フライ・ダディ  Fly,Daddy, Fly 
 原題:フライ、ダディ 플라이 대디(プルライ テディ)<2006>

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フライ・ダディー

人生と拳をマスターした19歳のケンカ高手スンソク(イ・ジュンギ)。のんびり と読書三昧に陥ってい た彼の前にある 日、スーツを着たサラリーマン風のおじさんが現れる。危険に晒された家族を守ることもできない39歳の完全な小心家長チャン・ガピル(イ・ムンシク)は、 傷心の果てにスンソ クに特訓をして欲しいと頼む。

寡黙なスンソクはきっぱりと断るが、ガピルは命を懸けてもいいと言ってしつこく食い下がる。結局スンソクは、師匠と弟子の礼 を正しく守るという前提の下にガピルを弟子にする。

たった10分で南山を走破すること、鉄棒にぶら下がりL字になって耐えること、時速100kmで飛んで くる野球のボールを避けること、などなど。見たことも聞いたこともないスンソクのスペシャル 特訓が続々と続く。

腹の肉がたるんでいたガピルは、いつの間にか12Kgも痩せ、筋肉質の身体に変革するが、この程度は基本中の基本。ガピルの精神も鍛え ようとする スンソクの最終コースは、真の英雄だけが見られる名付けて「恐怖の彼方」だという。

約束した40日が過ぎ、いよいよやってきた決戦の日。だがガピルは、まだトレーニングの最後のコースを通過できていなかった。

スンソクは、果たして 英雄を誕生させることに成功できるだろうか。ガピルは、最強の相手を迎え勝利できるだろうか。自尊心と幸福をかけた勝負が始まる。

【予告編】

監督 チェ・ジョンテ <2006>フ ライ、ダディ

出演

イ・ムンシク

出演作品一覧
イ・ジュンギ <2004>僕 らのバレエ教室、<2004>ホテルビーナス(日本)、
<2004>ど うすりゃいいんだ!!1979年の贈り物、<2005>王の男、 <2006>フライ、ダディ
<2007>初雪の恋 ヴァージ ン・スノー(日韓合作)、<2007>光州5・18

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【レビュー&ネタバレ】
2007年、4/21(土)~全国公 開予定。
岡田准一、堤真一主演の<フライ・ダディ・フライ>のリメイク。
原作は、在日韓国人の金城一紀。

正直、クライング・フィストが頭をかすめて・・・
期待できなかったのよね。
韓国中が泣いた・・・とかいう大ヒット作なのに、
泣くどころか、観るのも苦痛で・・・
この作品も、中年親父が家族のためにボクシングを始め・・・
なんだか、あまりにも被りすぎ。
それに、<クライング・フィスト>はヒット作ですが、
この<フライ・ダディー>は、動員数50万人にも満たなかったようで。
それは期待できないわよねぇ・・・・・

けど、mocaのだーいすきなイ・ムンシク主演だしー
と、ちょっとだけ、ちょーっとだけ期待して・・・

イ・ムンシクはやはりイ・ムンシク!
期待を裏切らないわー
いつものイメージとは違って、七三ヘアにすると、
ちょっと別人で、あの可愛らしさが消えちゃってるのが残念で・・・
キ・ジュポンにめちゃ似ちゃって(笑)
けれど、観ていくうちに、そんなのは些細なことで、
イ・ムンシクの可愛らしさ、温かさが大炸裂なのー

イ・ジュンギも、王の男辺りから苦手な顔になっちゃっ て・・・
一目惚れしたイ・ジュンギはどこやー
だったのだけれど、
この映画のイ・ジュンギはかっこいいわよー
クールで冷徹で、けれど、実は温かい・・・・・・・・・・
キャラクターがかっこいいと、本人までかっこよく見える(笑)
それに、20代前半の男の子のかっこよさ、輝きが溢れるばかり。
パーカーや長Tといった、mocaの大好きなアイテムをさらりと着こなし。
もう、目が釘付け。
僕らのバレエ教室を観た辺りから、
20代前半の男の子にハマってしまったようです。moca.........

