チョン・ウチ(田禹治)   Woochi   
 原題:チョヌチ(田禹治) 전우치 (チョヌチ)<2009>

 オススメ

 ストーリー

 韓流王道

 泣き

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名作

 映像

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500年前の朝鮮 時代。伝説の笛【万波息笛】が妖怪の手に渡り世の中が騒々しくなると、神仙たちは、当代最高の道人チョングァン大師(ペク・ユンシク)と花 潭(キム・ユンソク)に助けを求め、妖怪を封印し、【万波息笛】を二つに分け二人にそれぞれ任せる。

一方、チョングァン大師のならず者弟子チョヌチ(カン・ドンウォン)が、忍術で王を騙す騒動を起こすと、神仙たちは花潭と共にチョングァン大師を 訪ねる。
しかしチョングァン大師は誰かに殺害され、笛の半分が消える。犯人にされたチョヌチ(田禹治)は,自分の犬チョレンイ(ユ・ヘジン)と共に絵の掛軸に封印 され てしまう。

妖怪を捕らえる道士もいつのまにか伝説になった2009年のソウル。どうしたことか過去に封印された妖怪が一つ二つと現れ、世の中を惑わす。

今や、神父(キム・サンホ)、僧(ソン・ヨンチャン)、占い師(チュ・ジンモ)として、それぞれ隠遁生活を楽しんでいる神仙たちは、再び集まりファダム (花潭)を探すが、500年前に修行を理由に潜伏し た彼は、生死さえ不明だ。

神仙たちは苦心の末に、博物館の展示品になった絵の掛軸を探し出し、チョヌチ(田禹治)とチョレンイを呼び出す。

妖怪を捕らえてくれば封印を完全に解くという提案に、やむなく妖怪狩りに出たチョヌチ(田禹治)。しかしチョヌチ(田禹治)は、妖怪狩りを後 まわしにしたまま変わった世の中の見物に忙しく、過去に一目惚れした女性と同じ顔をしたソ・インギョン(イム・スジョン)に出会い、恋愛遊戯まで始める。

チョヌチ(田禹治)のために頭を痛める神仙たちの前に、おりしもファダム(花潭)が現れるが、ファダム(花潭)は、【万波息笛】の 行方についてチョヌチ(田禹治)と敵対する。
【予告編】
監督/脚本 チェ・ドンフ ン <2004>ビッ グ・スウィンドル!、<2006>タチャ イカサマ 師、<2009>チョヌチ(田禹治)
<2011>泥棒たち

出演

カン・ドン ウォン(姜棟元)

出演作品一覧

キム・ユンソク

出演作品一覧
イム・スジョ ン <2002>ピ アノを弾く大統領、<2003>箪 笥、<2003>アメノナカノ青空、<2005>サッ ド・ ムービー
<2006>角砂糖、<2006>サイボーグでも大丈夫、<2007>ハピネス、<2009>田禹治(チョン・ウチ)
<2010>キム・ジョンウク探し、<2011>愛してる、愛さない

ユ・ヘジン

出演作品一覧
ペク・ユンシ ク 出演作品一覧
【チョヌチ(田 禹治)】
道士
カン・ドンウォン
【ファダム(花 潭)】
道士
キム・ユンソク
【ソ・インギョ ン】
スタイリスト
イム・スジョン
【チョレンイ】
チョヌチの犬
ユ・ヘジン
【チョングァン 大師】
チョヌチの師匠
ペク・ユンシク
【僧】
神仙の一人
ソン・ヨンチャン
【ムーダン(巫 堂)】
神仙の一人
チュ・ジンモ
【神父】
神仙の一人
キム・サンホ
【女医】
妖怪
ソン・ウソン
【コンパニオ ン】
妖怪
コン・ジョンファン

説明するまでもない面々ですね。過去のチェ・ドンフン監督の作品に出演した面々が顔を出しております。
女医を演じたソン・ウソンは最近みかけるようになりましたね。最 高のパートナー幼い王子な ど。妖艶で存在感があります。
コンパニオンというのは病院での付添のようなもの。ちょっと違和感。コン・ジョンファンもコ 死への出演で調子が乗ってきた感じでしょうか。
でも、絶対の愛の頃に比べると、かなり顔が違ってみえるんです けど..... オールバックにしてるだけなのに。

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【レビュー&ネタバレ】
2009年12月韓国公開。観客動員数は、約611万人というミラクル・ヒット!

とにか く面白い!!

ちょっと後半は失速しちゃうし、ストーリー的にも陳腐すぎていいのかよ!
ってな感じですけどね。
とにかく気楽に観れるエンターテイメント映画です。
まさに商業映画の王道。

約578万人という大ヒットを記録した前作、タチャ イカサマ師
それを上回る大ヒット。
正直、タチャ イカサマ師は、まったくmocaの好みに は合いませんで...
やはり、韓国の観客層は学生中心ですから、タチャ イカサマ師は、 若者ウケしただけかなぁ、と。
今回のこのチョヌチ、どう採るか。
mocaの好みではなさそうだなぁ... と、観るのを躊躇もしたんですけど...
これは正解でした。

コメディーではないですが、コメディータッチで創られており、
コミカルで笑える、笑える。
そして、チョヌチにカン・ドンウォン君がハマリ役で、効果倍増!
何よりも、この映画がウケたのは、CGとワイヤーアクションの華麗さと、素晴らしさでしょう。
痛快です。
で、面白い。

この映画のキャラクターは、忍術などを使う道士などなので、
その忍術もCGを使い見応えがあり、
道士の敵となる妖怪もCGで制作されており、リアルで圧倒されます。

妖怪のCGは、グエムル~漢江の怪物~と比較する方が多い のでは?
でも、mocaとしてはチョヌチの妖怪の方が圧倒されましたね。
やはり韓国では、グエムル~漢江の怪物~や、このチョヌチ のような映画が強いですね。
グエムル~漢江の怪物~ はCGが見せ場の正統派映画でしたが、
このチョヌチはエンターテイメントです。
キム・ギドク監督が絶対の愛の頃、
「韓国映画と観客のレベルが最頂点に一致した映画がグエム ル~漢江の怪物~だ」
と発言し、大バッシングを受けました。
mocaもキム・ギドク監督に同意できる面が強かったですが、
いやぁ、このチョヌチ。
面白いってことは、mocaもレベルが低いってことですかな?(笑)

面白いですけれども、ストーリー重視の方にはお勧めしません!
陳腐でツッコミどころ満載すぎ。
ストーリーとしては、破綻しているに近い。
この映画では、ストーリーは単なる「おまけ」ですね。

この映画では、「悪党」と皆から忌み嫌われるならず者のチョヌチがヒーローとして活躍します。
ドンウォン君が、まさにヒーローに適役。
で、コミカルさを演じさせたら、これまたピカ一。
皆様、ドンウォン君は正統派俳優と思われていると思いますが、
mocaの中ではラブコメやらせたら絶品!と常々思っており、またコミカルな演技が観たくて...
この映画で、ちょっと満足できました。

イム・スジョンは、ハッキリ言って要りません!(笑)
イム・スジョン演じるインギョンの存在自体がこの映画に不要です。
映画に「メロー」は必須。
とでもいうような固定概念は捨てて欲しいですね。
この映画には要らない!
中途半端なメローのせいで映画が陳腐になりさがり、テンポも悪くなるばかり。

この映画で大活躍なのが、僧、ムーダン、神父の三人の神仙を演じた
ソン・ヨンチャン、チュ・ジンモ、キム・サンホ。
踊る大捜査線の「スリーアミーゴ」さながらのすっとぼけた笑いを発揮。

そして、影の主役。ユ・ヘジン。
「これでもか!」というくらいにユ・ヘジンの持ち味を発揮させるキャラクターで、笑って、笑って、しょうがない。
愛さずにはいられない。
抱きしめたい。
可愛いのー
「チョヌチの犬チョレンイ」というのは、「チョヌチのしもべ」のような意味なのかと思ったら、
ほんとに犬でした(笑)

キム・ユンソクは実力派で、花潭役もピッタリ。
でもmocaは、ドラマ【復活】のチョン社長のような人間味溢れるキャラクターを観たいです。
この映画では、ちょっとせつない役どころですね。
そのせつなさを最大限に見せられなかったのは、制作陣の落ち度でしょう。
花潭のラストは、もっとドラマティックにできたはず。

時代は500年前の朝鮮とはいえ、道士とか道人とか神仙とか、なじみが薄すぎです。
ですが、「道教」は、中国三大宗教(儒教・仏教・道教)の一つなんですよね。
宗教なのに「忍術」が使えんのか?
と、深くツッコまず、テキトーに流しませう。

特別出演のヨ ム・ジョンア 特別出演のキ ム・ヒョジン
映画監督役に チョン・インギ

ヨム・ジョンファはタチャ イカサマ師つながりではな く、ビッグ・スウィンドル!のヒロインですね。
カメオなのに破格の待遇。
ポスターまで撮っちゃってます(笑)
チョイ役なのにね。

キム・ヒョジンは、なぜ特別出演?
でも、インパクトありました。赤髪が似合ってましたし。

そしてmocaの好きなチョ・インギが監督役でちょこっと出演(カメオではありません、もちろん)。
なんか別人みたい。
別人といえば、白夜行の方が別人みたいでした が....


