1724 妓房狼藉事件   1724 HERO  
 原題:1724 妓房乱動事件 1724 기방난동사건(1724 キバンナンドン サゴン) <2008>

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空が失神して、大地が驚く朝鮮平正記!

1724年。景宗執権末期、老論と少論間の党派争いの絶頂で、雲が垂れ込める宮廷の前!党派争いは事件の軸にはならない小市民から起こるような気勢で、朝 鮮がピンと緊張し始めた…!

漢陽の中心に位置した妓房「名月香」に、平壌妓生学校最優秀卒業生「ソルジ」(キム・オクピン)がスカウトされ、ケンカに専念していた麻浦の名物男「チョ ンドゥン」(イ・ジョンジェ)の心を惹きつける。「ソルジ」も家柄だけの男たちの間であきあきしていたところ、何にも縛られず自由な気概を抱く「チョン ドゥン」に注目するしかなかった。しかしこの二人の間には、まかり間違えば骨も残らないという186:1の決闘の達人で、名月香の主人「マンドク」(キ ム・ソックン)が控えていた!

三人の絡まり合った運命の乱動が巻きこる。「ソルジ」のことを考えただけでも何も手につかない「チョンドゥン」は、いつものように何も考えず振り回した拳 が、何と朝鮮暴力界の名家ヤンジュ派の親分「チャックィ」を倒し、臨時の親分になってしまった。表面は華やかだが中を覗けばヤンボン派の親分で、両班たち の権力まで手中に入れたい野心家「マンドク」と、避けることのできないライバルになってしまった!二人の間で孤高なソルジは、春香と李道令ではあるまい し、李守一と沈順愛でもあるまいしと、不思議な構図の中で孤軍奮闘する…

本格的に始まったチョンドゥンとマンドクの争いに、朝鮮全体が騒ぎ始め、国王までが無視できないほどの大型事件の兆しが吹き始める。

事態を把握しようと思っても、この事件、歴史の本にはない?!
ア~何ともどかしい!1724年朝鮮で、いったい何が起こったのだろうか?

2008年12月、注目の史上初の対決を確かめてみよう!

【予告編】

監督 ヨ・ギュンドン(呂均東) <1994>セサン・パクロ 外の世界へ、<1995>マン?、<1997>殺 す話、<2000>私のコンピューター、
<2000>寵 愛、<2003>もし、あなたなら~六つの視線~(大陸横 断)、<2006>絹の靴、
<2008>1724 妓房狼藉事件

出演

イ・ジョン ジェ

出演作品一覧

キム・ソック ン

<1999> 北京飯店、<2000>燃ゆる月、<2003>TUBE (チューブ)、<2004>かわいい、
<2007>マガンホテル、<2008>1724 妓房狼藉事件

キム・オクビン <2005>女 子高の怪談4-ヴォイス-、<2005>ハノイ の花嫁、 < 2006>阿娘(アラン)[特別出演]、
<2006>疾走(未公開)、<2006>多細胞少女、 <2008>1724 妓房狼藉事件、<2009>渇き Thirst
<2009>女優たち、<2011>高地戦
イ・ウォンジョン <1999>NOWHERE  情け容赦 なし、<1999>ア タック・ザ・ガス・ステーション!、 <1999>反 則王
<2001>風林髙、<2001>達 磨よ、遊ぼう、< 2002>おもしろい映画、<2002>ライターをつけろ、
<2003>天国からの手紙、<2003>ザ・ブライド 花嫁はギャング ス ター2
<2003>オー! ブラザーズ、<2004>達磨よ、ソウルに行こう、 <2004>ラブリー・ライバル
<2005>チャーミング・ガール、<2005>ハノイの花嫁、<2006>救世主(特別出演) <2006>多 細胞少女
<2006>カンナさん大成功です!、 <2007>ハーブ、 <2007>里長と郡守、<2007>飛べ、ホ・ドング
<2008>ダメダメ宗婦伝(ナルラリ宗婦伝)、<2008>マリン・ ボーイ、<2008>1724 妓房狼藉事件
<2009>チョン・スンピル失踪事件、<2009>ハヌルとパダ(特別出演)