この映画は、動員数が語るように面白いものではないわ!
けど・・・・・・・・・・・・・・・・
mocaにとっては、何度でも観たい大好きな映画になってしまったの。
イ・ムンシクの名演は言うまでもないけれど、
イ・ジュンギの表情の演技がすばらしいのよー
全てを表情で語る演技。
まさにスンソク!
そう言わしめる演技だったわ。
終わる頃には、ガピルとスンソクと別れるのが辛くて・・・
もっと、もっと、二人を見ていたい・・・・・・
19歳と39歳(日本では18歳と38歳)
年齢の差を越え、二人の間には友情のような・・・
親子の情のような・・・
そんな絆が生まれて・・・・・
貧しく育ち、両親は離婚し、親の愛情薄いスンソクにとって、
ガピルの存在は心に染みるものなのでしょう・・・
そして、スンソクに親のような愛情を見せるガピル・・・
このままお別れだなんて・・・
せつないわよー
エンドロールでその後の二人を見れるかと思ったけど、
セジュンのダンスだけだった・・・(笑)
このダンスもすごいのですけどね。
ダンスも侮れないわー
と、感心しちゃったわ。
セジュン役のナム・ヒョンジュンは、
<POP PIN ヒョンジュン>というダンサーでもあるそうよ。

イ・ムンシクの妻は、
<悲しき恋歌>のゴヌ(ヨン・ジョンフン)の姉だったイ・ヨンス。
こんな美しい妻がいるなんて・・・

屋台の主人のウ・ヒョンも笑わせるし、
バスの運転手のサブストーリーも展開して、
うまく絡み合って面白いわ。
これでも、中年男のチェレンジよね。
最後、バスとの競争に打ち勝った時、
車道を横切り車に衝突しそうになるのだけれど、
車から出てきたのは、アン・ネサン!(笑)
友情出演らしいわ。


ガピルの名前は<チャン・ガピル>
そこから<チャンガ>というあだ名で子供の頃は呼ばれていたそうで。
<チャンガ>というのは、韓国ではあまりにも有名な正義のヒーローよ。

私の名前はチャン・ガピル。
子供の頃から<チャンガ>と呼ばれてきたが、
いつしか、そう呼ぶ者はいなくなった。
二流大学の出身だが、上場企業に勤務している。
次の人事異動では、部長に昇格できるかもしれない。
長期ローンで、30坪のマンションも手に入れた。
返済期間はあと7年。

というくだりで始まるこの映画。
これが後々せつなく、小さな感動を生み出すのよね。(mocaの中では)
娘が入院したという知らせを受け、ガピルは血相を変え病院に向かう。
娘のダミは、カラオケ店で男子高校生に殴られたという。
「うちの娘が見知らぬ男とカラオケ?」
ガピルは耳を疑う。
謝罪にやってきたのは、男子高校生テウクではなく、
テウクの学校の教師たち。
「彼も深く反省してますから」
と教師たちは言うが、ガピルは納得できない。
「子が過ちを犯したら、親が頭を下げるのが当然だろう!」
と、怒鳴りつけるが、
「忙しいんですよ。お国のために働いてますから」
「ポマン物産にお勤めでしたね?子供同士の喧嘩でキャリアに傷がついても?」
と、教頭はガピルを脅す。
それでもガピルは、全く反省の色のないテウクを見て逆上し、殴りかかろうとするが、
ボクシングチャンピオンのテウクには手も足も出ない。
権力もない・・・。力もない・・・。
ガピルは惨めな敗北を期す。
病室に戻ると、ガピルは娘に言い放つ。
「お前の日頃の行いのせいだろう?」
ダミはショックを受け、ガピルを病室から追い出す。
先程の教師たちのやり取りも、タミは見ていたのだと妻は言う。

ガピルは父として、家族を守ろうと決意。
テウクの学校に、包丁を持って殴り込むが、
ケンカの高手、スンソクにいとも簡単にやられてしまう。
事情を知ったセジュンやスビンは、
スンソクにケンカを習うといい、と持ちかけるが
平穏な毎日を送っていたスンソクは、あっさり断る。

何の手立てもなく、意気消失するガピル。
ダミは事件のことが精神的ショックとなり、
外に出ると恐怖で吐いてしまった。
怪我はよくなっても、心の傷が治らない・・・
それを見ていたガピルは更に居た堪れなくなる。
そして、そのダミの様子を偶然見ていたセジュンは、
スンソクとスビンに報告する。
セジュンの話に動揺するスンソク。
自分も、幼い頃の事件のトラウマを抱えていたからだ。