↓  結末までネタバレします。ご注意を ↓



昔々、人と獣は、地球で平和に暮らしていました。
妖怪は暗く、神聖な刑務所内に閉じ込められました。
神仙たちは妖怪を封印するために、3000日の間、【万波息笛】を吹き続け、
刑務所のドアは3000日目に開けられる必要がありました。
しかし3人のマヌケな道教神の計算ミスにより、
刑務所のドアは、ある日とんでもなく早く開かれてしまいました。

ちょうどその時、妖怪たちが悪さをし、
神仙たちの【万波息笛】を飲み込みました。
妖怪たちは皆が【万波息笛】の持ち主になりたがり、
神仙たちが【万波息笛】を失ったことで、悪の限りを尽くした。
そして、地球に落ちた。





神仙の一人である僧は病院で点滴を受けながら女医と語らいでいた。

「どうして運動しなかったのですか?昨日やらずに他の日には運動するのですか?」
女医は尋ねる。
「寿命とは運命が決めるもの」
僧は告げる。そして、話を続ける。
「しかし彼らは、最近はそれがDNAであると考えている。
運動は本当に良策ですか?
多くの高齢者たちは、努力過度のため死にます。彼らは、とにかくジョギングし続けています。
あなたは医師なので、見解が違うかもしれません。
誇大妄想。人間らが長生きするために必死になるのを見るのが、
神たちの楽しみであったにちがいありません。
私はまだ神です。
楽しみはみな同じであったのでなく、それは義務です。
私達すべては笑い、泣き、イライラします。
数世紀ごとに、どんどん希望を失っていく。
そのために私は、全てを忘れるように、錠剤を作りました。そして、私はそれを飲みました。
様々な痛み、思い出が失われ…
そして、私は通りをうろつきました」

「それは、あなたがホームレスだと言っているのですか?」
女医は僧に語りかける。

「私はここに来て、たくさんの錠剤をもらいます。
私はそれらを飲みました。抗鬱剤。
しかし、ドーパミンにより、紐で締めつけられるようだ。
抗鬱剤。それは私の錠剤を相殺した。今では、私の思い出が神として蘇るのです」
僧は訴える。

「神であった時には、何をしていたのですか?」
女医は尋ねる。
「さっき言ったじゃないか!私はまだ神だと!」
僧は言い放つ。
「私達は妖怪を捜します。そして妖怪を捕らえるために道士の元を訪れた」
僧は、昔話をするかのように語り始める。


時は500年前の朝鮮。
当代最高の道人である花潭が怪我人の治療をしていた。

「これは痛いでしょう。傷は明日までに落ち着きます」
花潭は患者を安心させる。
「ありがとうございます。先生」
患者は礼を言う。
花潭はそばにいた孫に尋ねる。
「何歳だ?」
「9歳です、先生」
孫は答える。
「お祖父さんの看病をするんだぞ、わかったかい?」
花潭は孫に優しく微笑む。


三人の神仙は、花潭に妖怪を捕らえるよう直訴する。
刑務所のドアが開かれ、妖怪が地上へと落下してしまったと。

-【万波息笛】を持つ者だけが妖怪を支配できると噂は広まった。

「結局、【万波息笛】は見つかったのか?」
「4日前に全羅州の道士がそれを発見し、すぐ殺されたと聞いた。
緑色の血が辺り一面に広がっていたと」
神仙らは語る。
「私は妖怪を捕らえて、【万波息笛】をあなた方に返します」
花潭は告げる。
「私達が【万波息笛】を作ったので、私達では妖怪を支配することができません...」
神仙は答える。
「道士【花潭】が【万波息笛】の持ち主となり守ってください。
私達は他の未熟な道士を信頼できません」
神仙は懇願する。


神仙らは、【万波息笛】を捜しに出た。
神父は屋根の上に登り、探り始める。
「屋根の上に何かがあります。矢だ」
神父は告げる。
「それは妖怪か?」
神仙らは問う。
「私はできません… とにかく、それを撃ってください。
夜のこの時刻、屋根の上を妖怪だけが走ります。
花潭!あれを撃って下さい」
神仙は訴える。
「妖怪だ!妖怪だ!花潭!あれを撃って下さい」
神父は妖怪の姿を確認し、慌てふためく。
花潭はすぐさま矢を放つ。
しかし、それと同時に花潭に向かって矢が飛んでくる。
「護符?」
花潭は矢の先に護符が刺さっていることに気づく。
誰かが妖怪を捕らえようとして放った矢だと。
「他の誰かに、妖怪を捕らえるよう頼みましたか?」
花潭は尋ねる。
「もちろん、頼んでません」
神仙らは、口々に答える。
「この矢は私達のものではないでしょう?それは盗まれました。悪党チョヌチに」


天から王子がやってきます。彼に敬意を示せよ!
天から天女らと共に、天の王子が地上に降り立った。
「国王。1万の金貨を飢饉に苦しむ地域に送りましたか?」
王子は朝鮮の王に問う。
「はい、王子」
国王は、うやうやしく答える。
「良い行為は、天が微笑みます。
7倍。70倍... 7の100倍の恵みがあなたへ返されることでしょう」
王子は告げる。
「要求通り、王室の貴重品も差し出しました」
国王はうやうやしながらも、きちんと主張する。
王子は、貢物の中から王鏡をみつけ、ほくそ笑む。

「そういえば、少女はどこにいますか?」
王子の質問に、国王は意図が読めない。
「なぜ少女が必要ですか?」
国王は尋ねる。
「いけないか?天は怠惰を嫌います。
彼女らは私のために飲み物を注いだほうがよいでしょう」
王子は宮女に酒を注がせる。

「私は、いつも絵を描くことを楽しんでいました。
私が木を描けば、それは生命を持ち成長します。
私が獣を描く時には、それは羊皮紙(絵を描く皮)の外で飛躍します。
この絵をどう思うか?国王よ」
王子は馬が描かれた一枚の絵を国王に鑑賞させる。

その絵は、生命の息づかいと偉大さを感じます。
そして、その馬は男の孤独を象徴しているようです!」
国王は告げる。
「それは素晴らしいチョヌチのための馬です」
王子は告げる。
「はい、その馬は素晴らしいチョヌチのための...チョヌチ?悪党のチョヌチ?」
国王は困惑する。
国王の目の前には煌びやかな王子の姿はなく、みすぼらしい姿の道士チョヌチが立っていた。
チョヌチは全ての魔法を解き、仕えていた天女らはホウキに戻った。


チョヌチは、天の王子に姿を変え国王を騙したのだ。
「全て聞いたぞ。悪党などという不名誉な呼び方は心外だ」
チョヌチは言い放つ。
「わざわざ王を騙して嘲るか!このマヌケな詐欺師!」
国王は怒りを露にする。
「私は道士だ。何が道士か、お前に教えようか?」
詐欺師と呼ばれたチョヌチは、道士としての力を国王に見せ付ける。
「風よ、吹け」
と、唱えれば強風が吹き荒れ、
「この乾いた大地に雨をもたらせ」
と、唱えれば雨が空から降り落ちる。
「空間を瞬間移動できる者がいるか」
と、空間から空間へと瞬時に移動してみせる。