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【レビュー&ネタバレ】
2008年12月公開。観客動員数は、約29万人。
こりゃ、ダメだ.......
まったく見向きもされなかった映画ということです。
イ・ジョンジェというスター俳優主演だというのに。
中身がいかにお粗末か。
ヨ・ギュンドン監督は、どちらかといえば”芸術作品”路線の監督で、
今までこんな商業映画は撮っておりません。
何を突然思ったのでしょう?
飯が食っていけない... か?

mocaとしては、この映画はあまりにも単純に作りすぎ、
かなり平たんな映画だと思います。
作風にかなりこだわった作品で、コメディーというよりもコミック映画。
アニメになるわ、フキダシになるわ。
日本映画によくあるでしょ?日本映画を模作した感じね。
韓国にはない作風です。
新たなチャレンジ。
けど、失敗。ってトコですね。

衣装もかなり破格的。
イ・ジョンジェの衣装なんて、現代のまんまだし、
マンドゥクの指やら、女性の韓服、ソルジの衣装など、
時代劇とはかけ離れた大胆な衣装です。

大部分は物足りない方が占めるでしょうけれど、
この単純さが気に入られる方もいると思いますよ。
mocaとしては、そんなに悪くないと思いますが。
まぁ、任侠モノに弱いmocaですので、かなり個人的な感想ですが...
任侠モノ、義理、人情、そういったモノに弱い方には、ちょっとお勧めです。
かるーい任侠モノという感じ。
でも、mocaは泣かされましたが(笑)

イ・ジョンジェの俳優としての演技力の素晴らしさを実感する映画ですし、
キム・オクビンは渇き Tirstで、「韓国にはいない女優」とパク・チャヌクに言わしめた女優だけあり、
今回も独特の演技を見せてくれます。
なんといっても、美しい。
今後が楽しみ。
そして、「破格なイメージチェンジ」として前触れしていたキム・ソックン。
まったく期待しておりませんでしたが、なかなか面白い。
イイ味出しておりました。
なんといっても、イ・ウォンジョンがいいんだわー
しびれるセリフのオンパレード。
そして意外だったのが、監督が独特のキャラでハマっており、演技も見応えがあるということ。

【チョンドゥ ン】
義侠青年
イ・ジョンジェ
【マンドゥク/ ヤボン】
ヤボン派親分
キム・ソックン
【ソルジ】
朝鮮最高の美女。妓生
キム・オクビン
【チルガプ】
ヤンジュ派ナンバー2
イ・ウォンジョン
【チャックィ (片耳)】
ヤンジュ派親分
ヨ・ギュンドン(監督)
【三国志】

チョ・ドッキョン
【セジェ】
王の世継ぎ
ペク・トビン
【ソン大監】
高位官僚/ヤボン派
イ・ウォンジェ
   
【老婆】
食堂「明日香」の主人
ナム・ジョンヒ
【ホンジェ】
妓生
ユ・ジヨン
   

ペク・トビンを起用したのは、インパクトが薄いから?
ラストまで、まーったく気づきませんでした(笑)

イ・ウォンジェは、いっつも悪役ですね。

友情出演 チョ・ヒボン。一瞬にして鷲づかみ。
友情出演ホ ン・ソクチョン。なつかしー!チャーリー!
友情出演ナ ルチ役チャン・セジン。お久しぶり。
端役専門の キム・ギチョン。インパクトありすぎ。



↓  結末までネタバレしますので、ご注意を ↓





時は1724年、朝鮮。
”拳”一つで戦う男たち。
その日も、ある二人の男の”拳”のぶつけ合い....
決闘が繰り広げられていた。
一人は”麻浦(マポ)”で名の通った
”義侠青年”チョンドゥン。
拳一つで”麻浦”の町を守ってきた。

今日の相手は腕っ節が強い。
うかうかしてられない。
しかしそんな最中だというのに、チョンドゥンの興味は他へ....
偶然通りかかった”朝鮮一の美女”に目を奪われる。

