うさぎとリザード  Maybe 
 原題:うさぎとリザード 토끼와 리저드 (トッキワ リジョドゥ)<2009>

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幼い時に自分を捨てた実母を探すために、そして、自分の過去を探すために単 独でソウルにやって来た入養児のメイ(ソン・ユリ)は、空港のタクシー停留場で、珍しい心臓病ミンヒジェスティン症候群で苦しむタクシー運転手ウンソル (チャン・ヒョク)に出会。

ウンソルのタクシーに乗り、養子縁組記録に書かれている住所を訪ねて行くメイ。しかし叔母が彼女を迎え、両親は幼い時に事故で亡くなったという 事実を知る。

虚しく寂しい心境でホテルに行くためのバス停留場を探したメイは、偶然ごみ箱のそばでウンソルの財布を発見する。

治療薬がない不治の病で、心臓が2、3秒停止する珍しい心臓病を抱えているウンソルは、毎日タクシーを走らせながら、便りが絶えた同窓生たちに電話して 安否を尋ね、自分の物を整理して写真を焼きながら、この世の最後を準備している。

メイの呼び出しでバス停留場を訪ねたウンソルは、財布を返してもらい、近いホテルへ連れてってという彼女の言葉に、自分の家の前のモーテルで彼女を降ろ してやる。

ウンソルはその日から、向いの彼女の部屋を、自分も気づかないうちに度々眺めている自分を発見する。
【予告編】
監督 チュ・ジホン <2009>う さぎとリザード

出演

チャン・ヒョ ク(張赫)

出演作品一覧

ソン・ユリ

出演作品一覧

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【レビュー&ネタバレ】
2009年10月公開。スクリーン数127で、動員数は、約8千人。
かなり期待を裏切った作品。
地味。とにかく地味。
なのに、ラストは突拍子もないほどにドラマティック。
ドラマティックといえば聞こえはいいけど、有り得ない!真実味がない!そんな感じでございます。
まぁ、だから”奇跡”なんだけどね。
悲しいわけでも、せつないわけでも、感動的でもなく、中途半端。
大好きなユリちゃんの初出演映画だから期待してたのになぁ。
文学的って言えば文学的。
かなり感性的な作品。
芸術のわからん萌香なんかにわかるハズもなく......
改めて、八月のクリスマスはすごいなぁ、と考えさせられま した。
淡々と描きながらも、観客を引き込むものがある。
この映画も、何か惹きつけるものがあったらなぁ、と思います。
出だしはすごく好きなんですが。

萌香の一番好きなシーンは、チャ・テヒョンとの朝食のシーン。
特別出演のチョイ役なのに、なんであんなにインパクトがあるんでしょー
だから特別出演もできるわけですが。
とにかく癒されます。
そのシーンだけ、チャ・テヒョン色です。主役を食っちゃってます(笑)

ちなみに、「リザード」は、とかげのことです。
メイの背中に「とかげ」がいると。事故の際にできた傷跡がとかげの形なんだと思います。
それとも、「とかげ」と、メイが思い込んでいるのか。


↓  結末まで簡単にストーリー紹介(結末ネタバレ) ↓




幼い頃にアメリカへ養子縁組されたメイは、実母と自分の過去を捜すために韓国へやってくる。
一方、タクシー運転手のウンソルは心臓が2、3秒停止してしまう珍しい病気に苦しんでいた。
空港で発作を起こしたウンソルは、苦し紛れにメイの手を掴んでしまう。
そんな出会いから始まった二人。
メイはウンソルのタクシーに乗って、記録に書かれている住所へ向かう。
しかし出迎えたのは叔母で、自分の両親は事故で亡くなっていたことを初めて知る。
「私の背中の...」
メイは背中にある傷も事故の際に出来たのか尋ねたかったが、聞けずにいた。




ウンソルはいつ死んでもおかしくない体だった。
心臓が止まっている時間が長くなれば、間違いなく死に至る。
懐かしい同級生に電話をかけ、写真などを焼いて身辺整理を始めるウンソル。




(いいよねー漢江でジャージャー麺の出前!やってみたい!)
親友のヨンナムを呼び出したウンソルは、「赤いうさぎを捜そう」と言い出す。
幼い頃に絶対に見たのだと。




偶然なのか、故意なのか、メイの目の前にしばしば現れるウンソル。
メイはそんなウンソルが鬱陶しい。
ウンソルに冷たい言葉を放ち立ち去ろうとしたその時、ウンソルがまたもや倒れてしまう。
救急車で病院に搬送されるウンソルにメイは付き添う。
容態は落ち着き病院から帰るが、夜中の三時でメイの泊まっているモーテルの主人は眠っていた。
仕方なくウンソルの家に泊まるメイ。
「赤いうさぎを捜そう。そうすれば、きっと病気は治る」
ウンソルは勝手にメイと約束してしまう。




翌日、メイはある場所へと向かっていた。
それは、幼い頃に住んでいたというイェソ駅だった。
途中でウンソルに遭遇したメイは駅まで乗せていくよう頼むが、ウンソルはイェソ駅まで送ってくれた。
イェソ駅には、思い出は何も残されていなかった。
メイがいない間にウンソルはメイの荷物の中を覗き見る。
養子縁組記録簿に貼られた幼いメイの写真を見た途端、ウンソルの幼い頃の記憶が甦る。




メイの両親が亡くなったバス事故。そのバスにウンソルも両親と乗っていたのだった。
メイの両親も、ウンソルの両親も事故で亡くなった。
助かったウンソルとメイ。
ウンソルは事故の二次災害からメイを守ってやる。
「赤いうさぎ」は、事故の被害者の血で真っ赤に染まったうさぎだった。
ウンソルはようやく思い出す。




もはや止まったかと思ったウンソルの心臓。
ウンソルが目覚めると、メイの手がしっかりと握られていた。

(メイとの再会の奇跡があったから、ウンソルは死なずに済んだのでしょうか?)

「背中の傷ごめんな。あの時はあれで精一杯だったんだ」
ウンソルはメイに告げる。

END



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