「道士としての義務は、無力な人々を援助することにある。
頭は、すべての腐敗が始まる所です!
国王および彼の家臣は、飢えた人々を見捨てました。
それ故、この素晴らしいチョヌチが戒めるためにここに来たのです。
私は、国王あなたが賞賛されることが許せません。
もし私がこの徳利の首を叩けば、国王に奇妙なことが起きるでしょう。
私は王鏡を貰って行く」
チョヌチはそう言うと、先程の絵の中に入り込み、絵の中の馬に乗り逃げ去ってしまう。

怒りに燃え滾る国王。
「この地のすべての道士に、不届き者のチョヌチを捕らえるよう命じろ!」
国王は命じる。


チョヌチが王鏡を手に入れたと聞いたチョヌチの犬チョレンイは、チョヌチの元へやってくる。
王鏡と青銅の小刀が揃えば、チョヌチは当代最高の道士となれるのだ。
残るは、青銅の小刀のみ。
小刀を持っているのは、両班(ヤンバン:貴族)である未亡人だ。
未亡人は今夜、寺院に行くとチョレンイは情報を得ていた。
そして、小刀を手に入れるために未亡人を誘拐する計画だった。
チョレンイは王鏡を見ようとするが、チョヌチは制止する。
「真実の自分を見れば後悔する」と。
チョレンイは身震いする。

その時、チョヌチは後ろのテーブルの客の話が耳に入る。
「お前は本当に花潭を見たか?」
男の一人が尋ねる。
「見たとも。花潭が空を飛び急上昇するのを見た!」
男は答える。
「やはり西の花潭が最高の道士だ。今、彼が一番病気を治療する力がある」
男の話を聞き、チョヌチは口を挟む。
「私はもっと有名な道士を知ってます。ピョンギョンの飢餓を解決した」
チョヌチは自慢げに語る。
「話にならない。開城(ケソン:北朝鮮南部にある都市)の花潭が最高だろうが」
男は否定する。
「ピョンヨンの道士だと?」
と、男らはバカにして大笑いする。
「彼の名前がウ... か、何かであったと」
意固地になって名前まで口にしかけたチョヌチをチョレンイがたしなめる。
師匠が名前を明らかにしてはいけないと言っただろうと。
それでもチョヌチはやめようとしない。
「その高貴な名... 」
と言いかけたチョヌチ。そこへどこからか声が。
「ウチ、この不届き者が!」
「その通り!ウチ!」
チョヌチは叫び振り返る。
するとそこには、王命でチョヌチを捕らえに来た者達が立ちはだかっていた。


それは、花潭の弟子たちだった。
(一番弟子は、アイリスのSWATのリーダーです ね)
偉大なる花潭は、王を嘲笑った上に1万の金貨を盗んだお前をを裁判にかけるために、
私達をここに来させたのだ!この悪党!」
花潭の弟子はチョヌチに襲い掛かる。
チョヌチらは大乱闘になるが、チョヌチは忍術であっさりと勝利してしまう。
それを見ていた先程の客らにチョヌチは尋ねる。
「これでも、花潭がまだ最高だと?」
男は慌てて否定する。
「いいえ、とんでもない!あなたがその高貴なお方で?」
男は尋ねる。
「俺の名前が...」
チョヌチは鼻高々に名乗りかけるが、邪魔されてしまう。
乱闘で壊した居酒屋の女主人に店の修理代を弁証しろと言われ、金を払うチョヌチ。
その隙に花潭の弟子がチョヌチを狙うが、チョレンイが男を投げ飛ばす。
「俺たちが最高だ!」
チョレンイは自慢げに言い放つ。しかしチョヌチは水を注す。
「俺が最高だ!」と。
「共同の努力だ。お前が撃ち、俺が投げた!」
チョレンイも譲らない。
「行くぞ!未亡人の元へ」
チョヌチはチョレンイの相手をせず、言い放つ。
「ここで?」
チョレンイは嫌がる。
「私にまた、お前を裏庭に縛らせないでください」
チョヌチは言い放つ。
チョレンイはブツクサ言いながら、四つんばいになる。
するとチョレンイは皆が見ている前で、馬に変身させられる。
チョレンイが変身した馬に乗り、未亡人の元へと向かうチョレンイ。


寺院へ向かおうとしている未亡人ら。
未亡人の婆やである利川宅は、マーニム(両班の奥君)からあることを言い付かった。
「未亡人は家庭を呪います。そのようなことがあれば、これを使いなさい」
マーニムは小刀を差し出す。
「私達はできません。奥様」
利川宅は辞退する。

未亡人らは寺院に向かうが、未亡人ら一行は何者かに襲撃される。
未亡人らをつけていたチョヌチは、未亡人らを助ける。
最初はチョヌチのことも曲者だと思い込み逃げていた未亡人だが、
「もしや、私を助けてくれたのですか?」
未亡人はチョヌチに尋ねる。
「はい」
チョヌチは答える。
「私が気に入った?」
未亡人は尋ねる。
思わず「はい」と答えてしまうチョヌチ。
チョヌチの胸に顔を埋める未亡人。動揺しながら抱きしめるチョヌチ。
だが、甘い時間は束の間。
チョヌチとチョレンイは、未亡人を袋に押し込め拉致する。
「グッジョブ!」


チョヌチらは、大監の息子に未亡人を引き渡し、金を渡し未亡人の青銅の小刀を要求する。
(未亡人らを襲ったのは大監ということでしょう)
大監が未亡人を捕らえた袋開けるが、
未亡人に貼られていた護符を剥がすと、未亡人は利川宅の姿に戻ってしまう。
チョヌチが未亡人を大監から守るために忍術をかけたのだ。
「私は婆やだ」
と、必死に訴える利川宅。
「お前は誰だ?侵入者?」
大監もビックリだ。


大監はチョヌチに「女を間違えて連れてきた」と訴える。
だがチョヌチは否定する。
「あんたが選ぶべき女を間違えたのだ」と。
そして大監とチョヌチは乱闘になる。
何度も家の外へ投げ飛ばされては、家の中に戻るチョヌチ。
「暗殺者だ!」
チョヌチは暗殺者と間違えられ、屋敷内は大騒動に。
大監に投げ飛ばされたチョヌチは、大監の持っていた【万波息笛】を偶然手に入れてしまう。
「これは何だ?」
【万波息笛】 を見て、互いに首を傾げるチョヌチとチョレンイ。
「よくも、貴様!」
そこへ騒ぎを聞きつけた大監の息子がチョヌチに食って掛かる。
「その生き物は、あなたの父ではない」
チョヌチは言い放ち、またもや家の中へと向かって行こうとする。
しかし、大監の方が家から出てくる。
そして、家臣の一人を怪力で持ち上げ絞め殺す。
大監はうめき声を上げながら、大監の姿から妖怪の姿へと変貌してしまう。
「父上...」
大監の息子は言葉を失う。
(大監の息子は、イテウォン殺人事件のパク・スヨン)


チョヌチと妖怪の死闘。
(妖怪が投げた木を避けるのは、マトリックスのパロディか?)
妖怪は手ごわく、チョヌチは苦戦する。
如意棒まで妖怪に燃やされ、チョヌチはとうとう倒れてしまう。


ウチを抱きしめ、泣き崩れるチョレンイ(チョレンイ可愛い)。
妖怪は壁に刺さった【万波息笛】を取ろうとするが、壁の上にはチョヌチが笑って待ち構えていた。
驚いたのはチョレンイ。
自分が抱いていたチョヌチを見ると、それは忍術にかけられていたホウキだった。
チョヌチは護符を握りつぶす。
すると、チョヌチの手が妖怪の手になり、妖怪を軽々と投げ飛ばす。
「お前が本当に死んだと思ったじゃないか!」
チョレンイはチョヌチに文句を言う。
妖怪は、【万波息笛】を吹き始める。すると、耐えられないほどの不快な音が。
すると、もう一体の別の妖怪が姿を現した。
チョヌチは妖怪から【万波息笛】を取り上げる。
すると、不快な音も止む。
妖怪は屋根の上に飛び上がり、屋根をつたって逃げて行く。
チョヌチは矢に護符を刺し、妖怪に向かって矢を射る。
その矢が花潭の手に。(冒頭へ戻る)



