深い愛情に涙を流す。

翌日、その日は、ドンシクがイギリスへ発つ日だった。
それを聞き、急いで空港へ向かうが、間に合わなかったジホ。

ドンシクのいなくなった心の穴の大きさを痛感する日々のジホ。
そして、ある日、ドンシクに似た後ろ姿をみつけるジホ。
それは、まさしくドンシク。
「留学するってウソだったの?」
ジホはドンシクを問い詰める。
「ウソはお前の方がうまいじゃないか」
ドンシクはあっさり言い放つ。
ジホは返す言葉もない。
ジホは突然、ドンシクに問題を出す。
「私の足のサイズ」
ドンシクは答える。
「21.5」
それを聞いたジホは、ガッカリする。
しかし、去っていくジホの後ろ姿に、ドンシクは語りかける。
「それは小学3年生の時のお前の靴のサイズ。
中学の時は22.5。高2の時から23.5、そして、今も同じサイズだ」
その言葉に、ジホは感動する。
そしてドンシクは、イギリスの土産を手渡す。
真っ赤なスニーカー。
「ヨーロッパでは今、これが流行ってるって」、と。
自分にピッタリのサイズの靴.....
ジホは告白する。
「私、あんたを好きだった時があったみたい」
ドンシクは言葉を返す。
「俺は、お前を好きじゃなかった頃を思い出せない」
ジホは呆れて笑ってしまう。
「あんた、ストーカーじゃないの?」
「お前がストーカーだろ!」
ドンシクも負けていない。
二人の心は、ようやく一つになる。

END

この後の演出がいいのよねー
まだ、2歳位のジホとドンシク。
ドンシクにチュッチュと、キスしまくるジホ。
それを嫌がって泣き出すドンシク。
ドンシクの思い出せないほど昔の記憶には、ジホが好きじゃない頃があったと....(笑)

で、イ・ギウの初恋の相手がキム・ソナなのはイヤぢゃ!






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