ロマンチック・アイランド    Romantic Island  
 原題:ロマンチック・アイランド 로맨틱 아일랜드(ロメンティク アイルレンドゥ) <2008>

 オススメ

 ストーリー

 韓流王道

 泣き

 笑い

名作

 映像

×

×

×

×




優秀でイケメン、頑固な性格で、30代で証券会社の最高席に上り詰めたが、独断 的な仕事ぶりで、四方に敵が.... 退陣説まで囁かれる状況で、積みあげられた書類の山から突然脱出を夢見る独不将軍SEOジェヒョク(イ・ソンギュ ン)。

不快指数を上げる上司、頼りにならない職場同僚、必死に貯めた積立貯金まで狙う家族まで.... 職場も家族も全て忘れ、生まれて初めて海を渡って一度旅 行に行ってみる? ところでパスポートはあるの? 生計型キャンディ少女スジン(イ・スギョン)。

恋人にふられ、採用してくれない大企業… 英文科出身だが、面接となればそわそわ。面接費を集めれば、済州道へ行けただろう。誰かが送ってくれるなら、無 人島でも行きたい。面接恐怖症、涙のプー太郎、ジョンファン(イ・ミンギ)。

息をつく暇もないスケジュール、舞台の上でだけ派手なスポットライト。アンチカフェ会員200万突破…すべてにうんざり。誰も私を知らない所で、たった一 日だけでも平凡に過ごしてみたい。アンチファンは溢れるほど。スーパースター、ガヨン(ユジン)。

日 常では、ただの一度も出会ったことがないが、同じ空間、同じ時間に出会った彼ら。無条件一人で旅立った彼らの旅行は、それぞれ異なる目的を持ちながら、韓 国の冬では絶対経験できなかった新鮮な経験をし、長い間夢見てきたファンタジーが少しずつ現実になる。
【予告編】
監督 カン・チョル <2008>ロ マンチック・アイランド

出演

イ・ソンギュン

<2002>サ プライズ、 <2002>恋する婚活プランナー、<2002>ボス上陸作戦、
<2002>僕は彼女をはなさない、 <2002>菊花の香り、<2004>R-POINT
<2004>初恋のアルバム ~人魚姫のいた島~、<2004>恋する神父
<2004>ヒッチハイキング(短編映画)、<2006>お 客様は王様だ、<2006>残酷な出勤
<2007>俺たちの街、<2008>アバンチュー ルはパリで、<2008>サグァ(2005年制作)、
<2008>ロ マンチック・アイランド、<2009>パジュ(坡州)、<2010>オッキの映画、<2011>逮捕王

イ・スギョン(李水京)

<2005>高校教師 恋の教育実習、<2006>いかさま師、<2007>仮面
<2008>ロマンチック・アイランド、 <2009>トライアングル

イ・ミンギ

<2006>ガ チデン 堤防伝説(友情出演)、<2007>浮 気するのにいい日、<2009>ハミング(友情出演)、
<2008>ロマンチック・アイランド、 <2009>おいしいマン[日韓合作]、 <2009>TSUNAMI-ツナミ-
<2009>10億、<2011>クイック、<2011>不気味な恋愛

ユジン

<2007>止められない結婚、<2008>その男の本198ページ、 <2008>ロ マンチック・アイランド
<2009>ヨガ教室

イ・ムンシク 出演作品一覧

<< HOME

【レビュー&ネタバレ】
2008年12月24日、韓国公開。観客動員数は、たったの15万 人.........
マ、マジっすか........