「チョヌチ?」
花潭は矢の持ち主であるチョヌチの名を始めて耳にした。
「護符は東小修道院のもの…?」
花潭は困惑する。
花潭らは大監の屋敷へと向かう。そして、残された妖気を封印する。
そして花潭の弟子が、おかしな道士が【万波息笛】を持って逃げるのが目撃されたと報告する。

チョヌチとチョレンイは家に戻った。
そして、チョヌチの師匠であるチョングァン大師が戻ってくる。
「その妖怪はこの【万波息笛】を吹いて別の妖怪を呼び出しましたか?」
チョングァン大師はチョレンイに尋ねる。
チョレンイは、「はい」と答える。
「そして妖怪は、お前らにその未亡人を連れて来させたのか?」
チョングァン大師の問いに、チョレンイは「はい」と答える。
「なぜ、ヤツのために彼女を誘拐したのだ?」
チョングァン大師の問いに、チョレンイは真実を語りあぐねる。
「えぇと... それは... ウチは先生に話してはいけないと」
チョレンイは困り果てる。
「ウチは、またもや王鏡と小刀を探しているのか?」
チョングァン大師は、ズバリ見破る。
「違います!違います!」
チョレンイは必死に否定する。
「まだ考えていたのか、お前を人間にしようと」
チョングァン大師は問う。
「本には、それらの物がウチを最も強い道士にすると記されています。
そして彼は私を、人間にすることができます」
チョレンイは訴える。
チョングァン大師は嘆く。
彼が手に入れようとしているのは強くなることではなく、名声だけだと。
チョレンイも、チョヌチを止めようとしたと訴える。
しかしチョヌチは頑固だと。
「道教の孤独を避けて、儒教の成功を夢見るために。
単に夢の浪費です。
もし現実を知らないと知らないならば。
そして、何を本当に知っているかを知りません。先生はご存知で?」
チョレンイは一気にまくしたてる。
「一体全体何を言ってるんだ?」
チョングァン大師の呆れた顔に、チョレンイは黙ってしまう。


チョングァン大師はチョヌチの部屋の扉を開ける。
ハっと目覚めるチョヌチ。
「私は夢の中で、先生の死の復讐をしていました」
チョヌチはチョングァン大師の無事を確認するかのように見回し安心し、そう告げる。
ただならぬ様子のチョヌチに、チョングァン大師は面食らう。
チョヌチが自分のことをこんな風に心配するなんて何事かと。
「ヤツはどこか具合が悪いか?」
チョングァン大師はチョレンイに嫌味を言う。
「ウチですら、良心くらいは持っていなければなりません、先生」
チョレンイは笑う。


「私は、お前を使いに行かせるけれども、代わりに宮殿に行く。
わざわざ王を嘲笑し、
わざわざ妖怪と乱闘し、
そして、未亡人を誘拐までして」
チョヌチはチョングァン大師から叩かれそうになり逃げ、壷を割ってしまう。

「それは... 私達、道士がすることは老人のものだからです」
チョヌチは訴える。
「私達、道士?1度だけ言う。お前は、真実の道士の資格を持っていない。
どのように魂を空にするかを知らない」
チョングァン大師は言い放つ。
「正直なところ、それは可能なことですか?」
チョヌチは尋ねる。
「食事の後で何をする?」
チョングァン大師は尋ねる。
「消化し始めます」
チョヌチは”そんな質問を”とばかりに、バカにしたように答える。
「まず食事の後、空の皿を洗わなければならない。ふざけてるのか」
チョングァン大師はチョヌチを叩く。


「ここはどこだ?」
花潭は森の中のお社をみつけ、壁にかかっていた絵に何かを感じる。
絵の中に手をくぐり抜けさせる花潭。
「行きましょう」
神仙らに絵の中へ入って行くよう告げる。



花潭と三人の神仙の姿をみつけたチョレンイは、慌てて制止する。
「誰でもここに入ることができるわけではありません。出て行け!」
「お前が自分をウチと呼ぶ馬鹿か?」
花潭はチョレンイに槍を突きつける。
「あなたは何者だ?」
チョレンイは尋ねる。
「お前が今話しているのが偉大な道士花潭だ」
僧の言葉にチョレンイは血相を変える。
「道士花潭、なぜここへ?」
チョレンイは尋ねる。
「お前は人間じゃないな...」
花潭はチョレンイをマジマジと見回す。
「えぇ、そうです。私はいろんな物になります...」
チョレンイは答える。
「犬だったのか」
花潭はチョレンイの正体を、いとも簡単に見破ってしまう。
「違う、違う」
チョレンイは否定するが、犬の姿に戻されてしまう。
それを見ていたチョヌチは、舌打ちする。

「お前がチョヌチか」
花潭は尋ねる。
「名声のある名前を隠すことは無理なようだ」
チョヌチはしれっと言い放つ。
「よい呪文は、人の精神と心を訓練する時の基本だ。平和をこの世界にもたらすために…」
花潭の言葉をチョヌチは遮る。
「私は今日は既に十分な訓練を行いました」
チョヌチは耳障りと言わんばかりに告げる。

その横柄な態度に神仙である僧が叱責する。
「このような徳のある方の前で、なんたる横柄さ!」
「話す前に考えてください。私達は神聖な道教神です」
神父も諭す。
「私達を見下しているのですか?」
巫堂(ムーダン)も、憤慨する。

それでもチョヌチは少しも悪びれない。それどころか、神仙らをからかう。
それに怒った花潭。
「真実の道士は冗談で平和を妨害しない!【万波息笛】は、どこにある?」
チョヌチを崖っぷちに追い込み問いただす。
チョヌチは護符を握りつぶし、自分の手を岩に変え花潭に反撃する


その時、チョングァン大師が現れチョヌチの護符を取り上げてしまう。
「それくらいにして、お茶でも飲みましょう」
チョングァン大師は、花潭らをお茶に誘う。


神仙らは、チョヌチについて尋ねる。
「東小修道院のスピリチュアル的な訓練は、現在では魔法で相手を騙すことを教えるのですか?」
「私は何も彼に教えませんでした。彼はそれらを自分でマスターしました」
チョングァン大師は簡潔に答える。

花潭は穴だらけのチョングァン大師の家の屋根を見上げ告げる。
「雨は、あなたの破れた屋根から降り注ぐに違いない」
しかしチョングァン大師も負けていない。
「その通り。しかし、それはまた、太陽の光も同じでしょう」

「真の道士は、自然と天を持つものであると言われています。
私は、この世界のための光になることを望みます」
花潭は告げる。

「私は、【万波息笛】を得たいと願う西の道士花潭を信じている」
チョングァン大師は答える。

「我々の三人の神仙は、私に協力を要請した。しかも私に、他の道士は信用できないと頼んだ」
花潭は更に念押しする。

「私達が共有する心配事。それは私達道士の中に妖怪がいるかもしれないということ」
チョングァン大師は告げる。

「妖怪の血は緑色であると私は聞きました」
花潭はそう告げると、自ら自分の腕を切り赤い血を見せる。



花潭が魔力で放った笛をチョングァン大師は魔力で防御する。
結局二人の力は互角で、笛は二つに割れ、二人の手に。


「私は道教の神だけが、この【万波息笛】を再び一つにできると耳にしました。
今や、私達は妖怪について悩む必要がありません」
チョングァン大師はそう言うと、【万波息笛】を片割れを琴のケースへとしまい込む。



「【万波息笛】を半分に分割するとは名案だ」
僧は感心する。


花潭が家に戻ると、老婆が近づき囁いた。
「花潭は【万波息笛】を得ます。必ず。しかし手に入れるも束の間、また長い間待ちます。
もし、そばで桃の花が咲かないならば」

「生意気な高齢の老婆!私は教化の人間だ」
花潭は言い放つ。

「教化はどんな善ですか?あなたは、自分自身のことすら知りません」
老婆は言い放つ。

「あの老婆はどこから来たんだ?」
花潭は弟子に尋ねる。

「よくわかりませんが...
彼女は巫女であったけれども、精神が病んでいます...」
弟子は答える。

「目覚めたようですね?」
チョングァン大師は未亡人に声をかける。
そして、チョレンイに神仙らを見送るよう命じる。
「私が見送りに行くべきで、そのバカを後ろに引きずりますか?」
チョヌチはチョングァン大師に尋ねる。