そんなこんなで、動乱の中、
勝負はうやむやになってしまう。


”朝鮮一の美女”であり、妓生学校首席卒業生。
妓房”明月香(ミョンウォルヒャン)”からスカウトされてやってきたのだ。
しかし、どう見てもみすぼらしい家構え....
「配達事故では?」
と、女は疑うが、老婆にどやされこき使われる。








”明月香”へ帰ってきたチョンドゥンは驚く。
先程の美女が店で配膳しているではないか!
チョンドゥンはウハウハだ。
チョンドゥンは女に名を尋ねる。
「皿洗いの女に名が必要か?好きに呼べ」
と、女はつれない。
「じゃあ、ソルジはどうだ?」
チョンドゥンは尋ねる。
皿洗いの「ソルコジ」を略して「ソルジ」だと。
女は鼻で笑う。
「私に惚れた?」
女はズバリ尋ねる。
「面白いこと言うヤツだな」
と、チョンドゥンは笑ってごまかす。
チョンドゥンは女にやろうと、
長安の美しい櫛をくすねてくる。(買えよ)
しかしその間に、家の中はめちゃくちゃに。
女が連れ去られたのだ。
やはり、女が言うように「配達事故」だったのだ。
老婆は「ピル区の明月香の仕業だ!」と激怒する。
そして、本来の妓生ホンジェがやってくる。

チョンドゥンは「明月香」がどこにあるか聞きまわるが、
結局わからずじまい。





店に暴力会の名家”ヤンジュ派”一家が飲食に訪れる。
ひょんなことから、ヤンジュ派親分チャックィ(片耳)と、
決闘するハメに。




驚くべき”拳の達人チャックィ”
だが、チョンドゥンはまさかの勝利を収める。
しかもチャックィは、倒れたまま意識を失ってしまう。
医者が言うには、「ここでこのまま静養しろ」と。
急に脳を動かすと危険だと。
「気絶」状態だが、目覚めるには10年かかると。



医者の言葉を聞いた”ヤンジュ派”のチルガプらは、
風のようにチョンドゥンの前に勢ぞろいする。
「兄貴!」
と、これからはチョンドゥンが親分だと言って譲らない。


チルガプは早速チョンドゥンに
暴力会の会合に出るよう促す。
いやがるチョンドゥンだが、
会合の場所が”ピル区の明月香”だと聞き、
張り切りだす。



”ピル区の明月香”
それはとてつもなく豪華で立派な妓房だった。


見るからにいかつい暴力会のメンツ。
チョンドゥンは、チャックィの代理として座らせられる。




そこへ現れたのが、1人で186人を相手に戦い勝利したという伝説を持つマン ドゥク(マンドゥクは昔の名で嫌がっており、マンドゥクと呼ばれると逆上する。現在はヤボンと名乗っている)

そして、マンドゥクに続いて明月香から連れ去られた女が
部屋に入ってくる。
女はチョンドゥンの顔を見るなり驚くが、無視する。


チョンドゥンは嬉しそうにニヤけながら手を上げる。

マンドゥクは手下に、
チャックィに何があったか探るよう合図を送る。


マンドゥクは、連れ立った女を集会する。
「彼女は、明月香に新しく入った遊女だ」と。
「名は何と?」
マンドゥクは、女に尋ねる。
「ソルジと申します」
女は、さらりと答える。
それを聞いたチョンドゥンは吹き出してしまう。
女が、自分がつけた名前を名乗ったのだ。

マンドゥクは、自分たちの中での上位関係を明白にしないか?と持ち出す。
皆はチャックィがいないのに!と反論する。
そして、マンドゥクは、チャックィの代理でやってきた
チョンドゥンに尋ねる。
「チャックィは何と言ってたか」と。
「マンドゥクの下につけと。だが、俺は何を貰えるんだ?」
チョンドゥンは言い放つ。
「何を望むのだ?」
マンドゥクは尋ねる。
チョンドゥンは迷うことなくソルジを指差す。