映画では、クリスマスにエンディングを迎えるので、公開日も合わせたのでしょうけれど、
クリスマスらしい映画、というわけではありません。

ロマンチックで、観終わった後に、ちょっと幸 せな気分に なれる映画です。
内容がねぇ、あまりにもベタで、新鮮味がまったくない。
ほんと陳腐で、三流映画と言っていいでしょう。
演技力の面でも、ちょっと物足りず。
それでも、観終わった後に残る、心の充実感が何とも言えません。
運命の 人っているんだなぁ...  と、しみじみ感じさせてくれる映画です。

この幸せな気分。きっとまた、味わいたくなるでしょう。
毎年、1回くらい見ちゃうかも。

この映画は、【ボラカイ】という島へ、それぞれの理由を抱え一人旅に来た6人の多重構造映画。
ジェヒョク&スジン、ジョンファン&ガヨン、そして、チュンシク夫妻。
ジェヒョクとスジン、ジョンファンとガヨンは、旅先で初めて出逢います。
しかし、ある事情を抱えた熟年夫婦も、同時期にこの島へ旅行し、
3組のカップルのストーリーが、同時に展開していきます。
ジュンシク夫妻のストーリーが、ちょっとしたエッセンスになって、この映画をより盛り上げます。
新たなカップルとなった2組も、チュンシク夫妻のような愛を育むような予感を与えてくれます。
それぞれ、全く異なった性格のジェヒョク、スジン、ジョンファン、ガヨン。
そして、チュンシク夫妻。
この6組のカップルを見ていると、幸せの形はそれぞれだと実感し、希望が持てるでしょう。

有能だが、冷徹な潔癖気味なリアリスト。周囲は敵ばかり。
人間嫌いとも言える冷徹さの影には、父親との確執が.....

取り立てて能力があるわけでもない平凡なOLスジン。
家族の生計を助け、会社ではムカつく上司に、頼りにならない同僚。
それでも、
笑って、笑って、笑ってキャンディ。泣きべそなんて、サヨナラ、ね?キャンディ・キャンディ。
と、まっすぐで天真爛漫なキャンディ少女。

優柔不断で、情けないほど頼りなく、情けない。でも、善良なジョンファン。

ヒステリックでワガママな女王様。でも、挫けず、強いガヨン。

互いの穴を埋めあうような、そんな出会いがボラカイで待っている。

あまり期待でず、気楽に観るならナカナカの映画では?
ちょっと、他の映画と同じ料金を払って観る価値は感じませんが、
テレビの2時間スペシャルドラマ.... とかだったら、最高だと思うんですけどね。
単なるラブストーリーだけではなく、殺し屋に命を狙われるのは誰か?
という、ちょっとしたドキドキ感も用意されています。

【カン・ジェ ヒョク】
証券会社CEO
イ・ソンギュン
【チェ・スジ ン】
テソン貿易社員
イ・スギョン
【イ・ジョン ファン】
プー太郎
イ・ミンギ
【ユ・ガヨン】
人気歌手
ユジン
【パク・ジュン シク】
代理店経営
イ・ムンシク
【イ・ヨンス ク】
ジュンシクの妻
イ・イルファ
【サンダラ】
ジェヒョクの妹
チン・ソヨン
【チ・ギョン】
ジョンファンの友達
チョン・ウイチョル

どんな役でも自然に演じるイ・ソンギュン。
でも、ちょっとこの役には違和感が....

仮面でのせつないキャラクターとは、全く異なる 天真爛漫なスジン役。
ちょっと痛いキャラと演技で、moca的にはちょっと....
でも、ラストシーンはよいですよー
冷徹なジェヒョクに、あんなコトをさせ、あんなコトを言わせちゃうのも納得。
羨ましい(笑)

とにかく、イ・ミンギ最高!
ココ最近の一番のお気に入りかもー
ほーんと、どの役を見ても、惚れてしまうのよねぇ...........
今回は、可愛いイ・ミンギ。
だけど、善良だけが取柄のジョンファン。
だから、あんなブサイクな彼女に未練タラタラで.....
友達をほったらかす&友達を売るようなロクな友達もいないわけねぇ........
相手が人気歌手だってことを念頭に置かず&友達を信じきっちゃうような頭の悪さ.....
善良=マヌケ
うーん.....
でも、あの純粋さと一生懸命さ、惚れちゃうかも。

ガヨンの魅力って..........
可愛いだけ?
でも、ジョンファンとガヨンは「運命の人」と、感じるよね。
互いに一緒にいて幸せならば、いいのよ。

イ・ムンシクも、人間としては欠点だらけかもしれないけれど、
夫として、父として、愛すべきジュンシクを自然に演じております。
ジュンシク夫妻に「愛」というものを学ぶことができるでしょう。