「女性を家に送り返しなさい」
チョングァン大師はチョヌチに命じる。
「もし彼女が帰ったら、彼女は死にます!」
チョヌチは訴える。
「彼女に近づくな。彼女は、お前を墓に導く」
チョングァン大師は言い聞かせる。


花潭は、昼間傷つけた腕の傷を治療していた。
そして、何者かの気配を察知する。
気がつくと、床に緑色の血が。
慌てて自分の腕を見る花潭。花潭の腕からは、緑色の血が流れていた。
「なぜ、私の血が...」
花潭は驚愕する。
そして、弟子らに緑色の血を見られてしまう。
花潭は三人の弟子らを次々と殺害する。


チョレンイが化けた馬で家に戻る途中、道に迷う未亡人。
その時、人の気配が。
驚く未亡人。
それはチョヌチだった。
チョングァン大師は、チョヌチが修行の途中で未亡人を追って抜け出したことに気づく。

-彼はいつ学ぶのだろう。
-私は彼を非常に甘やかしすぎた。

チョングァン大師は嘆く。



「私の無事を心配して来たのですか?」
未亡人はチョヌチに尋ねる。
「私があなたを守るので、それは全く問題ではありません」
チョヌチは答える。

「死は、私の退屈な人生に比べたら、そんなに悪いことに思えません。
私は、今とても悲しい。私は、まだ海を見る必要があります」
未亡人は語る。
「海が見たいのですか?」
チョヌチは尋ねる。
「今ですか?」
未亡人は驚く。
「降りてください」と、チョヌチは馬から下ろす。
「息を深く吸って。そして、吐いて」
チョヌチは未亡人に告げる。
「どうして?」
未亡人は不思議がる。
「なぜならば... これが海だ!」
チョヌチが両手を大きく広げると、一面真っ青な海に。
「これは海ですか?」
未亡人は呆然とする。
「もちろん。但し、水の中へ入ってはいけません」
チョヌチは注意する。
「越えたら、嘘は終わりになるのですか?」
未亡人は尋ねる。
「そうです。いろんな海があるんです」
チョヌチは答える。
「これは、初めての海です」
未亡人は答える。
「私は、どのように私が私の魂を空にするのかしと考えます。
私は本当に誰であり、私は本当にどのように生きていけば... 私でいられるのか」
チョヌチが語ると、「私も」と、未亡人が同意する。
「もし再び私が生まれ変われるのであれば、一般人になりたい。
私は踊ったり歌ったりしたい... もう、裁縫や読書はイヤなんです」
未亡人は本音を漏らす。


チョングァン大師が茶を飲みながら本を読もうとすると、茶が赤く濁る。
その瞬間、明かりが消え、チョングァン大師は糸で首を締め上げられる。
その糸を締め上げているのは、何と花潭だった。
チョングァン大師は反撃し、花潭を投げ飛ばす。


「半分に割れた【万波息笛】は、花潭を食い尽くしたか。今や、本当の自分に出会ったのか?」
チョングァン大師は言い放つ。

「私は花潭だ。そして、私が【万波息笛】の持ち主だ」
花潭は答える。


「【万波息笛】は、現在どの主人にも従わない。偉大な神仙自身でさえ」
そう言い放った瞬間、チョングァン大師は血を吐いてしまう。
お茶に毒が入っていたのだ。


花潭は起き上がる。
花潭が魔術をかけ、チョングァン大師は跡形もなく消えてしまう。
花潭は、【万波息笛】を探すが、みつからなかった。


チョヌチらは未亡人を家に送り届けた。
チョヌチとチョレンイは、未亡人の家の者全てを叩きのめした。
「悪党のウチ?」
マーニムは脅えながら尋ねる。
「そうだ、俺がウチだ。悪党の。私は、王だけでなく多くの欺瞞的な両班も打ち破った」


「私はすべきことがあるので必ず戻る。でなければ、この女性はずっと悲しみ続けることに。
もしまた彼女が、読むことを強制されるならば。
または、縫うことを強制されたら、私は必ず戻ります。わかったか?」
チョヌチはマーニムに念を押す。
そんなチョヌチの想いが伝わり、未亡人はチョヌチを熱い目でみつめていた。

「彼女は大丈夫かな?」
チョヌチは未亡人の身を案じる。
「もちろん。ヤツらの習慣が彼女に影響して精神を患ったんだ。
今や俺達はまさに、青銅の小刀を見つける必要がある。そうだろ?
そして、お前は最強の道士になり、そして、俺は本当の人間になり、忘れっぽいバカかになる...」
チョレンイは浮かれる。


チョヌチらが家に戻ると、神仙らが待ち構えていた。
「恩知らず!師匠を殺害してまで、神聖な【万波息笛】を盗むのか!
500年もの間、お前に教えを授けたというのに!」
僧はチョヌチに言い放つ。
しかし、チョヌチらはわけがわからない。
「何をおっしゃっているので?」
チョレンイは困惑する。
「私の師匠が殺害された?」
チョヌチは慌てて家の中へと駆け込み、衣服だけが残されたチョングァン大師に愕然とする。
すると、そこに花潭が現れチョヌチを襲う。
チョヌチの体から、【万波息笛】の片割れが転がり落ちる。
チョングァン大師はチョヌチに【万波息笛】を預けていたのだ。
花潭は、チョヌチの持っていた【万波息笛】を奪い、神仙らの元へ戻る。

一方、庭ではチョレンイが掛け軸に封印されかかっていた。
「私達がどのようにすれば師匠を負傷させられると?」
あの師匠に叶うはずがない。殺害どころか、負傷すらさせられない。
しかし神仙らは聞く耳を持たない。
チョレンイは、ついに掛け軸の中へ封印されてしまう。


チョヌチは必死にチョングァン大師の衣服の場所まで辿りつき、
悔しさと悲しみを堪えながら衣服を抱きしめる。
チョヌチは衣服の下に、ある文字をみつける。
「琴を撃て」
どういうことだ?チョヌチは困惑する。


しかし今度は、チョヌチを掛け軸へ封印するための呪文が唱えられ始めた。
チョヌチは頭を悩めるが、神仙たちの呪文により、掛け軸に引き込まれていく。
最期の瞬間、チョヌチは花潭から【万波息笛】の片割れを奪い、そのまま掛け軸の中に封印されてしまう。


【万波息笛】まで封印されてしまったことで、神父は皆から責められる。
「少なくとも妖怪は500年後まで出現しません」
神父は言い訳する。
「再び神仙を見るために5世紀後に行く」
僧は告げる。
「もし神仙が【万波息笛】を吹いたなら、何が起こりますか?」
花潭は尋ねる。
「世界は平和になる。妖怪は地獄に落ちます。
そして、私達は最終的に、天に戻ることができます」
僧は告げる。


「しかし、手に入れるも束の間、また長い間待ちます」
という老婆の言葉を思い出し笑い出す花潭。
どこに行くのかと呼び止める神仙らに答える花潭。
「もし妖怪らが戻ってきたら、またお会いするでしょう」

── 再び500年後


女医の元へ内線がかかってくる。
「良いことに違いありません。訪問者が持っています」
女医は僧に告げる。
「そして、あなたはその後、私を入院させるのでしょう?」
僧は喜ばない。
「そうですよ。ただ、それを良い休暇と考えてください」
女医は諭す。
「しかし、私はとても忙しいんだ」
僧は不満だ。
そこへ付き添いのコンパニオンがやってくると、僧を訪問者の元へと連れて行く。
「何があなたをそんなに忙しくするのですか?」
コンパニオンは尋ねる。
「世話する多くの物」
僧は答える。