街をトボトボと歩いていたガピルは、
偶然テウクを見かける。
猛スピードで車が走り去る車道に
テウクを突き飛ばそうとするが、結局何もできず。
うな垂れるガピル。
それを見ていたのは、スンソクだった。
「どうしたいの?」
スンソクはガピルに問いかける。
「あいつを、娘が殴られたように俺の手で殴ってやりたい」

そうして、ガピルとスンソクの特訓が始まるの。
昇進を諦め、会社に休職願いを出して
家族のために闘うことを決意するガピル。
なんかちょっと可哀想・・・
父の家族への愛情ばかり求められて・・・
父親への愛情は?
昇進できず、マンションのローンも残っているのに・・・
このガピルの決意がどれほどの勇気か・・・
生きることがどれほど辛いことか・・・
10代の娘にはわかるはずもないわよね・・・

「어떻게 하고 싶어요? (オットケ ハゴ シッポヨ?)」
と、ガピルに声をかけた時のスンシクが好きー
スンシクの全てが現れているよう。

訓練の様子は言葉じゃ語れないわ。
笑い満載。
イ・ムンシクとイ・ジュンギの魅力満載。
ブルース・リーのトレーニングウェアに着替え、
得意満面で披露するイ・ムンシクは最高に可愛いのー
そして、すげなくバイクで立ち去るイ・ジュンギが最高にかっこいいー
このシーン、あまりにもかっこよすぎ。
マジ惚れ。
ケンカも強くて、バイクにも乗れて(貧乏なのに買えるの?)
mocaのツボを突きまくり。
強い上に頼りになって・・・
貧乏なんて関係ないわー
最高の男。

ここからは、かなり危険なネタ バレよ。
未視聴の方は、見たときの面白 さがなくなりますのでご注意 を!


訓練では、情け容赦ないわ。
鉄棒にぶら下がり、L字に足をあげれないガピル。
足をロープで縛って持ち上げ鍛えさせるのは想定内だけど、
カメラが引くと・・・
ガピルの体の下には・・・・メラメラと燃える炎が!!!(激爆)
けれど、訓練を終え疲労したガピルに、
丹念にマッサージしてあげて・・・
スンシクは厳しいだけじゃないのよ。
19歳と39歳が逆転したような関係。
スンシクにまとわりつくガピルが可愛くてー
ボロボロのスンシクのスニーカーを見たガピルは、
「靴を買わなきゃな。プレゼントするよ」
「自分で買える」
「君に買ってあげたいんだ」
このシーンは、一番好きー
ガピルの気持ちや人柄がすごく伝わってくるし、
ガピルの笑顔が温かくて、最高なのー
ここで、mocaは完全に二人の虜に。
けど、この後ちょっと悲しい諍いが・・・・・T-T
でも、そのおかげで二人の絆は深まるのよね。

そして、ダミの友達ジニの証言から、
ジニが嫌がるダミを無理矢理カラオケに連れていき、
トイレに行ったダミを偶然見たテウクがダミに目をつけ、
二人の部屋に押し入り、ジニを軟禁し、
テウクはダミを無理矢理襲い、拒絶され、殴ったのだと判明。
娘を疑ってしまったガピルは、深く反省し、
テウクへの怒りが更に燃え上がる。

ようやくテウクとの対戦の日が決まる。
心温まるシーンが満載。
訓練を始める頃ガピルの家に行き、スンソクはガピルのために
レシピをガピルの妻に手渡していたこと。
妻は知りながら、知らぬふりをして見守っていたこと。
毎日、セジュンはダミにガピルの成果と写真を送り届けていたこと。
ガピルが対戦で着るガウンを、セジュンたちは賭けで儲けたお金で買っていたこと。
そして、バスとの競争で勝った時の、運転手と乗客たちの温かさ。
感動するほどではないけれど、胸がジーンと温かくなるわ。

そして、対戦。
これはもう、想像通りの展開。
けど、その中でも最悪。
こんな勝ち方なんて・・・・
果たして、訓練の意味はあったのでしょうか?
父親の想いが打ち勝った、という感じよね。

ガピルのファイトは、家族だけではなく、
スンソク、セジュン、スビン・・・
そして、たくさんの人の心を動かしたのよね。
ガピルだけがスンソクたちに与えられたのではなく、
スンソクたちも与えてもらった。

「女子高生を暴行後、金と権力で闇に葬ろうとしたカン・テウク」
という紹介は最高だったわ(笑)




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