ジェヒョクの妹には、イブの誘惑-良い妻-の チン・ソヨン
ジョンファンの友達には、ドレミファソラシド、ドラマ<乾パン先生とこんぺいとう>のチョン・ウイチョル


* * *

楽園のような美しいボラカイ。
ジェヒョクは父親の事情で、現実逃避の家出状態のスジン、
ボラカイにいる友達を頼ってやってきたジョンファン、
すべてにウンザリして逃げてきたスーパースター、ガヨン。

偶然マニラの同じホテルに宿泊したジェヒョクとスジン。
スジンは持ち前の人懐っこさで、ジェヒョクに話しかける。
「韓国人ですか?」
その後も、観光地で偶然再会し、今度はジェヒョクがスジンにアルバイトを持ちかける。
亡くなった父のことで妹に話があるジェヒョクだったが、顔を合わせる勇気がない。
いくら妹でも、自分を捨てた父の娘だからだ。
そこで、スジンに、妹サンダラに会って、話を聞いてくれるようバイトとして雇用する。
スジンはジェヒョクの依頼をうまくやってのける。
しかし、バイト料はいらないと断る。
「他国に着たら、同じ国の者同士助けあうものだ」と。
そして、ならば、そのバイト料で今度は自分がジェヒョクを雇用すると言い出す。
「一緒に観光して。このお金で夕飯もご馳走して」
最初は渋っていたジェヒョクだが、スジンの能天気さに、心が晴れる。
楽しく観光し、食事を楽しむ二人。
ジェヒョクは自分を「ジョセフ」と名乗り、
それを聞いたスジンは「私は、アリスよ」と、ジェヒョクに対しやり返した。
スジンは自分は金持ちの娘で、世界一周をするのだと見栄を張った。
逆にジェヒョクは、「貧しい上に、会社もクビになりそうだ」と、嘘をつく。
スジンはジェヒョクの言葉を真に受け、「大丈夫、きっとよくなります」と、ジェヒョクを励ます。
だがジェヒョクは、余計なことをスジンから聞かされ、憤慨する。
サンダラから、父の遺骨を、明日ボラカイの海へ散骨すると聞いたと。
しかし、心の奥底では、ボラカイでの散骨のことが頭から離れない。
結局、明日はボラカイに発つというスジンに、ボラカイを案内して欲しいと頼み込む。

一方、一人旅のガヨンと、友達にすっぽかされたジョンファンは、マニラの空港で偶然出会う。
しかし女王様のガヨンは、初対面からジョンファンをパシリに使う。
そして、タクシーに乗りホテルまで案内させたが、英語が実践できない英文科卒のジョンファン!
宿泊するホテルを説明できず、「とにかく有名なんだ!BIGなHOTEL!」と説明したら、
連れて行かれたのは、「BIG HOTEL」という名の、廃墟のようなHOTELだった。
ジョンファンはガヨンに睨まれる。
タクシーに乗ろうにも、食事をしようにも、二人とも現地の貨幣に両替していなかった。
1時間も歩いた末、韓国語で「両替」と書かれた店をみつける。
「同胞のよしみでオマケしておいた」
と言われたが、店を出てみると、金は通常の半分だった。
文句を言おうと店に戻るが、逆に脅され、逃げ出してしまう。
しかも店を出た途端、手に持っていた現金を全てスラられてしまう。
終いには、スコールに遭い、びしょ濡れになってしまう。
とうとうガヨンはキレて、ジョンファンにヒステリーをぶつける。
なんとかホテルに辿りつき、食事をし、ジョンファンの友達にも無事会うこともでき、
ガヨンのボラカイ行きの手配を頼み、ようやくガヨンの機嫌も直った。
ホテルのエレベーターで別れる際、ジョンファンはガヨンに背中にサインをして欲しいと頼む。
部屋に戻ったジョンファンは、鏡でサインを確認し、驚愕する。
そこには驚くべき言葉が書かれていたのだ。
「一緒にボラカイに行かない?」
ジョンファンは天にも昇る気持ちで、舞い上がる。