その頃、占い師をしているムーダンにも異変が。
只ならぬ妖気と、妖怪を封印していた瓶が割れてしまっていた。
ムーダンは神父に電話する。
「花潭が最後に目撃されたのはチリ山だ。
我々で何とかやってみましょう。
我々では、妖怪を捕らえることはできない!
一体どうしたらいいんだ?」
神父らは悩む。

「しかし、そこに2人の妖怪が?」
女医は僧を訪問者の場所へ案内しながら、僧の話を聞いてやっていた。
「その通りだ。ヤツらは2人の人間の中に乗り移った。
そして、彼らの皮膚から出てきた。
私は、ヤツらを見つけたと、あなたに話しませんでしたか?」
僧は尋ねる。


「あぁ、そうでした。どこでその皮膚を見つけましたか?」
コンパニオンは尋ねる。
「病院の受付だ」
僧の言葉に、女医らの顔色が変わる。
女医が待合室のドアを開けると、ムーダンらが封印するための瓢箪を持ち向かってきた。
そして、僧の手には数珠が。


女医は、すぐさま身構えドアを破壊する。
三人の神仙らは、女医とコンパニオンにこてんぱんに投げ飛ばされてしまう。
そして二人は人間の姿から妖怪の姿へと戻り、建物から飛び降り逃げ去ってしまう。


「急ぎなさい、さもなければ、我々はいずれにしろ怒鳴られない」
三人は急いで病院を後にする。
「あなたは、愚かな瓶をどうしたか?」
僧はムーダンに尋ねる。
「私は何もしてません」
ムーダンは答える。
「それは問題だ」
僧は告げる。
「なぜ、それが問題ですか?」
ムーダンは不満だ。
「我々は計画を立てるべきです」
神父は言う。
「どうやって!花潭はいない。私達が他の誰かに探さねば」
僧は告げる。
「他の誰か?誰だ?」
何か思いあたるムーダン。
「私はイヤだ!ヤツを見たくない!あの野郎は全然仏ではない。ヤツは自分の師匠を殺した!」
ムーダンは断固として拒否する。
しかし、他に手立てはなかった。


チョヌチが封印されている掛け軸は博物館に保管されていた。
三人の神仙は掛け軸に向かって呪文を唱え始める。
掛け軸から抜け出すチョヌチ。
「5世紀の睡眠の後だ。感覚を失ってはいけない。私達が誰だかわかりますか?」
僧は帽子と髭の真似をしてみせる。

「妖怪が復活しました。妖怪を封じ込めるのが天からの要求です。
道士ウチを自由にします。そして、ヤツらを捕らえてください。
そうすれば自由の身になり、大きな名声も得られます」
神父はチョヌチに訴える。
「なぜ俺が?」
チョヌチは拒否する。
「偉大なる道士ウチ!人々のヒーロー。皆が信じている。パワーで比べる者が他にいない...」
あんなに嫌がっていたムーダンまでが、ウチをおだてる。

「スタイルと優雅さを知っていますか?」
チョヌチは尋ねる。
「もちろんだとも。優雅さは勇敢だ。正義のまさしくその基準!
そして、何人かの妖怪を捕らえ、再びこの世界を満喫しませんか?」
僧も必死だ。
「イヤです」
「イヤ?」
僧は身も蓋もない。


「なぜ私がすべてのトラブルを解決せねばならないのか? 私は既に自由か?」
チョヌチは尋ねる。
「私達は妖怪を倒すことができます!」
僧は訴える。
「私はなぜヤツらを捕らえなければなりませんか?」
チョヌチは頷かない。
「あなたに素晴らしい称号与えます!」
ムーダンは”名誉”に弱いチョヌチのツボを突く。
「そう!高貴な称号!王室の道士。小修道院の栄誉ある道士」
神父も後押しする。
「王室の小修道...?」
チョヌチは、その気になりかける。
「しかし、私はまだ青銅の小刀を見つける必要があります。
私がそのような称号を得るのに値しているのか... 差し支えありませんか?」
「値してますとも!」
僧は満面の笑みで断言する。
「では、やってくれますね。我々の道士」
神父も必死だ。
するとチョヌチは一変。神父の胸倉を掴み問いただす。
「花潭はどこだ?」
「彼はとっくの昔に他界した」
神父は告げる。


その時、チョヌチは気配を感じる。
「誰かが来ます」
それは、二体の妖怪だった。
「裏口がありますか?」
チョヌチは慌てる。
「何のために?」
ムーダンは尋ねる。
「まず逃げなくては」
チョヌチは告げる。
「戦わないのですか?」
神父は尋ねる。
「護符がないのですか?」
ムーダンは、チョヌチの腰に護符が入ったベルトがないことに気づく。
さすがのチョヌチでも、護符がなければ戦えない。
「車のエンジンをかけろ!」
僧はすぐさま命じ逃げ出すが、チョヌチだけが逃げ遅れてしまう。

逃げ場もなく、妖怪と対峙してしまったチョヌチ。
戦ってはみるが、歯も立たない。
こてんぱんにヤラれ、なんとか逃げ出すことに成功するチョヌチ。

このシーンと、 ドンウォン君が最高に好き♪

自動車を初めて見るチョヌチは、怖がってなかなか車に乗り込まない。
500年後の世界を見たチョヌチは、愕然とするばかり。
高層ビルの立ち並ぶ煌びやかな街並みはもちろん、度肝を抜かれたのは女性のファッションだ。
太ももまで見えるようなミニスカートなど、500年前の朝鮮では想像もできない。
「現在男性は、女性の心を勝ち取るために何をするのですか?」
チョヌチは尋ねる。
「片ひざをつき、跪くことは確実です」
神父は答える。
それを聞いた僧は呆れる。
「女性が好きなのはジェームズ・ボンドだ。ロマンスだよ」
僧は主張する。
「あなたは、まだそのような嘘を教える」
それを聞いていたムーダンが今度は口を挟む。
「彼女らは、胸元で光るダイヤモンドを望んでいるんだ」と。

その時、チョヌチを更に驚愕させる者が。
女性が店の前でヘソを出して踊っているのだ。
「彼らは新しい会場をオープンすることを宣伝しています」
神父は説明する。
「あぁ、売春宿?」
チョヌチは軽蔑するような表情で言い放つ。
「デジコギ(豚肉)の居酒屋です」
神父は間髪入れずツッコム。
「この土地の王は狂ってる」
チョヌチは呆れる。
「現在は、王がいません」
チョヌチは神父の言葉を信じない。
「またまたー」とばかりに、神父の胸を叩く。
「本当ですって」
今度は神父がチョヌチの胸を叩く。
「長い歴史の中で酷い出来事が起きたり...」
神父が説明しようとしたその時、屋根から突然刃物が突き刺さる。
驚きのけぞるチョヌチら。
屋根の上に一体の妖怪が乗っており、刃物を突き刺し続けた。
車の中は大パニックだ。


それだけではない。
向かいの車からは、もう一体の妖怪が弓矢をガンガン飛ばしてくる。

チョヌチは必死に呪文を唱える。
「私は私の魂を空にしています」
チョヌチは騒ぎ立てる神父を静かにするようとがめる。
すると、チョヌチの手が岩に変わった。
「おぉ!成功した!護符がないのに!」
チョヌチは大喜び。
だが、その力を使う間もなく、ムーダンが急ブレーキを踏んだ衝撃で、
チョヌチがフロントガラスを突き破り、前の車の屋根へと飛ばされてしまう。
神仙らは必死に妖怪から逃げ延びた。

そしてムーダンが、チョレンイの封印された掛け軸をみつける。
封印が解かれたチョレンイ。
逃げようとするチョレンイに「護符はどこだ?」と、掴みかかる僧とムーダン。


その頃チョヌチは、一人妖怪と戦っていた。
そこへチョレンイが現れる。
「久しぶりだな!受け取れ!」
チョレンイは、護符の入ったベルトをチョヌチに投げる。
護符を得たチョヌチは百人力だ。あっという間に妖怪を片付ける。
しかし、妖怪は重症の状態で逃げてしまった。