マンドゥクは、自分がバカにされたと受け取る。
「俺がそんなに笑えるか?そんなに滑稽か?」
マンドゥクは、その場で仲間の一人を一瞬で叩きのめす。
「身の程知らずが」
マンドゥクは言い放つ。
「ソルジ、お前をくれと」
マンドゥクはソルジに尋ねる。
「天下の浮気者が集まり、単なる女を弄ぶのなら、
恐らく、この場が平穏に見えるのでしょう。
卑しい私の体をくれと言うのは、
滝の下で風流がないと難癖をつけるようなもの」
ソルジは言い放つ。
帰り道、チルガプはチョンドゥンをとがめる。
「我々の世界で女を求めるのは、宣戦布告と同じだ」と。
さすがのチルガプも、破天荒なチョンドゥンにはついていけない。
「兄貴、あのならず者を信じろと?なぜこんな恥辱を?
ヤンジュ派はどうなるのですか!」
チルガプは意識を失ったチャックィに向かって訴える。
それを聞いたチョンドゥンも反論する。
「誰が好きでこんなことを!」
そうは言ってもチルガプは義侠の男。
チョンドゥンへの忠義を貫く。
「ヤンジュ派だって弱そうじゃないし、
戦うのに何が問題なんだ?」
チョンドゥンは尋ねる。
「金です」

「チョンドゥンというヤツを知ってるのか?」
マンドゥクはソルジに尋ねる。
「かすめる風です」
ソルジは答える。
「根拠のない風に記憶はございません」
ソルジは言い放つ。


チョンドゥンは、いつかソルジのためとくすねた櫛を持ち、
マンドゥクの明月香へ侵入する。
チョンドゥンはデレデレで櫛を差し出すが、
ソルジはつれない。
大声で助けを呼ぼうとするソルジ。
チョンドゥンは慌てて窓から飛び降りる。


窓から飛び降り、しこたま体を打ちつけたチョンドゥン。
そこに、かつて決闘をし勝負がうやむやになった
名も知らぬ男が立っていた。
「マンドゥクと喧嘩したようだな?長安まで聞こえてきたぞ。
気をつけろ。兄貴としての忠告だ」
そう言って、男は去って行く。





チョンドゥンの無謀な行動を知ったチルガプは、
ソルジを諦めるよう諭す。
「遊女は心を捧げてはいけない花なのだ」と。
だが、チョンドゥンは聞きいれない。
「既にあの女に落ちてしまったんだ」
チョンドゥンは言い放つ。
覚悟を決めたチルガプ。
「1日だけ下さい。ソルジに会わせて差し上げます」
チルガプは告げる。
その日は、天下の浮気者が集まり舟遊びをする予定。
チルガプの計画としては、その浮気者の一人を拉致し、
その浮気者にチョンドゥンが成りすまし、
船に乗るという作戦だ。
作戦は成功し、チョンドゥンはソルジと対面する。







「お前は本当に遊女か?証拠を見せろ」
「お前の主人は誰だ?」
などと、浮気者集は次々に野次を飛ばす。
「名も知りません。ですが、この奥深くにおります」
と、ソルジは腹を撫でるようにそて言い放つ。
「どこだ!」
浮気者の一人がソルジのチマを一枚脱がせる。
「もっと奥です」
ソルジは言い放つ。
もう一枚ソルジのチマを脱がせる浮気者。
すると、腹の中にしまっていた
チョンドゥンが贈った櫛が転がり落ちる。
慌てて足で隠すソルジ。
しかしチョンドゥンは見逃さない。
ソルジの本意を知り、ほくそ笑む。
チョンドゥンは櫛を拾い上げ、ソルジを茶化す。
大事にしまいこんでいたのは、
自分のことが好きなのだろうと。
しかしソルジは強く否定する。
「これでいい?」
ソルジは櫛をチョンドゥンの目の前で、
真っ二つに割ってしまう。