その頃、同じくボラカイに旅行に来たジュンシク夫妻。
妻には内緒だが、ジュンシクの本当の目的は、自殺だった。
株の下落で大損したジュンシクは2億ウォン(約2千万)の借金を背負ってしまい、
その上、脳腫瘍だと診断されていた。
手術するにも費用がかかる。
これ以上、妻にも、娘にも、迷惑はかけられないと、自殺を決意した。
自分が死ねば、3億ウォンの保険がおりるのだ。
しかし、なかなか死に切れないジュンシク。
最後の手段、「旅行の最終日、自分を殺して欲しい」と、殺し屋に依頼する。
しかし、殺し屋に渡したパスポートの写真には、数名の人間の写真が写っていた。
ツアーガイドが、まとめてコピーしてしまったのだ。
殺しの仲介者から、殺し屋にパスポートのコピーを渡された殺し屋の弟たち。
いったい誰がターゲットなのかわからない。
とにかく、ターゲットを探しに街に出る。

ジェヒョクとスジンはボラカイへとやってきた。
神妙なまなざしで、一人海を眺めるジェヒョク。
そんなジェヒョクを、スジンはいつもの能天気さで観光に連れまわす。
街を楽しく観光する二人。
ジェヒョクは、スジンといると、新鮮な気持ちになった。
一緒にいるうちに、スジンはジェヒョクは女にモテるだろうと感じていた。
それをそのまま素直に言葉にする。
そして、「私にも親切にしてくれた....」と、躊躇しながら告白する。
「実は、私は金持ちじゃないの」と......
スジンはジェヒョクが、自分が金持ちだからカモにしようとしているのかと思ったのだ。
それを聞いたジェヒョクは、スジンの素直さに、心から愉快になる。
そして、スジンのあまりの素直さに、からかいたくなり、一芝居打つ。
「なんだ、ガッカリだな。もう、お前は用無しだ。残念だ、一稼ぎしたかったのに」
と、ジェヒョクはワルを演じて見せる。
そして、これまたスジンは信じてしまい、怒って席を立とうとしてしまう。
「そうやって、いつも他人の話を疑わないのか?」と、ジェヒョクは笑う。
「忠告するよ、他人のことを信じすぎることはよくないことだ」
と、ジェヒョクはスジンに告げる。
ジェヒョクの言葉に対し、スジンも忠告する。
「そうやって、他人のことを信じないこともよくないことよ」
ジェヒョクは、スジンに新鮮さを感じる。
「面白いね。これから俺達、本音で話をしよう」
と、「カン・ジェヒョクです」と、本名を名乗り、握手を求める。
スジンも「チェ・スジンです」と、本名を名乗り握手する。

その頃ジョンファンは、ガヨンに「ラーメンが食べたい」とワガママ言われラーメンを作り、
今度は、所属事務所からの電話に対しキレたガヨンに「出てけ!」と、八つ当たりされ、
一人ヤケ酒をあおっていた。
しかし翌日、二人は船で釣りに出る。
「昨日はごめん。もう、わだかまりはないよね?」と、ガヨンはジョンファンに謝る。
そして、釣りをしながら楽しくじゃれあう二人。
まるで恋人のように、肩を並べて写真を撮るほどだ。

一方スジンは、韓国に残してきた家族のことを想い、罪悪感で気持ちがふさいでいた。
一人ベランダで風に当たっていたが、それを見たジェヒョクが、スジンの元気の無さに気づく。
二人は電話を使って会話する。
「なぜガイドもいるのに私と一緒に?」
スジンは尋ねる。
「君がお金に貪欲じゃないから。でも、ガイド代より、君の食事代の方が高くつく」
と、ジェヒョクは笑う。
「それでも、食べたいものは全部食べるから」
と、スジンは笑う。
ジェヒョクはスジンに対し、癒しを感じていた。
翌日、二人は質問タイムとして、互いに質問し合った。
そしてジェヒョクはスジンに質問する。
「今質問している男性に興味がある」
スジンは思わず「YES」と答えてしまう。
「え?」と、我に返ってジェヒョクの顔を見つめる。
ジェヒョクは顔色一つ変えず、質問を続ける。
「その男性も、その女性に興味があると思う?」と。
「え?」
スジンはドキマギして、パニックになる。
そんなスジンに対しジェヒョクは、沈着冷静に「YES!YESだよ!」と、答え立ち去っていく。
ニヤリと笑いながら去っていくジェヒョクの後ろ姿を見送りながら、スジンは驚きで言葉も出ない。