チョヌチは妖怪を追いかける途中、車の前に飛び出し轢かれてしまう。
異様な格好をしたチョヌチを、精神病患者だと思い込む加害者。
「この精神病患者は、夜のこんな時間に何を着てるの?こんな状況で外出するべきじゃないのに」
車に乗っていた女優が運転していたマネージャーに話しかける。
すると、突然チョヌチが目覚め起き出した。
それを見た同乗者のスタイリストのインギョンが、チョヌチに名刺を差し出す。
「何かあったら、この番号に電話するように」と。
チョヌチはインギョンに目が釘付けになった。
何と、500年前に恋した未亡人に瓜二つなのだ。
親しげなチョヌチに、インギョンは不審がる。
そこへ神仙らが現れ、チョヌチは引き戻されてしまう。


チョヌチとチョレンイは、神父と一緒に現世を満喫する。
しかしチョヌチは、通りに寝ているホームレスを見て心を痛める。
「王がいないならば、誰が人々に供給するのだ?」
「商人は生来、堕落した人間です。 それでも、あなたは彼らが人々を養っていると言う。
そのような領土は、悲しみと破滅が運命づけられます」
神父は説明する。

チョヌチは忍術で、通りかかった暴走族の服と自分らの服を取り替えてしまう。
そして、クラブに潜入するチョヌチ、チョレンイ、神父。
チョレンイは一人任務を忘れ、赤髪の女性と意気投合してしまう。


チョヌチは、女子トイレに隠れていた一体の妖怪をみつける。
しかし弱りきっている妖怪を、これ以上痛めつけることはチョヌチはできず、
そのまま神父に妖怪を封印させる。


チョヌチは、トイレの壁に貼ってあったポスターに目を留める。
事故の際に車に乗っていた女優だった。
チョヌチはそのポスターの中へ入り込み、インギョンと再会する。
インギョンは付き人のようにこき使われながらも、女優になる夢を持ち続けていた。
女優が演じているシーンの真似をしては、監督に叱られる。


チョヌチは、「セット」というものを知らず、脆いセットに寄りかかりセットを崩壊させてしまう。
その瞬間、またもや元のトイレに戻ってしまう。
チョレンイといえば、チョヌチらが妖怪退治をしている間、一人楽しんでいた。
赤髪の女性からキスされたチョレンイは浮かれ、それを見たチョヌチは不愉快になり犬の姿に戻してしまう。


チョヌチとチョレンイは、青銅の小刀をみつけに倉庫に忍び込む。
チョレンイは、一つの写真が気にかかった。
しかし、「あったぞ!」というチョヌチの言葉で、写真のことなど忘れてしまった。
ようやく手に入れた青銅の小刀。
しかしその頃、僧とムーダンに危険が迫っていた。
残ったもう一体の妖怪に襲われていたのだ。


しかしチョヌチとチョレンイの活躍により、残りの妖怪も封印に成功した。
手放しでチョヌチらを褒め称える神仙ら。
だが、僧は「自由にする」などという約束を守るつもりはなく、再びチョヌチらを封印することを目論んでいた。
それを知った神父だけが心を痛める。約束したのにと。
「良心の呵責は一時だ」
僧は神父に言い聞かせる。
三人は、掛け軸を手に呪文を唱え始める。


しかし呪文により引き寄せたのはチョヌチらではなく、手押し車だった。
手押し車に積まれた泥で泥まみれになる神仙ら。
もちろん掛け軸もだ。
これでチョヌチらを封印することは、ひとまずできなくなった。
嬉しそうにバカ笑いする神父。


神父が教会に戻ると、一人の夫人が懺悔するために待っていた。

「どうか、私の告白を聞いてください。
もしそれが小さい罪であるならば、いつか戻ることができるでしょう。
死んだ猫が私の背後に本当にいますか?」
婦人は尋ねる。

「誰がそのようなことをあなたに話しましたか?」
神父は尋ねる。

「前世の誰かが...」
婦人は答える。

「誰もがそのような過去の罪を背負っています。
生命の美しさとは、それらの行為を消すことができることにある...」
神父は婦人に安心して帰るよう促す。
しかしその時、妖怪を封印した瓢箪がガタガタと暴れだす。
「待ってください。あそこ!
瓢箪!何が起きたんだ!どうしたらいいんだ!」
神父は慌てて僧とムーダンの元へ走る。


瓢箪が割れ、中に封印した妖怪が解放されてしまった。
神父の元へ懺悔にやってきた婦人は、花潭の仮の姿だったのだ。
(ムーダンのところで背後に猫がいると告げられた婦人も花潭だったわけね)


神仙らの下へ妖怪が歩み寄ってくる。
慌てふためく神仙たち。
そこへ現れた花潭。
花潭は妖怪を瓢箪の中へ封印する。


「お久しぶりです」
挨拶する花潭の元へ、喜んで駆け寄る神仙ら。

「妖怪が我々がチョヌチを呼び出すということを知っていたならば、
チョヌチが妖怪を操っているのかもしれない」
なぜ瓢箪が割れたのか、ムーダンはチョヌチを疑う。
「彼は【万波息笛】の半分を持っている。私は常に、彼を信用できなかった」
僧も同意する。
神仙らは花潭に訴える。
「どうか、500年前の私達の計画通り【万波息笛】を守ってください」

チョヌチらは、事故で知り合ったインギョンの元へ。
チョレンイは「俺の背中に乗ったじゃないか」とインギョンに思い出させようとするが、
インギョンには何のことかわからない。
「俺は犬だけど人間になるんだ。ウチが世界一の道士になれば」
チョレンイは嬉しそうに語る。

インギョンは尋ねる。なぜ自分につきまとうのか。
「私が、あなたの安全を守る約束をしたので。あなたの前世である両班に」
チョヌチは告げる。
そして、目の前で忍術を披露し自分が道士であることを説明する。


チョレンイは早く人間になりたくて仕方がない。
だが、チョヌチは言い放つ。
「お前を人間にする前に、最後の試練を与える」と。
「お前は王鏡と青銅の小刀が揃えば偉大な道士になれる。
その時は、俺が人間になれるということじゃないのか?」
チョレンイは王鏡で自分の本来の姿である犬の姿を見て嘆く。
そんな自分の想いを理解しないチョヌチに、チョレンイは絶交を言い渡す。
「お前のような嘘つきについていったら、俺の男らしさを失う。
俺は自分を人間に変える為だけに行く。待ってろよ、花潭」
チョヌチはチョレンイの言葉を聞き、胸倉を掴む。
「花潭を見たのか!」
チョヌチの剣幕にチョレンイは驚きながら告げる。
青銅の小刀をみつけた倉庫で見たと。


チョヌチはチョレンイを置き去りにし、 倉庫に向かう。
そして、花潭が映っている写真をみつける。

チョヌチは花潭と一緒に映っている政治家を脅し、花潭の居場所を吐かせる。
「私はお前に教えを説かねばならない。しかし、慈悲を与える、私はあまりに忙しい」
チョヌチは不正にまみれた政治家に言い放ち去って行く。
 
(政治家をみつけられるなら、花潭本人をみつけられるんじゃ?
わざわざ政治家と花潭の癒着を中途半端に描いても、少しも伝わってこないのよね)

一方チョレンイは、クラブで知り合った赤髪の女の元へ行く。
クラブで働く彼女の仕事を手伝いながら、恋する幸せを噛み締めるチョレンイ。


しかしチョレンイは危険を察知しクラブから逃げ出す。
だが、チョレンイは花潭に捕まってしまう。
「昔のことを覚えているか?」
花潭はチョレンイに尋ねる。
チョレンイは、花潭に池に投げられ犬に戻された話を語る。
花潭はチョレンイに金色の錠剤を無理矢理飲み込ませる。
「その錠剤で、お前は私が指をならせば燃えて灰になるか、人間になることができる。
チョヌチが持っている護符を奪えるか?」
花潭はチョレンイの弱みを利用し、チョヌチを追い込ませる。

一方花潭は、インギョンの前にも現れ暗示をかける。
チョヌチを自分の元へ連れてこいと。
自分が【万波息笛】を持てば、インギョンの希望をすべて叶えてやると。


花潭により妖術を得たインギョンは、ショーウィンドウを破壊し欲しいものを手に入れたり、
空(くう)を自由自在に飛び回る。
チョヌチは、そんなインギョンの妖気を察知する。


