NOWHERE ノーウェアー Nowhere to Hide |
原題:人情事情見る必要なし 인정사정 볼 것 없다 (インジョンサジョン ポル コッ オプタ) <1999> |
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監督 | イ・ミョンセ(李明世) | <1999>NOWHERE 情け 容赦なし、<2005>刑 事~Duelist~、<2007> M |
出演 |
パク・チュン フン(朴重勲) |
<1993>
トゥ・コップス、<1996>トゥ・コップス2、<1999>NOWHERE
情け容赦なし、<2000>不朽の名作、 <2001>セイ・イエス、<2003>黄山平野、<2004>あぶない奴ら ~TWO GUYS~、<2004>天軍、 <2006>強敵、<2006>ラジオスター、 <2009>TSUNAMI-ツナミ-、<2010> 私のヤ クザみたいな恋人、 <2011>逮捕王 |
アン・ソンギ (安聖基) |
出演作品一覧 | |
チャン・ドン ゴン(張東健) |
出演作品一覧 | |
チェ・ジウ(崔志宇) | 出演作品一覧 |
【レビュー&ネタバレ】 |
「人情事情見る必要なし」 まるで、「情け容赦なし」の説明文のようね(笑) イ・ミョンセ監督の作品は、とにかく映像が美しいわ。 この作品は刑事モノでありながら、そぐわないほど美しい(笑) 血なまぐさい殺人シーンなのに、こんなに美しくてよいものか・・・(笑) 美しい映像と、美しい音楽。 まるでミュージック・ビデオのよう。 The Bee Geesの'Holiday' がピッタリ。 時間の経過と、画面切り替えはまさに芸術。 ただ・・・ 血や殺人が苦手な方は・・・ いくら美しいとはいっても、やめておいた方がよいかも・・・ 美しいだけに、ちょっと目を背けたくなるわ・・・ 雪のシーンも、 炭鉱での対決シーンも、 どうしてこんなに美しく撮れるのでしょう。 「デュエリスト」を観た方は、 イ・ミョンセ監督の特徴をご存知かもしれないけれど、 とにかく映像ありき。 ストーリーは二の次なのよね。 でも、この「情け容赦なし」は、刑事モノだけあって、 犯人逮捕という単純なストーリーだから、 不完全燃焼にはならないわ。 主人公はパク・チュンフン。 日本ではあまり馴染みがないけれど、かなり多数の映画に出演しているわ。 パク・チュンフン <マイ・ボス マイ・ヒーロー>のチョン・ウンイン <彼女はボス>のアン・ジェモ この三人って、ちょっと似すぎてない? パク・チュンフンはゴルフの丸ちゃんにも激似なような・・・ アン・ジェモは、アン・ソンギの仲間でカメオ出演しておりますわ。 けど、アン・ジェモの長髪はいかがなもの? この映画は、国民的俳優アン・ソンギ。 涙の女王チェ・ジウ。 そして、人のよさそうなパク・サンミョンが、悪役なのよ。 チェ・ジウは悪役というより、悪党を愛してしまったが故に・・・ かもしれないけれど、したたかじゃなければアン・ソンギに加担できないわよね。 パク・サンミョンもアン・ソンギの仲間でカメオ出演よ。 パク・チュンフン演じるウ刑事が、 パク・サンミョンと絡むシーンは、もう大笑い。 悪役でも、笑わせてくれるわね。 チェ・ジウは、ホステス役なんだけれど、 普段は子供の着るようなセーターを着ていたり、 とてもホステスには見えないわ! 映画として・・・これでいいのかしら? 7年前だけあって、美しさ全開ね。 そして、<冬のソナタ>のジンスク役のイ・ヘウンが、 ウ刑事の妹役として、友情出演しているわ。 ウ刑事は、破天荒な荒らくれ刑事。 なんだけれど、情の深さを感じるわ。 正当防衛で犯人を殺してしまい苦しむチャン・ドンゴンを励ますシーンは、 笑っちゃうし、心が温かくなるわ。 本当の優しさを知っている人よね。 チャン・ドンゴンは・・・かっこいいだけの役(笑) 彼が「二枚目俳優」から脱皮したくなる気持ちもわかる気がするわ。 ↓パク・サンミョンの顔は、刺青ではなく、蹴られた靴の跡です(笑) 釜山の40階段で、二人の男性が殺害される。 殺されたのは麻薬密売人。 麻薬取引を巡った組織暴力団が絡んだ事件との情報を受け、 西部署は捜査を開始する。 ウ刑事(パク・チュンフン)は、捜査の途中で立ち寄った飲み屋で聞き込みをする。 そこへ偶然居合わせたカップル(アン・ソンギ、チェ・ジウ)にライターを借りるが、 ライターを返そうとすると、二人の姿は忽然と消えていた。 ライターに書かれた「ヴァスキア」という名前を見て、 ウ刑事はキム刑事(チャン・ドンゴン)と共に、「ヴァスキア」に潜入しようとするが、 入口で、昔ウ刑事が逮捕したキム・ソング(クォン・ヨンウン)と偶然遭遇する。 ソングを締め上げ、「チャング(パク・サンミョン)」の名前を聞き出す。 チャングを逮捕したウ刑事たちは、 今度はチャングから「ヨンベ(アン・ジェモ)」の名前を聞き出す。 主犯チャン・ソンミン(アン・ソンギ)以下5名が指名手配される。 チャン・ソンミンの通話記録から、 チャン・ソンミンの女ジュヨン(チェ・ジウ)の名前が浮上する。 ウ刑事らはジュヨンの部屋を襲撃し、ソンミンからの接触を待つ。 ソンミンがジュヨンの部屋にやってくるが、もう一歩のところで取り逃がしてしまう。 ソンミンはジュヨンから麻薬の入ったバッグを受け取り、逃亡する。 ナイフを振りかざすヒョンスを、キム刑事は思わず射殺してしまう。 この世から悪人が一人消えただけ。そうだよな? キム刑事は悩み苦しむ。 変装したソンミンをみつけたウ刑事。 キム刑事はソンミンを追い詰めるが、格闘の末刺されてしまう。 ウ刑事はジュヨンの部屋を無断で家宅捜査する。 ジュヨンにソンミンから電話がかかってくるが、 メッセージBOX(留守電のようなもの)にメッセージを残しただけだった。 ジュヨンはメッセージを確認すると、そのまま消去してしまう。 憤慨したウ刑事はジュヨンを散々脅し、協力させる。 その日ソンミンの母親が亡くなり、 葬儀が行われているという情報を入手したウ刑事は、 ソンミンが葬儀に現れると睨み、ソンミンの実家へ向かう。 やはりソンミンは葬儀に現れた。 一人でソンミンを追跡するウ刑事。 炭鉱に追い詰め、いとも簡単にソンミンに殴られるウ刑事。 倒れても倒れても、ソンミンに食い下がるウ刑事。 そこへパトカーと機動隊が待ち構えていた。 (だったら、もっと早く出てこい!) その瞬間、キム刑事の目から一筋の涙がこぼれ落ちる。 クラクションを鳴らすが、ジュヨンは涼しい顔で振り向きもせず通り過ぎた。 END この最後のチェ・ジウ登場は何の意味が? ソンミンが逮捕されても、素知らぬ顔で生きてるジュヨンのしたたかさ? 愛する男が逮捕され、ウ刑事は心配して様子を見に来た感じよね。 ウ刑事の情の深さ、優しさを最後にもう一度クローズアップしたかったのかしら。 |
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