チョンドゥンは去って行くソルジを追いかけ、
不意打ちでキスをし、船から川へ飛び込み去って行く。
衝撃を受けるソルジ。


舟遊びからの帰り道。
マンドゥクが待ち構ええていた。
「ソルジをやろう。その代わりにチャックィを寄越せ」
マンドゥクは言い放ち、
一万両の束を投げ寄越す。








「さ すがにいい音がする」
一万両の束を手に取るチョンドゥン。
「まさか!」
チルガプらは、
チョンドゥンがチャックィをマンドゥクに渡すのでは?と、
不安に駆られる。
「うまくいった。俺は元々お前らの争いには興味ないんだ」
その言葉を聞いたチルガプは愕然とする。
しかしチョンドゥンは言い放つ。
「だが、うちの母親がこう言ってたんだ。
うちに来た客は、天のように迎えろと。
例え酒一杯だろうが、クッパ一杯だろうが。
今あの方はうちで休まれている。
天のような方を俺が差し出せるとでも?」
チョンドゥンは、一万両の束を投げ捨てる。
チョンドゥンの行動に感嘆するチルガプら。
マンドゥクが、なぜあれほどまでにチャックィに執着するのか、チョンドゥンはチ ルガプに尋ねる。
チルガプは尋ねる。
チルガプは、山ほどの鍵を披露する。
12の塩倉庫と5つの貯氷庫、21の穀物倉庫、
2つの金鉱金塊の鍵ですと。
これが全てヤンジュ派の財産だと。
金に換算すれば、1500万両にはなるでしょう。
チルガプの言葉に、チョンドゥンらは、腰を抜かす。
「じゃあ俺は、1500万両を賭け戦っているのか?」と。


そして、決戦の日。
ウェヌン、テドゥ、プルガマらが手下を連れてやってくる。
それに対し、ヤンジュ派はチョンドゥンとチルガプ二人。
(カラスの鳴き声が最高)
平然としているチルガプに対し、チョンドゥンは不安だ。
「なぜ平然としてられる」
チョンドゥンは言い放つ。
「私たちはヤンジュ派です」
と、自身ありげに告げる。
その途端、派手な音楽を鳴らしながら、
ヤンジュ派の手下が大勢かけつける。
「どうだ?」
と言わんばかりに、チルガプはチョンドゥンを見やる。


戦闘の前に、チョンドゥンら代表は打ち合わせる。
「道具はなしだ。噛むのもなし。
唾もはかない、目突きもなしだ。
正々堂々と、全てを賭けて戦う」
男たちは固い誓いを立てる。
そして、戦いが始まる。
激しい激闘。
チョンドゥンは、テドゥの頭に向けて拳を振るう。
「いけません!」
チルガプの忠告は遅かった。
石頭のテドゥの頭をモロに殴ったチョンドゥンは、
あまりの痛みに声も出ない。
テドゥも、チョンドゥンのパンチはさすがに効いたようだ。
「休憩しよう」←大笑い
戦闘は一時休戦。

そして、戦闘再開。
そこへヤンジュ派の手下が慌てて駆けつける。
「今、ジョンスというヤツが刀でチャックィ兄貴を!」
それを聞き、慌てて明月香へ戻るチルガプら。
「汚い奴ら!」
チルガプはウェヌンらを罵る。
「刃物?」
テドゥらは、見に覚えがない様子。


マンドゥクが送り込んだ刺客ジョンスが、
チャックィを狙っていた。
しかし、チャックィは何事もなく無事に守り通した。

ウェヌンらを責めるチョンドゥン。
「俺たちは何も知らないんだ」
ウェヌンは、誠意を持って告げるが、
信じてもらえず悔しがる。

「戦争だ」
チョンドゥンは言い放つ。
マンドゥクをこのままのさばらせてはおけない。



チョンドゥンらは、マンドゥクの醸造工場に侵入する。
マンドゥクが、高位官僚を手を組み、
全国流通権を与えられ、市場を独占しているのだ。
チョンドゥンは、醸造工場を襲うつもりだが、
チルガプは必死に制止する。
「ここはいけません。ここを襲えば前面戦争は避けられません」
「お前たちはお前たちのやり方でやれ」
チョンドゥンは言い放ち、甕を叩き壊し始める。
それを見ていたチルガプも、
自ら甕を叩き割る。