ジョンファンとガヨンは、ネットカフェにいた。
ガヨンと撮った写真を、嬉しさに舞い上がり、友達に送信するジョンファン。
「今、ガヨンと一緒にいるんだ」と。
その頃、ネットでは、突然失踪してしまったガヨンを巡って騒ぎになっていた。
ため息をつくガヨン。
ジョンファンは気になってガヨンの画面を覗き込む。
そこには、ガヨンに対する悪口が羅列していた。
「このまま帰ってくるな」
「消えてくれ」
それを見ながらガヨンは、深く傷ついていた。
「お前、大丈夫か?」
ジョンファンはガヨンが心配になる。
しかし、ガヨンは気を取り直して、掲示板に書き込む。
「ガヨンはナカナカの歌手だと思うよ」、と。
そんなガヨンをジョンファンは感心する。
そして今度は、ジョンファンが席を外した隙に、ガヨンがジョンファンの画面を覗き込む。
友達とチャットをしていたジョンファン。
「まだ元カノに未練が?失恋にプー太郎、情けないヤツだ」
という友達の書き込みを読んでしまうガヨン。
ガヨンはジョンファンをネットカフェから連れ出し、プールで遊ぶ。
「あんた、プー太郎でしょう?失恋もしたの?」
と、ジョンファンにズバリとぶつける。そして、ジョンファンを励ます。
「あんたがいて、本当によかった」と。
立ち上がったガヨンは、スカートをめくりパンツを見せると
「頑張れ」
と、立ち去って行く。
思いがけないガヨンの行動に、ジョンファンは幸せを感じる。


↓  そろそろ結末ネタバレ。ご注意を! ↓


スジンはジェヒョクに会社の愚痴を楽しく聞かせる。
二人は笑いあいながら、会話を楽しんだ。
しかし、ジェヒョクの顔色が変わる。
妹のサンダラが現れたからだ。
スジンが、「自分が呼んだ」と、ジェヒョクに告げる。
腹を立てて席を立とうとするジェヒョクの腕を掴んで、スジンは引き止める。
サンダラは一枚の写真を取り出す。
幼い頃のジェヒョクと父。
遺品を整理していたら出てきたと。
その写真を見て、ジェヒョクは席に戻る。
「韓国で撮った写真は、その一枚だけのようで.... とても会いたがっていたわ」
と、サンダラは語る。
「突然去るしかなかったと、すまなかったと」
ジェヒョクの心は揺れる。しかし、淡々とサンダラに言い放つ。
「私に父の記憶はない。最後に会ったのは幼い頃だ。正直、君にもどう接していいかわからない。すまない」
そして、スジンに「むやみに他人のことに首をつっこむな」と、忠告し去っていく。