チョレンイは、必死にチョヌチを捜し歩く。
他の妖怪をみつけた。その妖怪は必ず花潭の元へ導いてくれるだろうと。
「お前は私と絶交したのに、なぜ私を連れに来た?」
チョヌチは言い放つ。
「師匠が言っていました。すべての束縛は苦痛であると」
チョレンイは、ウチに抱きつくふりをして護符を奪う。


チョレンイはウチの護符を花潭に渡し、人間にしてくれる約束ですよね?と念を押す。
「どんな薬を使えば犬が人になれるのか?」
花潭は笑い飛ばし、護符を燃やしてしまう。
チョレンイは自分が騙されたことを悟る。


チョヌチは変わり果てたインギョンの姿に驚く。
そして、それは花潭の仕業だと悟る。チョヌチはインギョンの後をつける。
「なぜ私についてくるの?」
インギョンは告げる。
「花潭はどこにいるんだ」
チョヌチは問いただす。
「美しいものには、毒を持つものがたまにある。
海のような純粋な目。鼻のシルエットは、荘厳な山のようだ」
チョヌチは語る。
「私の唇について、なぜ語らないのか不思議だわ」
インギョンは告げる。


「俺が裏切った親友が死ぬのか」
チョレンイは花潭を責める。
「お前は、愛する友が死ぬのを見るためにここにいる」
花潭は告げる。
そこへインギョンについて来たウチが現れる。
「ウチ、来ちゃダメだ!」
チョレンイは必死に制止する。
しかしウチは既に花潭の前に立ちはだかっていた。
ウチが護符に手を伸ばしたその瞬間、ウチは護符がないことに気づく。
「貴重な護符なしか?」
花潭はウチに攻撃をしかける。
ウチは必死に抵抗するが、花潭にはとても敵わない。


ウチは、インギョンが王鏡を持っていることに気づく。
そして、「彼女は、お前を墓に導く」というチョングァン大師の言葉を思い出す。
師匠の言っていた意味を理解し、苦笑いするウチ。


王鏡で自分の姿を映していたインギョン。
しかし、花潭が王鏡に映り込んだ際、
花潭の真の姿である妖怪の姿を見てしまい、花潭の暗示が解け驚いて足を滑らせてしまう。
何とかビルの看板に捕まり助かるが、長い時間持ちこたえることは不可能だ。
チョヌチは葛藤する。どうすべきか。


残っていた最後1枚の護符を手にし、花潭と対峙するチョヌチ。
護符を投げようとするチョヌチ。


しかし、落ちていくインギョンを助けにビルを落下していく。
最後の一枚だった護符を投げたまま使わずに。
無事インギョンを抱きかかえ、ゆっくりと落下していくチョヌチ。
最後の護符だったことを告げるチョヌチ。
インギョンは、「バカ!」と、つぶやき、二人は唇を重ねながら落下していく。


「これは夢なの?」
インギョンはつぶやく。
「人生は、束の間の夢です。あなたの前世は両班だった」
チョヌチがインギョンに告げた瞬間、チョヌチは花潭に襲撃され、【万波息笛】の片割れを奪われてしまう。


花潭は二つ揃った【万波息笛】を僧に渡す。
神仙らは花潭の思惑に気づかずに、二つに割れた【万波息笛】を呪文をかけ一つに戻してしまう。
僧が【万波息笛】を花潭に渡そうとした瞬間、岩が飛んできて邪魔される。


チョレンイが投げたのだった。
「花潭に渡したらダメだ!」
チョレンイは叫ぶ。
「俺は最後の1枚である護符を持っている。 俺は、立派な犬で死ぬほうがよい。汚い人間として生きるより!」
チョレンイは、いつか頭に挟んでいた護符を使って花潭に立ち向かう。
しかし、チョレンイでは護符を使いこなせなかった。

花潭に反撃されかけたその時、チョレンイを誰かが助ける。
川の中に浮かび死んでいると思われたチョヌチが、水の中で呪文を唱えたのだ。
川の中から立ち上がるチョヌチ。
しかしウチはインギョンを庇い、花潭がインギョンを狙って放った矢に射抜かれる。


チョヌチはインギョンの手を取り逃げ出す。
チョレンイと三人の神仙も後を追う。

チョヌチと花潭。二人は死闘を繰り広げる。


チョレンイや三人の神仙らは、【万波息笛】を花潭に渡さぬよう死守する。
しかし、とうとう花潭が【万波息笛】を手に入れてしまう。


花潭が【万波息笛】を吹くと気絶していたインギョンも目覚め、瓢箪の中に封印された妖怪も暴れだす。
しかし、笛の音が突如止んだ。
インギョンが花潭の腹に桃の木の枝を刺したのだ。


「桃の花が咲けば」

花潭は老婆の言葉を思い出す。
花潭は再び【万波息笛】を手にしようとしたその時、チョレンイが【万波息笛】をチョヌチに向けて蹴り飛ばす。
チョヌチは青銅の小刀で【万波息笛】を真っ二つに割る。


花潭の道具である扇も燃え出した。さすがに花潭も焦りチョヌチから逃げる。
チョヌチと花潭はもみ合いながら、まっさかさまに落下していく。


チョヌチは、ハっとして目覚める。

「道教の孤独を避けて、儒教の成功を夢見るために。単に夢の浪費です。
もし現実を知らないと知らないならば。それから、何を知っているかを知りません」
チョレンイがチョングァン大師に語っているのが耳に入るチョヌチ。

チョングァン大師がチョヌチの部屋の戸を開ける。
チョングァン大師の無事な姿を目の当たりにしたチョヌチは、チョングァン大師の身を案じる。
「大丈夫ですか?どこも怪我されてませんか?」
チョヌチのただならぬ様子に、「コイツは具合が悪いのか?」と、嫌味を言う。

「私はお前を使いに行かせます。しかし宮殿に行き、わざわざ王を嘲笑するか!
妖怪と乱闘はするわ、未亡人を誘拐するわ....」
チョングァン大師の言葉を聞き、チョヌチは目を丸くする。
すべて夢だったのか?
チョヌチは、何が現実で夢なのか困惑する。


そして、割れた壷が目に留まる。
チョングァン大師に叱られた際に割ったものだ。
「これは夢ではない!」
チョヌチは、チョングァン大師の残した言葉
「琴を撃て」
という言葉を思い出し、琴のケースに矢を射る。
すると、ケースから血が流れ... 中から花潭が現れる。


花潭を掛け軸に封印しようとする神仙ら。
花潭は、「自分で行きます」と、自ら掛け軸の中へ。


花潭は掛け軸の中へ封印された。


「私は、お前を人間にしてやろう。しかしまず最初に、本当のアイデンティティをお前に教えよう」
チョヌチはチョレンイに告げる。
「マジで?」
狂喜乱舞するチョレンイ。
「俺は、ただのバカ犬です」
チョレンイは、ヘラヘラと自ら卑下しアイデンティティを語る。
しかし、予想外のチョヌチの一言は、チョレンイを凍りつかせた。
「お前は、メス犬だ」
ショックから立ち直れないチョレンイ。
「俺が女?有り得ない!」


人と獣は、いつも平和に暮らしていました。
しかし、それは、人間の考えです。

全てが終わった。
最も勇敢だったのは、チョレンイ。
道教の神だけが俺の真の価値を認めている。
道教の神だけが...
そう思ったチョレンイだが、道教の神仙らにも無視されてしまう。
やるせないチョレンイ。

そして、一ヶ月間中断されていた撮影が始まる。
しかし監督は嘆いていた。
主演女優が切り替えられると。
足を怪我した主演女優に代わりヒロインになったのは、インギョンだった。
(ヨム・ジョンアと貫禄の差が有りすぎ。しかも男装似合わないんですけど。同じ衣装の方がマシ)


チョヌチとチョレンイも俳優として出演し、三人の神仙らはそれを見守っていた。
(何なの?この筋書き)


チョヌチとチョレンイは、交代させられた主演女優にみつかってしまう。
いつか自分を拉致した奴らだと。
チョヌチらは、南国の写真の中へと入り込み逃げる。


で、終わり。
なんなのー この終わり方!

ツッコミどころは満載ですが、皆さん各自ツッコみながらご覧下さい(笑)


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