醸造工場が襲撃されたことで、
ソン大監が怒り狂ってやってくる。
マンドゥクと手を組んでいた高位官僚はソン大監だった。
ソン大監に「役立たず」呼ばわりされ、
マンドゥクの怒りは頂点に達する。
マンドゥクは、監獄から出所した凶暴なナルチに、
チャックィを襲撃するよう命じる。


チョンドゥンに密会の通知を渡したソルジ。
マンドゥクが本気でチョンドゥンを殺すつもりだと知り、
いてもたってもいられなかったのだ。
二人は人気のない竹林で密会する。
「チョンドゥン、よく聞いて。
恐らくこれが、私たちの最後よ。
いえ、最後でならなくてはいけない。
あなたは深入りしすぎた。
奴らは、あんたを殺す気よ」
しかしチョンドゥンは告げる。
「俺は怖くない。死ぬことも」
「私のために命を賭けないで。私にそんな価値はない。
だから、もうやめて」
ソルジは訴える。
「お前は俺を下人だと言ったよな?
自分でもよくわかってる。
今までそうやって生きてきたから。
だが、お前だけは他の奴らとは違ってくれ。
俺を信じてくれ。
お前がいる限り、
俺を信じてくれる人がいる限り、
俺はこの世で最高の男になりたい。
お前がそばにいる間は、
お前が俺を見ている間は、
そんな男になりたい。
そうなれたらいい....」
チョンドゥンの言葉に胸を打たれたソルジは、
チョンドゥンにキスをし、涙を流す。
熱いキスを交わした後、ソルジは告げる。
「ヤボン様...いえ、マンドゥクが、全国の刺客を招集し、
麻浦に向かってる。
お願いだから、私のことは忘れて行って」
ソルジは懇願する。
その時、人の気配を感じるチョンドゥン。
ソルジを連れてチョンドゥンは逃げる。
しかし敵は追ってくる。
ソルジはチョンドゥンを逃がそうとし、
チョンドゥンはソルジを逃がそうとする。
しかし刀を持った敵に囲まれ、
さすがのチャンドゥンも苦戦を強いられる。




刃が目の前に迫ってくる。
チョンドゥンは刃を素手で押さえ、
血がポタリポタリとチョンドゥンの顔に滴り落ちる。
次々と刺され、斬られ、殴られ、蹴られ...
チョンドゥンは、もはや終わりかと思われた。
その時、マンドゥクがナルチを連れてやってくる。
「マンドゥク、卑怯者め。刃を使うのか?」
チョンドゥンは強気で言い放つ。
自分の足に刺された刃を抜き、地面に突き刺す。
「お前のようなヤツは拳一発で十分だ」
チョンドゥンは言い放つ。
しかしマンドゥクの前に、ナルチが立ちはだかる。
刀を抜くナルチ。
それを見たソルジは思わず飛び出し、
チョンドゥンの身を庇う。
しかし逆に、ソルジを庇い、
チョンドゥンは背中から刺されてしまう。
ソルジを庇い刺されながらも、笑ってみせるチョンドゥン。
ソルジは胸が張り裂けそうだ。
「お前の前では最高の男でありたい」
チョンドゥンの言葉を思い出すソルジ。
チョンドゥンの想いに、胸が痛む。


ソルジはマンドゥクに願い出る。
「私を殺し、チョンドゥンを生かしてください。
犬になれと言うなら、犬にもなります。
チョンドゥンを生かしてください」
ソルジは懇願する。
「1つの群れの親分になるということは、
世界を治めることと同じだ。
お前に従った多くの子分はどうなる?
悟るには、既に遅い」
マンドゥクは言い放つ。
マンドゥクは、ナルチらに麻浦を襲撃するよう命じる。
チョンドゥンが守ってきた麻浦は、メチャクチャにされた。