砂浜に座り、海をみつめるジョンファンとガヨン。
「仕事で来た時は、こんなにキレイだなんて、気づかなかった。こんなもの、何とも思わなかった」
ガヨンは語る。
今度はジョンファンが、ガヨンを励ます。
それを聞いたガヨンは、自分の欠点を告白する。
そして、互いに自分の欠点を告白しあう。
そのうち、海に向かって叫びだす二人。
「俺は就職もできない愚か者だ!」
「私は高慢なお姫様だ!」
「俺は、臆病で、まぬけで、バカだ!」
そしてガヨンは、涙声で叫ぶ。
「私は、夢もなく、したいこともない..... 愚か者だ」
そんなガヨンを、ジョンファンは愛しく思い、憐憫を感じる。
「お前は、世界で一番まぶしい女だ」
ジョンファンは、告げる。
ジョンファンの言葉に胸を打たれたガヨンは、海へ叫ぶ。
「ジョンファンは、本当にかっこいいヤツだ」
ジョンファンは、涙顔のガヨンの頭を撫で、肩を優しく叩いてやる。
二人は、その夜、結ばれる。
しかし翌朝、ジョンファンがふいに口にした一言が、ガヨンの逆鱗に触れてしまう。
ガヨンの姿をビデオに納めていたジョンファン。
「これは、俺の大切な思い出(追憶)」だ、と。
その言葉が、ジョンファンにとって自分は、一夜の思い出だと感じてしまったガヨン。
「私は代役だったのね!思い出(追憶)?韓国に戻れば無視するの?これで終わり?」
ガヨンは激怒する。
焦ってとりなすジョンファン。
「俺がお前に執着するのも滑稽だし、それにお前は芸能人だし、帰国すれば、俺がお荷物かと...」
だが、ガヨンの怒りは解けない。
そして、そこへガヨンを連れ戻しに所属事務所の人間が現れる。
しかも、衝撃の事実に、ガヨンの怒りは頂点に達する。
ジョンファンのカメラで撮った2ショット写真が、
事務所の人間が持ってきた韓国の新聞の一面に掲載されているのだ。
しかも、「密会旅行」だと。
いつかジョンファンが友達に送りつけた写真が売られてしまったのだ。
驚愕するジョンファン。
「最低なヤツ!」
ガヨンは涙を浮かべ、ジョンファンの頬を叩き、立ち去ってしまう。
ジョンファンはガヨンを追いかけ、そして告げる。
「俺が変わるから!そして俺が必ずもう一度、お前を探し出す。だから、俺を忘れず、待ってて欲しい」
真剣なジョンファンの言葉に、ガヨンは小さくうなづく。

ジュンシクは、妻とダイビングを体験していた。
しかし妻の不注意で、死にかける。
必死に生きようともがくジュンシク。死ぬということの恐怖を味わったジュンシク。
顔色が青ざめる。
そして妻も、ジュンシクが死ぬかと思って寒気がしたと。
ジュンシクの妻は、ジュンシクに内緒であることを計画していた。
式を挙げていない二人。
妻はこっそり結婚式の準備をしていたのだ。
妻はジュンシクに告げる。
「私、あなたと生きてきて本当に幸せ。苦労したこともあったけど、あなたといれば希望が持てた」
妻の想いに、ジュンシクは思わず泣いてしまう。
二人は、幸せな結婚式を挙げる。
そして、ジュンシクは一人物思いにふける。
そして、携帯電話を手に取ると、殺し屋の仲介人に電話をかける。
「約束は中止だ!取り消してくれ!金は既に払ってある!」と。
ジュンシクは生きる決心をした。
そして、全ての事実を妻に話した。
「俺が生きていても母さんとソルフィに迷惑がかかると思った。けど、俺は生きたくなった」
そして、手術を受けると。
「バカなんだから!」
妻は泣きながらジュンシクを責める。
「あなたが死んだら、私達も死ぬんだから!」と。
しかし、とんでもないことになる。
肝心の殺し屋に連絡が取れないという。
実は殺し屋は、マニラで留置場に入っていたのだ。
とにかく仲介人は、「危険だから、いますぐボラカイを離れろ!」と、ジュンシクに告げる。

スジンと一緒だと、違う自分になっていくことに喜びを感じるジェヒョク。
帰国するジェヒョクと、別のホテルに移る予定になっているスジン。
一度はそのまま別れるが、ジェヒョクはスジンを追いかける。
カメラのメモリーの予備を持っていないスジンに、自分のノートパソコンを預けるジェヒョク。
いつ韓国に戻るかわからないと断ろうとするスジンに、まるで押し付けるように。
「必ず連絡するから」と。


そして、時が流れ──

ジュンシクは、手術が成功し、妻と娘と、幸せな日々を送っていた。

韓国に帰国したジェヒョクは、まるで人が変わったようだった。
人間的になったジェヒョクに、会社の理事も驚く。
そして、スジンから貸していたパソコンが届く。
いろんなスジンの表情が詰まった、たくさんのスジンの写真。
スジンの写真を見ながら、ジェヒョクは幸せな気分に浸っていた。
  