また、同時にテドゥらも襲撃していた。



チルガプらも襲撃され、チャックィと共に捕らえられる。
「跪け」
マンドゥクはチルガプに命じる。
「自分が仕える親分以外には跪けません」
チルガプは拒む。

「俺は大事な仕事が控えているから、
これ以上、血は見たくないんだ。
チョンドゥンは、俺の手中だと皆が知っている。
明日の朝までに、ヤンジュの全てを俺に渡せ」
マンドゥクは言い放つ。
絶望するチルガプ。


翌朝、チルガプはマンドゥクを訪ね全てを渡す。
そして、「ヤボン様」と、マンドゥクに跪き、
「頼みが一つあります。
チョンドゥン兄貴の死体でもいいから、持たせてください」
「日当たりの良いところへ埋めてやれ」
マンドゥクは笑う。
(その時、雷鳴が。チョンドゥン=雷。チョンドゥンの怒りか)

雨が降りしきる中、
一人チョンドゥンの遺体を運ぶチルガプ。
「チャックィ兄貴に出会い、私は人間になりました。
チョンドゥン兄貴に出会い、私は、
世の王となる人に仕えようと思いました。
50歳にして、そのような夢を見たのが
そんなに間違ったことだったのでしょうか。
チョンドゥン兄貴は、有り余るお方でした。
後悔はありません。
ここまでが、我々の運命だったのでしょう。
チョンドゥン兄貴、チャックィ兄貴に仕え、
静かに暮らせという意味でしょう」
チルガプは、むせび泣く。

途中、目覚めるチョンドゥン。
チョンドゥンは死んではいなかった。
荒れ果てた麻浦の町。
心配そうに自分を見守る町の人々。
悔しがって泣く、ヤンジュ派の子分ら。
それらを見ながら、チョンドゥンは悔しさが収まらない。


あまりの無念さに、涙が止まらないチョンドゥン。
(隣りのチャックィが仏に見える/笑)

一方ソルジは、マンドゥクの犬となった。
「お前の頼みでなければ、ヤツは死んでいたはず」
マンドゥクは言い放つ。
「このご恩は忘れません」
ソルジは答える。
「そうだ、忘れるな。
これでお前も、誰の犬になったか、わかったであろう。
まもなく、祝宴が開かれる」
マンドゥクは言い放つ。
「本日を以ってヤンジュ派は解散する」
チルガプは町の人々を集め、宣言する。
「皆様と共に義を分け合い、名残なく暮らした。
しかしもう、刀が乱舞し、イカサマがはびこる世で、
これ以上、拳を守るのは困難だ。
我々は、我々の兄貴を.... 
我々の兄貴を守ることができぬ」
それを聞いた子分たちは、むせび泣く。
「これ以上、執着するものはない」
チルガプはそう言って、人々に10両ずつ分け与える。
「チャックィ兄貴は幼い頃、10両から始めたと、
いつもおっしゃった。
新たな人生を歩もう」
涙を流すチルガプ。




そこへ、チョンドゥンが身を引きずりながら現れる。
チルガプの前へ跪くチョンドゥン。
「俺を許してくれ。
口がいくつあろうと、言葉がない。
俺がどんな顔をして、また空を仰げる?
どうか俺を許してくれ。
だが、男が拳で世の中と一勝負したら、
最後まで見届けねばならない。
俺は悔しくてたまらない、チルガプ。
お前の言葉を、今は理解できるようになった。
俺にもう一度だけ、世界を見せてくれ」
チョンドゥンは涙を流す。
「下の者たちも去り、鍵も全て奪われました」
チルガプは告げる。
「そうか、悪かった。すまない」
チョンドゥンは涙を流しながら、詫びる。
「だが、俺が取り戻す。俺が全て取り戻す!
お前がやれということは、何でもやる。
この土を食い死ねというならば死ぬ」
チョンドゥンは訴え、土を貪り始める。
チルガプはチョンドゥンを制止する。
「一度だけ手を貸してくれ。
一度だけ、手助けしてくれ。頼む。
このまま引き下がることはできないだろ!」
チョンドゥンは悔し涙を流しながら訴える。
そんなチョンドゥンに胸を打たれた老婆は、
分け与えられた10両を二人の前に放り出す。
それを見ていた人々は、次々と10両を放り出す。
「俺たちも戦います!」
ヤンジュ派の残党である子分らが二人に跪く。
そして、町民も、「俺たちも!」と、次々と跪く。





人々の心に、胸を打たれるチルガプ。
「世を握りたいですか?」
チルガプはチョンドゥンに尋ねる。
チョンドゥンも覚悟を決め、うなづく。
「代わりに、女は忘れなければなりません」
チルガプは告げる。
「俺の命を賭け約束する。
俺は必ず... 俺は必ず明月香を落す」
チョンドゥンは涙を流し、断言する。

「全国津々浦々、隅々まで配れ!」
老婆が音頭を取る。
マンドゥクとチョンドゥンの1対1の拳対決の告知。
マンドゥクが姑息な手を使えぬようにと。




チョンドゥンから贈られた二つに割れた櫛。
それをみつめながら、ソルジは婚礼の身支度を整える。

マンドゥクとソルジの婚礼の祝宴。
そこへ、チョンドゥンらが乗り込んでくる。




そして、チョンドゥンに「マンドゥクに気をつけろ」と忠告した
いつかの決闘の相手も顔を見せる。
しかしその男の真の姿は、
王の世継ぎであるセジェだった。
セジェの登場に、ソン大監はうろたえる。
「面白い戦いがあると聞いて来たのに、恐ろしいな」
と、老婆らが配った告知をソン大監に渡すセジェ。
「私と賭けをしよう。
マンドゥクが勝てばソン大監の悪事には目をつぶり、
チョンドゥンが勝てば、黄泉の国へ行く準備をして下さい」
セジェは告げる。
うろたえるソン大監。
ソン大監は、マンドゥクらに命じる。
「お前たち、今日はたくさんの民達が、
チョンドゥンとマンドゥクの戦いを見に来ている。
他の者達は介入させず、二人だけで戦え」
「それは、どういう意味で?」
マンドゥクは、理解できない。
するとセジェが、首を跳ねる真似をしてみせる。

マンドゥクも、老婆らが配った告知を見る。
「朝鮮前代未聞の決闘」
これではマンドゥクも、引くに引けない。
マンドゥクの闘志に火がつく。
「よかろう、お前の挑戦、受けてやろう」
マンドゥクは言い放つ。








二人の激闘が始まる。
不利になったマンドゥクは、卑怯にも刀を使う。
しかし、チョンドゥンが勝利を収める。

チョンドゥンの勝利を喜ぶ民たち。
ヤンジュ派の子分らは、親指を突き立て、
チルガプも満足そうだ。


「チルガプ、ありがとう」
チョンドゥンの言葉に、チルガプは胸が熱くなる。


去って行くチョンドゥン。
ソルジは呼び止める。
「この野郎!私を守ってくれると言ったくせに、
そのまま行こうと?」
チルガプとの約束の手前、チョンドゥンは葛藤する。





そこへホンジェが「チルガプさん」と抱きつく。
それを見たチョンドゥンは、「何だよ」と言わんばかりに、
ゆるみきった顔で、「ソルジ!」と、振り返る。


しかし、そこへ邪魔が入る。
セジェだ。
「このまま連れては行けない。
この兄貴と解決すべきことが残っているだろう?」
セジェは、いつかの決闘のケリをつけようと言い出す。
「拳の世界も王は一人だ」と。
その時、ナルチがチョンドゥンに向けて刀を振り落とそうとしていた。
ソルジは気づくが、声を上げる暇もない。
ソルジは空中を一回転し、ナルチを蹴り飛ばす。
(そんなに強いなら、竹林で....)

ソルジの見事な一撃に、驚くチョンドゥン。
そしてソルジは言い放つ。
「私の名は遊女じゃなく、ソルジよ、ソルジ」



「チョンドゥン、行こう」
ソルジはチョンドゥンの手を取り、引き連れて去って行く。








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