  私の名前はチェ・スジンです。
  83年7月18日生まれ 蟹座のO型 健康です。
  食欲旺盛。退職した今はアルバイト中。
  家出してきた少女は、今は幸せです。
  借りていたものをお返しします。着払いでごめんなさい。
  でも、この写真を持ってきてくれたら、私がコーヒーをご馳走するわ。

写真と一緒に、スジンのメッセージが添えられていた。

韓国に帰国したガヨンも、ジョンファンとの出会いにより、間違いなく変わっていた。
「歌がマズいよ。感情がまったく入っていない」と指摘されていたガヨン。
それが、せつないバラードを、せつせつと歌い上げる本物の歌手へと成長していた。
そんなガヨンに、周囲は圧倒される。
ガヨンは、ジョンファンに向かって、ジョンファンへの想いを歌っていたのだ。
「あなたが戻ると、未だに私は信じてる.....」
その歌番組を、ジョンファンは、バイト先のコンビニのテレビで見ていた。
時はクリスマス。
あの新年の夜から、もう1年が経とうとしていた。
そこへ、元カノが現れる。
「彼女いるの?ジョンファンを紹介して欲しいって子がいる。私も罪悪感があるから」と。
そこへなんと、ガヨンが現れる。
「誰を紹介するって?私が彼女だけど?」と。
驚くジョンファン。
「男のくせに、先に連絡するもんじゃないの?韓国に帰国したら、探すんじゃなかった?」
ガヨンはジョンファンを責める。
「会う準備はできてたんだけど、お前が先に来ちゃった」
と、ジョンファンは苦笑する。
「何の準備?」
ガヨンは尋ねる。
「実は、2社から採用を貰って.... でも、断る」
ジョンファンの言葉の意味が、ガヨンはわからない。
「もし... お前のマネージャーとして、俺を就職させろ」
ジョンファンの言葉に、ガヨンは呆れて笑う。
「いつもそうなんだから」
ジョンファンはガヨンの手を取り、「そうじゃなくて.... お前と一緒にいたいんだ」と、
真剣な目でガヨンをみつめる。
ジョンファンの想いに、ガヨンは微笑む。
元カノは立場がない。
感動して涙ぐむガヨンを、ジョンファンは客の目も気にせずに抱きしめる。
幸せそうに抱き合う二人。

スジンは就職が決まる。
だが、バイト先のカフェに、未だジェヒョクは現れない。
不安を募らせるスジン。
そこへ、ようやくジェヒョクが現れる。

  パソコンだけど、中の重要な資料が開けなかったよ。これは大ごとだ。
  1日中、君の写真ばかり見ている。他のものが開けないじゃないか。
  
ジェヒョクの言葉の意味をようやく把握したスジンは、思わず笑ってしまう。
照れるジェヒョク。

  まず、僕の家族は.....
  妹が1人いて、フィリピンで会っただろう?
  そして僕は、蠍座のA型だ。
  映画が好きだけど、劇場にはあまり行かず、
  そして、深刻ではないが、若干潔癖症だ。
  変われと言われれば、変える。
  そして結婚したら、子供は1人か2人持つ予定だ。
  もちろん未来の妻に最大限の理解を求めてだ....
  そして、生まれて一度もヘアスタイルを変えたことが無い。
  だが、彼女が変えろというなら、若干変える意思はある。
  こんな僕を変えてくれる... あるいは、このままでいいなら、なおいい。
  君に逢えなかった間....
  僕が君に話したかったことだ。

ジェヒョクの一人語りを、スジンは微笑みながら、嬉しそうに聞いていた。
「本当に久しぶり」
ジェヒョクは握手を求める。
握手をする二人。
「無料飲料券持ってきた?」
スジンはジェヒョクに尋ねる。
「もちろんだよ」
そしてジェヒョクは、ビルの方を指差す。
ビルの大型テレビジョンに映し出されているのは、スジンとジェヒョクの写真だった。
驚き、感動するスジン。
ジェヒョクも、そんなスジンをみつめながら、微笑む。
二人は幸せそうに微笑みながら、二人の写真を眺めていた。

END




<< HOME
inserted by FC2 system